『カンフー・プリンセス・ウェンディー・ウー』(原題:Wendy Wu: Homecoming Warrior)は2006年のアメリカのテレビ映画。ディズニー・チャンネルの「ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービー」で放送され、全米で大ヒットした。初放映は2006年6月16日。主演は、日本人俳優の小山田真(『ラスト サムライ』)とブレンダ・ソング(『スイート・ライフ』)。日本、イギリス、ヨーロッパのディズニー・チャンネルでも歴代最高視聴率を獲得。
ストーリー
「陰の戦士」メイ・ソンとその子孫達は1500年にもわたって、90年ごとによみがえるヤン・ローを倒して世界を守ってきた。 中国の寺院で武道も修めたシェンは、その「陰の戦士」を命がけで助けてきた者の生まれ変わりで、前世も全て記憶している。
90年ごとのヤン・ローのよみがえりの年、シェンはアメリカへ行き、メイ・ソンの子孫、ウェンディー・ウーを見つけ出し、彼女を守りながらヤン・ローに勝てるようにトレーニングしようとするが、女子高生のウェンディは学園祭のクイーンになることしか頭になく、シェンの話をたんなる昔話と思って信じない。だが、彼女の祖母は自分の母親が陰の戦士だったため彼の話を信じ、孫が戦士になるのを名誉に思って、シェンを中国から来た親戚といって家に泊める。苦手な世界史でいい成績をとらないと学園祭のクイーンになれないと知ったウェンディーは、シェンに中国の歴史を教わる事を条件に不承不承トレーニングを始め、強くなる。シェンとも仲良くなり、学園祭のクイーンにも選ばれるが、ヤン・ローとの戦いの日がクイーンのお披露目である学園祭と重なっていると知り、学園祭を選ぶ。しかし、シェンが単身戦いに行ったと知り、カンフーの師匠達とともに乗り込んでシェンと力を合わせてヤン・ローを倒す。
ヤン・ローを倒すためにシェンはこれまでずっと自分の命を捧げてきたが、ウェンディーによってヤン・ローは永遠に葬られ、シェンもずっと生きていられることになる。
制作
この作品はもともと、米ディズニーチャンネルのテレビドラマとして脚本が出来上がっていた。映画『ラスト サムライ』出演直後に、総合プロデューサーが小山田真にアプローチし、この企画の話を持ち込んだ。その後、当時ディズニーチャンネルで出演していたブレンダ・ソングと顔合わせをし、共演者候補を決定した。この企画の売り込みの為、総合プロデューサー、脚本家、そして小山田は、ディズニーチャンネル本社へ足を運び、小山田は最上階にある会議室で当時のディズニーチャンネル社長、副社長、職員等30人前後を前に、得意としていた少林拳と器械体操を演舞した。翌日に、主演のオファーがあり決定した。出演が決定後、脚本を実写版テレビ映画化にするため新しく脚本家4人を起用し、2年間を費やした。一つのテレビ映画に脚本家4人は、異例であった。
撮影は、2006年にニュージーランドのオークランド市で行われた。映画『ラスト サムライ』撮影時のスタッフ一同が、この映画に関わる事になり小山田と再会することとなった。オークランド市は、当時ディズニーチャンネルが制作していた人気テレビ番組「パワーレンジャー」の撮影現場であり、この番組が2001年にアメリカで撮影されていた時に、小山田が出演したことがある。その時のアクション監督が坂本浩一で、この作品でも関わる事となり小山田と再会することとなった。
世界配給に向け、小山田はプロモーションの為に何度か来日し、ウォルト・ディズニー・ジャパンのテレビ番組、コマーシャル、関連雑誌等に出演した。
キャスト
- シェン:小山田真(スタント:(矢島一憲))
- ウェンディー:ブレンダ・ソング(スタント:横山和博、(花田奈美))
- ジェシカ:エレン・ウログロム(スタント:山下純)
- オースティン:アンディー・フィッシャープライス
- ニーナ:スーザン・チェン
- おばあちゃん:ツァイ・チン
日本語吹き替え
スタッフ
- 監督:ジョン・リアング
- 製作総指揮:ラルフ・ファーカー
- プロデューサー:ジャニン・ディケンズ
- 共同プロデューサー:シャノン・マーフィー
- 脚本:ヴィンス・チャン、ベン・モンタニオ、B.マーク・シーブルックス、リディア・ルック
- アクション監督:坂本浩一
- スタントコーディネーター:マーク・ハリス
- 日本語版演出:壷井正
- 翻訳:今井朗子
- 録音制作:グロービジョン
- 日本語版製作:Disney Character Voices international, Inc.
物語の舞台
外部リンク
- カンフー・プリンセス・ウェンディー・ウー -
- Wendy Wu: Homecoming Warrior - IMDb(英語)