ミルコ・ボルトロッティ

ミルコ・ボルトロッティ（Mirko Bortolotti, 1990年1月10日 - ）は、イタリア・トレント出身のレーシングドライバー。

ミルコ・ボルトロッティ

経歴

レーシングカートを数年経験したのち、ジュニアフォーミュラへ転向。2005年に(イタリア・フォーミュラ・ルノー)の冬季シリーズと、フォーミュラ・グロリアへ参戦。3年間をフォーミュラー・ルノー・冬季シリーズで過ごし、2006年には総合4位を獲得。同年にはフォーミュラ・アズーラとイタリア国内のFJ1600にも参戦。アズーラでは1勝と5回のポールポジションをあげ、総合2位を獲得した。

2007年にはフォーミュラー・ルノーと同時にイタリアF3選手権にも参戦。初年度は1勝と2回のPPを獲得し、総合4位。翌2008年も引き続きイタリアF3に参戦し、16戦9勝6PPという成績でチャンピオンを獲得した。

この年のイタリアF3の成績上位3名に、フェラーリよりF1マシン・F2008を運転する機会が与えられ、フィオラノサーキットのサーキットを走行した。この際に記録したラップタイムは、同日に走行した他の2名より1秒以上も速く、2008年シーズン中にキミ・ライコネン、ルカ・バドエル、マルク・ジェネが記録タイムをも上回る、コースレコードであった^[1]。

その後、F3でチャンピオンを獲得した成績が評価され、F1チーム・レッドブルのジュニア・チームに選出された。

2009年には同年に25年ぶりに復活したF2選手権に参戦。3戦目となる第2ラウンドブルノでの第1レースで初優勝。その後のブランズ・ハッチの第1レースではファステストラップを記録するなどの活躍を見せた。

その後12月1日～3日に行われたヘレスでの若手ドライバーテストにトロ・ロッソから2日間参加したが、2010年1月に突如レッドブル・ジュニア・チームのメンバーから外された。^[2] しかし3月にフェラーリ・ドライバー・アカデミーのメンバーに加えられることが発表された^[3]。

2010年はGP3に参戦したが、5回の入賞と内1回の表彰台を獲得したのみで、シリーズ11位に終わり、12月16日にフェラーリ・ドライバー・アカデミーのメンバーから外されることとなった^[4]。

レース戦績

年	カテゴリー	チーム	参戦数	PP	優勝	ポイント	ランキング
2005年	(イタリア・フォーミュラ・ルノー・冬季シリーズ)	Auinger	4	0	0	8	13th
	フォーミュラ・グロリア	?	2	0	0	12	21st
2006年	フォーミュラ・アズーラ	Team Italia CSAI	14	5	1	60	2nd
	イタリア・フォーミュラ・ルノー・冬季シリーズ	RP Motorsport	4	0	0	88	4th
	イタリア・FJ1600		?	?	0	40	13th
2007年	イタリアF3	Corbetta Competizioni	16	2	1	80	4th
	イタリア・フォーミュラ・ルノー・冬季シリーズ	Tomcat Racing	4	0	0	34	12th
2008年	イタリアF3	Lucidi Motors	16	6	9	150	1st
2009年	F2	MotorSport Vision	10	0	1	31	6th
2010年	GP3	Addax Team	16	0	0	16	11th

フォーミュラ

イタリア・フォーミュラ3選手権

年	チーム	クラス	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	順位	ポイント
(2007年)	(コルベッタ・コンペティツィオーニ)	C	(ADR 1) 3	(ADR 2) 5	MIS 1 5	MIS 2 4	(UMB 1) 2	(UMB 2) 2	MUG 1 2	MUG 2 2	MUG 1 1	MUG 2 8	(VAR 1) 10	(VAR 2) 10	VLL 1 3	VLL 2 5	MNZ 1 12	MNZ 2 5	4位	81
(2008年)	(ルッツィーディ・モータース)	C	MUG 1 2	MUG 2 6	(UMB 1) 2	(UMB 2) 2	MNZ 1 1	MNZ 2 1	MUG 1 1	MUG 2 1	(VAR 1) 1	(VAR 2) 1	MIS 1 1	MIS 2 3	(ADR 1) 2	(ADR 2) 2	VLL 1 1	VLL 2 1	1位	150

• 太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。((key))

