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日豪関係

日豪関係(にちごうかんけい、英語: Australia–Japan relations)では、日本オーストラリアの二国間関係について述べる。

オーストラリア政府と財界のトップは、日本が輸出市場に不可欠であり、オーストラリアの将来の成長とアジア太平洋地域の繁栄に必要な存在であると見ている。また、両国は共に、CPTPPOECDAPECの加盟国である。

外交

オーストラリアと日本は、1976年に日豪友好協力基本条約を締結した。友好協力基本条約締結30周年を迎えた2006年3月に出された共同声明において、オーストラリアのアレクサンダー外相と日本の麻生太郎外相は、互いの関係を「同じ民主主義の価値観、互いの尊重、深い友好、そして同じ戦略的見解」にもとづく「これまでより強い」「協力関係」にあると宣言した。

オーストラリアと日本は、アジア太平洋経済協力(APEC)、ASEAN地域フォーラム(ARF)そして東アジアサミット(EAS)を含む、様々な地域のフォーラムを強化するため、共に働きかけていくことに同意した。だが、捕鯨問題においては長年対立しており、捕鯨反対派のオーストラリアは調査捕鯨を行っている日本に対し、懸念の意を表明している。

かつてオーストラリアは1919年パリ講和会議日本政府が提出した人種的差別撤廃提案を廃案にすることに成功し、日本の国際協調外交を転換させる契機を作ったことがあった。

2018年11月16日安倍晋三内閣総理大臣は、第二次世界大戦時にダーウィン空襲がおこなわれたダーウィンを訪問し、スコット・モリソン豪首相とともに慰霊碑に献花し、亡くなった250人以上を追悼した[1]。地元紙は関連記事を多数掲載して好意的に報じており、地元紙『(ノーザンテリトリーニュース)(英語版)』は、安倍晋三スコット・モリソンダーウィン空襲犠牲者を含む戦没者慰霊するを訪れ、献花した際の写真を「ライジングサン」の見出しとともに掲載し、別記事では「このすばらしい、歴史的な安倍首相の訪問で、日豪の友好の絆がさらに強まったことをうれしく思う」とする地元交流団体のコメントを掲載し、歴史家の「われわれは決して忘れないが、許すことができる」との寄稿を添えた[2]2020年8月28日スコット・モリソンは、安倍晋三内閣総理大臣を辞任する意向であることを表明したことを受けて、「日本はオーストラリアにとり、最も緊密なパートナーのひとつである」「私が首相として最も心を動かされた体験のひとつが、ダーウィンにおける慰霊碑への献花である。安倍首相と並んで立ち、オーストラリアの戦没者に敬意を表すると共に、両国が現在共有する忠誠友情の絆を示し合った。これは、両国が時間をかけて歩んできた長い旅路の象徴的な一歩であった」という声明を発表した[3]

2022年1月6日岸田文雄内閣総理大臣スコット・モリソン豪首相は、オンライン上で行われた首脳会談で日豪円滑化協定に署名した[4]

経済

1960年代〜70年代、オーストラリアの貿易は、それまでのイギリス連邦中心からアジアが中心の貿易に変わっていき、その中でも日本は特に主要な取引相手となった。オーストラリアにとって日本は現在中国に次ぐ大きな輸出市場であり[5]、また日本にとってもオーストラリアは輸出国9位にあげられる[6]。オーストラリアは日本に対して貿易黒字となっている。

日本にとってオーストラリアは食糧と原料資源の大きな調達国でもある。1990年、日本の輸入量の5.3%がオーストラリアからのものであった。オーストラリアは、日本にとって石炭鉄鉱石羊毛砂糖の最も重要な供給源である。また、オーストラリアはウランの供給源の一つでもある。これらの供給資本の幾分かは欧米資本や日本からの直接投資によるインフラ整備により形成されている。

2015年には日豪経済連携協定(EPA)が発効、2018年にはTPP11が発効と経済の壁は低くなっている。

軍事

 
日豪防相会議(2010年)。

日本とオーストラリアは、双方ともアメリカと極めて緊密な軍事関係を構築しており、その関係から防衛首脳の会談も他国と比べて頻繁に行われている。自衛隊イラクに派遣されたときには、サマーワオーストラリア軍と共に復興活動に従事した。

