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イマジン秘蹟

イマジン秘蹟』(イマジンサクラメント)は、本田透による日本ライトノベル角川スニーカー文庫角川書店)から刊行された。哲学をモチーフにしているため、萌え展開の多いライトノベルにしてはやや異質である。イラストは文倉十

あらすじ

近未来、南極の氷がとけ、東京の大部分が水没した世界。高校1年生の尾津智弘は、ひょんなことから今久留主(いまくるす)高校異端審問部、略してイマジンに執事として入部することになった。メンバーは個性的な女の先輩ばかりで……。

登場人物

イマジンと小津家

尾津 智弘(おづ ちひろ)
本作の主人公1999年の7月生まれの高校1年生。自分を中心にして「半径3メートルの世界」に閉じこもる少年。他人を「半径3メートルの世界」に引き込むことを嫌う。超巻き込まれ型主人公。物語は彼の一人称の形式で進む。引きこもりの双子の姉とは顔が瓜二つで、本人も途中で気付くが童顔。自覚はないがかわいい顔と言う人間も多い。女の子にさりげない優しさを見せるが、それは引きこもりの姉を長年世話してきたためらしく、本人としては女子に好意を抱いてほしいわけではない様子であり、恋愛もしたいとは思っていない。
入学早々、魔女症候群の事件に巻き込まれ魔男(魔女の男性ヴァージョン。魔女症候群の発症者は少女が多い中、珍しいらしい)であることが発覚するが、イマジンはおろか本人でさえ何に憑かれているのか分からないために、イマジンに執事として入部させられた。傍観者としての役割に満足しており、主人公としての役割を果たすつもりはない、とのこと。生まれたのが数分遅かっただけで双子の片割れである玲於奈を姉と敬わなければならなかったという過去のため年上に敬意を払うということを嫌っているが、暴力的なイマジンの大道寺光紗や鹿鳴館ちこりを光紗先輩、ちこり先輩と呼ばされるが明らかに敬っていない。エテモンキー、デバガメ、変態、地獄の性欲魔神、シスコン、年上マニア、人形マニア、幼女マニアなどとひどいことを周囲から(主にイマジンの2人から)言われていたり、実の姉を監禁しているなどと噂をたてられていたりするが、本人としてはいたって普通の趣味嗜好であると主張している。
能力は不明だが、確実に何らかの“力”を有している様子である。
尾津 玲於奈(おづ れおな)
智弘の双子の姉。男女の一卵性の双子であるらしく、顔が智弘と瓜二つ。引きこもりで不登校(そもそも学校に在籍しているのかすら疑わしい)のニートな姉。童顔で、女性ホルモンのためか智弘よりも可愛らしい顔には大体、脱力系の笑みが浮かんでいる。和服を着ている姿が多く、寝るときはパジャマ。ひきこもりだが美容には気を使っており、理由は智弘に美しい姿を見てほしいから。好物はたこ焼き。
自宅の外は仮想現実であり、この世において現実の人間は自分と智弘だけで、残りはすべてノンプレイヤーキャラクター (NPC) だと考えている。家から出ることができず、また自分の「物語」を持たないため、小説映画アニメまで他人の「物語」を消費する。また、智弘の話す学校生活も「物語」として聞きたがる。引きこもりであるため、ピンチに陥った智弘やイマジンメンバーを電話で助言するという形で活躍する。10年前に心身ともに致命的なダメージを負い、医師や教師、友達だけでなく両親にまで見捨てられたが、ずっと智弘が世話をしている。智弘は彼女をペットやどうぶつなどと呼んだり、いなくなればいい、世話が面倒と口では言うが、見捨てることなく客観的には大事に育ててきていた。
智弘のことが大好きで、智弘が望むなら恋愛関係になることも受け入れるつもりでいるらしく、また望んでいるようだが智弘は嫌がっている。智弘の能力を知っているようなことを仄めかす発言を度々行う。また、電話が繋がるはずがない校内で、智弘と携帯で会話している場面がある。
大道寺 光紗(だいどうじ みさ)
