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サンリオ

株式会社サンリオ: Sanrio Company, Ltd.)は、ソーシャルコミュニケーションギフト商品(プレゼント用品)の企画・販売、グリーティングカードの企画・販売などを事業とする日本の企業。

株式会社サンリオ
Sanrio Company, Ltd.
本社が入居しているゲートシティ大崎ウエストタワー(右)
種類 株式会社
市場情報
本社所在地 日本
141-8603
東京都品川区大崎一丁目11番1号
ゲートシティ大崎ウエストタワー14階
本店所在地 東京都品川区大崎一丁目6番1号
TOC大崎ビル
設立 1960年8月10日
業種 (卸売業)
法人番号 5010701003956
事業内容 ソーシャルコミュニケーションギフト事業
代表者 代表取締役会長 辻信太郎
代表取締役社長 (辻朋邦)
資本金 100億円(2016年3月31日現在)
発行済株式総数 8億万9065株
(2019年9月30日現在)
売上高 連結:724億7600万円
単独:506億4300万円
(2016年3月期)
営業利益 連結:126億7500万円
単独:78億5800万円
(2016年3月期)
純利益 連結:96億5000万円
単独:56億7500万円
(2016年3月期)
純資産 連結:547億3300万円
単独:214億2300万円
(2016年3月31日現在)
総資産 連結:1058億2600万円
単独:541億2800万円
(2016年3月31日現在)
従業員数 単体:621名
(嘱託・アルバイト等を除く 2022年3月31日現在)
主要株主 セガサミーホールディングス株式会社 11.1%
(清川商事)株式会社 7.9%
(光南商事)株式会社 5.4%
株式会社三菱UFJ銀行 4.6%
株式会社三井住友銀行 4.5%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 2.7%
株式会社みずほ銀行 2.2%
辻信太郎 2.1%
辻友子 2.0%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 1.9%
主要子会社 詳しくは「関連会社」を参照
関係する人物 辻邦彦(副社長 信太郎の長男)
外部リンク www.sanrio.co.jp/
(テンプレートを表示)

概要

1960年昭和35年)8月10日山梨県産の絹製品を販売する同県の外郭団体「山梨シルクセンター」を独立させ、株式会社山梨シルクセンターとして資本金100万円で設立。1973年(昭和48年)、商号を株式会社サンリオに変更。辻信太郎が創業時から一貫して社長を務めていたが、2020年7月1日付で代表権のある会長に退いた[1](後任の社長は孫の(辻朋邦))。みどり会の会員企業であり三和グループに属している[2]

ハローキティなど様々なファンシーキャラクターグッズが有名で、自社開発のキャラクター総数は400種を超える。その他に映画製作、出版事業も行っている。外食産業にも参入しており、埼玉県などの一部の地域で、ケンタッキーフライドチキンフランチャイズ店を出店している。このほか、サンリオピューロランド(東京都多摩市)、ハーモニーランド(大分県速見郡日出町)などのテーマパーク事業も手がけている。

グリーティングカード事業では日本最大手である。2002年平成14年)、グリーティング事業に関して、ウォルト・ディズニー・カンパニーと提携を結んだ。

2014年2月、ハローキティ専門店をロシア連邦にオープンさせた[3]

映画事業

代表的なサンリオ映画には、1978年に第50回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した『(愛のファミリー)(en)』をはじめ[4][5]、『キタキツネ物語[4]、『親子ねずみの不思議な旅』、『シリウスの伝説』、『くるみ割り人形』、『おしん』、『星のオルフェウス』、『(小さなジャンボ)』(やなせたかし作)、『ユニコ』(手塚治虫作)、『チリンの鈴』(やなせたかし作)、『ロングラン』、『妖精フローレンス』、『(想い出を売る店)』[6]などがある。

1980年(昭和55年)10月千葉県松戸市に、松戸サンリオ劇場(1スクリーン、のち2スクリーン)を開業。のちに移転して松戸サンリオシアター(4スクリーン)となったが、2006年(平成18年)に隣接していた松戸シネマサンシャインを運営する佐々木興業に売却・統合し、映画興行事業を撤退[注釈 1]

