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今村信貴

今村 信貴(いまむら のぶたか、1994年3月15日 - )は、大阪府四條畷市出身のプロ野球選手投手)。左投左打。読売ジャイアンツ所属。

今村 信貴
読売ジャイアンツ #26
2022年4月2日 東京ドーム
基本情報
国籍 日本
出身地 大阪府四條畷市
生年月日 (1994-03-15) 1994年3月15日(29歳)
身長
体重
180 cm
90 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2011年 ドラフト2位
初出場 2013年9月16日
年俸 4700万円(2023年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

プロ入り前

小学1年から投手として野球を始める。四條畷南中時代は、生駒シニアに所属。

太成学院大学高等学校では、1年時の秋からエースとなる。2年時の秋に大阪大会ベスト8に進出し注目され、「近畿No.1左腕」の異名を取るようになる[2]。3年時の夏は、初戦の守口東高戦で5回参考ながらノーヒットノーランを達成。しかし、4回戦の金光大阪高戦で8回14安打7失点と打ち込まれ敗退した[3]。夏の大会後も練習を続け、入学時に120km/h台だったストレートが最速149km/hまで伸びた[4]

2011年10月27日、プロ野球ドラフト会議で、読売ジャイアンツから2位指名を受け、契約金6000万円、年俸600万円で入団に合意した(金額は推定)[5]。背番号は65[5]

巨人時代

 
2013年

2012年は、一軍登板はなかったが、イースタン・リーグで14試合に登板し、3勝1敗、防御率2.63を記録[6]。8月30日の対北海道日本ハムファイターズ戦(読売ジャイアンツ球場)では、2与四死球、1奪三振の内容でリーグ史上21人目のノーヒットノーランを達成した[7]

2013年もファームで経験を積み、21試合登板で10勝3敗、防御率3.45の成績で、最優秀投手を獲得した[8]。9月16日に一軍初昇格すると、同日の対広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)で一軍初登板で初先発。5回6安打1失点で勝敗はつかなかった[9]。優勝決定の翌日、9月23日の対広島戦(東京ドーム)では、6回7安打2失点の内容で、プロ入り初勝利を挙げた[10]。巨人で10代左腕投手の勝利は1938年川上哲治(18歳1か月)・1939年中尾輝三(19歳3か月)に次いで3人目[11]。オフには背番号を45に変更した。

2014年は、主にシーズン前半に先発で2勝を挙げた。

2015年は、2年目以来2年ぶりに一軍登板がなかった。

2016年は、開幕一軍登録され[12]、開幕9戦目となる4月3日の広島戦でシーズン初先発するも、4回2/3で降板し勝敗がつかなかった[13]。その後もローテーションを守り、5月までに2勝を挙げたものの5月7日の中日ドラゴンズ戦では2回にダヤン・ビシエドに1イニング2本の本塁打を打たれるなどして一挙8失点する[14]など好不調の波が激しく、6月11日の福岡ソフトバンクホークス戦で4回途中7失点と打ち込まれると翌12日に二軍落ちした。8月に一軍復帰すると、8月18日の中日戦でプロ初の2桁奪三振を記録した。最終成績は、3勝4敗、防御率5.59だった。オフに、推定年俸1600万円で契約を更改した[15]

2017年は、シーズンのほとんどを二軍で過ごし、イースタン・リーグでは最多勝(9勝)、最多奪三振(92)、最高勝率(.692)の三冠に輝いた(防御率は吉田侑樹に次ぐ2位)[16]。しかし、一軍では3試合で0勝2敗、防御率5.68に終わった。11月25日から台湾で開催されたアジアウインターベースボールリーグにおいて、NPBイースタン選抜に選出された[17]。オフに、300万円減の推定年俸1300万円で契約を更改した[18]

2018年は、開幕一軍は逃したものの、6月6日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦でシーズン初登板・初先発し、6回を4安打無失点に抑え、2年ぶりの勝利を挙げると[19]、8月5日の中日戦では自身初の完封勝利を挙げた。最終的に、シーズンでは自己最多の6勝(2敗)を記録し、東京ヤクルトスワローズとのクライマックスシリーズでは初戦の先発に抜擢された[20]。オフに、1300万円増の推定年俸2600万円で契約を更改した[21]

2019年は、17登板中15試合に先発するも安定感を欠く投球が続き、最終成績は3勝2敗、防御率4.08だった。オフに、200万円増の推定年俸2800万円で契約を更改した[22]

2020年は12登板中11試合に先発し、5勝2敗、防御率3.16を記録。オフに、200万円増の推定年俸3000万円で契約を更改[23]。また、背番号を今村と同じく左投げの投手であった内海哲也が使用していた26に変更した[23]

2021年は、プロ10年目で初めて開幕ローテーション入り[24]。開幕3戦目となる3月28日の横浜DeNAベイスターズ戦で先発し、7回6安打1失点と好投したが勝敗はつかなかった[25]。4月11日の広島戦(マツダ)では2018年8月5日の中日戦以来の完封勝利を挙げた[26]