今久留主高校異端審問部、略してイマジンの部長。「黒い魔女(ブラックウィッチ)」と呼ばれるが実際はエクソシスト。サディストで、かなりの毒舌家。攻めに回ると強いのだが、ピンチに弱い。鹿鳴館ちこり、津嶋サナギとは親友。
キャラぶれが激しくなる時があり、突然しおらしくなったり、泣いたりする。イタリアに留学してエクソシストの修行をしていたようである。黒尽くめの格好に、右手だけ白い手袋をしており、右小指だけが常に伸ばされているが、これはリストカットした際、小指の神経を傷つけてしまったため。趣味はぬいぐるみ作りで、自室の本棚にはぬいぐるみや女の子向けで恋愛系のティーンズノベルが並べられている等、乙女チックなところがある。自分の髪を材料にした「みさぴよ」は智弘に「キモイ」「キモ縫いぐるみ」と言われるが愛着を持っているようである。「みさぴよ」は魔女の力を封じ込める道具である。以前、魔女ではなく幽霊を祓ったときの人形は髪が伸び続けている。
自分の胸にコンプレックスを抱いており、ちこりの豊満なバストと比較されることを嫌う。父と娘の二人家族。カトリックを破門された父親を「ニートパパ」と呼んでいるが、実際に父親はニートではなく、ホストなどのアルバイトをして娘の学費と生活費を稼いでいる立派な労働者。
偽悪者の節があり、自分の「祓う」行為を「呪う」行為と認識しており、「祓う」度にマリア像に稲荷寿司を備えて懺悔している。
他人に愛されたいというのが心の根底にある願いであり、そのため3巻でひどい目にあう。
死ぬことを望んでおり、智弘が邪魔をしたことで衝動的に首に呪いの歯形をつけてしまったために、毎日、呪いを和らげるために智弘の首筋に唾をつけている。また、「呪」の媒介として唾液を使うことが多く、治療または結界のために智弘の身体に自ら唾をつける場面が多いために智弘からは「性欲を持て余している舐めフェチの変態女子高生」などと言われる。
玲於奈の発言が本当なら智弘に好意を抱いている様だが、真偽は不明。
鹿鳴館 ちこり(ろくめいかん ちこり)
イマジンの副部長。「白い魔女(ホワイトウィッチ)」と呼ばれるが魔女でない。自称ハプスブルク家の家柄とのこと。舌足らずで「ハプスブルク」を正確に発音できず、かなりの早口で喋る。精度はイマイチだがプレコグ(予知能力)を持っている。超人的な体力を誇り、超絶的な戦闘能力をほこるが幽霊などの形のない相手が苦手で、怪談の類も嫌いである。また、薬を定期的に飲まないとひどい嘔吐に見舞われるために、その姿を見て男は大概逃げて行き、周りからは「悪魔憑き」と言われる。実家である鹿鳴館家は結構な力を持っているようである。
以前、光紗と殺し合いをしたことがあるらしい。
金髪碧眼色白、プロポーション抜群の美少女であるのだが、頻繁に嘔吐や失禁をする。
神秘和音を聞くと失神する。
極度の男嫌いだが、智弘のことはそこまで悪く思っていない様子。
智弘曰く「馬鹿」。
津嶋 サナギ(つしま サナギ)
イマジンの書記で拷問係。「暁の吸血鬼」と呼ばれているが実際は力をほとんど失った魔女。会話はロクにしない少女で、なぜか紙袋をかぶっているが、素顔は意外にキュートな美少女。鎖で棺を引っ張っており、中に謎の軟体生物シュブニグラスを隠している。なぜか隙あらば智弘を拷問したがっている。異常に強い魔女にとりつかれたとき、光紗によって祓われるが、感情は半分消えてしまっている。ただし、智弘によれば感情は消えてしまったわけではなく、表現できなくなっただけとのこと。実際、光紗やちこりの危機に取り乱すこともある。イマジン発足の元となった人物でもある。
久夛良木 空搗(くたらき からつく)
今久留主高校1年飛び級の7歳。七色の髪を持つ天才幼女。“世界の終わり”を見るために、今久留主高校で感染型の魔女症候群を撒き散らしていたが、智弘の説得により、自ら止める。後にイマジンに入部。口喧嘩では毒舌家の光紗をやりこめるほどの実力を持つ。噂の座敷童の正体。智弘に好意を持ったために、智弘は幼女マニアにされる。一人称は「妾」で、しゃべり方はなぜか爺喋り。

