『ラジオ・チャリティー・ミュージックソン』(または『ラジオ・チャリティ・ミュージックソン』。英字表記は RADIO CHARITY MUSICTHON)は大阪放送(以下:ラジオ大阪、OBC)において実施しているチャリティーラジオ番組である。略称はミュージックソン。ラジオ大阪では主に『(年度)・チャリティ・ミュージックソン』を用いる。
概要
1975年、ニッポン放送、STV札幌テレビ放送、KBC九州朝日放送の3局で始まったチャリティー番組『ラジオ・チャリティー・ミュージックソン』の大阪版として1976年に放送を開始。
「目の不自由な方へ音の出る信号機を」をキャッチフレーズに音響装置付信号機や視覚障碍者用教材を普及させるための「通りゃんせ基金」[注 1]を呼びかけるとともに、放送を通じて障害者への理解促進と思いやりの育成を図る目的で放送している。
募金受付期間は全国各地のミュージックソン同様に11月1日から翌年1月31日まで。この間は、各番組内やスポットCMで受付方法の告知を行う。
歴代ランナーと番組構成
ラジオ大阪では出演者の呼称をマラソン選手に例え「ランナー」と言い換えており、これはKBCラジオと共通である。
原則として24時間のほとんどを独自制作しているが、ニッポン放送のように全番組を休止したり後日にスライドさせるような構成にはせず、あくまで通常通りの編成を維持しながら自社制作の生放送番組を連携させる形をとることが多く[1]、STVラジオ同様に2010年度以降はこの構成が顕著。そのため、実質の放送時間が24時間に満たない年もある。また、『OBCドラマティック競馬』を放送する日曜日にまたがる場合は競馬中継を優先させてミュージックソンの放送時間を変動させることもあり、その場合後述する『声の握手』は大阪では放送されず、ネット局向けに裏送りされる。また、深夜帯の放送は1314 V-STATIONとのコラボレーションで送る場合もある。それらもあり、現在のランナーは主にミュージックソン全体を取り仕切るというより、オープニングやエンディング、『声の握手』の大阪担当として出演するにとどまっている。
ニッポン放送からのネットパートは3回あり、24日午後1時30分と25日午前10時30分からの『(日本列島 声の握手)』、25日午前1時からの『オールナイトニッポン ラジオ・チャリティー・ミュージックソン』である。『声の握手』では東京のメインパーソナリティ&アシスタントアナウンサーと大阪のランナーが掛け合いながらおおむね2〜3分間、天気の話題や大阪での活動状況を報告する。『オールナイトニッポン』は平常時のオールナイトニッポンと同様のネット番組。
- 1976年度〜1981年度
- ランナー:横山やすし・西川きよし[2][3]
- 1982年〜1987年度
- 1988年度
- 1989年度
- 1990年度
- 1991年度
- 1992年度〜1993年度
- ランナー:水谷ひろし、原田年晴[3]
- 1994年度
- 1995年度〜1996年度
- 1997年度
- 1998年度〜2001年度
- 2002年度
- 2003年度
- 2004年度
- メインランナー:里見まさと サブランナー:原田年晴 [3]
- 2004年にはOBCミュージックソン特製のスルッとKANSAIが作製され、郵便振替での募金をする人が「ミュージックソン特製スルッとKANSAI」と希望枚数を通信欄に書いてもらい、販売額面500円のカードを1000円で販売、その中の500円が募金されるという仕組みとなっている。
- 2005年度
- 2006年度〜2007年度
- メインランナー:梅田淳 サブランナー:原田年晴、和田麻実子[3]
- 2006年のテーマ:愛と希望
- 2006年は、例年の正午開始ではなく17:00〜25日の17:00までの24時間放送となった[4]。
- 2007年のテーマ:スマイル
- 2007年は、12月24日12:10〜25日正午まで放送。
- 2008年度[5]
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:梅田淳・松本恵治・和田麻実子
- レポート担当:原田年晴ほか
- テーマ:元気出していこう!
- 24日の22時からは『OBCブンブンリクエスト ミュージックソンスペシャル』(モンスター前塚、南かおり、石田靖、吉田ヒロ、岩崎なおあき)[6]を3時間生放送
- 25日の3時から2時間は『真夜中の女』として和田麻実子・高岡美樹・(西村亜希子)が担当
- 2009年度[7]
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:梅田淳・松本恵治・和田麻実子
- レポート担当:原田年晴・(漫天)・あまゆーずほか
- テーマ:スタート さあ始めよう!
