概要
宮城県北東部に位置し、中心都市である石巻市は県の県庁所在地であり最大都市である仙台市から約50キロメートルの距離にある。
圏域内はケッペンの気候区分によると温暖湿潤気候(Cfa)に分類されており、東北地方中部太平洋側に位置しているため内陸地方と比べると寒暖の差が少なく、一年を通しての降水量も少ないため 比較的住むのに適した地域と言える。
圏域内を縦貫する三陸沿岸道路が当圏域内では無料で通行できる。また、三陸沿岸道路の無料区間が八戸まで続いているため、石巻河南IC周辺に集積する商業施設などのための物流システムの確立や、3次救急施設が整備された三陸道直結の石巻赤十字病院への救急搬送などで登米市方面からの交流が高まりつつある。また、物流という面では重要港湾である石巻工業港(石巻港)も注目を浴びている。石巻都市圏はこの港を拠点に国内外との貿易を行っている。江戸時代には仙台藩の米の集積地として有名であった石巻地方は石巻港から江戸に運ばれた米は本石米(ほんごくまい)と呼ばれ、江戸で消費される米の実に3分の1を占めていた。
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では沿岸部が壊滅し、圏域内では死者及び行方不明者は6000人を超えた。また、物的被害も途轍もなく圏域内の地域水田の約3割が浸水した。
圏域内では古くから農業や水産業が盛んに行われていた。農業では肥沃な仙台平野で育てたササニシキやひとめぼれの主産地として有名である[1]。江戸時代には仙台藩の米の集積地として有名であった石巻地方水産業では沖合いに黒潮(暖流)と親潮(寒流)がぶつかる世界三大漁場の一つである金華山沖をひかえており、ノリやカキといった海産物の養殖・新鮮な魚介類は全国的に有名で、タラコに至っては全国一位の収穫量をほこる[1]。また、「魚介類の宝庫」と呼ばれる仙台湾に臨んでいる。
定義
広域行政推進地域
石巻圏
- 推計人口(2023年4月1日):179,048人(全県比:7.9%)
宮城県が指定する石巻市を中心とした広域行政推進地域は、「広域石巻圏」または単に「石巻圏」と呼ばれ、東部地方振興事務所が管轄している。市が設置される以前の牡鹿郡および桃生郡に所属していた地域が対象。
国勢調査
都市雇用圏
金本良嗣・徳岡一幸によって提案された都市圏。細かい定義等は都市雇用圏に則する。人口:約21万人(2010年国勢調査基準)。
都市雇用圏(10 % 通勤圏)の変遷
以下は、石巻都市圏における都市雇用圏(10% 通勤圏、中心都市の DID 人口が1万人以上)の変遷である。一般的な都市圏の定義については都市圏を参照のこと。
- 10% 通勤圏に入っていない自治体は、各統計年の欄で灰色かつ「-」で示す。
脚注
関連項目
外部リンク
- 広域石巻圏(宮城県)
- 東部地方振興事務所(宮城県)
- 石巻地区広域行政事務組合
- 平成15年度 市町村民経済計算 推計結果(石巻圏域) (PDF)