古仁屋港(こにやこう)は、鹿児島県大島郡瀬戸内町(奄美大島)にある港湾。港湾法による避難港[3][4]。周辺の大島海峡は奄美群島国立公園に指定されている。
概要
奄美大島の南西部、加計呂麻島との間の大島海峡にある。瀬戸内町の中心地古仁屋の海上の玄関であり、奄美大島南部における物流および交通の拠点となっている。近隣の加計呂麻島、請島、与路島や奄美群島の徳之島、沖永良部島、喜界島及び鹿児島港への定期航路があるほか、海上タクシーもよく利用されており、2017年に奄美群島国立公園に指定され、珊瑚も多い大島海峡の海中が見られる水中観光船「せと」の乗り場もある。
また、しまバスが奄美市の奄美空港から名瀬市街を経て、旅客船が出る「古仁屋(海の駅)」まで直通の路線バスを毎日運行しているほか、付近には瀬戸内町内を走る瀬戸内海浜バスのターミナルがあり、海上タクシーの待合室も隣接している。また、瀬戸内町最大のスーパーマーケットA-COOPやファミリーマート等の小売店が付近にあるなど、生活の拠点でもある。
1991年から始まった古仁屋漁港活性化計画「コニヤ21プラン」の一環として「せとうち海の駅」(総工費約5億円)が2007年に完成した。1階に船の営業所、待合室、特産品・海産物の販売所・公衆便所など、2階に食堂などがある。
古仁屋港は、海上防衛、海上警備の拠点でもあり、海上自衛隊佐世保地方隊奄美基地、海上保安庁第十管区海上保安本部(奄美海上保安部)古仁屋海上保安署が設置されている。
2015年度の発着数は4,133隻(1,849,219総トン)[1]、利用客数は108,460人(乗船55,039人、下船53,421人)である[2]。
旅客輸送
旅客用のフェリーターミナル「せとうち海の駅」がある。
- 旅客扱いを行う航路
- 奄美海運 フェリーあまみ(第3代)、フェリーきかい - 鹿児島港(本港区北埠頭) - (湾港)(喜界島) - 名瀬港(新港地区) - 古仁屋港(奄美大島) - (平土野港)(徳之島) - (知名港)(沖永良部島)。週5便(鹿児島港平日17:30発)。月曜日・水曜日鹿児島出港で、火曜日・木曜日に知名港折り返し発のフェリーあまみの場合、上りは古仁屋港に寄港せずに名瀬港に向かう。鹿児島港から514km 、所要約17時間、知名港へ154km、所要約5時間。
- フェリーかけろま(瀬戸内町営)
- 古仁屋港 - 加計呂麻島(瀬相・生間)
- せとなみ(瀬戸内町営)
奄美海運「フェリーきかい」
加計呂麻島を結ぶ「フェリーかけろま」
請島・与路島を結ぶ「せとなみ」
待機中の海上タクシー
過去の航路
昭和50年代に奄美大島の道路事情がよくなり、バス路線が増えるまで、瀬戸内町内の集落(阿鉄、小名瀬、油井、篠川、阿室釜、呑之浦等)や宇検村(宇検)、名瀬港等へも航路があり、日常生活に使用されていた。
観光船
その他の施設
関連項目
- (日本の港湾一覧#鹿児島県)
脚注
参考文献
- 『港湾統計(年報)』国土交通省、2016年2017年4月16日閲覧。 。
外部リンク
- かごしま港めぐり(古仁屋港) - 鹿児島県
- 奄美海運時刻表
- フェリーかけろま、せとなみ時刻表 - 瀬戸内町
- 水中観光船せと