- 24日の22時からは『baseよしもと ナマワラbスペシャル』((藤咲マーケット)、ビタミンS、(河合ゆずる))を3時間生放送
- 25日の3時から2時間は『まさとの音芸』として里見まさとが担当
- 2010年度[8]
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:梅田淳・松本恵治・和田麻実子
- レポート担当:原田年晴・和牛・水木ケイほか
- テーマ:伝えたい! 私の想い
- 24日の22時からは『ラジオよしもと 夜もむっちゃ元気スーパー!』(磯部公彦、桂文三、小寺真理)を3時間生放送
- 25日の3時から2時間は『まさとの音芸』として里見まさとが担当
- 2011年度[9]
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:笑福亭銀瓶・弁天R.シスターズ((松本雅子)・和田麻実子・小川真由)
- レポート担当:原田年晴・和牛・(女子高生カレン)ほか
- テーマ:ハート・トゥ・ハート〜あなたのために
- 24日の23時からは『(立ち上がれ!僕らのヴァンガード 生放送スペシャル)』(代永翼、佐藤拓也/寺川愛美)を2時間生放送
- 2012年度[10]
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:原田年晴・弁天R.シスターズ(松本雅子・和田麻実子・小川真由)
- レポート担当:弁天R.シスターズ・和牛ほか
- テーマ:クリスマスに夢がみえた!
- 24日の22時30分からは『5upよしもと ガチモリ』(ジャルジャル)を2時間半生放送
- 25日の3時から2時間は磯部公彦が担当
- 2013年度[11]
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:原田年晴
- テーマ:みんなの笑顔・新発見
- 24日の22時30分からは『5upよしもと ガチモリ』(ジャルジャル)を2時間半生放送
- 25日の3時から2時間は1314 V-STATIONベースの特番を放送
- 2014年度[12]
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:原田年晴
- テーマ:
- 『ほんまもん!原田年晴です』『高岡美樹のべっぴんラジオ』の内容をミュージックソン仕様にアレンジしたほかはおおむね通常通りに編成されたが、以下の時間帯は特別番組を編成
- 25日の0時からは代走みつくにが生放送
- 25日の3時から2時間は1314 V-STATIONベースの特番を放送
- 2015年度[13]
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:原田年晴
- テーマ:
- 『ほんまもん!原田年晴です』『高岡美樹のべっぴんラジオ』にくわえて『スパメン!』『TOP POP MUSIC』の内容をミュージックソン仕様にアレンジしたほかはおおむね通常通りに編成されたが、以下の時間帯は特別番組を編成
- 25日の3時から2時間は『熟メン!野村啓司ですスペシャル〜清水博正と』を放送
- 2016年度[14]
- 放送時間:24日10時 - 25日10時[15]
- ランナー:(西村登代子)・原田年晴・和田麻実子/ゲスト:高橋政代
- テーマ:
- 例年とは異なり、週末と被り、『OBCドラマティック競馬』などがあったことから通常編成できないため、『サタオビ』(9:05-10:30)を30分縮小させたうえで放送時間を全体的に2時間前倒しした。また、『里見まさとのおおきに!サタデー』を特別編として組み込み、キャンペーン番組としては24日10:00-16:00、17:00-20:00(おおきに!サタデー)、22:00-25日1:00、25日8:00-10:00のトータル14時間。日曜日の『声の握手』は裏送りした。
- 24日の22時から3時間は1314 V-STATIONベースの特番を放送
- 2017年度[16]
- 放送時間:24日17時 - 25日17時
- ランナー:(西村登代子)・原田年晴・和田麻実子/ゲスト:竹内昌彦・(絶対ポンカン)
- テーマ:
- 日曜日と被り、『OBCドラマティック競馬』にくわえ『ボートレースライブ』(文化放送)などがあったことから通常編成できないため、放送時間を全体的に5時間後倒しした。また、『慶元まさ美のハッピー・モーニング』『青木和雄の昼までえぇやん!』『ほんまもん!原田年晴です』『高岡美樹のべっぴんラジオ』(16時までに縮小)をミュージックソン仕様にアレンジ。日曜日の『声の握手』は裏送りした。
