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陸上競技場

陸上競技場(りくじょうきょうぎじょう)とは、陸上競技を行うために設けられる施設である。通常は屋外に常設されるものを指すが、体育館やホール内に特設される室内陸上競技場もある。

日本の主要な陸上競技場は地方自治体が設立・運営しているものが多いが、学校が有する陸上競技専用のグラウンド(特に私立大学に多い)が、日本陸上競技連盟の公認を受けている例も少なくない。

以下に屋外に設けられる陸上競技場について解説する。

施設

競技が行われる部分は、周回走路である「トラック」と、跳躍や投擲などの競技を行う「フィールド」に分かれている。

トラックや助走路の表面はシューズのスパイクを受け止められるよう堅固で、かつ均一でほぼ水平でなければならない。第1-3種公認競技場では競技面は全天候舗装されている必要がある。舗装材として過去にはアンツーカなどが使われてきたが、1968年メキシコオリンピックポリウレタンの全天候トラックが採用された[1][注 1]。これを皮切りに、ポリウレタンに加えゴムチップウレタンや合成ゴムの舗装材も登場、走りやすさや耐久性の面でメリットがあるとして一般化した[2]。舗装の色はほとんどがレンガ色であるが、近年は青色のトラックを持つ競技場も増えている。

第4種公認競技場も全天候トラックが多いが、一部の地方競技場ではシンダー舗装(土のトラック)になっているもの、あるいは全天候型とシンダー舗装を併用しているものもある(以前は第3種でもシンダーや砂のトラックが認められていたが、後述の規約の改正により、現在は第3種以上は必ず全天候型トラックを保有することが義務付けられており、特に第1種公認競技場の場合はそれを設置した第3種以上相当の補助競技場を必ず設置することが第1種認定の前提となった。ヤンマースタジアム長居ヤンマーフィールド長居のように、メイン・補助の両競技場とも第1種認定を受けているスタジアムもある)。

国際陸上競技連盟(IAAF)が規定する陸上競技場の方位は、南北軸から東西に向かう角度が、22.5度未満とされているという[3]

トラック

徒競走リレー競走ハードル競走、障害物競走などが行われる周回走路。平行な2本の直走路と、それらをつなぐ2つの曲走路からなり、選手達は反時計回りにこれを周回する。その内端にはコンクリート、あるいは適当な材質の縁石を設けることになっている。1周の距離は400mが標準だが、第3種以下の競技場ではそれより小さなものもある。

レーン
走路は白線によって各レーンが区切られている。400m以下の競走では選手は各々決められたレーンを走らなければいけない(セパレートコース)。800m競走など、スタートから一定距離はセパレートコースで、その後はどこを走っても良いオープンコースになる種目もある。レーンの幅は122cmと決められており、内側のラインから20cmの部分(ただし、トラック内側の縁石が走路より高くなっている場合は、最内レーンのみ縁石から30cmの部分)を走るものとして距離が測定されている。また中距離走より距離の長いトラック種目や1600メートルリレー走の2走以降は、必然的に最も内側の1レーンを走る。そのため、使用頻度によっては1レーン、あるいはインレーンほど表面の傷みが激しく、短距離走などでは記録にも影響を及ぼすおそれもある。近年9レーンまである陸上競技場が第1種、第2種公認となった背景には、短距離走などで2レーンから9レーンの8つのレーンを使うことで、1レーンの使用機会をできるだけ減らし、表面を保護する目的もある。
フィニッシュライン、スタートライン
一方の直走路の終端部にはフィニッシュラインが引かれており、競技の種類や距離にかかわらずこのラインがゴールとなる。このラインから競技距離分だけ離れた場所にはスタートラインが引かれている。100m競走や110mハードルでは直走路の延長部分にスタートラインが引かれ、直線コースで競走が行われる。セパレートコースを用いる200mから800mの競走ではレーンごとにスタートラインが引かれている。1,000m以上の競走ではオープンコースであるため、スタートラインは最初の曲走路入り口を中心とした弧になっている。
水濠
一方の曲走路の内側に水濠が設けられ、そこへ進入するための走路も作られる。
日本の競技場のほとんどは外側に設けられている。

フィールド

投擲競技跳躍競技が行われる部分。トラック内側をインフィールド、外側をアウトフィールドと呼ぶ。インフィールドをサッカー競技やラグビー競技などを行うスペースとして利用できる競技場も多い。このような競技場の場合、芝生の保護という観点から、通常は投擲競技の練習ができず、(サブトラック)などで行われることが増えている。