2007年2月15日には、外務・防衛当局の審議官級協議が行われ、自衛隊オーストラリア軍の共同演習などを今後行うという方針を確認した。2007年3月には、ジョン・ハワードオーストラリア首相が来日し、安倍晋三首相と「安全保障協力に関する日豪共同宣言(日豪安保共同宣言)」に署名、PKOの共同訓練、ミサイルなど大量破壊兵器遮断とテロ対策、国境を越えた犯罪予防協力など9項目での協力が成立した。

両国の外交・防衛閣僚による定期協議(2プラス2)の実施も盛り込まれ、これにより日本にとってオーストラリアはアメリカを除いて初めての安保分野の協力国となった。

2014年4月には武器輸出三原則の改訂を受け、防衛装備品の共同開発の協議が進んでいる[7]潜水艦の共同開発などが考えられている[8]。2014年4月7日には、トニー・アボット首相が、外国の首脳としては初めて日本の国家安全保障会議に出席、日豪の安全保障面の結びつきの強さをアピールした[9]

2014年6月には日本とオーストラリアは、潜水艦の研究や防衛装備品の輸出、共同研究について実質に合意した。日本が同様の協定を結ぶのは、アメリカ、イギリスに続いてオーストラリアが3カ国目である[10]

オーストラリアは、日本の集団的自衛権の行使容認の方針を支持している国の一つである。日本の集団的自衛権の行使は、日豪の協力関係の強化に繋がるとしている[11]

旅行

かつてオーストラリアは日本人に人気のある観光地の一つであったが、近年ではその旅行者数は激減している。旅行先の多様化や一過性ブームの終焉、お土産のユニークさに欠けることなども原因とされている。オーストラリアへの旅行者は、この中で、日本人旅行者は2007年度から約30%減という大幅な減少となっている[12]

一方、オーストラリアでは日本はスキーリゾートなどの旅行先として人気がある。オーストラリアにとって、日本は季節が反対である北半球の国の中で最も近く、時差もほとんどない。このようにオーストラリアがの時に、気軽にスキーを楽しめることもあり、雪質が良い代表的なスキーの名所である北海道長野県などに人気が集まっている。一方で、一部にはマナーを守らない旅行者も多く、オーストラリア人によると思しき落書きが見つかった事例がある[13]

捕鯨

日本とオーストラリアは、捕鯨に関する対立がある。

日本は捕鯨文化も持つ国として、ノルウェーアイスランドと共に国際捕鯨委員会(IWC)で商業捕鯨の再開を目指すなど捕鯨賛成派の主導的役割を担っている。一方、オーストラリアはニュージーランド等と共に反捕鯨の急先鋒とも言える存在であり、2008年10月には世界自然保護会議において、ピーター・ギャレット環境相により、捕鯨国に対して動議で採択された案よりも厳しくするように訴えた事もある[14]

2007から2008年にかけての反捕鯨政策は、日本が調査捕鯨において年間50頭のザトウクジラを捕獲しようとした件で、南極のザトウクジラはオーストラリア近海に回遊し、そのホエール・ウォッチングで年間で約150万人の観光客を集め、2億2500万ドル(約265億円)の経済効果を上げている為であり、これは国益の絡んだ経済問題としての様相を呈している[15]

2010年5月31日、オーストラリアは日本による第二期南極海鯨類捕獲調査の国際法上の違法性を主張し、日本を国際司法裁判所に提訴した[16]。2014年3月日本の全面敗訴で終わった[17]。詳細は南極海捕鯨事件を参照。

オーストラリア人の対日・対日本人感情

2017年 BBCワールドサービスの国際世論調査
調査対象国別の対日本観[18]
調査対象国 肯定 否定 どちらでもない 肯定-否定
  中国
22%
75%
3 -53
  スペイン
39%
36%
25 3
  トルコ
50%
32%
18 18
  パキスタン
38%
20%
42 18
  インド
45%
17%
38 28
  ロシア
45%
16%
39 29
  ペルー
56%
25%
19 31
  ナイジェリア
57%
24%
19 33
  イギリス
65%
30%
5 35
  メキシコ
59%
23%
18 36
  ケニア
58%
22%
20 36
  ドイツ
50%
13%
37 37
  インドネシア
57%
17%
26 40
  アメリカ
65%
23%
12 42
  ギリシャ
52%
9%
39 43
  フランス
74%
21%
5 53
  ブラジル
70%
15%
15 55
  オーストラリア
78%
17%
5 61
  カナダ
77%
12%
11 65
2013年 ピュー・リサーチ・センターの国際世論調査
日本に対する印象(アジア・太平洋のみ)[19]
調査対象国 肯定 否定 どちらでもない 肯定-否定
  中国
4%
90%
6 -86
  韓国
22%
77%
1 -55
  パキスタン
51%
7%
42 44
  フィリピン
78%
18%
4 60
  オーストラリア
78%
16%
6 62
  インドネシア
79%
12%
9 67
  マレーシア
80%
6%
14 74

