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片岡仁左衛門一家殺害事件

片岡仁左衛門一家殺害事件(かたおかにざえもん いっか さつがい じけん)は、1946年(昭和21年)3月に発生した殺人事件である。歌舞伎役者一家5人が住み込みの男に殺された。

片岡仁左衛門一家殺害事件
場所 日本東京都渋谷区千駄ヶ谷
日付 1946年3月
原因 怨恨
武器
死亡者 十二代目片岡仁左衛門
小町とし子他3名
犯人
容疑 殺人
動機 怨恨
対処 無期懲役
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概要

1946年3月16日東京都渋谷区千駄ヶ谷で歌舞伎役者・十二代目片岡仁左衛門一家5人が殺害されているのが見つかる。殺されたのは、片岡仁左衛門(当時65歳)、その妻で元日活女優の小町とし子(当時26歳)、四男(当時2歳)、女中2人(当時12歳と当時69歳)である[1]。5人とも頭を薪割り用ので殴られていた。特にとし子は頭部をめった打ちにされていた。

捜査線上に浮かんだのは、殺害された女中(当時12歳)の兄・I(当時22歳)で、事件直後から行方が分からなくなっていた。捜査本部はIを指名手配し、3月30日に逃亡先の宮城県川渡温泉で逮捕された[2]

捜査によって、Iは仁左衛門宅に座付見習作家として住み込みで働いていたが、戦後間もない当時の食料事情の悪さなどから配給米を不当に搾取され、1日2食(合計米1合3勺程度)しか与えられていなかったことと、とし子との諍いや、事件直前に仁左衛門がIを「座付き作家としてセンスがない」などと罵倒したことが犯行の動機になったと伝えられている[3]

また、Iは薪を使った炊き出しをさせられていたのに対し、夫妻は電気コンロを使って蓄えた米をたくさん食べていた。さらに事件前日にはこれまで渡していた配給米をメリケン粉に変えるととし子から告げられたうえ、夫妻と口論になって仁左衛門から「今夜原稿を書いたら出て行け!」と怒鳴られた。そしてせっかく出した原稿も「これでも作家か!」と罵倒され、憤激を抱えたままIは床に就いた。その翌日の早朝便所に行った後、薪割り用の斧につまずいた後で5人を殺害したという[4]。そしてIは台所にあった米とザラメを食べ、国民服に着替えた上で家にあった現金580円を盗んで現場から逃走した。なお、同じように冷遇を受けていた自身の妹まで殺害した理由についてIは「止めに入った妹を勢い余って殺してしまった」と供述しており、妹を殺害する動機は当然無く、偶発的に殺してしまったものである。

ただし以上は全て、Iの供述に基づいたものであり、仁左衛門夫婦のIに対する処遇などについては、遺族や関係者から異なる主張も出ている[5]

Iはそれまでに精神障害の既往はなかったが、取り調べで事件当時から逃走に至るまでの記憶が欠落していることが明らかとなったため東京大学医学部精神科教授の内村祐之による精神鑑定が行われた。鑑定結果は、激しい情動のため一時的な意識障害をおこしていたことを示唆するものであった。一方、内村とは別に精神鑑定を行った(菊池甚一)は、少なくとも2人目以降の殺人については一時的に精神病状態であったと結論づけた。

1947年10月22日、Iは無期懲役の判決を受けた。求刑は死刑であり、5人を残虐な手段で殺害しており、責任能力が認められれば死刑相当の事件であった。この刑について、一般には精神鑑定により心神耗弱状態だったと認定されたためとの説が流布されているが、実際の判決では全ての行為について責任能力を肯定すべきであるとしており、内村、菊池いずれの鑑定も採用されていないし、刑法39条の適用もしていない。それにも係わらず死刑判決にならなかったのは、低栄養や片岡家における葛藤、犯行前夜からの紛争、不眠等の理由で、Iの感情が著しく興奮して安定を失っていたことを考慮したものとのことである。Iは1960年代に恩赦で釈放されたとされているが、詳細については不明である。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 長男の五代目片岡芦燕(後の十三代目片岡我童(贈十四代目片岡仁左衛門))・次男の二代目市村又三郎(後の二代目市村吉五郎)・三男の片岡大輔(後の六代目片岡芦燕)は既に独立して家を出ていたために難を逃れた。
  2. ^ 『近代歌舞伎年表京都篇』国立劇場著、八木書店, 2005, P254
  3. ^ 『発見!意外に知らない昭和史: 誰かに話したくなるあの日の出来事194』歴史雑学探偵団、東京書店、2007, p55
  4. ^ 片岡仁左衛門一家殺害事件、事件録1945→1979
  5. ^ 『【十二代目・片岡仁左衛門一家殺人事件】当時報じられた“犯行動機”はウソだった、被害者の娘が語った獄中の犯人から届いた“詫び状の中身”と77年間の苦しみ』 週刊女性 2023年4月18日号
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