走幅跳三段跳には直線助走路と着地場所である砂場、棒高跳には直線助走路とポールを突き立てるためのボックス、走高跳には扇形の助走路が設けられる。ハンマー投円盤投のサークルは兼用されることが多いが、砲丸投のサークルは別に設けなければならない。やり投の助走路は直線で36.5mある上に、やりの飛距離が100m近くにもなるため、トラックの曲線部を横断する形で設けられることが多い。

走幅跳・三段跳の助走路と砂場はアウトフィールドに設けられることが多い。これらをインフィールドに設けてしまうと、インフィールド内の面積が制限され、サッカーやラグビーのピッチの規格に合わなくなってしまい、事実上陸上競技専用競技場になってしまうためである。走幅跳・三段跳の直線助走路と砂場がインフィールドとアウトフィールドどちらにあった方が競技を行いやすいかは競技者によって区々のようである。

公認競技場の区分

国際陸上競技連盟(IAAF)公認の競技場には、オリンピック世界選手権などIAAF主催・管轄大会に必要なクラス1や、国際招待大会に必須のクラス2がある。

日本陸上競技連盟公認の陸上競技場には、第1種から第4種までの区分がある(過去には第5種競技場という区分もあったが、2007年にいったん廃止され事実上は第4種に統合された[4]が、2022年度から「第4種・L公認競技場」が新たに項目として設けられ、事実上復活した[5][6])。また陸上競技場の施設に自転車競技場が併設されている場合は、「第○種・乙公認競技場」と表記することや、各競技場種別で開催できる競技大会の内容についても2011年から規定が改正されている[7]。 主な項目についてその規格を示す。

項目 第1種[注 2] 第2種 第3種 第4種 第4種L[注 3]
使用できる大会[7] 日本選手権国民体育大会など、日本陸連が主催する全国規模、および国際的な大会 加盟団体陸上競技選手権大会、及び地方における主要な大会 加盟団体等の対抗競技会等 加盟団体の加盟団体の大会・記録会[注 4]
トラックとフィールドの舗装材 全天候型舗装 全天候型舗装が望ましいが土質のものでも可
走路一周の距離 400m 200m
250m
300m
400m
直走路 8又は9レーン[注 5] 8レーン 6レーン以上
曲走路 8又は9レーン[注 5][注 6] 6レーン以上 4レーン以上
3000m障害用施設 必要 なくてもよい
公認長距離競走路 近くにあることが望ましい
補助競技場 全天候舗装、走路一周400mで第3種相当[注 7][8] 全天候舗装が望ましい なくてもよい
走幅跳、三段跳の跳躍場 6か所以上 1か所以上 各1か所以上、条件に合わない場合は一部を欠いてもよい
棒高跳の跳躍場 6か所以上 4か所以上
砲丸投のサークル 2か所以上[注 8] 1か所以上
円盤投、ハンマー投げのサークル 兼用可で2か所以上[注 8]
観客席の収容人員 15,000人以上[注 9][9] 5,000人以上[注 10][10] 相当数
インフィールド[4] 天然芝・投てき可能な人工芝[注 11] 天然芝・投てき可能な人工芝・土質 天然芝・投てき可能な人工芝・人工芝・土質
更衣室 300人以上収容必須 100人以上収容必須 利用できる設備があることが望ましい なくてもよい
トレーニングルーム ウェートトレーニング場必須 なくてもよい
雨天走路[7] 舗装材は屋外走路と同じもの。メインスタンドかバックスタンドのいずれかに設置すること 設置することが望ましい[10] なくてもよい[10]
電気機器の配管 設備を有すことが必要 設備を有すことが望ましい なくてもよい
用具倉庫 2か所以上・かつ合計500㎡以上必要 それぞれの種別に示す用器具を収納できるようにする
シャワー室 男女とも2か所づつ以上必要 利用できる設備があることが望ましい なくてもよい
競技場と場外との境界 競技場の荒廃・毀損を防ぎ競技会の際の混雑を防止し得る程度の堅牢な境界が必要 なくてもよい[10]
観覧席とトラックとの間の境界 観覧席からみだりに競技場内に出入りできないように設備することが必要
電光掲示板 設置することが望ましいが、大規模競技会が行われる場合は仮設でもよい[10][9] あることが望ましい[10]
夜間照明設備 1m220の高さで、平均照度1000ルクス程度、フィニッシュラインの箇所は1500ルクス以上を確保すること[9]

