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遠藤郁子

遠藤 郁子(えんどう いくこ、現姓田中[1]1944年11月26日[1] - )は、東京都出身[1][2]日本ピアニストである。2度結婚しており、最初の夫は池内友次郎である。

遠藤郁子
生誕 (1944-11-26) 1944年11月26日(78歳)
出身地 日本東京都
ジャンル クラシック音楽
職業 ピアニスト
担当楽器 ピアノ

略歴

物理学者を父に、ピアニスト(遠藤道子)を母として東京に生まれ、幼時に北海道へ移住する。3歳でピアノを始め、母や井口秋子、(高折宮次)などに師事する。小学校のとき全日本学生音楽コンクール東京大会にて2位入賞(1位は野島稔)。藤女子学園中学校を経て、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校在学中の1962年に、日本音楽コンクールピアノ部門第2位。東京藝術大学に進み、1965年の第7回ショパン国際ピアノコンクールで特別銀賞を受賞。同年大学を1年で中退してポーランドに留学、(ルードヴィク・ステファンスキ)、ハリーナ・チェルニー=ステファンスカに師事した。1970年にも同コンクールに出場して8位に入賞し、奨励賞も受賞した。

1965年以来、日本・ポーランドを中心に、各地でリサイタル・オーケストラ共演を重ね、1967年にソ連、1977年にアメリカ、1978年にパリ、1980年にロンドンでもデビューを果たした。1990年に乳癌を患ったが、3年後に復帰、現在も精力的な活動を続けている。また、1990年に公開された黒澤明監督の映画『』の第5話「鴉」で、ショパンの「雨だれ」を演奏している[3]。29歳の時に作曲家の池内友次郎と結婚したが、16年後に離婚、その後写真家の田中克己と再婚、2014年に死別している。

長いポーランドへの留学経験を活かしたショパン演奏は、ビクターエンタテインメントなどからCDも多数リリースされている。1980年に(日本ショパン協会)賞、1985年にユーゴスラビア・オフリッド・フェスティバル25周年記念功労賞を受賞。2015年2月には、ポーランド復興勲章「オフィツェルスキ十字勲章」を受章[4]。母校東京藝術大学の講師なども務めた[1]

著書

  • いのちの声((海竜社)、1994年) (ISBN 978-4759303902)
  • いのちの響き(海竜社、1998年) (ISBN 978-4759305517)
  • 音霊の詩人ーわたしの心のショパン(藤原書店、2004年) (ISBN 978-4894344136)
  • 母・遠藤道子と私(北海道新聞社、2019年) (ISBN 978-4894539563)

関連項目

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d 『読売年鑑 2015』、563ページ。
  2. ^ 『音楽年鑑 2005』「洋楽関係人名簿」42P、音楽之友社、2005年5月
  3. ^ 都築政昭『黒澤明の遺言「夢」』、2005年、近代文芸社、178ページ。
  4. ^ デビュー50周年記念 遠藤郁子 ピアノ・リサイタル | ポーランド 広報文化センター

外部リンク

  • - ウェイバックマシン(2008年3月27日アーカイブ分)
  • 朝日新聞デジタル インタビュー
    • 遠藤郁子さん(1)音楽の力、改めて知った
    • 遠藤郁子さん(2)母から厳しく仕込まれ
    • 遠藤郁子さん(3)恩師の教え、今も根底に
    • 遠藤郁子さん(4)38歳上の学部長と結婚
    • 遠藤郁子さん(5)乳がん見つかり闘病
    • 遠藤郁子さん(6)初印象「まるで宇宙人」
    • 遠藤郁子さん(7)北国に育った幸せを
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