この記事は(検証可能)な(参考文献や出典)が全く示されていないか、不十分です。(2018年12月) |
アラン・ラッド(Alan Walbridge Ladd、1913年9月3日 - 1964年1月29日)は、アメリカ合衆国出身の俳優である。西部劇映画の代表作『シェーン』で主役のシェーンを演じたことで知られる。
略歴
1913年9月3日にアーカンソー州ホットスプリングスで生まれた。4歳の頃に父親を亡くし、母親のアイナと共にカリフォルニア州に移る。高校時代は水泳と陸上競技で活躍し、オリンピック出場を目指すものの、怪我のためにスポーツ選手の夢を断念する。卒業後はハンバーガー・ショップを開店するも、映画スタジオの裏方の仕事やエキストラなどするようになる。長い下積みを経て、1941年にグレアム・グリーン原作の『拳銃貸します』で演じた非情な殺し屋役で人気を獲得する。このとき共演したヴェロニカ・レイクとは『ガラスの鍵』『青い戦慄』でも共演することになる。B級フィルム・ノワールの主演スターとして活躍したラッドは、1953年のジョージ・スティーヴンス監督の西部劇『シェーン』でその人気を決定的なものにする。それ以降も西部劇で主役を演じ、身長168cm[1]と小柄ながらも精悍な身のこなしで50年代後半までハリウッドを代表するスターとなった。だが作品数は当時のハリウッドの大スターにしては多くない。
1955年にジョージ・スティーヴンスより、壮大な家族ドラマ『ジャイアンツ』にジェット・リンク役をオファーされるが断ってしまう。その後、ジェット・リンク役はジェームズ・ディーンが演じ、ディーンの代表作のひとつとなった。50年代後半を過ぎてからは人気に陰りをみせて自身もノイローゼになっていく。
1962年11月に拳銃による自殺を図るが未遂に終わる。1963年には『大いなる野望』に助演し、カムバックするかに見えた。実際に『大いなる野望』は翌年公開され、その年の最も有名な映画の一本になったが、生前のラッドが本作の上映を見ることは叶わなかった。1964年にパームスプリングスで死亡しているのが発見される。不眠症用に服用していた睡眠薬とアルコールを多量に摂取したことが原因だった。
家族
二番目の妻は1920年代末~1930年代にアイドル女優として活躍後、俳優のエージェントに転向したスー・キャロル。知り合った当時は無名俳優だったアラン・ラッドの人間性と才能に惚れ込んだ妻の尽力で、次々と人気作品に起用されスターへの足がかりを掴んだ。最初の妻との間に生まれた息子の(アラン・ラッド・Jr)は、60年代後半から70年代にかけての名プロデューサーであり、後に、20世紀フォックス、UA、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーの社長を歴任した。20世紀フォックス時代に、他社で企画を没にされていた『スター・ウォーズ』の製作にゴー・サインの決断をくだした人物でもある。
またスー・キャロルとの間に儲けた息子で、製作者のデビッド・ラッドの元妻は、テレビドラマ『チャーリーズ・エンジェル』で知られる女優のシェリル・ラッド。その娘で、アラン・ラッドからは孫にあたるジョーダン・ラッドも女優。
主な出演作品
公開年 | 邦題 原題 | 役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1938 | (華麗なるミュージカル) The Goldwyn Follies | 歌手 | ノンクレジット |
1940 | (海洋児) Captain Caution | ニュートン | |
1941 | 市民ケーン Citizen Kane | 新聞記者 | |
リラクタント・ドラゴン The Reluctant Dragon | アル | ||
1942 | (パリのジャンヌ・ダーク) Joan of Paris | ベイビー | 日本未公開、1963年にNHKで放送。 |
拳銃貸します This Gun for Hire | フィリップ・レイヴン | ||
1944 | (愛のあけぼの) And Now Tomorrow | メラン・ヴァンス博士 | |
1945 | (ハリウッド宝船) Duffy's Tavern | 本人 | |
1946 | 青い戦慄 The Blue Dahlia | ジョニー | |
(最後の地獄船) Two Years Before the Mast | チャールズ・スチュワート | ||
1947 | (密輸空路) Calcutta | ニール・ゴードン | |
(ハリウッド・アルバム) Variety Girl | 本人 | ||
(サイゴン密輸空路) Saigon | ラリー・ブリッグス少佐 | ||
1948 | (ネブラスカ魂) Whispering Smith | スミス | |
(栄光は消えず) Beyond Glory | ロッキー | ||
1949 | 暗黒街の巨頭 The Great Gatsby | ジェイ・ギャツビー | |
恐喝の街 Chicago Deadline | エド・アダムズ | ||
1950 | (烙印) branded | チョヤ | |
(別動隊) Captain Carey U.S.A | ケイリー大尉 | ||
1951 | (対決) Appointment with Danger | アル・ゴダード | |
1952 | (血ぬられし欲情) The Iron Mistress | ジム | |
赤い山 Red Mountain | ブレット | ||
1953 | (流刑の大陸) Botany Bay | ヒュー・タラント | |
(砂漠部隊) Desert Legion | ラータル大尉 | ||
シェーン Shane | シェーン | キネマ旬報ベストテン第7位 | |
赤いベレー The Red Beret | カナダ | ||
1954 | (零下の地獄) Hell Below Zero | ダンカン | |
(サスカチワンの狼火) Saskatchewan | トーマス | ||
(男の城) The Black Knight | ジョン | ||
(太鼓の響き) Drum Beat | ジョニー・マッケイ | ||
1955 | マッコーネル物語 The McConnell Story | ジョセフ・C・マッコーネル | |
1956 | (東方の雷鳴) Thunder in the East | スティーブ | |
(地獄の埠頭) Hell on Frisco Bay | スティーブ | ||
(サンチャゴ) Santiago | キャッシュ・アダムス | ||
1957 | 島の女 Boy on a Dolphin | コールダー博士 | |
(大荒原) The Big Land | モーガン | ||
1958 | (悪人の土地) The Badlanders | ピーター | |
(誇り高き反逆者) The Proud Rebel | ジョン・チャンドラー | ||
1960 | (戦う若者たち) All the Young Men | キンケード | |
(大爆破) Guns of the Timberland | ジム・ハドレー | ||
(地獄へ片足) One Foot in Hell | ミッチ | ||
1961 | (西十三番街) 13 West Street | ウォルト・シェリル | |
1964 | 大いなる野望 The Carpetbaggers | ネバダ・スミス |