数学の哲学において、構成主義(こうせいしゅぎ、英: constructivism)とは、「ある数学的対象が存在することを証明するためには、それを実際に見つけたり構成したりしなければならない」という考えのことである。標準的な数学においてはそうではなく、具体的に見つけることなしに背理法によって存在を示す、すなわち存在しないことを仮定して矛盾を導くことがよくある。この背理法というものは構成的に見ると十分ではない。構成的な見地は、古典的な解釈をもって中途半端なままである、存在記号の意味を確かめることを含む。
多くの形の構成主義がある[1]。これらはブラウワーによって創始された直観主義のプログラム、ヒルベルトならびにベルナイスの(有限主義)、(Shamin)ならびに(Markov)の構成的で再帰的な数学、そして(構成的解析学)である(Bishop)のプログラムを含む。構成主義は(CZF)やトポス論の研究のような(構成的集合論)の研究もまた含む。
構成主義はしばしば直観主義と同一視される、しかしながら直観主義は構成主義者のプログラムのひとつでしかない。個人的な数学者の直観のなかに数学の基礎がおかれるところの直観主義数学は、それによってひとつの内在的で主観的な活動のなかへと数学をさせている[2]。他の形の構成主義は直観のこの見地において基礎をもたない、そして数学において客観的な見地をもって両立できる。
脚注
参考文献
- Troelstra, A. S. (1977a). “Aspects of constructive mathematics”. Handbook of Mathematical Logic. pp. 973-1052
- Troelstra, A. S. (1977b). “Choice sequences”. Oxford Logic Guides. ISBN (0-19-853163-X)