大阪マーチャンダイズ・マートビル(おおさかマーチャンダイズ・マートビル)は、大阪府大阪市中央区大手前1丁目にある複合ビル。天満橋交差点の北東角に位置し、通称「OMMビル」の略称で親しまれている。天満橋筋を挟んで西隣には天満橋駅ビル(京阪シティモール)が立地する。京阪ホールディングス及び京阪電気鉄道の本社ビルである。
概要
京阪本線が1963年に地下鉄御堂筋線の淀屋橋駅まで延伸した際、現在のOMMビルの場所にあった京阪の天満橋駅は天満橋筋を挟んだ西側に移転・地下化した[3]。旧駅の跡地活用を検討していた京阪電鉄は大阪市の共同出資を得ることとなり、[要出典]大阪市、京阪、竹中工務店などが出資する第三セクター「大阪マーチャンダイズ・マート」を1966年に設立[4]。この会社によって、天満橋駅地上駅跡地にOMMビルが[3]1969年竣工した[1]。
地上22階、地下4階建。高さ78.0m[1]。延べ床面積131,415.668m2[1]。設計・施工は竹中工務店[1]。新耐震基準と同等の耐震性を有する。竣工当時は西日本で最も高いビルだった[2]。本ビルの建設目的は、船場などに密集していた問屋街が都市環境の変化とともに非効率的な施設となっていたことへの対応で、ビル内のフロアごとに同一業種の問屋を集積させて効率化を図った[2]。
1989年に外装を現在の総マジックミラーガラス張りに改装している[2]。大小の展示ホールが完備されており、各種展示会などに使用されている。
京阪電鉄の本社も当ビル内にあり[4]、その他のオフィスも含め3,000人以上が就労している。[要出典]地下1-2階は一般向けテナント(レストラン街、各種サービス、郵便局[5]など)が入居。高層階には展望レストランがある(開業当時は回転レストランだった[6][2])。2001年頃まで、夏季は屋上(スカイガーデン)を利用したビアガーデンを営業していたが、近年は行っていない。芝生やデッキが整備された庭園として、10時から20時まで無料で開放されていたが、現在は展望レストラン部分は「プレミアムオフィス」、スカイガーデンは「プレミアムオフィス専用庭園」としてオフィステナントを募集している。正面玄関前には「商業の神様」であるマーキュリーの像が立つ。[要出典]
天満橋駅と地下2階から地下通路で連絡している[6]。大川に面したビル北側にアクアライナーの天満橋港があったが、2008年3月29日、天満橋駅北出入口に八軒家浜船着場が完成・移設した。[要出典]
2015年5月29日、京阪電鉄が、竹中工務店などが保有していた運営会社「株式会社大阪マーチャンダイズ・マート」の株式を取得し、同社を京阪の完全子会社とした[4]。京阪では、今後大規模な再開発を検討するとしている[4]。2016年4月1日、京阪建物株式会社に商号を変更した。[要出典]
フロアマップ
交通
2003年まで、京阪本線天満橋駅に到着時の車内放送では「天満橋、OMMビル・松坂屋前です」とアナウンスされていた(地下鉄は「松坂屋前」のみ)。[要出典]
周辺
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 『作品作風 大阪マーチャンダイズ・マート KK竹中工務店』 建築と社会 1969年10月号 ([[ 日本建築協会]]) (1969年10月)。pp27
- ^ a b c d e 高岡伸一 (2017年3月17日). “「大阪」を満喫できる最高の展望「OMM」…“商業の街”を支えた立体卸売センター”. 産経新聞 2020年9月13日閲覧。
- ^ a b 高岡伸一 (2017年3月17日). “「大阪」を満喫できる最高の展望「OMM」…“商業の街”を支えた立体卸売センター”. 産経新聞 2023年5月6日閲覧。
- ^ a b c d “京阪電鉄がOMMの全株式取得 大阪・天満橋の大規模再開発へ”. 産経WEST. (2015年6月5日)
- ^ “マーチャンダイズビル内郵便局”. 日本郵政グループ. 2020年9月13日閲覧。
- ^ a b c d e f 『作品作風 大阪マーチャンダイズ・マート KK竹中工務店』 建築と社会 1969年10月号 ([[ 日本建築協会]]) (1969年10月)。pp28
外部リンク
- 大阪マーチャンダイズマートビル(公式)
座標: 北緯34度41分24.8秒 東経135度31分6.5秒 / 北緯34.690222度 東経135.518472度