FIA フォーミュラ2選手権

年	ナンバー	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	DC	ポイント
2009年	14	VAL 1 6	VAL 2 2	BRN 1 1	BRN 2 Ret	SPA 1 9	SPA 2 9	BRH 1 Ret	BRH 2 5	DON 1 10	DON 2 3	OSC 1 2	OSC 2 Ret	IMO 1 2	IMO 2 Ret	CAT 1 6	CAT 2 Ret	4位	50
(2011年)	4	SIL 1 1	SIL 2 2	MAG 1 6	MAG 2 3	SPA 1 4	SPA 2 1	NÜR 1 1	NÜR 2 1	BRH 1 5	BRH 2 2	SPL 1 2	SPL 2 2	MNZ 1 2	MNZ 2 1	CAT 1 1	CAT 2 1	1位	316

• 太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。((key))

GP3シリーズ

年	エントラント	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	DC	ポイント
2010年	(アダックス・チーム)	ESP FEA 16	ESP SPR Ret	TUR FEA 25	TUR SPR 12	VAL FEA 18	VAL SPR 10	GBR FEA 8	GBR SPR 13	GER FEA 6	GER SPR 4	HUN FEA 11	HUN SPR 8	BEL FEA Ret	BEL SPR 14	ITA FEA 5	ITA SPR 2	11位	16

((key))

グランドツーリングカー

ADAC GTマスターズ

年	チーム	車両	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	順位	ポイント
(2012年)	(チーム・シューベルト)	BMW・Z4 GT3	OSC 1	OSC 2	ZAN 1	ZAN 2	SAC 1 25	SAC 2 3	NÜR 1 14	NÜR 2 16	RBR 1	RBR 2	LAU 1	LAU 2	NÜR 1	NÜR 2	HOC 1	HOC 2	29位	15
(2015年)	(GRT グラッサー・レーシングチーム)	ランボルギーニ・ウラカン GT3	OSC 1	OSC 2	RBR 1 6	RBR 2 1	SPA 1	SPA 2	LAU 1	LAU 2	NÜR 1	NÜR 2	SAC 1	SAC 2	ZAN 1	ZAN 2	HOC 1	HOC 2	NC^†	0^†
(2016年)			OSC 1	OSC 2	SAC 1	SAC 2	LAU 1 5	LAU 2 7	RBR 1	RBR 2	NÜR 1	NÜR 2	ZAN 1 11	ZAN 2 14	HOC 1	HOC 2			34位	16
(2017年)			OSC 1 13	OSC 2 21	LAU 1 3	LAU 2 1	RBR 1 21	RBR 2 8	ZAN 1 22	ZAN 2 Ret	NÜR 1 10	NÜR 2 9	SAC 1	SAC 2	HOC 1 Ret	HOC 2 6			18位	55
(2018年)			OSC 1 DSQ	OSC 2 1	(MST 1) 10	(MST 2) 12	RBR 1 32	RBR 2 2	NÜR 1 2	NÜR 2 15	ZAN 1 Ret	ZAN 2 24	SAC 1 26	SAC 2 Ret	HOC 1 13	HOC 2 9			7位	64
(2019年)		ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo	OSC 1 Ret	OSC 2 21	(MST 1) 2	(MST 2) 23	RBR 1 25	RBR 2 5	ZAN 1 1	ZAN 2 6	NÜR 1 1	NÜR 2 Ret	HOC 1 1	HOC 2 8	SAC 1 5	SAC 2 6			2位	146
(2020年)	ベルジャン・アウディクラブ・チーム・WRT	アウディ・R8 LMS Evo	LAU 1 Ret	LAU 2 7	NÜR 1 18	NÜR 2 4	HOC 1 Ret	HOC 2 3	SAC 1	SAC 2	RBR 1	RBR 2	LAU 1	LAU 2	OSC 1 16	OSC 2 2			16位	58
(2021年)	(GRT グラッサー・レーシングチーム)	ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo	OSC 1 2	OSC 2 Ret	RBR 1 2	RBR 2 4	ZAN 1 12	ZAN 2 10	LAU 1 3	LAU 2 5	SAC 1 Ret	SAC 2 11	HOC 1 1	HOC 2 19	NÜR 1 Ret	NÜR 2 4			5位	145

• 太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。((key))
• ^† : ゲストドライバーとしての出走であるため、ポイントは加算されない。