競技場の運営者から公認申請があった場合、日本陸上競技連盟は検定員、技術役員を派遣して実測調査を行い、施設用器具委員会における審査を行い公認の可否を決定する。公認の有効期間は各種とも5年[11][注 12] であるが、競技場の改変を行った場合は再検定が必要となる。また、公認要件を満たさなくなった場合や、所有者・管理者が有効期間満了前に公認更新を行わなかった場合には公認は取り消される。

公認料は上位の種別ほど高く、第1種では新規公認88万円、継続公認44万円(2022年現在)が必要となる。このため、第1種や第2種の要件を満たしていても財政的理由から下位の種別で公認を受けている施設もある。

第1種公認陸上競技場の一覧

2022年現在、日本陸上競技連盟により第1種公認を受けている陸上競技場は以下の通りである。このうち「☆マーク」は国際陸連クラス1公認、「★マーク」は同クラス2公認の競技場であることを示す[12]

尚、日本国内に所在して、第2種以下の公認を受けている陸上競技場については

北海道

東北

関東

中部

近畿

中国

四国

九州・沖縄

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ (タータントラック)(英語版)3Mの商標名だが、類似の全天候トラックを含めて「タータン」と呼ばれることもある。
  2. ^ 第1種公認競技場には、管理者をおくことが望ましい。
  3. ^ 2022年より追加
  4. ^ これらには対抗競技会・記録会のほか、旧第5種競技場相当に当たる学校内競技会やクラブ対抗競技会が含まれる。
  5. ^ a b 1レーンの幅は1m220、または1m250とする
  6. ^ 尚、国際陸上競技連盟の"IAAF Track and Field Facilities Manual 2008 Edition 2.2.1.1 Layout of the 400m Standard Track"によれば、IAAFコンチネンタルカップ(World Cup in Athletics)に使用する競技場は9レーン必須となっている。また、同マニュアルの当該箇所には「外側のレーンの走者が有利になりすぎるため、曲走路の上限は9レーンとする」旨の記載がある。
  7. ^ 2010年の規約改正で、第1種公認競技場として認定する場合、補助競技場のトラックも全天候型舗装で、かつ第3種公認以上の規模を充足する物を設置することが義務付けられるようになった
  8. ^ a b 第1種公認競技場に関しては付帯設備として投てき場を別途設置し、それを公認することも可
  9. ^ 芝生席を含む。少なくともメインスタンドは屋根を敷設し、7000人以上収容の座席を設置すること
  10. ^ 芝生席を含む。少なくともメインスタンドは1000人以上収容程度の座席を設置すること。かつ、屋根を敷設することが望ましい
  11. ^ ただし、天然芝に人工芝を埋め込んだもの(ハイブリッド芝)を使用する場合は混入率5%以下とする
  12. ^ 第5種があった時代はその競技場に対する更新期間は3年だった

出典

  1. ^ 北岡哲子 (2016年6月22日). “68個の新記録、東京五輪を支えた夜の保守作業”. 日経 xTECH. 日経BP. 2019年6月6日閲覧。
  2. ^ 北岡哲子 (2016年7月8日). “記録の出やすさを確保しつつ、筋肉への負担を軽減”. 日経 xTECH. 日経BP. 2019年6月6日閲覧。
  3. ^ 3-11 第4節. 施設計画(個別) 1. 建築性能 「国立競技場整備事業 業務要求水準書」 平成27年9月1日 日本スポーツ振興センター
  4. ^ a b 陸上競技場と道路コース - 日本陸上競技連盟ハンドブック
  5. ^ 公認陸上競技場および長距離競走路ならびに競歩路規程(2022年改訂)
  6. ^ 第1・2種公認競技場の基本仕様
  7. ^ a b c 「屋外体育施設のルール」2011年の規則変更点について
  8. ^ 厚別公園競技場(改修工事)が完成しました! -IAAFのCLASS2に公認申請中です(札幌市陸上競技連盟)
  9. ^ a b c 施設の規模・機能について(栃木県)
  10. ^ a b c d e f 滋賀県内の既存陸上競技場(滋賀県議会)
  11. ^ 公認陸上競技場および長距離競走路ならびに競歩路規程
  12. ^ “公認陸上競技場・競走路・競歩路”. 日本陸上競技連盟. 2020年9月18日閲覧。

外部リンク

  • 日本陸連主要競技場一覧
  • 主要競技場一覧 - 月刊陸上競技社
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