選手としての特徴・人物

球持ちがよくキレのある[27]最速149kmのストレート[3]、80km/h台の超(スローカーブ)で緩急をつけ[28]シンカー気味に落ちるフォークを決め球とする[29]。その他にもスライダー[30]チェンジアップ[31]シュートカットボールを投げる[32]。本人は「僕はコントロールで生きていく投手」だとし、「スライダーやチェンジアップでもう少し簡単にストライクをとれるようにしたい」と述べている[33]。入団時の(山下哲治)スカウト部長は「星野伸之のようなタイプ」と評した[5]

牽制球クイックモーションも評価が高い[29][34]

愛称は「ノブ[35]

憧れの投手は巨人の先輩・内海哲也[36]、プロ入り後は共に自主トレを行うなど師弟関係を結んでいる[37]。なお、2021年から内海が背負った背番号26を継承することとなり、「すごくうれしかった。内海さんみたいな人になりたいと思って頑張ってきた。泥を塗らないようにしたい」と語った[38]。また、内海に電話で報告すると「ビッくらポン! めっちゃうれしい」と言われたという[38]

2019年1月に一般女性と約5年の交際を経て結婚した[39]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2013 巨人 3 3 0 0 0 1 1 0 0 .500 69 17.0 18 2 4 0 0 14 0 0 4 4 2.12 1.29
2014 13 5 0 0 0 2 1 0 1 .667 172 36.1 47 9 14 0 2 19 3 0 29 25 6.19 1.68
2016 16 14 0 0 0 3 4 0 0 .429 346 77.1 87 11 36 0 2 60 3 0 49 48 5.59 1.58
2017 3 1 0 0 0 0 2 0 0 .000 34 6.1 12 1 3 0 1 6 0 0 5 4 5.68 2.37
2018 13 13 1 1 1 6 2 0 0 .750 328 77.0 80 8 26 0 3 51 2 0 34 33 3.86 1.38
2019 17 15 0 0 0 3 2 0 0 .600 349 81.2 82 9 26 1 8 54 1 0 39 37 4.08 1.32
2020 12 11 0 0 0 5 2 0 0 .714 260 62.2 53 8 21 0 2 55 0 0 23 22 3.16 1.18
2021 17 10 1 1 0 3 4 0 0 .429 274 63.0 66 5 22 0 3 59 0 0 21 19 2.71 1.40
2022 55 0 0 0 0 2 4 0 21 .333 227 53.0 45 3 22 1 4 34 1 0 24 21 3.57 1.26
通算:9年 149 72 2 2 1 25 22 0 22 .532 2059 474.1 490 56 174 2 25 352 10 0 228 213 4.04 1.40
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績



投手












2013 巨人 3 2 2 0 0 1.000
2014 13 0 2 1 0 .667
2016 16 6 9 0 0 1.000
2017 3 0 1 0 0 1.000
2018 13 2 10 0 0 1.000
2019 17 3 13 0 2 1.000
2020 12 2 11 0 0 1.000
2021 17 2 10 0 0 1.000
2022 55 3 10 1 1 .929
通算 149 20 68 2 3 .978
  • 2022年度シーズン終了時

記録

初記録
投手記録
打撃記録

背番号

  • 65(2012年 - 2013年)
  • 45(2014年 - 2020年)
  • 26(2021年 - )

