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食玩

食玩(しょくがん)は食品玩具の略。「おまけ」として玩具を添付した食品(もしくは飲料)の商品様態の総称である。業界用語では玩具菓子または玩菓とも言われる。玩具業界では「食玩」の語は「食べられる玩具」(玩具の形をした菓子。風船ガムもこれに分類される)という意味で使われていた経緯もあり「玩具菓子」の語が多く用いられる[1]

消費者のコレクション欲を喚起し大人買いを誘発するように作られている[2]

食玩購買層の高年齢化により、おまけとしてCDを添付した食玩CDDVDを添付した食玩DVDも登場した。

文化の中の食玩

  • ガレット・デ・ロワ - フェーヴ(陶器製の模型)を生地に入れておき、切り分けられたパイ、またはガレットにフェーヴが入っていた人は1年間幸せになれる、またはその日一日間、それを食べ合った人達の中で王様になれる(フランス・ブルターニュ地方)
  • (ヨウルプーロ) - 甘い米粥。皮を剥いたアーモンドを一粒だけ入れ、それを当てた人は来年幸せになれる。そのアーモンドは独身者には配偶者を、既婚の女には子供を授ける力を持っている(1800年代以降のクリスマス フィンランド)
  • ビュッシュ・ド・ノエル - 材料を掻き混ぜる際願い事をしながら硬貨や指輪を入れ、切り分けた時に自分のケーキにそれが入っていたら、その小物に合わせた願い事が叶う(クリスマス フランス)
  • スコーン - 複数のスコーンを作る際、生地の中に硬貨を含ませておき、硬貨の入ったスコーンを当てた人は幸せになれる(ハンガリー)
  • (クラウディ) - スープの中に指輪、コイン、おはじきが混ぜてあり、どれを掬うかで一年の運勢が分かる(ハロウィン ケルト地方)
  • ウェディングケーキ - ケーキの中に一粒だけあるインゲン豆に当たった人は幸せになれる(イギリス)、未婚女性が中から指輪を当てると結婚出来る(ブラジル)
  • からから煎餅 - 中に玩具が入った中空の三角形の煎餅(江戸時代 庄内・鶴岡地方)
  • (辻占菓子) - 中に占紙が入った団子、餅、煎餅(江戸時代の正月 北陸・中越地方)
  • フォーチュン・クッキー - 運勢、格言が書かれた紙の入ったクッキー。辻占煎餅をクッキーに変えたもの(1915年 アメリカ・パナマ万国博覧会)

