リュディア文字(リュディアもじ)は、今のトルコ西方でリュディア語を表記するのに使われていた文字。明らかにギリシア文字と関係のある文字であるが、その音価は必ずしも明らかでない。
概要
紀元前1千年紀にアナトリア半島で使われたリュディア文字、カリア文字、リュキア文字などはいずれもギリシア文字と深い関係にあり、おそらくギリシア文字から発達したものであるが[2]、独自の発展をとげ、もとになったギリシア文字からはかなりかけ離れたものになっている。
文字一覧
リュディア文字には26の文字があり、うち16文字はギリシア文字に由来すると考えられる。それ以外の文字の多くはリュディア語固有の(ギリシア語にない)音を表すためにつけ加えられた[2]。
リュディア語では破裂音の無声・有声の区別がない。
Unicode
Unicode バージョン 5.1(2008年)でリュディア文字が U+10920 - U+1093F の領域に追加された[7][8]。
脚注
参考文献
- Melchert, Craig (2004). “Lydian”. Cambridge Encyclopedia of the World's Ancient Languages. Cambridge University Press. pp. 601-608. ISBN (0521562562)
- Swiggers, Pierre; Jenniges, Wolfgang (1996). “The Anatolian Alphabets”. In Peter T. Daniels; William Bright. The World's Writing Systems. Oxford University Press. pp. 281-287. ISBN (0195079930)
外部リンク
- 『リュディア文字』地球ことば村・世界の文字 。