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オンライン小説

オンライン小説(オンラインしょうせつ)とは、インターネットパソコン通信にて公開されている小説のこと。

Twitterで小説を連載する試みもあり、アメリカのブラッドレー・ボンドとフィリップ・N・モーゼズがTwitterでサイバーパンク・ニンジャ活劇小説『ニンジャスレイヤー』を発表。日本語訳も2010年からTwitterで連載された[1][2]

日本における歴史

日本初のオンラインの連載小説と言われる作品は、神奈川県の小田原マイコンクラブが運営した草の根BBS「マイコンセンター」に連載された原田えりか(同姓同名の俳優は別人)の『シシャノミルユメ』と言われる[3]。草の根BBSや大手の商用パソコン通信サービスでは小説用のコーナーが設けられることが多く、アマチュア作家や作家志望者の活躍の場となった。

NECが運営する大手のパソコン通信サービスのPC-VANでは1986年に「アマチュアライターズクラブ」という同好の士が集まるSIG(Special Interest Group)と呼ばれるコーナーが設置。リレー小説やコンテスト、オンラインマガジンの試みが行なわれた。

1993年から1996年にかけては、朝日新聞社系のパソコン通信サービスのASAHIパソコンネット(現・ASAHIネット)が「パスカル短編文学新人賞」を主催。ASAHIネットは、筒井康隆俵万智らの有名作家の参加が売り物で、文芸に強いと言われた。「パスカル短編文学新人賞」は、パソコン通信で応募して、応募作はASAHIネットで全て無料で読める体裁だった。この賞からは後に芥川賞を受賞する川上弘美が生まれている。

2016年時点で、オンライン小説の書籍化は、ビジネスの上では日本の小説市場の中核になっている[4]。2016年時点では、小説家になろうの読者は10代から70代と幅広く、20代が最も多いものの、30代以上のボリュームも厚く、従来のライトノベルの読者よりも年齢層が高い[5]

自分のサイトで小説を連載するプロ作家もおり、純文学作家の大西巨人は長編小説『深淵』を連載し、のちに書籍化された。ファンタジー作家の寮美千子は神話的な作品『夢見る水の王国』をウェブ上に発表し、インタラクティブな形で読者と共に作品を作ろうとした。しかし読者はこのような試みになれていなかったため、反応が少なくうまくいかなかったという[6]

小説家になろう(2004年に個人サイトとして開設、2010年に法人化)、E★エブリスタ(2010年開設、DeNAとNTTドコモが出資)などの小説プラットフォーム(小説投稿サイト)が登場して急成長した。これらに投稿された人気作の書籍化が2010年以降目立つようになり、アルファポリスKADOKAWAなどの出版社が参入。縮小する日本の出版市場の中で唯一の成長分野となり、書店での棚の専有面積を増やしている。サブカルチャージャーナリストの(飯田一史)の取材では、TSUTAYA系列の書店では、ウェブ小説の書籍化は文芸の売り上げの半分を占めている。従来のライトノベル同様、イラストを表紙にした作品が多く、テレビアニメ化、アニメ映画化、ドラマ化された作品もある。飯田一史は、ウェブ小説プラットフォームのムーブメントと又吉直樹の『火花』のヒットは表裏一体であり、出版社にもはや新人を発掘・育成する能力・体力がなく、紙の小説雑誌の影響力が低下していることが背景にあると指摘している。

KADOKAWAでは「ネット上で発表された作品を書籍・電子書籍化して出版する小説の総称」を「新文芸」と定義している[7]

中国における歴史

中国では出版社による小説市場の寡占が進んでおらず、2000年頃にはインターネットでの小説の発表も一般的になった[8]。中国のネット小説の課金制度は独特で、作者は小説専用サイトで毎日数千字ずつ内容を更新するが、人気が高まると鍵がかかり、以後はチケットを購入して続きを読む仕組みになっている[8]。中国では中国作家協会が2018年から「中国ネット文学青書」を発表している[9]