登場曲

代表歴

脚注

  1. ^ “巨人 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2022年12月6日閲覧。
  2. ^ “”. スポニチ Sponichi Annex (2011年10月27日). 2011年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年12月14日閲覧。
  3. ^ a b “太成学院大高・今村7失点散る/大阪大会”. 日刊スポーツ (2011年7月28日). 2021年4月18日閲覧。
  4. ^ “巨人2位今村「頭真っ白」/ドラフト”. 日刊スポーツ (2011年10月27日). 2021年4月18日閲覧。
  5. ^ a b c “巨人ドラ2今村 武器はスローカーブ”. 日刊スポーツ (2011年11月16日). 2021年4月18日閲覧。
  6. ^ “巨人投手陣は「WBC後」も死角なし。飛躍する高卒2年目左腕、今村信貴。4/4”. Number Web (2013年3月14日). 2021年4月18日閲覧。
  7. ^ “巨人の今村 2軍の日本ハム戦でノーヒットノーラン”. スポーツニッポン (2012年8月30日). 2021年4月18日閲覧。
  8. ^ “イースタン・リーグ3位で全日程終了 今村投手が最高勝率賞”. 読売巨人軍公式サイト (2013年9月30日). 2021年4月18日閲覧。
  9. ^ “【巨人】今村5回1失点上々1軍デビュー”. 日刊スポーツ (2013年9月16日). 2021年4月18日閲覧。
  10. ^ a b “V決定から一夜…巨人に新星誕生 2年目・今村がプロ初勝利”. スポーツニッポン (2013年9月23日). 2021年4月18日閲覧。
  11. ^ “”. デイリースポーツ (2013年9月23日). 2013年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月18日閲覧。
  12. ^ “開幕一軍メンバー27人が公示”. 読売巨人軍公式サイト (2016年3月23日). 2021年4月18日閲覧。
  13. ^ “巨人今村、無念の降板 勝ち投手の権利まであと1人”. 日刊スポーツ (2016年4月3日). 2021年4月18日閲覧。
  14. ^ “巨1-8中 中日集中打で快勝、ビシエドが1イニング2本塁打”. 産経ニュース (2016年5月7日). 2021年4月18日閲覧。
  15. ^ “先発ローテつかみ取る!巨人・今村&中川、期待の23歳左腕コンビが0封競演”. サンケイスポーツ (2017年11月14日). 2021年4月18日閲覧。
  16. ^ “2017年度 イースタンリーグ ファーム成績”. 2021年4月18日閲覧。
  17. ^ a b “2017アジアウインターベースボールリーグ(AWB)NPBメンバー一覧”. NPB.jp (2017年11月17日). 2017年11月19日閲覧。
  18. ^ “巨人今村は300万円減、若手中心28選手と更改”. 日刊スポーツ (2017年11月20日). 2021年4月18日閲覧。
  19. ^ “巨人・今村673日ぶり白星!楽天ドラ1近藤との今季初登板対決制す”. スポーツニッポン (2018年6月6日). 2021年4月18日閲覧。
  20. ^ “巨人・今村、あすCS初登板初先発へ「今までやってきたことをやるだけ」”. サンケイスポーツ (2018年10月12日). 2021年4月18日閲覧。
  21. ^ “巨人今村は倍増で更改「菅野さんのように」直球磨く”. 日刊スポーツ (2018年11月28日). 2021年4月18日閲覧。
  22. ^ “巨人今村200万円増も「悔しいシーズンでした」”. 日刊スポーツ (2019年12月3日). 2021年4月18日閲覧。
  23. ^ a b “巨人今村200万円増「日本シリーズやり返すぞ」”. 日刊スポーツ (2020年12月15日). 2021年4月18日閲覧。
  24. ^ “巨人今村「やってきたことを出す」今季初登板へ決意”. 日刊スポーツ (2021年3月27日). 2021年4月18日閲覧。
  25. ^ “巨人・今村「そこが悔しいです」先頭打者に5度安打で出塁され反省 それでも光った7回1失点”. スポーツニッポン (2021年3月28日). 2021年4月18日閲覧。
  26. ^ “巨人原監督、18年以来の完封今村に「非常に何かつかんでくれたのかな」”. 日刊スポーツ (2021年4月12日). 2021年4月12日閲覧。
  27. ^ “巨人投手陣は「WBC後」も死角なし。飛躍する高卒2年目左腕、今村信貴。3/4”. Number Web (2013年3月14日). 2021年4月18日閲覧。
  28. ^ “”. スポーツ報知 (2013年10月3日). 2013年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月18日閲覧。
  29. ^ a b “巨人今村6回1失点 あるぞ日本S先発”. 日刊スポーツ (2013年10月3日). 2021年4月18日閲覧。
  30. ^ “巨人・今村がブルペンで150球 課題のスライダーに磨きかける – 東京スポーツ新聞社”. 東スポWeb. 2022年4月22日閲覧。
  31. ^ “井端氏、燕バレに一発を浴びた巨人・今村に「投げたボールが甘すぎ」 | ショウアップナイター”. BASEBALL KING. 2022年4月22日閲覧。
  32. ^ “巨人今村3勝、阿部2軍監督の教えで8回1失点 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年4月22日閲覧。
  33. ^ “”. スポーツ報知 (2013年11月6日). 2013年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月18日閲覧。
  34. ^ “巨人CSの秘密兵器?19歳今村プロ初勝利”. 日刊スポーツ (2013年9月24日). 2021年4月18日閲覧。
  35. ^ “【巨人】村田ヘッド、今村の完封導いた小林を絶賛「誠司がいいリードした」”. スポーツ報知 (2018年8月5日). 2021年11月12日閲覧。
  36. ^ “巨人・今村信貴投手「内海哲也さんみたいになりたい」/憧れの人 | 野球コラム”. 週刊ベースボールONLINE. 2022年4月22日閲覧。
  37. ^ “西武内海、巨人今村に「来年こそ1軍で投げ合おう」 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年4月22日閲覧。
  38. ^ a b INC, SANKEI DIGITAL (2020年12月15日). “巨人・今村、背番号「45」→「26」で内海から「ビッくらポン!」”. サンスポ. 2022年4月22日閲覧。
  39. ^ “巨人今村信貴が一般女性と結婚 大号泣プロポーズ - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年4月22日閲覧。
  40. ^ . SANSPO.COM (サンケイスポーツ). (2013年9月24日). オリジナルの2013年9月27日時点におけるアーカイブ。. 2013年9月24日閲覧。 

関連項目

外部リンク

  • 個人年度別成績 今村信貴 - NPB.jp 日本野球機構
  • 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube、MLB
  • 選手プロフィール - 読売巨人軍公式WEBサイト
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