また、1989年(平成元年)に興行事業から撤退を発表していた京王グループより水戸京王東宝劇場を買収し、水戸サンリオ東宝と改称して運営していたが、こちらは松戸の閉館よりかなり早く、わずか3年後の1992年(平成4年)1月26日に閉館している[7]

2015年(平成27年)、映画やアニメーションの製作、デジタル事業を世界規模で展開することを目的として、アメリカに子会社「サンリオメディア&ピクチャーズ・エンターテインメント(Sanrio Media & Pictures Entertainment, Inc.)」を設立[8]

出版事業

定期刊行物として、『いちご新聞』(1975年創刊、最盛期には35万部を発行)、『詩とメルヘン』(やなせたかし編集。季刊→月刊。1973年春の号 - 2003年8月特別号)、『(月刊いちごえほん)』(『詩とメルヘン』のジュニア版。1975年1月号 - 1982年7月号)、『リリカ』(少女漫画雑誌。1976年11月号 - 1979年3月号)、『(サンリオ)』(1977年3月創刊)、『(あそびの国)』(4~6歳児対象の幼児向け雑誌。1979年 - 1995年12月号)、『KITTY GOODS COLLECTION』(1997年11月 - 2005年9月、創刊号('97年冬号)・VOL.1 - 29の全30号。2009年、ハローキティ誕生35周年を記念した復刻版として『KITTY GOODS COLLECTION MEMORIAL』全3号が発行された)、『(わんぱく・ぶっく)』(1993年創刊、2歳から5歳までの女児向け、季刊・ムック扱い[注釈 2])『(なかよし・ぶっく)』(2004年創刊、4歳から6歳までの女児向け、季刊・ムック扱い[注釈 3])などを発行。

刊行した書籍としては、1978年から1987年まで刊行されていたサンリオ文庫サンリオSF文庫、1980年頃出版されていた「抒情詩集シリーズ」等がある。また、1981年から1985年まで刊行されたOL・主婦向けのラブロマンス小説シリーズ シルエット・ロマンス(その後ハーレクインに版権が移行し2006年まで刊行)などがある。これらの書籍の刊行の終了後は、以前から刊行していた幼児向けの児童書などを出版している。

音楽事業

1977年にサンリオは全額出資の子会社・(サンリオ音楽出版社)を設立し、音楽事業に参入した。

1977年 - 1980年代頃にかけて、サンリオレコードというレーベルから子供向けの楽曲を中心としたレコードを発売した。これらのレコードは一般のレコード店などでは販売されず、サンリオの直営・フランチャイズ店限定での販売であった[9]

楽曲の出版権がサンリオ系列の音楽出版社にあり、「あの子はキティ」B面曲の「ハローキティ」や、「あなたの友だちキキとララ」など、一部の楽曲は、後年にカバーされたものがサンリオ製作のOVA作品の主題歌としても起用されている。

現在でも例えば2019年3月6日に発売された「MEMORY BOYS〜想い出を売る店〜」(V-1260)のDVD/BDのジャケットなどに「サンリオ音楽出版社」のクレジット表記がある。

代表曲
  • いちご娘(アイリーン、1971年[10]。)
    ジャケットやレーベルに山梨シルクセンターのコピーライト表記があるが、「San-Rio」のロゴと共に、サンリオレコードの表記もある。
  • あの子はキティ(ハローキティ、1977年[10]
  • あなたの友だちキキとララ(リトルツインスターズ、1977年[10]
  • みんな一緒に(、1977年[10]
  • やっぱりおめでとう(作詞・作曲:小椋佳、1977年)

沿革

山梨県庁の職員だった辻信太郎が、山梨県の物産である製品を販売する同県の外郭団体だった『山梨シルクセンター』を株式会社化、すなわち民営化の上で社名をそのまま引き継いで創業したのが始まりである。だがその本業で同社は早々に失敗し、小物雑貨の販売に転じた。最初の成功は花柄を付けたゴム草履だったという[11]

