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伝音科技

伝音科技(でんおんかぎ、英:Transsion Holdings、中:传音控股)は、2006年に設立された中国携帯電話メーカー。広東省深圳市に本部を置く。トランシオンとも呼ばれている[1]

传音控股
Transsion Holdings
本社所在地 中国
広東省深圳市南山区高新科技园深南大道9789号德赛科技大厦17层
設立 2006年
事業内容 携帯電話
外部リンク http://www.transsion.com
(テンプレートを表示)

概要

伝音科技は、アフリカ大陸南アジア地域において携帯電話およびスマートフォンの開発、製造、販売、サービスを展開している[2]

中国国内においては製品が販売されておらず、全く無名のメーカーだが、2017年アフリカ最大の携帯電話メーカーとなり、2018年時点で携帯電話市場において世界4位、アフリカ市場で1位のシェアを持つ[3]

アフリカ大陸においては、「Tecno」「Itel」「Infinix」「Spice」ブランドで携帯電話を展開している。また、アフターサービスのブランドとして「Carlcare」、アクセサリー製品のブランドとして「Oraimo」を展開している。

中国、エチオピアインドに製造工場を持つ。

歴史

伝音科技は2006年に香港で設立された。

2008年7月に「Tecno」および「Itel」ブランドでアフリカ市場に参入。当初はフィーチャーフォンの展開を行っていたが[4] 、2014年に最初のスマートフォンをリリースした[5]

伝音科技は2008年6月にナイジェリアの子会社を設立し、その年の10月までにアフリカの7か国に子会社を設立した[4]。2011年にはエチオピアに製造工場を設立[6]。2016年にはインド市場に進出し[5]、アフリカの携帯電話市場で38%のシェアを獲得するなど、アフリカで高いシェアを得た[7]

伝音科技のアフリカにおけるスマートフォンのシェアは、2017年にサムスンを上回り、アフリカ地域において市場シェア1位のスマホメーカーとなった[8][9]。同時に、従来型の携帯電話でも、2017年上半期にはアフリカ市場でトップのシェアがあった[2]

2018年には携帯電話市場で世界4位となり、アフリカ市場でのシェアが48.7%と半分近くを占めた[3]。中国大陸進出のための(リバース・テイクオーバー)を香港市場において試みたが、これは失敗した[10]

2018年10月、新たにバングラデシュに工場を設立し、スマートフォンの生産を開始した[11]

特徴

伝音がアフリカ市場で成功した理由としては、携帯電話の機能をアフリカ人のニーズに合わせて調整したことが挙げられる[8]

例えば伝音のスマホは、アフリカ人の黒い肌のトーンに合わせてカメラの露出を調整し、アフリカ人の顔の細かい所まで撮影することができるという「美黒」機能を備えている。また、通信料金を節約するために一度に複数のSIMカードを使用しているアフリカ人ユーザーのため、デュアルSIM機能を持つ携帯電話を開発した。さらに、電化率が低く電気が通っている所でも停電が多いなどアフリカ大陸の悪い電力事情に合わせて、電池寿命の長い電話機を発売した[4][5][8]

伝音の携帯電話にはアフリカの複数の言語のサポートが含まれており、特にエチオピアでは、メジャーな携帯電話ブランドとしては初めてアムハラ語をサポートした[6]

伝音はアフリカ大陸において大規模な宣伝攻勢を行っている[4][5]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “アフリカでトップの中国携帯メーカー、成功の秘訣”. ウォール・ストリート・ジャーナル (2019年4月22日). 2019年6月29日閲覧。
  2. ^ a b Hancock, Tom (2017年11月19日). “China’s Transsion dominates African mobile phone market”. Financial Times. 2019年6月26日閲覧。
  3. ^ a b “コラム:巨大市場アフリカで既に首位、中国携帯メーカーの星”. ロイター. (2019年4月15日). https://jp.reuters.com/article/bv-column-china-phone-africa-idJPKCN1RR0HE 2019年6月27日閲覧。 
  4. ^ a b c d 韓, 江雪 (2018年8月24日). “傳音手機:非洲手機市場的封王之路” (Chinese). PEdaily.cn. https://www.stockfeel.com.tw/%E5%82%B3%E9%9F%B3%E6%89%8B%E6%A9%9F%EF%BC%9A%E9%9D%9E%E6%B4%B2%E6%89%8B%E6%A9%9F%E5%B8%82%E5%A0%B4%E7%9A%84%E5%B0%81%E7%8E%8B%E4%B9%8B%E8%B7%AF/ 2019年1月2日閲覧。 
  5. ^ a b c d “「非洲之王」传音:出海手机厂商的另类封王之路” (Chinese). Geekpark. (2018年3月1日). http://www.geekpark.net/news/226948 2019年1月2日閲覧。 
  6. ^ a b 陈, 伊凡 (2018年11月11日). “坚挺十多年,隐藏在非洲的中国手机巨头” (Chinese). PEdaily.cn. 2019年1月4日閲覧。
  7. ^ http://finance.ifeng.com/a/20170930/15706244_0.shtml 揭秘传音:非洲市场占有38% 去年全球出货近8000万
  8. ^ a b c Dahir, Abdi Latif (2018年8月30日). “A low-profile, Chinese handset maker has taken over Africa’s mobile market”. (Quartz) Africa. 2019年1月4日閲覧。
  9. ^ Manek, Sheila (2018年3月12日). “Africa's Smartphone Market Declines Despite Strong Performance of Region’s Biggest Markets”. IDC. 2019年1月5日閲覧。
  10. ^ 石, 飞月 (2018年6月19日). (Chinese). Beijing Business Today. オリジナルの2019年1月6日時点におけるアーカイブ。. 2019年1月6日閲覧。 
  11. ^ http://www.transsion.com/en/mobile/about/profile.html

関連項目

外部リンク

  • 公式ウェブサイト
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