その他の生徒

笹木 亜久里(ささき あぐり)
今久留主高校2年、風紀委員長。キツネ顔をしており、夏でも長袖の学ランを着用している。別に暑さに強いわけではないらしく、汗をダラダラ流している。光紗とはイタリアでエクソシストの修行をしていた頃からの知り合い。しかし、結局エクソシストになることができず、またイタリアに何らかのトラウマを持っている。イタリア話をしたがるのだが本書の主人公である小津智弘が話を聞きたがらないため詳細は不明。イタリア話は、最低でも文庫本1冊くらいの分量になるらしい。一瞬で、数メートルの距離を移動する技らしきものを持っているが、智弘がスルーしているので詳細不明。風紀委員内では人望があるらしい。
虎屋敷 薫(とらやしき かおる)
今久留主高校の生徒会長。見た目は小学生であるが、智弘より2歳年上の美少女。アニメ声で、昔から「将来の夢はエロゲー声優」と語っていたらしい。10年前まで智弘の家の近所に住んでいた智弘、玲於奈の幼馴染。子供のころは智弘達を下僕のように使っていたセレブのお嬢様。“力”を全く持たない普通人であるため、魔女祓いの技術を一切持たない。ただし、統率力、行動力はかなり高く、感染型魔女症候群に対し生徒達に混乱を生じさせなかった。必殺技は「生徒会長キック」、「生徒会長チョップ」など。智弘に押し倒されて(と本人は思っただけで、実際は智弘が危険から守っただけ)も拒絶しないなどそれなりに智弘に好意がある様子である。また、智弘が玲於奈と携帯で会話している姿に驚く様子を示している。
小笠原(おがさわら)
智弘のクラスメイト、野球部所属。智弘、「野鳥の会」とともに3バカと呼ばれている。眼鏡っ子が大好きで、クラスに1人だけいた委員長の高橋香苗に恋心を寄せていたが、高橋香苗が転校してしまったため野球一筋の学校生活を送っている。
「日本野鳥の会」(にほんやちょうのかい)
智弘のクラスメイト、書道部所属。智弘、小笠原とともに3バカと呼ばれている。智弘のモノローグにおいて、当初は「小笠原じゃない方」として認識されていた。「日本野鳥の会」というニックネームは1巻ACT2において、視力が良かったために名づけられ、定着したもの。たびたび名乗ろうとするのだが、智弘が耳を貸さず、また名乗る前に何らかのトラブルなどにより発言を中断させられるため、本名は不明。
江来栖 十兵(えくす くりすとふぁー)
智弘のクラスメイト、野球部所属。母親がヤンママだったため、「十兵」と書いて「クリストファー」と発音する名前を付けられた。智弘からは「十兵衛」と呼ばれているがいつも嫌がって否定しており、それでも毎回智弘から十兵衛と言われ続けているので、智弘の好感度は下がり続けている。単行本の「主な登場人物」の欄にも「江来栖 十兵衛」と書かれている。同じ野球部の小笠原とは幼馴染の仲であるが、男子野球部のエースピッチャーの座を女子でありながら獲得したために微妙な関係になっている。委員長だった高橋香苗の転校後、クラスを仕切っている。美少女であるが「あちきし」という妙な一人称や百合くさい発言が目立ち、智弘のこともあまり好きではない様子である。
実は、魔女症候群に発症していた。
月見山 真稀名(やまなし まきな)
車椅子の少女。不登校で、保健室登校ならぬ図書館登校をしていた2巻のメインキャラクター。読書家で、ハンス・ベルメール球体関節人形に夢中である。かなりヤンデレの傾向が見られる。智弘とは恋人になる一歩手前の関係までになるが、2人の関係は客観的には問題があるように見えたためイマジンの光紗には「人でなしの恋」と言われたり、他の人間にも奇異の目で見られたり引いた態度をとられたりした。
実は、井手有珠の人格をコピーした人形で、憑かれていた智弘には普通の女の子として見えていた。智弘と過ごすうちに、人間としての心を獲得したために智弘に執着し嫉妬のために玲於奈やイマジンの面々に危害を加える。智弘は力を吸われ、吐血を起こしていた。
杉原 珠江(すぎはら たまえ)
智弘のクラスメイト。家庭に問題があり、物語の始めの方では眼帯をした状態で登校していたりした。現在は家を出て、学生寮で生活している。一人称は「タマ」で、語尾に「にゅ」と付ける独特の喋り方をする。1巻の事件によって記憶を一部失っており、そのために人格そのものが以前とは異なっている。箸を持てなくなったり言動が鈍くなったりと、微妙にとろくなった彼女に、ある事件が理由で智弘は負い目を感じており世話焼きに近い優しい対応をしている。
倉橋 希美(くらはし のぞみ)
智弘のクラスメイト。過去にいじめを受けていた経験がある。中学時代は杉原珠江とともに漫研に所属していた。極端な弱きっ子。本作品で一番初めに登場した魔女症候群の発症者である。イマジンの光紗に祓われてから、魔女であった時の記憶を失い性格も一変した。
井手 有珠(いで ありす)
病院で眠ったままの少女。智弘とは中学の時の同級生であり好意を抱くが、とある事故がきっかけで現代医療では回復できない昏睡状態に陥る。
月見里真稀名の人格のオリジナルで、智弘の見ていた月見里とそっくりの容姿をしている。江来栖とは親友の間柄だった。
山田 コギト(やまだ コギト)
髪が長く目に隈がある男子生徒で、フリーの「仕事師」。戯言シリーズが元ネタであると思われる「浦の世界」を統べる「十部族」の「失われた十一番目の部族」である「詭弁家(ソフィスト)」山田一族の人間。自称、魔女の元恋人で、イマジンと交渉する。名前通りの詭弁家らしく、彼の詭弁に光紗や智弘は惑わされる。
実は、魔女による感染者の1人で、本来は小心者。隈が消えると意外にモテそうなイケメン。
田中 ススム(たかな ススム)
金髪に染めた髪と不良っぽい恰好の男子生徒。フリーの「仕事師」。「浦の世界」を統べる「十部族」の1つ「嘘つき(ライアー)」田中さん一族の人間。山田よりもキャラが弱いなどの理由で適当にされており、ほとんど何もしないまま魔女の感染者として一時的に魔男になっていたことが発覚する。

