南町(みなみちょう)は、石川県金沢市の地名。郵便番号は920-0919。全域で住居表示実施済。地元では「みなみちょう」というアクセントで発音されている[4]。
地理
歴史
南町は、1546年(天文15年)に一向宗が金沢城(現在の金沢城公園)前に金沢御堂(かなざわみどう)を創建したのが始まりとされている。金沢城の寺内町として形成された町であり、金沢御堂の南側に位置していたのが町名の由来とされる。
明治時代に入ると第一国立銀行や保険会社が並ぶようになり、金融街としての位置付けがされるようになる。太平洋戦争後は金沢市内でも有数のオフィス街に発展を遂げる。現在では200以上の事業所が本支店を構えている。
町名の廃止と復活
戦国時代から続く「南町」は、1965年および1966年に住居表示制度により香林坊一丁目・二丁目、尾山町、高岡町に分割されて一度消滅する。しかし、町名が消滅したのちも、国道157号の交差点名や北陸鉄道のバス停名に「南町」という名称は残り、汎称地名として使われ続けた。
平成時代になって、これまで主計町などを復活させてきた金沢市による旧町名復活運動がこの南町にも着目することになる。2008年1月に、金沢市旧町名復活審議会が南町の復活を答申し、同年11月1日に「南町」が復活した。オフィス街で旧町名が復活したのは初めてである[5]。なお、復活にあたってはコミュニティ組織を単位としたため、かつての町域とは少々異なっている[6][注釈 1]
町域の変遷
実施後 | 実施年 | 実施前 |
---|---|---|
南町 | 2008年(平成20年)11月1日 | 香林坊1丁目、香林坊2丁目、高岡町、尾山町の各一部 |
世帯数と人口
小・中学校の学区
市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[7]。
番・番地等 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|
全域 | 金沢市立中央小学校 | 金沢市立小将町中学校 |
交通
バス
- 「南町・尾山神社」バス停
- 「南町・尾山神社」バス停
- 3・10「南町・尾山神社」バス停[9]
施設
主要なもののみ記載。
- 金沢信用金庫本店
- 日本政策金融公庫金沢支店
- 北陸銀行金沢支店
- 富山第一銀行金沢支店
- SMBC日興証券金沢支店
- 東海東京証券金沢支店
- 北日本放送金沢支社
- 金沢ニューグランドホテル
- 金沢市文化ホール(高岡町)
- 北國新聞会館
- 北國新聞赤羽ホール
- かつて存在した施設
脚注
- ^ 旧南町の一部は含まれていないほか、旧上松原町、旧高岡町及び旧高岡町上藪ノ内の各一部が含まれている。
- ^ a b “町丁別人口・世帯数【改正後】”. 金沢市 (2018年4月1日). 2018年4月24日閲覧。
- ^ “郵便番号”. 日本郵便. 2018年4月24日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2018年4月24日閲覧。
- ^ 北陸鉄道バスの車内放送でもそのように発音される。
- ^ 「南町」復活を答申 - 北國新聞2008年1月29日
- ^ 平成19年度 金沢市旧町名復活審議会 議事録
- ^ “金沢市立小中学校通学区域一覧”. 金沢市. 2018年4月24日閲覧。
- ^ “城下まち金沢周遊バス”. 北陸鉄道. 2021年10月6日閲覧。
- ^ “まちバス運行ルート”. 2021年10月6日閲覧。
参考文献
- 『角川日本地名大辞典 17 石川県』 - 角川書店
- 『石川県大百科事典』 - 北國新聞社
- 『書府太郎 石川県大百科事典改訂版』 - 北國新聞社
外部リンク
- 旧町名復活区域 南町 - 金沢市