- 24日の22時から7時間は1314 V-STATION『夜中メイクが気になったから』ベースの特番をたかはし智秋をメインに放送
- 2018年度[17]
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:原田年晴
- テーマ:
- 『ほんまもん!原田年晴です』『高岡美樹のべっぴんラジオ』『熟メン!野村啓司です』『MORE MUSIC 919 J-HITS RADI✕MATION』『慶元まさ美のハッピー・モーニング』『青木和雄の昼までえぇやん!』(11時までに縮小)をミュージックソン仕様にアレンジ。
- 25日の3時から2時間は(山下純一)とアルミカンで特別番組を放送
- 2019年度
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:
- テーマ:
- 厳密にミュージックソンを銘打ったのは『オープニング』(12:00-13:00、『OBCグッドアフタヌーン!ラジぐぅ』中断)と『フィナーレ』(11:00-12:00、『ラジぐぅ』短縮)のみでそのほか各ワイド番組をミュージックソン仕様にアレンジしたほかはおおむね通常編成。そのため『声の握手』は高山トモヒロが大阪地区を担当した。
- 『話の目薬ミュージックソン』は19:45-20:26に、『アルミカンの今夜も勝負パンツ』は22:00-23:45にそれぞれ拡大
- 25日の0:15から15分は『15分だけのDMZミュージックソンスペシャル』、3時から2時間は『山下純一とアルミカンの今夜もバリアフリーFUNK』を放送
- 2020年度
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:原田年晴
- テーマ:
- 厳密にミュージックソンを銘打ったのは『オープニング』(12:00-13:00、『OBCグッドアフタヌーン!ラジぐぅ』中断)と『フィナーレ』(11:00-12:00、『(GO!GO!フライデーショー)』短縮)のみでそのほか各ワイド番組をミュージックソン仕様にアレンジしたほかはおおむね通常編成。そのため『声の握手』は浅越ゴエが大阪地区を担当した。
- 24日の21:30-23:00は『藤川貴央のDMZミュージックソンスペシャル』、25日0時半から30分は『和田麻実子のOBCミュージックソン・ヒストリー』、3時から2時間は『山下純一とアルミカンの今夜もバリアフリーFUNK』を放送
- 2021年度
- 放送時間:24日12時 - 25日12時
- ランナー:原田年晴、和田麻実子
- テーマ:
- 厳密にミュージックソンを銘打ったのは『オープニング』(12:00-13:00、『原田年晴 かぶりつきフライデー!』中断)と『朝からミュージックソン』(土曜5:10-6:00)『フィナーレ』(10:00-12:00)のみでそのほか各ワイド番組をミュージックソン仕様にアレンジしたほかはおおむね通常編成。『声の握手』は2年越しに原田が大阪地区を担当した。
- 24日の19:00-20:45は『J-HITS RADI×MATION ラジオ・チャリティ・ミュージックソンスペシャル』、24日21:00-23:00は『週末ワイド“ラジオ産経” ミュージックソンスペシャル』、25日3時から2時間は『山下純一とアルミカンの今夜もバリアフリーFUNK』を放送
- 2022年度
- 放送時間:24日10時 - 25日10時
- ランナー:原田年晴、和田麻実子
- テーマ:Feeling support
- 週末と被り、『OBCドラマティック競馬』などがあったことから通常編成できないため、放送時間を全体的に2時間前倒ししたが、実質的な自主編成は、土曜日のワイド番組編成が少なく、15-30分程度の番組が中心であることから、24日10:00-14:00(オープニング)、17:00-17:30(コーナーMC:藤川貴央、リモートゲスト:由利公弘<一般財団法人安全交通試験研究センター常任理事>、笑福亭鶴二<(粉浜商店街)中継レポーター>)、19:00-21:00(山下純一の今夜もバリアフリーFUNK ミュージックソンスペシャル)、25日8:00-10:00(フィナーレ)の4パートのみとなった。またこの関係もあり、平年深夜(25日3-5時)に行われている特番は定時編成優先の都合上行われない(「バリアフリーFUNK」を繰り上げている)。
話の目薬 ミュージックソン
