エニルコナゾール(Enilconazole)は、イミダゾール系防カビ剤の1つである。
作用機序
エニルコナゾールはステロールの合成の際に、脱メチル化を抑制する機序を有した殺カビ剤(DMI)に該当し、Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード3に該当する。
細胞膜の安定性に関わるステロールの合成に関与する(C14-デメチラーゼ)を阻害する事により、(膜機能)を阻害する。エニルコナゾールに耐性を有さない真菌に対して、エニルコナゾールは真菌の細胞の形態異常を引き起こし、最終的に死滅をもたらす。
用途
エニルコナゾールはヤンセン社の商品名「イマザリル(Imazalil)」としても知られている[1]。
防カビ剤、農薬(殺菌剤)、あるいは動物用抗真菌薬として用いられる。
ただし、日本では農薬登録が無いため農薬として使用できない。しかし一方で、日本では食品添加物としては登録されており、ミカン以外の柑橘類・バナナ用の防カビ剤として扱われている。
出典
- ^ 『日本で禁止のポストハーベスト農薬、輸入品はOKの理由』 AERA
参考文献
- 殺菌・殺カビ性ピラゾール