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概要
富士通の半導体部門を2008年に分社化し設立[1]。近年は各種不揮発性メモリの開発や[2]半導体への投資を行う子会社を統括していた。
富士通三重工場(現・ユナイテッド・セミコンダクター・ジャパン三重工場)において2005年に稼働開始した、当時世界最先端となる65nmのfabを継承し、2008年には45nmプロセスの確立にも成功する。2010年より三重工場300mmラインにおいて、富士通SPARC64 VIIIfxプロセッサの製造が開始され、これは2012年に稼働開始した日本のスーパーコンピューター「京」でも使用された[3]。2009年をもって自社工場における最先端ロジックの開発からは撤退し、その時点での40nm以降の生産はTSMCに委託されることになった[4][5]。
日本のメーカーにおける「半導体の連結外し」の流れの中で、半導体部門を富士通本体より分離した2008年より、いずれは富士通の連結から半導体事業を切り離したいという意向が明確にあった[6]。この方針により子会社や工場の売却や出資比率の低減が行われている。
設立以来、富士通グループの電子デバイス販売会社である富士通エレクトロニクスも子会社としていたが、2019年には加賀電子に過半数の株式を譲渡している。
沿革
- 2008年3月21日 - 富士通マイクロエレクトロニクス株式会社として設立。
- 2010年4月 - 現社名となる。
- 2011年2月 - ARM社と包括的ライセンス契約を締結。次世代コンピュータ「富岳」で使用される富士通のプロセッサはARMベースの「A64FX」となった。ただし、富士通SPARC64プロセッサはビジネス用途において根強い需要があるため、SPARC64プロセッサの開発は継続される。
- 2012年
- 2013年8月 - マイコン・アナログ事業をSpansion社に譲渡。
- 2014年12月 - 会津若松工場(福島県会津若松市)を「会津富士通セミコンダクター」とその子会社、三重工場(三重県桑名市)を「三重富士通セミコンダクター」としてそれぞれ分離。三重富士通セミコンダクターは同年にUMCより技術提供を受け40nmラインを構築。
- 2015年
- 2016年 - 次世代メモリとして(カーボンナノチューブメモリ)(NRAM)の開発を発表。
- 2018年 - 会津富士通セミコンダクターマニュファクチャリングが米国オン・セミコンダクター社の子会社化、「オン・セミコンダクター会津株式会社」となる。
- 2019年
- 2020年3月31日 - 富士通株式会社へ統合、子会社の会津富士通セミコンダクター株式会社が富士通セミコンダクター(2代)に商号変更[10]。
- 2021年8月1日 - 会津富士通セミコンダクターウェハーソリューションの株式をGaNovationへ譲渡[1]。
- 2023年4月1日 - 富士通株式会社に吸収合併され解散した。
子会社・関係会社
子会社
- 富士通セミコンダクターメモリソリューション株式会社
- 富士通セミコンダクター・ファンド株式会社
関係会社
- 加賀FEI株式会社(出資比率15%)
元子会社・関係会社
- オン・セミコンダクター会津株式会社(200 mmウェハーファウンドリサービス)
- ユナイテッド・セミコンダクター・ジャパン株式会社
- 株式会社AFSW(150 mmウェハーファウンドリサービス、旧・会津富士通セミコンダクターウェハーソリューション株式会社)
脚注
- ^ a b 沿革 : 富士通セミコンダクター
- ^ 製品 & サービス (半導体)
- ^ 三重工場沿革 USJC:United Semiconductor Japan Co., Ltd.
- ^ 富士通マイクロ,TSMCに40nm世代の論理LSIの製造を委託日経エレクトロニクス 2009年5月1日
- ^ 富士通マイクロエレクトロニクスと TSMC、28nm 世代での製造および開発で協力 富士通マイクロエレクトロニクス株式会社
- ^ 富士通三重工場の売却も決定……これからどうなる? 日本の半導体工場 (1/3) - EE Times Japan
- ^ システムLSI事業の統合新会社「株式会社ソシオネクスト」の事業開始について富士通プレスリリース2015年3月2日
- ^ 加賀電子 富士通エレクトロニクス株式取得を決定 富士通セミコンダクターより70%株式取得富士通セミコンダクター株式会社プレスリリース2018年9月10日
- ^ UMC、三重富士通セミコンダクターの株式100%取得に関する 最終承認を取得UMCプレスリリース2019年9月25日
- ^ 半導体事業に関するグループ組織再編(当社連結子会社との吸収合併(簡易吸収合併)契約締結)のお知らせ富士通プレスリリース2020年1月30日