日本食玩史

  • 江戸時代 - 庶民の旅行が難しかった時代、富山の薬売りに代表される日本中を旅する薬売りは、顧客に各地の情報、名産品等を薬のおまけとして提供していた。特に江戸時代後期から明治時代にかけての売薬版画は有名。子供には紙風船などの玩具も提供していた。
  • 1899年明治32年) - (村井兄弟商会)のタバコタバコカード(トランプ花札、軍人の写真、西洋の女性画のカード)が付き始める。アメリカのタバコ販促を真似たもので、これが日本の商業食玩の実質的な始祖となる。子供がカード目当てにタバコを吸うことが問題視され、翌年、未成年者喫煙禁止法(現・二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律)が成立。
  • 1923年大正12年) - 江崎グリコグリコにカードが付き始める。タバコカードを基にした販促手法で、本製品から近代商業食品玩具が始まる。1927年(昭和2年)にはメダルが付属し始める。
  • 1952年(昭和27年) - カバヤ食品のカバヤキャラメルに点数カードが付き始める。点数カードを集めて応募すると小学生向け名作小説の単行本(カバヤ文庫)が貰えるというサービスで、1954年まで実施。
  • 1964年(昭和39年)3月 - 明治製菓マーブルチョコレート鉄腕アトムのシールが付き始める。キャラクターをおまけにした初めての食玩で、これ以降TVキャラクターの食玩化が激化する[3]
  • 1967年(昭和42年)2月 - 森永製菓チョコボールが発売される。ランダムに付属するマークを集めて応募すると「まんがのカンヅメ」なる景品が貰える。これまでの食玩は既存の菓子に販促として後からおまけを付けるという売り方であったが、本製品は初めからおまけを付属させる売り方をした初めての食玩である。
  • 1971年(昭和46年)12月 - カルビー製菓(現・カルビー)仮面ライダースナックが発売される。仮面ライダーの特製名場面カードが付属する。子供達の間で大流行となり、おまけの特製名場面カード目当てに菓子を買いつつ菓子本体は捨てるという社会問題が発生した。
  • 1973年(昭和48年) - カルビー製菓の(プロ野球スナック)が発売される。仮面ライダースナックの人気を追ったもので、プロ野球選手のカードが付属する。
  • 1977年(昭和52年) - ロッテの「ビックリマン どっきりシール」が発売され「いたずらシール」が付属する。本製品自体は特に大きな人気も出ないまま終了するが、10回の改変を経て8年後に「ビックリマン 悪魔VS天使シール」が誕生する。
  • 1978年(昭和53年)4月 - カバヤ食品ビッグワンガムが発売される。付属するプラキットがパッケージの大部分を占めガムは1枚だけと「ガムの方がおまけ」とも言われ、後の高級化した食玩の祖とも言える。ブラインド式ではなく、組み立て説明書に書かれた番号が見える小窓(穴)が開いていて、パッケージ裏面のカタログと併せて中身を判別できる。カバヤ食品の食玩はこの小窓が開いた形式が主流となる。
  • 1980年代中期頃 - サンヨー食品のサッポロボーイおもしろカップが発売される。子供向けカップラーメンの容器の中にプラキットやアクセサリーが付属する。カップラーメン初の食玩。
  • 1985年(昭和60年) - ロッテの「ビックリマン 悪魔VS天使シール」が発売され、オリジナルキャラクターのシールが付属する。ロッチに代表される類似商品の乱発、子供達の間でのシールの売買、公正取引委員会の介入など様々な問題を生んだ。また、今まで漫画やアニメをおまけの原作としてきた食玩が、逆に漫画やアニメの原作の立場になった初めての食玩でもある。本製品の成功を受けて駄洒落交じりのシールをおまけにした食玩が続々と誕生する。
  • 1985年(昭和60年)2月2日 - 雪印食品(現・日本アクセス)の電撃戦隊チェンジマンソーセージが発売される。電撃戦隊チェンジマンの人形が付属する。本製品以降、スーパー戦隊シリーズをおまけにしたソーセージ、カレー、ふりかけが発売され続けていく。2001年の『百獣戦隊ガオレンジャー』迄同商品を発売し続けてきたが、2002年の雪印食品廃業に伴い『忍風戦隊ハリケンジャー』以降スーパー戦隊シリーズのソーセージの権利はプリマハムに移管される。
  • 1985年(昭和60年)3月15日 - 丸大食品の巨獣特捜ジャスピオンソーセージが発売される。『巨獣特捜ジャスピオン』のカードが付属する。これ以降、スーパー戦隊シリーズ以外の特撮をおまけにした食品が発売され続けていく。
  • 1992年平成 4年) - カルビーのJリーグチップスが発売される。プロ野球スナックのサッカー版で、サッカー選手のカードが付属する。袋の外側に貼り付けられたカードが盗まれる事件が多発したため、一部店舗では予めカードを外し、会計時に店員が客に手渡すという対策が講じられた。
  • 1997年(平成 9年) - カンロからキンダーサプライズが販売される。卵形チョコレートの中に玩具が入っている。イタリアのフェレロ社から日本フェレロ社が輸入した製品で、日本での販売は2度目。2年後に始まるチョコエッグの流行の先達となる。
  • 1998年(平成10年) - サントリーフーズペプシコーラペプシマンボトルキャップが付き始める。日本初のボトルキャップ食玩。
  • 1999年(平成11年)1月 - 不二家のミニミニペコちゃんが発売される。世界のペコポコ人形が付属する。出荷が追い付かず3月には販売を一時停止するほど大人の女性に人気を博し、これまで子供と大人のおたくが中心だと思われがちだった食玩の購買層を大きく広げた。本製品以後、食玩市場は大人に注目し始める[4]
  • 1999年(平成11年)8月23日 - サントリーフーズのペプシコーラにスター・ウォーズ・シリーズのボトルキャップが付き始める。これ以降ボトルキャップの食玩が次々と流行し定番化していく。
  • 1999年(平成11年)9月 - フルタ製菓チョコエッグ 日本の動物シリーズが発売される。キンダーサプライズ同様、卵形チョコレートの中に玩具が入っている。企画段階から実力のある模型メーカー海洋堂が参加したことによる造形の質の高さだけでなく、テレビキャラクターのような流行り廃りがない点や、シークレットアイテムの混入が功を奏し、大人をも巻き込んだ社会現象を生んだ。業界の拡大、質の高水準化、主力購買層の高年齢化等、食玩・フィギュア業界に与えた影響は大きい。
  • 2002年(平成14年) - ダイドードリンコ缶コーヒー「ダイドーデミタスコーヒー」に自動車雑誌「NAVI」が監修した国産旧車ミニカーが付き始める。以後、同業他社も期間限定で追随する。
  • 2005年(平成17年)3月14日 - バンダイ神羅万象チョコが発売される。「ビックリマン 悪魔VS天使シール」同様、オリジナルキャラクターのカードが付属する。玩具会社の食玩としては、主におたく層からの高い支持を得た。
  • 2005年(平成17年)9月 - 公正取引委員会がサントリーフーズのペプシコーラに付属する『機動戦士ガンダムSEED』のボトルキャップについて、景品ではなく懸賞品に当たり、またボトルキャップは懸賞金の上限価格を超えると警告した。これを受けてサントリーはボトルキャップが入っている袋を透明な物に変更し、懸賞品ではなく景品扱いとなるよう改良した。また公正取引委員会は全国清涼飲料工業会に対しても同様の販売手法を取らないよう要請した。
  • 2009年(平成21年)8月31日 - 日清食品カップヌードルしょうゆ味に『機動戦士ガンダム』30周年記念のコラボレーション商品として「いろプラガンダム」シリーズとしては史上最小 (1/380スケール) となる特製オリジナルガンプラをカップヌードルにパックした「カップヌードル miniガンプラパック」が数量限定で発売。
  • 2019年令和元年)- 食玩が同年10月の消費税率引き上げと同時に導入される軽減税率の適用対象となるかどうかをめぐり議論になった。 食玩は一定の条件を満たせば、10%の消費税率ではなく、8%の軽減税率が適用される「飲食料品」とみなされるが、線引きが難しいためである。 国税庁の指針によると、食玩は税抜き価格が1万以下で、価格のうち食品の割合が3分の2以上なら軽減税率が適用されることになっているが、多くのメーカーは価格によらず、食品をメインとするものを8%、玩具をメインとするものを10%とする方針を示している[5]