太平洋戦争において日本は英連邦王国の一員であるオーストラリアと交戦しており、委任統治領やダーウィンなどで日本軍の空爆や艦砲射撃を受けたため(日本のオーストラリア空襲)、高齢者の間で日本の行動を忘れられない人はまだ残っている。また、オーストラリアは昭和天皇のことを戦犯として裁く事を主張した国でもある。[要出典]

ここ20年間、オーストラリアでは日本の調査捕鯨に反対する世論が高まり、環境問題に関して過激な思想を持つ団体の支持を公然と行う者が現れたり、本来オーストラリアの主権が及ばない海域で日本捕鯨船に対して、日本やノルウェーなどの捕鯨船に対する発砲や爆破、当て逃げ行為といったシーシェパードの一連の破壊活動をオーストラリア政府が黙認している状況である。2011年1月にジュリア・ギラード首相は日本の捕鯨船への妨害行為を行う、シーシェパードに対して警告を発した[20]

オーストラリアの第28代目のトニー・アボット首相は、日本との関係を「アジアにおける最良の友」「世界史の中で最もお互いに恩恵を受けてきた二国間関係の1つ」と評価している[21]

BBCワールドサービスピュー・リサーチ・センターが定期的に実施している世界各国を対象とした対他国感情に関する調査によれば、オーストラリアにおける対日・対日本人感情は好意的な回答を示しており、BBCワールドサービスが実施した2017年度調査では、対日・対日本人感情の好意的な回答が全調査対象国のなかでトップクラスであり、オーストラリア人の78%が日本の影響力を肯定的に見て、17%が否定的な見解を示し、オーストラリアは世界で最も親日的な国となっている[18]

2018年外務省が実施した世論調査における「オーストラリアにとって今後重要なパートナーとなるのは次のうちどの国か」という設問では、日本は44%でアメリカと同率1位となっている[22]

外交使節

在オーストラリア日本大使・公使

在日オーストラリア大使

  1. (エドワード・ロナルド・ウォーカー)(英語版)(1952~1955年)
  2. (アラン・ワット)(英語版)(1956~1960年、信任状捧呈は4月25日[23]
  3. (ローレンス・マッキンタイヤー)(英語版)(1960~1965年)
  4. (アレン・ブラウン)(英語版)(1965~1970年)
  5. (ゴードン・フリース)(英語版)(1970~1973年)
  6. (ミック・シャン)(英語版)(1973~1977年)
  7. (ジョン・メナデュー)(英語版)(1977~1980年)
  8. (ジェームズ・プリムソル)(英語版)(1981~1982年)
  9. (ニール・カリー)(英語版)(1982~1986年)
  10. (ジェフ・ミラー)(英語版)(1986~1989年)
  11. (ロードン・ダルリンプル)(英語版)(1989~1993年、信任状捧呈は7月4日[24]
  12. (アシュトン・カルバート)(英語版)(1993~1998年、信任状捧呈は12月17日[25]
  13. (ピーター・グレイ)(1998~2001年、信任状捧呈は4月27日[26]
  14. (ジョン・マッカーシー)(英語版)(2001~2004年、信任状捧呈は7月27日[27]
  15. (アリステア・マレー・マクレーン)(英語版)(2004~2011年、信任状捧呈は12月10日[28]
  16. (ブルース・ジェイムズ・ロス・ミラー)(英語版)(2011~2017年、信任状捧呈は10月6日[29]
    • (臨時代理大使)(クレア・モニカ・ウォルシュ)(2017年)
  17. (リチャード・フェアファックス・コート)(英語版)(2017~2020年、信任状捧呈は4月11日[30]
    • (臨時代理大使)(ユ・ヘギョン)(2020年)
  18. (ジャン・エリザベス・アダムズ)(英語版)(2020~2022年、信任状捧呈は11月27日[31]
    • (臨時代理大使)(ピーター・ルウェリン・ロバーツ)(ドイツ語版)(2022年)
  19. (ジャスティン・ラウール・ヘイハースト)(2023年~、信任状捧呈は4月24日[32]

