画像(がぞう)とは、事象を視覚的に媒体に定着させたもので、そこから発展した文字は含まない(例:文字と画像、書画)。定着される媒体は主に2次元平面の紙であるが、金属、石、木、竹、布、樹脂や、モニター・プロジェクター等の出力装置がある。また、3次元の貼り絵、ホログラフィー等も含まれる。
歴史
現存する古い画像は後期旧石器時代の洞窟壁画(スペインの《アルタミラ洞窟壁画》(全文:La Cueva de Altamira(Museo de Altamira)[1]や、フランス《ラスコー洞窟壁画》(書影:三浦定俊(2008)[2])。)等)である。これらの画像すなわち、岩面画から抽象化が行われ、画像に属するピクトグラム(絵文字)、さらに文字に属する象形文字が生まれた。
語源
同義語
用語「画像」の分類
- 様式や精神的な形象には「図」(英語のImage)や「絵(画)」を使用している(例:(心象図)、(物語絵)、肖像画、「絵になる」)。
- 点・線・面など幾何学的な表現にグラフや図形が使用されている。
- 定着する方法による区分:直接描く描画、一時的定着である鏡や水面の反射やカメラオブスキュラ、版を作り転写する版画、カメラや望遠鏡、顕微鏡等の(光学デバイス)を利用した写真、印刷、モニター入出力等がある。写真で出力した画像は「影像」という。映画やテレビ等に映した画像は「映像」という。デジタルカメラの普及で(アナログ画像)とデジタル画像の用語も一般化した。
- 時間を基準とすると、静止画、動画に分類され、静止画動画は(モーションピクチャー)という。画像は一般に静止画像をいうことが多い。
- 色数からはモノクローム、カラーに分類される。
- オリジナル画像を原画、(原図)といい、版として定着した画像を図版、電子媒体に定着したものを(電子画像)、(電子影像)(図書の影像は書影)という。
- 粗密や解像度からは、あいまい表現だが、(精密画像)、(高精細画像)、(低解像度画像)等が使用される。
画像ファイル
- コンピュータグラフィックスのファイル形式
- ビットマップ画像(ラスターグラフィックス)とジャギーのないベクターグラフィックスに分類され、ベクターグラフィックは用語「図形」を使用する場合が多い。
- 標準画像ファイルフォーマット
- 多数の画像ファイル形式があるが、W3Cが推奨したラスター形式にはJPEGやPNG等があり、ベクター形式にはXMLベースのテキストファイルで表現できるSVGがある。また、アドビのベクター形式ドキュメントファイルPDFも国際規格ISO 32000-1:2008[5]となった。
画像の単位
コンピュータで扱う画像データの最少単位を画素という。物理的な点情報をドットといい、1インチあたりのドット密度をdpiという。
脚注
参考文献
- 『映像革命CG―コンピュータ・グラフィックスで社会、芸術、産業が変わる』 (ISBN 978-4872463040)
関連項目
- ラスターグラフィックスエディタ
- ベクターグラフィックスエディタ
- デジタル画像
- 2次元コンピュータグラフィックス
- (Category:コンピュータグラフィックス)
- ビットマップ画像
- ベクターイメージ
- 画像ファイルフォーマット
- 画像編集
- 画像処理
- データ圧縮
- 動画
- カメラ
- イメージ
- フォトグラフィー