代表的な食玩シリーズ

食品の扱い

グリコキャラメル以降45年間、日本の食品玩具はあくまでも食品が主体であり、玩具は完全なおまけであった。しかし、仮面ライダースナックの爆発的な人気は本体とおまけの主従を逆転させ、おまけさえ手にすれば食品は食べずに捨てる、という矛盾した事態を引き起こし社会的に問題視された。これ以降、食品玩具の過剰な人気は食品廃棄の問題を度々発生させることになる。

食品玩具には、玩具を食品の流通経路で販売することを目的として、食品玩具という形態をとっているものもあり、バンダイなどの純粋な玩具メーカーも参入している。それ以前には、たとえばチョコエッグは海洋堂の名が売りにはなっていたが、あくまでも菓子メーカーであるフルタの商品であった。

ほとんどの食品玩具はその肩書きを保つため、数粒のラムネガムグミ等を形式的に添えているだけだが、量が少ないことは食品の処分問題を避けるという副次的な効能も備えている。チョコレートが本体のチョコエッグの場合には「チョコエッグ料理」と呼ばれるチョコレートの料理法まで考案された。

近年の食玩の殆どは「菓子がおまけ」と言って然るべき商品構成で、ついには食品を省いたただの小さな箱入り玩具(トレーディングフィギュア)までもが登場し、食玩と同じ棚で売られるようになった。その一方で、通常食品を取り扱うことのない模型店や玩具屋などでも未開封の食玩が普通に売られるようになり、杜撰な温度・衛生管理による食品の劣化・変質(チョコレートの場合は30℃以上の高温で劣化する)が問題視されている。また、既に賞味期限の切れた未開封商品を「おまけ」目的で購入する者のため「食べられない」と断ったうえで安価に提供している店も存在する。

脚注

  1. ^ 神永英司『マルサン物語 玩具黄金時代伝説』朝日新聞出版、2009年、241-242頁。(ISBN 978-4-02-250550-7)。
  2. ^ 食玩に関する生活文化学的研究I : 食玩情報の所在および調査方法に関する覚書 武庫川女子大学リポジトリ
  3. ^ (串間努)「ノスタルジー商店「まぼろし食料品店」 第28回「アトムシールの誕生の謎を探る」の巻」、2007年2月14日更新。
  4. ^ ダカーポ』2001年1月3・17日合併号、68頁。
  5. ^ “食玩は軽減税率?=線引きに悩むメーカー-消費税”. nippon.com (2019年9月4日). 2022年11月25日閲覧。

関連項目

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