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石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞(いしばしたいざんきねんわせだジャーナリズムたいしょう)は、卒業生である石橋湛山の名を冠し、早稲田大学が2000年に設立した賞。社会に貢献したジャーナリストの活動を顕彰し、優れた言論人の育成と自由かつ開かれた言論環境の形成への寄与を目的に運営されている。
毎年、不特定多数を対象としたメディアにより公表されたジャーナリストの作品(新聞記事・TV番組・書籍・写真・Webなど)を公募している。応募は自薦・他薦を問わず、国外で発表された作品も受け付けている。選考委員は早稲田大学教授のほか学外から作家やジャーナリストを招いて編成され、受賞者には石橋湛山の顔を表面にレリーフしたブロンズ製のメダルと副賞が贈られる。
早稲田大学では受賞者を中心としたジャーナリストや選考委員を講師として招いた講義も行われている。
部門
賞は3部門に分かれており、作品、活動の内容をもとにいずれかへ応募する。
- 公共奉仕部門
- 公共性、国際性、在野性を基軸に新奇性・批判性・提言製・持続性などをとりあげたジャーナリズム活動が対象。
- 草の根民主主義部門
- 地域社会のコミュニティの深部・周縁に生起しつつある普遍的な課題を発見・発掘・提示するジャーナリズム活動が対象。
- 文化貢献部門
- 社会における文化的活力を象徴するユニークな作品、地域文化を公の社会に発信することを目指したジャーナリズム活動が対象。
主な受賞作
第1回(2001年度)
公共奉仕部門 大賞
- 阪神・淡路大震災からの復興に向けての論説、評論活動 - (三木康弘)と神戸新聞論説委員室
草の根民主主義部門 大賞
- 島の墓標 - 曽根英二
文化貢献部門 大賞
- 旧石器発掘ねつ造問題の一連の企画ならびに「発掘捏造」の出版 - 毎日新聞旧石器遺跡取材班 代表 (真田和義)(渡辺雅春、山田寿彦、高橋宗男、早川健人、山本建、本間浩昭、西村剛ほか取材班)
第8回(2008年度)
公共奉仕部門 大賞
- 連載「新聞と戦争」 - 朝日新聞 「新聞と戦争」取材班 キャップ (藤森研)(植村隆ほか取材班)
草の根民主主義部門 大賞
- 「やねだん~人口300人、ボーナスが出る集落~」- 南日本放送 「やねだん」取材班 代表 山縣由美子
文化貢献部門 大賞
第9回(2009年度)
公共奉仕部門 大賞
- 土井敏邦による長編ドキュメンタリー映画「沈黙を破る」
第10回(2010年度)[1]
公共奉仕部門 大賞
- NHKスペシャル「日本海軍 400時間の証言」全3回 - 日本放送協会 藤木達弘
草の根民主主義部門 大賞
- 連載「境界を生きる」~性別をめぐり苦しむ子どもたちを考えるキャンペーン - 毎日新聞社 丹野恒一
文化貢献部門 大賞
- 「ヤノマミ」日本放送協会 - 国分拓
公共奉仕部門 奨励賞
- NNNドキュメント2009「法服の枷~沈黙を破った裁判官たち~」 - 中京テレビ放送 笠井千晶
第12回(2012年度)
公共奉仕部門 大賞
- 連載「プロメテウスの罠」 - 「プロメテウスの罠」 取材チーム 代表 朝日新聞東京本社報道局特別報道部次長 (宮﨑知己)
第13回(2013年度)
草の根民主主義部門 大賞
- 連載「波よ鎮まれ〜尖閣への視座〜」 - 「波よ鎮まれ」取材班 代表 沖縄タイムス社 特別報道チーム兼論説委員 (渡辺豪)
文化貢献部門 大賞
- ETV特集「永山則夫100時間の告白 〜封印された精神鑑定の真実〜」 - ETV特集「永山則夫100時間の告白」取材班 代表 日本放送協会 大型企画開発センター
公共奉仕部門 奨励賞
- 「東京電力テレビ会議記録の公開キャンペーン報道」 - 朝日新聞東京本社報道局経済部 (木村英昭) 朝日新聞社デジタル本部デジタル委員 宮﨑知己
脚注
- ^ “石橋湛山の精神を受け継ぎ、賞創設10周年を迎えました 早稲田ジャーナリズム大賞贈呈式とパネルディスカッション開催”. 2022年12月20日閲覧。
外部リンク
- 石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞
- 早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコース