渡辺 宜嗣（わたなべ のりつぐ、1954年12月19日[1] - ）は、テレビ朝日所属のアナウンス部付嘱託契約のニュースキャスター、元同局のエグゼクティブアナウンサー。『スーパーJチャンネル』のメインキャスターを10年担当した。2015年、定年退職後もテレビ朝日と嘱託契約で、同局専属のキャスターとして活動している。
来歴
愛知県名古屋市西区出身[1]。実家は祖父の代から続く建具屋[2]。愛知県立熱田高等学校、明治大学商学部卒業。高校時代に聴いていたミッドナイト東海のディスクジョッキー（つボイノリオ）に憧れてアナウンサーを目指すようになる[3]。大学時代は放送研究会に所属。また、東京アナウンスアカデミーにも通いアナウンサー修業に励んだ。
- 職務経歴
1977年4月、テレビ朝日に入社[4]。同月より『大相撲ダイジェスト』に出演 （ - 1980年9月）。若手の時期は『エキサイトボクシング』（解説者・ガッツ石松）など、スポーツ実況も担当。古舘伊知郎、佐々木正洋は同期入社。
1980年10月より、『トゥナイト』のリポーターを担当 （ - 1985年9月）。[t 1]
1985年4月より、『OH!相撲』に出演（ - 1988年9月）。
1985年10月より、『ニュースステーション』のリポーター役や久米宏の代役を担当 （ - 2002年9月）。
1985年11月より、『なうNOWスタジオ』の司会を担当 （ - 1987年3月20日）。
1987年4月より、『気分はシャッフル』の司会を担当 （ - 9月）。
同1987年4月より、『朝まで生テレビ!』の司会を担当 ( - 現在）。
1991年4月より、『モーニングショー』のメイン司会を担当 （ - 1993年4月）。
1993年4月より、『ステーションEYE』のメインキャスターを担当 （ - 1995年9月）。
2002年9月より、『スーパーモーニング』の司会を担当 （ - 2007年3月）。
2010年3月より、『スーパーJチャンネル』のメインキャスターを担当 （ - 2020年10月）。
2014年12月19日に60歳の誕生日を迎え、同12月いっぱいで定年退職した[5]。定年後もテレビ朝日に嘱託として籍を残し、専属キャスターとして引き続き『スーパーJチャンネル』『朝まで生テレビ!」に出演。
2020年10月に、2010年から担当してきた『スーパーJチャンネル』のメインキャスターを勇退[6][t 2]。なお同月より同番組のコメンテーター兼スペシャルリポーターを担当 （ - 現在）。
- 上述以外にも、スポーツ実況、単発番組への出演、代理出演、ゲスト出演など出演多数。また『ドラえもん』の映画シリーズへのナレーター役での出演も多数。→#出演
パーソナルデータ
- 同僚アナウンサーや共演者からは「宜嗣（のりつぐ）さん」と下の名前で呼ばれることが多い。
- 『ニュースステーション』『ステーションEYE』『スーパーJチャンネル』でメインキャスターを務めているが定時ニュース番組『ANNニュース』『ANNニュースセブン』『ANNニュースフレッシュ』『ANNニュースライナー』『ANNニュースレーダー』『ANNニュースファイナル』『』の担当経験はない。
- 1999年12月31日から2000年1月1日にかけてのコンピュータ2000年問題の際には佐藤紀子（当時テレビ朝日アナウンサー）とともに特設ニュースを担当していた。
- 2001年9月のアメリカ同時多発テロ事件では発生後から深夜などの『ANN報道特別番組』を担当した（当時『ニュースステーション』のリポーターを担当、大事件などに対応するため待機していた）。
- 1985年10月7日に開始した『ニュースステーション』ではリポーターとして出演していたが、午後の『アフタヌーンショー』がやらせリンチ事件で打ち切りになったため、後継番組の『なうNOWスタジオ』で1985年11月4日から急きょ司会を務めることになった。『なうNOWスタジオ』は29局ネットで放送されていたため、全国的に知られるきっかけとなった。1991年4月1日から1993年4月2日までは30局ネットの『モーニングショー』、2002年9月30日から2007年3月30日までは31局ネットの『スーパーモーニング』を担当していた。
- 地元球団である中日ドラゴンズの熱心なファンとしても知られており、『ニュースステーション』では毎年、中日のキャンプ取材を渡辺が行うVTRが放送され、コーナーの最後には『燃えよドラゴンズ!』を熱唱するのが恒例となっていた[1]。また、大学の先輩でもある星野仙一とも親交があった。2009年11月23日グランドプリンスホテル新高輪で開催された「立浪和義選手に感謝する会」の司会を務めた。
- ビートたけしが、明大から特別卒業認定されたときに、座談会の司会を務めた。
- 既婚[7]。
出演
テレビ番組
現在の出演番組
- 朝まで生テレビ!（司会、1987年4月 - ）[8]
- スーパーJチャンネル（2010年3月29日 - ）[8]
- メインキャスター（2010年3月29日 - 2020年10月2日）
- コメンテーター兼スペシャルリポーター（2020年10月5日 - ）
- テレメンタリー（ナレーション、年末スペシャルのみ）
過去の出演番組
- 大相撲ダイジェスト（1977年4月 - 1980年9月）
- トゥナイト（リポーター、1980年10月 - 1985年9月）
- エキサイトボクシング（実況）
- OH!相撲（1985年4月 - 1988年9月）
- 全米・全英オープンゴルフ中継（実況）