用語

  • イマジン
今久留主高校異端審問部の略称。基本的には魔女祓いをする、風紀委員の下部組織である。ただ、風紀委員が魔女祓いをした場合、祓われた生徒はどこかに連れ去られ行方不明になってしまうことに対し、魔女に憑かれた生徒である津嶋サナギとこれから憑かれるであろう生徒を守るために作られた。企画者は鹿鳴館ちこりであるが、部長は大道寺光紗。3巻の時点で5人の部員が在籍している。
  • 魔女症候群(ヘクサドローム)
21世紀初頭に発生した現象。認めたくない現実を否認した瞬間に発病し、“力”によって現実世界を捻じ曲げることができるようになる。大抵の場合、神話伝説上の人物に憑かれることが多いのだが、ティーンズノベルのキャラに憑かれることもないわけではない。作品中、エクソシストの修行を積んだ大道寺光紗によって祓うことができる。ただし、光紗による祓いでは“力”を祓うのと同時に、憑かれていたときの相手の記憶、および目撃者の記憶まで奪ってしまうことになる。この場合、目撃者は記憶の混乱が生じる程度で済むが、魔女の場合はときに人格の変化までも起こり得る。「魔女」という言葉が表す通り、基本的に発病するのは女性だが、魔男(1巻では名称としてはきちんと確立していない。少なくとも魔女よりは格好悪い感じがするが、2巻以降では魔男とされている)の場合もある。しかし、きちんと魔女症候群として発症しているのは今のところ尾津智弘だけである。
魔女症候群に感染した人間のこと。現実に不満を持っている十代の女性であることが多い。作中では“力”を持つ智弘が「魔男」と罵られているが、「Witch」には男女の区別がないので男性に対しても「魔女」あるいは「男魔女」と言うのが学問的には正しい。作中であえて「魔男」という表記を使うのは「間男」との言葉遊びであると考えられる。
  • 半径三メートルの世界(はんけいさんメートルのせかい)
本作品の主人公、小津智弘の人生哲学めいたもの。個人のパーソナルエリアのこと。三メートルというのは智弘個人のパーソナルエリアの範囲で、車椅子少女の月見山真稀名などは「半径三十センチの世界」、心を閉ざした状態の光紗は「半径ゼロメートルの世界」と評されていた。智弘によれば、人はたった1つの“外の世界”を共有しているが、基本的には個人個人の“世界”に閉じこもって生活しているとするもの。恋愛等の深い人間関係を形成するということは、自分の“世界”に他人を踏み込ませ、自分の“世界”を共有することになるのだが、智弘はそれを面倒なこととして、他人に干渉されない生活を理想としている。

作品一覧

  1. イマジン秘蹟1 魔女症候群の春 2007年10月 (ISBN 978-4-04-473301-8)
  2. イマジン秘蹟2 人でなしの恋 2008年2月 (ISBN 978-4-04-473302-5)
  3. イマジン秘蹟3 WORD'S END=SUPERNOVA 2008年5月 (ISBN 978-4-04-473303-2)

関連項目

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