ブランパン耐久シリーズ/GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・耐久カップ

年	チーム	車両	クラス	1	2	3	4	5	順位	ポイント
2015年	(グラッサー・レーシングチーム)	ランボルギーニ・ウラカン GT3	Pro	MNZ 25	SIL 8	LEC 6	SPA Ret	NÜR 6	12位	29
(2016年)	(GRT グラッサー・レーシングチーム)		Pro	MNZ 8	SIL 3	LEC Ret	SPA 11	NÜR 1	7位	49
(2017年)			Pro	MNZ 1	SIL 1	LEC 13	SPA Ret	CAT 3	1位	86
(2018年)			Pro	MNZ 4	SIL 10	LEC 13	SPA Ret	CAT 13	31位	13
(2019年)		ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo	Pro	MNZ 40	SIL 36	LEC 7	SPA 16	CAT	13位	21
(2020年)	ベルジャン・アウディクラブ・チーム・WRT	アウディ・R8 LMS Evo	Pro	IMO 1	NÜR 4	SPA	LEC 5		4位	52
(2021年)	(オレンジ1・FFFレーシング・チーム)	ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo	Pro	MNZ 24	LEC 3	SPA 8	NÜR 1	CAT 4	4位	73
(2022年)	(エミール・フレイ・レーシング)		Pro	MNZ 13	LEC 6	SPA Ret	HOC	CAT	16位^*	9^*

• 太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。((key))
• ^* : 今シーズンの順位。（現時点）

GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・スプリントカップ

年	チーム	車両	クラス	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	順位	ポイント
2015年	(GRT グラッサー・レーシングチーム)	ランボルギーニ・ウラカン GT3	Pro	NOG QR	NOG CR	BRH QR	BRH CR	ZOL QR	ZOL CR	MOS QR	MOS CR	ALG QR	ALG CR	MIS QR 2	MIS CR 3	ZAN QR	ZAN CR	17位	21
(2016年)			Pro	MIS QR Ret	MIS CR 12	BRH QR 7	BRH CR 24	NÜR QR Ret	NÜR CR Ret	HUN QR 8	HUN CR 14	CAT QR 2	CAT CR 5					17位	16
(2017年)			Pro	MIS QR 8	MIS CR 9	BRH QR 1	BRH CR 1	ZOL QR Ret	ZOL CR 15	HUN QR 2	HUN CR 3	NÜR QR 19	NÜR CR 5					4位	67
(2018年)			Pro	ZOL QR 1	ZOL CR 7	BRH QR 10	BRH CR 5	MIS QR 3	MIS CR 19	HUN QR 1	HUN CR 6	NÜR 1 DSQ	NÜR CR EX					5位	57.5
(2019年)		ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo	Pro	BRH QR 3	BRH CR 10	MIS QR 6	MIS CR 16	ZAN QR 2	ZAN CR 2	NÜR QR 2	NÜR CR 8	HUN QR 3	HUN CR 2					4位	75

• 太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。((key))

スパ・フランコルシャン24時間レース

スパ24時間レース 結果
年	チーム	コ・ドライバー	車	クラス	周回	順位	クラス 順位
(2015年)	(GRT グラッサー・レーシングチーム)	(ジョバンニ・ベンチュリーニ)   エイドリアン・ザウグ	ランボルギーニ・ウラカン GT3	Pro	364	DNF	DNF
(2016年)		ジェロエン・ブリークモレン   (ロルフ・イナイヒェン)		Pro	531	11位	10位
(2017年)		(クリスチャン・エンゲルハート)   アンドレア・カルダレッリ		Pro	356	DNF	DNF
(2018年)		(クリスチャン・エンゲルハート)   アンドレア・カルダレッリ		Pro	113	DNF	DNF
(2019年)		(クリスチャン・エンゲルハート)   (ロルフ・イナイヒェン)	ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo	Pro	361	16位	15位
(2021年)	(オレンジ1・FFFレーシングチーム)	アンドレア・カルダレッリ   (マルコ・マペッリ)		Pro	554	8位	8位
(2022年)	(エミール・フレイ・レーシング)	ジャック・エイトケン   (アルバート・コスタ)		Pro	190	DNF	DNF