脚注

  1. ^ . AFP. (2018年11月18日). オリジナルの2018年11月19日時点におけるアーカイブ。.  
  2. ^ . 産経新聞. (2018年11月17日). オリジナルの2021年6月30日時点におけるアーカイブ。.  
  3. ^ . 駐日オーストラリア大使館. (2020年8月28日). オリジナルの2020年9月2日時点におけるアーカイブ。.  
  4. ^ “日豪円滑化協定の署名”. Ministry of Foreign Affairs of Japan. 2022年1月7日閲覧。
  5. ^ “オーストラリア連邦(Commonwealth of Australia)”. 外務省. 2020年3月16日閲覧。
  6. ^ “輸出相手国上位10カ国の推移(年ベース)”. 税関. 2020年3月16日閲覧。
  7. ^ . サンケイビズ. (2014年4月3日). 2014年4月6日閲覧。 
  8. ^ “日豪、潜水艦技術を共同研究 武器輸出新原則受け”. 日本経済新聞. (2014年4月5日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0404O_V00C14A4MM0000/ 2014年4月6日閲覧。 
  9. ^ “来日中のアボット豪首相がNSCに出席、安保面の協力アピール”. Reuters. (2014年4月7日). https://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0MZ1E820140407 2014年4月7日閲覧。 
  10. ^ 久保信博 (2014年6月11日). “日豪が潜水艦念頭に共同研究、防衛装備品の協定で実質合意”. Reuters. https://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0EM11420140611 2014年6月14日閲覧。 
  11. ^ “豪外相 集団的自衛権の行使容認を支持”. NHK. (2014年6月12日). http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140612/k10015184571000.html 2014年6月14日閲覧。 
  12. ^ “オーストラリアへの外国人旅行者、過去20年で最少に”. ロイター. 2008年12月30日閲覧。
  13. ^ “旭川で外国人?が反捕鯨落書き ゴンドラ内に「食べないで」”. ジェイ・キャスト. 2009年8月14日閲覧。
  14. ^ ただし、この強硬な姿勢の為、まとまりかけたこの動議を台無しにしてしまっている。ピーター・ギャレットの項も参照。
  15. ^ (ザトウクジラ#人間との関係)の項も参照。
  16. ^ “” (PDF) (英語、フランス語). 国際司法裁判所 (2010年5月31日). 2013年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月14日閲覧。
  17. ^ “調査捕鯨で日本敗訴 国際司法裁判所、中止命じる”. 日本経済新聞. 2020年3月16日閲覧。
  18. ^ a b “” (PDF) (英語). BBCワールドサービス. p. 20 (2017年7月4日). 2017年7月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月30日閲覧。
  19. ^ “” (英語). ピュー・リサーチ・センター (2013年7月11日). 2021年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月30日閲覧。
  20. ^ . TBS. (2011年1月4日). オリジナルの2011年1月11日時点におけるアーカイブ。.  
  21. ^ “豪首相が就任後初の北アジア歴訪へ、最優先事項は対日EPA”. Reuters. (2014年4月2日). https://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA3105H20140402 2014年4月6日閲覧。 
  22. ^ PDF)(プレスリリース)外務省、2018年12月28日。 オリジナルの2021年6月16日時点におけるアーカイブ 
  23. ^ (外務省情報局)第一課『(外務省発表文集) 第一号(昭和三十年)』「一三、外交使節及び外国人叙勲関係」「10 駐日オーストラリア大使の信任状捧呈について」
  24. ^ 信任状捧呈式(平成元年) - 宮内庁
  25. ^ 信任状捧呈式(平成5年) - 宮内庁
  26. ^ 信任状捧呈式(平成10年) - 宮内庁
  27. ^ 信任状捧呈式(平成13年) - 宮内庁
  28. ^ 新任駐日オーストラリア連邦大使の信任状捧呈について | 外務省 - 2004年12月10日
  29. ^ 外務省: 新任駐日オーストラリア連邦大使の信任状捧呈 - 2011年10月6日
  30. ^ 駐日オーストラリア国大使の信任状捧呈 | 外務省 - 2017年4月11日
  31. ^ 駐日オーストラリア大使の信任状捧呈|外務省 - 2020年11月27日
  32. ^ 駐日オーストラリア連邦大使の信任状捧呈|外務省 - 2023年4月24日

参考文献

  • . (外務大臣(オーストラリア))(英語版). (2006年3月18日). オリジナルの2006年5月17日時点におけるアーカイブ。.  

関連項目

外部リンク

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