- プロ野球中継 or ゴールデンナイター（実況）
- スポーツ宝島（司会）
- なうNOWスタジオ （司会、1985年11月4日 - 1987年3月20日）
- 気分はシャッフル（司会、1987年4月 - 9月）
- モーニングショー （メイン司会、1991年4月1日 - 1993年4月2日、第1期の最終回まで）
- ステーションEYE （メインキャスター、1993年4月5日 - 1995年9月29日）
- ニュースステーション（リポーター兼久米宏の代行キャスター、1985年10月、1987年3月 - 1991年3月・1995年10月 - 2002年9月）
- スーパーモーニング （司会、2002年9月30日 - 2007年3月30日）[8]
- 報道発ドキュメンタリ宣言（ナレーション）
- おかずのクッキング（不定期出演、当時アシスタントの竹内由恵に代わってパートナーを務めた）
- (九州沖縄 平成の大ニュース30選 あの人あの場所は今)（ゲスト出演、2018年12月22日・九州朝日放送制作）
映画
- ドラえもん映画作品
- ドラえもん のび太と翼の勇者たち（TVアナウンサー 役〈声の出演〉、2001年3月10日）
- ドラえもん のび太とふしぎ風使い（TVアナウンサー 役〈声の出演〉、2003年3月8日）
- ドラえもん のび太のワンニャン時空伝（TVアナウンサー 役〈声の出演〉、2004年3月6日）
- ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜（マンティス 役〈声の出演〉、2011年3月5日、角澤照治・小木逸平・菅原知弘らと「鉄人ドラアナ団」として出演）
- ドラえもん のび太の宝島（アナウンサー 役〈声の出演〉、2018年3月3日）
- この他にも、映画の宣伝特番では進行役を務めたこともある。また、『ドラえもん』リニューアル記者会見の司会も務めた。
- 爆竜戦隊アバレンジャー DELUXE アバレサマーはキンキン中!（アナウンサー 役、2003年8月16日）
- 男たちの大和/YAMATO（ナレーター、2005年12月17日）
その他
- 大地震に備えて…（ナレーション、1996年4月 - ）
- クロージング前に放送。かつては放送開始直後にも放送されていたが、現在は放送終了前のみ放映。
同期のアナウンサー
- 古舘伊知郎（フリーアナウンサー）
- 佐々木正洋（フリーアナウンサー）
- 吉澤一彦 (フリーアナウンサー)
- 戸谷光照（フリーアナウンサー）
- 宮嶋泰子（テレビ朝日スポーツコメンテーター）
- 南美希子（フリーアナウンサー）
- 中里雅子（フリーアナウンサー）
- 伊福保子（フリーアナウンサー）
補足
渡辺が入社した1977年は、1980年のモスクワオリンピック独占放送権を得た同社が、オリンピックに向けた人材養成を見越してアナウンサーを大量採用した年であった。ちなみに、NET（日本教育テレビ）からテレビ朝日（当時の正式社名は「全国朝日放送」）に名称変更の頃であった。2012年1月時点では、朝（吉澤）・昼（佐々木）・夕（渡辺）・夜（古舘）の各時間帯で1977年入社のアナそれぞれ出演していた（古舘・佐々木は定年前にフリーへ転身、吉澤は2015年に定年退職）。
脚注
- トリビア、雑学
- ^ 1980年10月以降は報道情報番組を主に担当している。『トゥナイト』ではリポーター、『なうNOWスタジオ』『モーニングショー』『スーパーモーニング』では総合司会を務めていた。『なうNOWスタジオ』は『アフタヌーンショー』のやらせリンチ事件打ち切りで開始した番組。テレビ朝日系列以外でも放送されていた為、全国的に知名度が高くなるきっかけとなった。『モーニングショー』は当初総合司会に予定されていた小島一慶が女性問題で降板。急きょ総合司会を務めることになった。 『アフタヌーンショー』の打ち切り・小島一慶の女性問題・視聴率の低迷（前田吟『スーパーモーニング』）・久米宏の長期休暇などで代役キャスターや後継司会者になることが多かった。
- ^ トリビア - 後任は小松靖
- 出典など
- ^ a b c “渡辺宜嗣（わたなべのりつぐ）のプロフィール・画像・出演スケジュール【スタスケ】（0000115189）”. ザテレビジョン. 2019年3月11日閲覧。
- ^ “【東京すくすく】ニュースキャスター 渡辺宜嗣さん 「家を継げ」と言わなかった父の真意、二人旅で知る”. sukusuku.tokyo-np.co.jp. 2021年1月14日閲覧。
- ^ “意外!?テレビ朝日・渡辺宜嗣もつボイノリオの初期リスナー”. RadiChubu-ラジチューブ-. 2022年5月7日閲覧。
- ^ “”. テレビ朝日（アーカイブ）. 2019年3月11日閲覧。
- ^ “古舘伊知郎が「燃える闘魂」でイキイキした同期3人定年の宴”. 週刊ポスト. NEWSポストセブン. (2015年3月4日) 2015年4月1日閲覧。
- ^ “「スーパーJチャンネル」10月の改編で渡辺宜嗣キャスターから小松靖アナに交代”. Sponichi Annex. スポーツニッポン新聞社. (2020年7月30日) 2020年9月2日閲覧。
- ^ “渡辺宜嗣キャスター 時の人と番組ともに43年 - 日曜日のヒーロー＆ヒロイン - 芸能コラム : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2021年1月14日閲覧。
- ^ a b c 渡辺宜嗣 - オリコンTV出演情報