地球潮汐(ちきゅうちょうせき)は、地球に働く太陽や月等の重力(潮汐力)によって引き起こされる、固体地球の周期的な変形現象である[1]。
概要
地球は、月と太陽の引力を受け、周期的に30cmほど変形する[2]。地球は1日に1回自転するため、1日に2回ほど潮汐が起こる。地球と他の天体が接近・(離反)する際に、(相互)の引力の働きにより地球が変形する[3]。近似的には弾性体である地球内部は外力により変形し、地面の傾斜や鉛直線方向の変化などが発生する[3]。変形は、重力では約0.1mガルの変化であり、月の引力による地球の上下方向の変位幅は20~30cm程度。海における潮汐が、地球の固体部分にも同様の作用で発生する現象であるため、地面の上下運動や重力値の変化 (約0.002mm/s) 、土地の伸縮、鉛直線の方向変化(約0.04秒)などが起こる。
観測
重力の変化や地表面の傾斜や伸縮、緯度変化の測定などによって観測される。現れる変化は1000万分の1の桁程度の大変僅かなものであるため、非常に精密な測定器を非常に安定した場所に設置して観測が行われる。傾斜計などで数cm〜数十cm程度の上下変動が観測されている。
周期成分
地球潮汐は数多くの成分を含む。月によるM2潮(周期12時間25分)やO1潮(25時間49分)、月と太陽によるK1潮(23時間56分)、太陽によるS2潮(12時間)などである。
地震との関係
「(潮汐#地震との関係)」を参照