「中国ネット文学青書2020」によると中国の2020年のネット文学ユーザー数は4億6700万人、累計作品数は約2800万点だった[9]。また中国インターネット情報センター(CNNIC)の統計では、2020年12月現在の中国内のネット小説の読者は4億6000万人とされ、新型コロナウイルスの流行により外出を控えてネット小説を読む人が増えたことも要因となり、2年前と比べて約2800万人増えたとしている[8]。「中国ネット文学青書2020」によると実体験に基づく作品が多いのが特徴とされ、2020年の新規契約作品約200万点のうち約6割が新型コロナウイルスや貧困、起業など実体験を題材としていた[9]

用語としては、作者は写手、読者は大家や親と呼ぶ[10]

ジャンル
  • 玄幻小説 - ファンタジー小説[10]
  • 穿越小説 - 過去にタイムスリップして成功する小説の類型[10]
  • 盗墓小説 - ダンジョンのような過去の偉人の墓を盗掘することを題材とする小説の類型[10]。現実に墓荒らしをはじめる人が出ていて社会問題となっている[11][12]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ Twitter発の話題の米国サイバーパンク「ニンジャスレイヤー」 TRIGGER制作でアニメ化決定 アニメ!アニメ! 2014.4.11
  2. ^ Twitter 上 で電子書籍が読めるように?--ではあの「ニンジャスレイヤー」はどうなる インターネットコム 2014/07/02
  3. ^ 『パソコン通信開拓者伝説―日本のネットワークを作った男たち』49頁。
  4. ^ 飯田一史 著『ウェブ小説の衝撃─ネット発ヒットコンテンツのしくみ』筑摩書房、2016年。ISBN (978-4480864406)。 
  5. ^ 田島隆雄 著 ヒナプロジェクト・博報堂デジタル 監修『読者の心をつかむ WEB小説ヒットの方程式』幻冬舎、2016年。ISBN (978-4344993884)。 
  6. ^ 「寮美千子インタビュー 世界の本源に降りていく文学」『幻想文学58 特集 女性ファンタジスト2000』、幻想文学企画室 編集、アトリエOCTA、2000年
  7. ^ KADOKAWA 井上伸一郎に聞く -WEB発の新ジャンル 新文芸 - KADOKAWA
  8. ^ a b c 中国で一大産業に発展したネット小説、海外でも人気高まる AFP通信ニュース、2021年3月16日
  9. ^ a b c 中国のネット文学、実話に基づく作品が大半 AFP通信ニュース、2021年5月31日
  10. ^ a b c d 邱慧鳴「中国のネット小説の物語論的構造及びそれを生み出したネットコミュニティのあり方 : 穿越小説を例に」北海道大学 博士(国際広報メディア), 甲第11860号、2015年、doi:10.14943/doctoral.k11860、NAID 500000932117。 
  11. ^ “政府が総力を挙げて取り締まるほど「墓泥棒」が中国で激増中”. クーリエ・ジャポン (2021年5月19日). 2022年2月13日閲覧。
  12. ^ Qin, Amy (2017年7月15日). “Tomb Robbing, Perilous but Alluring, Makes Comeback in China” (英語). The New York Times. 2022年2月13日閲覧。

参考文献

  • 飯田一史 著『ウェブ小説の衝撃─ネット発ヒットコンテンツのしくみ』筑摩書房、2016年。ISBN (978-4480864406)。 
  • 小口覺『パソコン通信開拓者伝説―日本のネットワークを作った男たち』小学館1998年 (ISBN 4093460418)
  • ばるぼら『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』翔泳社2005年 (ISBN 4798106577)
  • 上田早夕里「パスカル短編文学新人賞とは?」
  • - PC-VANの小説創作SIG「アマチュアライターズクラブ」の歴史。
  • 田島隆雄 著 ヒナプロジェクト・博報堂デジタル 監修『読者の心をつかむ WEB小説ヒットの方程式』幻冬舎、2016年。ISBN (978-4344993884)。 

関連項目

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