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ウラン233

ウラン233ウラン放射性同位体の一つ。天然ウランには含まれていない。実用的にはトリウム232中性子を吸収させることで生ずる。半減期は16万年。

ウラン233
概要
名称、記号 ウラン233,233U
核種情報
半減期 160,000年
親核種 (237Pu) (α)
(233Np) ((β+))
233Pa (β)
崩壊生成物 229Th

ウラン233は核分裂性核種であるが、ウラン235プルトニウムの利用が進んだこともあって核兵器にはほとんど使用されていない。トリウムは一説にはウランの五倍とも言われる(埋蔵量)があり、豊富に産出するためトリウムを核燃料として利用するトリウム燃料サイクルによる原子炉(Th炉)を用いた原子力発電が考えられた[1]が、高速増殖炉の研究の陰で関心は薄れている。トリウム燃料サイクルでは原子炉にトリウム核燃料を装架して中性子を当て、生じたウラン233を燃焼させている。トリウム燃料サイクルは国内に豊富なトリウム資源を持つインドで盛んに研究されているが、いまだ実用には至っていない。

ウラン233が崩壊してできる(ビスマス213)は新しいがん治療用の放射性同位体として有望視されている。

脚注

  1. ^ トリウム燃料の製造について 日本原子力学会 (PDF)
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