『話の目薬 ミュージックソン』は毎週火曜日20:00 - 20:26に放送する関連番組で、視覚障害者が社会で生活する上で直面する課題を取り上げ、障害があっても、その状況を克服して明日を元気に生きていこうというメッセージや情報、そして支援者の活動を伝える[18]。(西村登代子)((東住吉障害者ふれあいフェスティバル)実行委員会事務局長)と原田年晴が担当する。
ミュージックソンに関連したレギュラー番組が存在するのはラジオ大阪が唯一である。しかし、2020年1月28日の放送をもって、原田の悪性リンパ腫の再発に伴う、病気療養のため、一時番組が休止された。その後、2020年10月6日から8カ月ぶりに放送再開。
山下純一とアルミカンの今夜もバリアフリーFUNK
土曜19:45 - 20:00(2021年1月1日深夜放送分までは日曜3:00 - 3:15、2022年3月まで木曜23:30 - 23:45)に放送される全盲・肢体不自由[19]のミュージシャンである山下純一が担当する番組『山下純一のバリアフリーFUNK』に、2020年9月まで『アルミカンの今夜も勝負パンツ』を担当していた女性漫才コンビアルミカンを加えた特別番組。2018年度から2020年度は『日野ミッドナイトグラフィティ 走れ!歌謡曲』に相当する時間帯、2021年度はラジオ大阪自社制作枠(3:00 - 4:00)と『ヴァイナル・ミュージック〜歌謡曲2.0〜』の時間帯(4:00 - 5:00)で放送。『ミュージックソン』が「目の不自由な方へ音の出る信号機を!」をキャッチフレーズとしていることに合わせ、障がい者やその介助者の方へのインタビューを通し、「日常の様々な“バリア”について考える」ことをテーマとした番組である。
2020年5月25日早朝(24日深夜)にはミュージックソン枠ではない時間帯に放送を実施。大阪のみならず全国的に新型コロナウイルスへの感染が拡大する中、(新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく外出自粛要請)が同年4月7日から放送の直前(5月21日)まで日本の全47都道府県で段階的に実施されていたことを背景に、山下自身や他の障がい者による自粛生活の実態や「バリア」(障壁)を明らかにし、障害者の生活を考察した内容で放送。この回が民放連ラジオ近畿地区審査会におけるラジオ教養番組部門の1位となり[20]、2020年の全ラジオ局の番組中から『2020年日本民間放送連盟賞・ラジオ番組準グランプリ』を受賞[21]。年末年始を中心に全民放局で特別番組として放送された。
2022年度はレギュラー放送を拡大(24日19:00 - 21:00)し小説家の天花寺さやかをゲストに迎え『山下純一の今夜もバリアフリーFUNKミュージックソンスペシャル』として放送予定。
脚注
注釈
出典
- ^ ただし、『日野ミッドナイトグラフィティ 走れ!歌謡曲』は原則休止されるため、その時間は別途生放送特番を放送する。
- ^ 木村政雄の私的ヒストリー|木村政雄の事務所
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p ラジオ大阪50年のあゆみ(ラジオ大阪、2008年10月1日発行)59頁
- ^ 24日が日曜日にあたり、レギュラー番組の中央競馬中継(11:00〜16:00)が編成の都合上休止できず、さらに競艇の賞金王決定戦競走中継(16:00〜17:00)も重なったため。
- ^ [1]
- ^ [2]
- ^ [3]
- ^ [4]
- ^ [5]
- ^ [6]
- ^ [7]
- ^ [8]
- ^ [9]
- ^ [10]
- ^ 当該週(12月19-25日)番組表(ウェブ魚拓)
- ^ [11]
- ^ [12]
- ^ ブログ始めます!
- ^ 幼少期に原因不明の病で、関節の変形を伴う肢体不自由と、合併症による視覚障害(全盲)。
- ^ 【check!ラジオ大阪】「山下純一とアルミカンの今夜もバリアフリーFUNK」 民放連のラジオ教養番組 近畿1位に
- ^ 『山下純一とアルミカンの今夜もバリアフリーFUNK』2020年日本民間放送連盟賞・準グランプリを受賞!
関連項目
- 日本の長時間特別番組一覧
- オールナイトニッポン ラジオ・チャリティー・ミュージックソン
- WBSラジオ・チャリティー・ミュージックソン(同じ関西圏で放送される和歌山版のミュージックソン)
外部リンク
- ラジオチャリティーミュージックソン公式ホームページ(2019年度版)
- ラジオチャリティーミュージックソン公式ホームページ(2020年度版)