その後、きれいでかわいいイラストを付けることで売れ行きが大きく伸びることを知った辻は、キャラクター商品の開発に乗り出した。現在遺されている文献を紐解くと、1955年(昭和30年)12月に同社が初めて大手の菓子メーカーと取引をする際に、「缶入りキャンディ」の開発をするに当たって、缶に海賊や花の模様を意匠化した事がキャラクター商品開発のきっかけになったとされる[12]。当初は水森亜土やなせたかし・トシコ・ムトー等、外部のイラストレーター漫画家デザインを依頼していたが[11]、やがて自社が著作権を持つキャラクターの開発を目指すようになった[13]。この方針のもとで、山梨シルクセンターは、1973年(昭和48年)に国際的に通用しやすい名前を求めて[14]サンリオ」に変更し、本社を山梨県甲府市から東京都品川区五反田に移転した。

サンリオという社名は、もともと山梨シルクセンター時代に作られた小物雑貨ブランドが起源とされている。また、『いちご新聞』2015年8月号によると、サンリオの創業目的は、「友情と助け合いによる世界平和の実現」とされ、サンリオの事業目的は、「お互いのコミュニケーションのきっかけとなる小さな贈り物」を生産することとされている。

  • 1955年12月 - 大手菓子メーカーからの依頼に基づき「缶入りキャンディ」の開発をきっかけとして意匠化とキャラクターデザインを施した商品開発の手掛かりを得る。
  • 1960年8月10日 - 山梨県の外郭団体 山梨シルクセンターを株式会社化し、東京都千代田区に創業[15]
  • 1962年 - 「いちご」のデザインを入れた雑貨を発売し[15]、子供たちの間でイチゴ柄が人気となる。これをきっかけとして本格的にキャラクター商品の開発を始める。
  • 1965年 - 水森亜土デザインのキャラクター「亜土ネコミータン」を使用した陶磁器を発売し、人気商品となる。
  • 1968年11月 - サンリオ電機工業を設立。
  • 1969年12月11日 - 平凡社日本クロス工業・山梨シルクセンターの出資で、サンリオグリーティング株式会社を設立。アメリカのグリーティングカード大手であるホールマークの日本代理店であるJPCの業務を引き継ぎ、翌年からメッセージが印刷された暑中見舞い・年賀状、バレンタインデーのメッセージカードの販売を始める。
  • 1970年
    • キャラクター制作を、外部のイラストレータ制作から自社制作に変更する。
    • 品川区の五反田TOCビルにショールーム「サンリオギャラリー」を開設(のちに同ビル内に本社を移転)。
  • 1971年
    • 直営店「ギフトゲート」の第一号店を新宿区に出店(現・新宿ギフトゲート)。
    • 1月 - 社有車や直営店の店舗用品のリース・社員の持ち株管理を目的として、サンリオリース株式会社(現・清川商事株式会社)設立。
  • 1972年12月 - サンリオ電機工業が山梨シルクセンターを合併。
  • 1973年
    • 4月 - 商号を株式会社サンリオに変更し、本社を五反田に移転した[15]
    • 10月 - サンリオグリーティング株式会社を吸収合併し、資本金が2億500万円となる。
  • 1974年
    • ハローキティ誕生。翌年3月からキャラクター商品を発売。
    • アメリカに映画製作会社Sanrio Communications incを設立。
    • 5月 - 社員の持ち株管理を目的として、サンリオエンタープライズ株式会社(現・光南商事株式会社)設立。
    • 7月 - アメリカに映画製作・配給会社 サンリオフィルムを設立。
  • 1975年 - いちご新聞創刊
  • 1976年 - アメリカにSanrio incを設立。カリフォルニア州にアメリカ第一号の直営店「ギフトゲート」がオープンする。
  • 1978年 - 映画「キタキツネ物語」公開[15]
  • 1980年
    • ドイツ・ハンブルクに駐在員事務所を設立する。
    • 10月 - 千葉県松戸市に映画館松戸サンリオ劇場」を開館し、映画興行事業に進出。
  • 1982年 - 東証2部に上場。
