『くノ一化粧』（くのいちけしょう）は、1964年の日本映画。東映京都撮影所製作、東映配給、監督は中島貞夫[2]。 『くノ一忍法』に続く東映「くノ一シリーズ」第2弾、この作品もヒットし[3]、東映は第3弾の『忍法忠臣蔵』を製作する。原作は山田風太郎の『外道忍法帖』。
概要
山本直純のリズミカルで軽快な音楽をバックに、前作とは一転してコメディタッチの演出となっている[4]。映画製作にあたり中島は、原作者の山田風太郎から原作を中島の好きな様に映像化することを許可された[5]。
今村昌平の映画『赤い殺意』に感銘を受けた中島貞夫は、その赤い殺意の主要キャストである西村晃と春川ますみを起用[6]、同じく同作品に主要キャストとして出演していて、前作の『くノ一忍法』でも起用された露口茂が再度起用された。
あらすじ
徳川幕府転覆を企てる浪人たちが各地で武装蜂起するも失敗に終わる。松平伊豆守(原田甲子郎)は早くから配下の忍者である服部半助(多々良純)に、浪人たちの資金の流れを探らせ、豊臣家の隠し財宝が残されていて、かつて豊臣家に仕えた天姫ら大友忍者六人のくノ一が持つ六個の鈴にその秘密があると知る。伊豆守の命で忍者の首領である天草扇千代(露口茂)らの6人は、その鈴を入手すべく長崎に向う。鈴を守ろうとする天姫(弓恵子)ら、くノ一たちと伊豆守配下の忍者たちは死闘の末に絶命、扇千代と天姫だけが生き残るが、扇千代は天姫の術で盲目となる。天姫は扇千代に奪われた鈴を取り戻すべく、扇千代が入れ込んでいる遊女、伽羅(春川ますみ)に乗り移り扇千代に近くが、いつしか鈴を取り戻すことを忘れ、扇千代との情事に溺れていく。
キャスト
スタッフ
併映作品
脚注
- ^ “くノ一化粧”. 映画COM. 2022年6月29日閲覧。
- ^ キネマ旬報1964年12月下旬号 p.61
- ^ 『映画秘宝』2009年9月 洋泉社 p59-65
- ^ 『日本特撮・幻想映画全集』勁文社、1997年、161頁。ISBN (4766927060)。
- ^ “「くノ一忍法」トークショー”. 京都ヒストリカる国際映画祭 (2016年11月10日). 2022年6月29日閲覧。
- ^ 遊撃の美学―映画監督中島貞夫〈上〉 ワイズ出版映画文庫 p21-35 (ISBN 4898301738)
- ^ “くノ一化粧”. 日本映画情報システム. 2022年6月29日閲覧。
- ^ “くノ一化粧”. キネノート. 2022年6月29日閲覧。
- ^ “くノ一化粧”. 日本映画祭作者連盟. 2022年6月29日閲覧。
外部リンク
- くノ一化粧 映画com