わっしょい百万夏まつり(わっしょいひゃくまんなつまつり)とは、福岡県北九州市小倉北区で毎年夏に行われる、北九州市を代表する祭り。例年8月の第1土曜日および日曜日の2日間行われる。
概要
北九州市発足および政令指定都市移行10周年にあたる1973年(昭和48年)から社団法人北九州青年会議所が開催していた「まつり北九州」を前身とし、1988年(昭和63年)の市制・政令市25周年を記念して「わっしょい百万夏まつり」が始められた。
例年150万人を超える観客が市内や県内外から訪れる。現在の実行母体は北九州市、および、わっしょい百万夏まつり振興会である。毎年祭りのテーマが設定されており、2009年(平成21年)のテーマは「PRIDE OF KITAKYUSHU[1]」だった。祭りの総予算は8千万円前後であり、大半が市からの補助である[2][3]。
北九州市は5つの市が合併して成立したため「旧5市意識」があるとされ、その垣根を取り払って市民の心を1つに合わせることを開始当初のコンセプトとしていた[4]。
夏まつり大集合
市内各地区を代表する祭りが一堂に会する。小倉南区のみ大規模な伝統的祭りが無いことから、本舞台でのパフォーマンスに区内の盆踊り団体などが招聘される。またオープニングアクトとして、市内各地の小規模な伝統的祭りから1団体が参加する。
備考
百万踊り
地元企業や市民団体約10,000人が参加する大規模な踊り。事前に市内各地で踊りの講習会が開催されているほか、各職場毎に練習を行って祭りに備える。衣装は各職場が用意する。
テーマソングは長らく日野美歌の歌う『燃えろみんなの北九州』一曲であったが、2012年(平成24年)からは新曲『いいっちゃええっちゃ北九州』が製作され、夏祭りで踊られた。作曲者は北九州市出身の大内義昭で、2013年(平成25年)から公式に導入される。
わっしょいYOSAKOI北九州
高知のよさこい祭りを源流とする、YOSAKOIを開催。2003年(平成15年)から開始され、地元企業の団体や、同好会、学生団体などが参加し、年々参加団体が増加している。
花電車と花自動車
西日本鉄道(西鉄)が造花、電飾などで装飾した専用車両「花自動車」を運行し、祭りを華やかに演出。夜間は電飾によって絢爛豪華に照らされる。なお、この花自動車は5月に博多どんたくで運行したうちの一部を利用している[7]。
路面電車の西鉄北九州線が健在の頃は花電車を運行していた。花電車は地元の小倉北区下到津に工場を持つ東芝や、地元百貨店の井筒屋がスポンサーとして出資していた時期もある。1992年(平成4年)に同線が廃止されたため、以降はトラックを改造した車両を花自動車として運行している。架線から直接電力を供給できる電車と違い、自動車用バッテリーを用いるため電力使用量に限りがあり、花電車時代と比べて電飾は地味になっている。
花火大会
祭りのフィナーレとして花火大会が行われている。毎年、約3,000発が勝山公園から打ち上げられていたが、マンションの増加に伴い苦情が出るようになった。このため2018年より、花火の打ち上げ高さを制限するために花火の小型化が試みられている[8]。 2019年より小倉駅北側のミクニワールドスタジアム北九州に会場を移して行われる。
脚注
- ^ 第22回 わっしょい百万夏まつり まつりテーマ[](わっしょい百万夏まつり実行委員会)
- ^ 提言書[](米子青年会議所)
- ^ 「わっしょい百万夏まつり」8月1、2日に開催 2009年8月4日, at the Wayback Machine.(読売新聞 2009年5月16日)
- ^ 「わっしょい百万夏まつり」閉幕 コンセプト変更へ 年内にも方針 「大集合」形式は維持[](西日本新聞 2009年8月3日)
- ^ “北九州「わっしょい百万夏まつり」初の延期 開催時期は未定”. 毎日新聞 (2020年4月2日). 2020年4月27日閲覧。
- ^ “”. 西日本新聞 (2007年7月13日). 2007年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年7月13日閲覧。
- ^ 花電車のここが知りたい 西日本鉄道、2015年1月6日閲覧。
- ^ “花火大会 消えゆく夜空の華 安全確保・警備難しく”. 毎日新聞 (2018年10月4日). 2018年10月5日閲覧。
関連項目
外部リンク
- わっしょい百万夏まつり オフィシャルサイト