スポーツカー

ユナイテッド・スポーツカー選手権

年	チーム	使用車両	クラス	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	順位	ポイント
2016年	(ポール・ミラー・レーシング)	ランボルギーニ・ウラカン GT3	GTD	DAY 16	SEB	LBH	LGA	DET	WGL	MOS	LIM	ELK	VIR	CTA	PET	59位	16
2017年	(GRT グラッサー・レーシングチーム)		GTD	DAY 15	SEB 9	LBH	CTA	DET	WGL	MOS	LIM	ELK	VIR	LGA	PET	50位	38
(2018年)			GTD	DAY 1	SEB	MDO	DET	WGL	MOS	LIM	ELK	VIR	LGA	PET		45位	35
(2019年)			GTD	DAY 1	SEB 1	MDO	DET	WGL	MOS	LIM	ELK	VIR	LGA	PET		35位	70
(2020年)	WRT・(スピードスター・アウディスポーツ)	アウディ・R8 LMS Evo	GTD	DAY 3	DAY	SEB	ELK	VIR	ATL	MDO	CLT	PET	LGA	SEB		41位	30
2021年	(GRT グラッサー・レーシングチーム)	ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo	GTD	DAY 18	SEB	MDO	DET	WGL	WGL	LIM	ELK	LGA	LBH	VIR	PET	74位	160
(2022年)	(TR3レーシング)		GTD Pro	DAY 12	SEB 2	LGA	MDO	WGL	MOS	LIM	ELK	VIR	PET			5位^*	577^*

• 太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。((key))
• ^* : 今シーズンの順位。（現時点）

デイトナ24時間レース

デイトナ24時間レース 結果
年	チーム	コ・ドライバー	車	クラス	周回	順位	クラス 順位
(2016年)	(ポール・ミラー・レーシング)	ブライス・ミラー   (ブライアン・セラーズ)   (マディソン・スノー)	ランボルギーニ・ウラカン GT3	GTD	652	35位	16位
(2017年)	(GRT グラッサー・レーシングチーム)	(ロルフ・イナイヒェン)   (クリスチャン・エンゲルハート)   (エゼキエル・ペレス・コンパンク)		GTD	580	37位	15位
(2018年)		(ロルフ・イナイヒェン)   (フランク・ペレラ)   (リク・ブロイケルス)		GTD	752	21位	1位
(2019年)		(クリスチャン・エンゲルハート)   (ロルフ・イナイヒェン)   (リク・ブロイケルス)	ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo	GTD	561	17位	1位
(2020年)	アウディスポーツ・チーム・WRT   (スピードスター・モータースポーツ)	(ロルフ・イナイヒェン)   (ダニエル・モラド)   ドリス・ヴァントール	アウディ・R8 LMS Evo	GTD	764	20位	3位
(2021年)	(GRT グラッサー・レーシングチーム)	(マルコ・マペッリ)   (ロルフ・イナイヒェン)   (ステージン・ショーホースト)	ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo	GTD	347	DNF	DNF
(2022年)	(TR3レーシング)	(マルコ・マペッリ)   アンドレア・カルダレッリ   (ロルフ・イナイヒェン)		GTD Pro	400	DNF	DNF

ドイツツーリングカー選手権

年	チーム	使用車両	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	順位	ポイント
2021年	(T3モータースポーツ)	ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo	MNZ 1	MNZ 2	LAU 1	LAU 2	ZOL 1	ZOL 2	NÜR 1	NÜR 2	RBR 1	RBR 2	ASS 1 2	ASS 2 7	HOC 1	HOC 2	NOR 1	NOR 2	NC^†	0^†
2022年	(GRT)		ALG 1 3	ALG 2 3	LAU 1 6	LAU 2 6	IMO 1 3	IMO 2 10	NOR 1 Ret	NOR 2 2	NÜR 1 Ret	NÜR 2 20	SPA 1	SPA 2	RBR 1	RBR 2	HOC 1	HOC 2	2位^*	89^*

• 太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。((key))
• ^† : ゲストドライバーとしての出走であるため、ポイントは加算されない。
• ^* : 今シーズンの順位。（現時点）

脚注

[脚注の使い方]

1. ^ Autosport 2009年8月27日
2. ^ ミルコ・ボルトロッティ、レッドブル・ジュニアから外される
3. ^ ミルコ・ボルトロッティ、フェラーリ・ドライバー・アカデミーに加入
4. ^ ミルコ・ボルトロッティ、フェラーリ育成プログラムから外れる

外部リンク

• 公式ホームページ