  • 1983年 - ドイツにSanrio GmbH、スイスにSanrio AGを設立。
  • 1984年1月 - 東証1部へ指定替え。
  • 1986年 - 株式会社サンリオコミュニケーションワールド(現・株式会社サンリオエンターテイメント)を設立し、「多摩サンリオコミュニケーションワールド(T.S.C.W)」建設の検討を始め、後のサンリオピューロランド建設へと繋がる。
  • 1987年
    • 品川区大崎に本社を移転(現住所)、サンリオブラジルを設立。
    • 10月 - アメリカのテレビ局であるCBSにてテレビアニメ「ハローキティ・フェアリアル・シアター」を放送。
    • 12月 - 東京都中央区銀座に「サンリオ 銀座ギフトゲート」(通称「銀座サンリオギャラリー」)がオープンする。
  • 1988年
    • 3月 - 千葉県船橋市"ららぽーと2"区画内に屋内型ミニパーク「サンリオファンタージェン」(通称「船橋ファンタージェン」)がオープンする。
    • 7月22日 - サンリオの黒人をモチーフとしたキャラクター「サンボ・アンド・ハンナ」がアメリカで問題視され、黒人差別の実例として同日付のワシントン・ポストに掲載される。サンリオは記事が掲載された即日に発売中止・回収を決定し、Sanrio Inc.も対応策を取った。その後社会福祉・文化交流の計画を具体的に打ち出したこともあり、結果的にアメリカのマスコミ・黒人団体から対米進出企業の模範と賞賛され、サンリオのイメージアップに繋がった[16]
  • 1989年1月 - 京王グループが水戸市にて運営していた映画館「水戸京王東宝劇場」を「水戸サンリオ東宝」と改称の上で、運営を引き継ぐ[7]
  • 1990年 - 東京・多摩に「サンリオピューロランド」がオープンする。
  • 1991年1月 - 大分県に「ハーモニーランド」がオープンする。
  • 1992年 - サンリオ台湾設立。
  • 1994年 - サンリオ香港設立。
  • 1996年 - 大人向け店舗「Vivitix」一号店が渋谷にオープンする。
  • 1997年 - ロゴマークを現在使われているものに変更した[17]
  • 1998年7月 - Sanrio Korea設立。
  • 2003年 - サンリオ上海設立。
  • 2006年
  • 2010年
    • 7月6日 - 資本金149億9999万4000円のうち49億9999万4000円を減少し、100億円に変更(第50回定時株主総会で承認可決)[18]
    • 8月10日 - 創業50年。
    • 9月30日 - 創業50周年に伴い、1株あたり5円の記念配当を実施[19]
    • 10月 - 「キャシー」がうさこちゃん(ミッフィー)に酷似しているとしてディック・ブルーナから著作権侵害で提訴される[20][21]。11月2日、アムステルダムの裁判所はブルーナの主張を認め、ベネルクス3国での製造販売差し止めと、判決に従わない場合の間接強制(製造販売を取り止めるまでの間、1日につき2万5千ユーロ)を言い渡される[22][23]。サンリオでは「裁判を通じて、原告の権利を侵害していないと主張していく。」としていた[24][25]が、2011年6月7日に訴訟にかかる費用を東日本大震災の復旧・復興のために寄付することで和解[26][27]
  • 2011年
    • 6月10日 - 200,000株(0.2%)を上限とする自己株式取得を発表[28]。2011年6月20日に、200,000株を6億7373万2500円にて東京証券取引所における市場買付をしたと発表した[29]
    • 6月23日 - ストックオプションとして新株予約権を発行する会社決議が、株主総会で承認可決された[30][31]
    • 6月24日 - 普通配当10円、創業50周年記念配当5円、合計15円の期末配当を実施(これにより年間配当額20円、うち記念配当10円となった)[32]
    • 8月16日 - B種優先株式240,000株の全株式を取得(強制償還)。10月3日に消却[33]
    • 12月 - 欧州で人気のキャラクター「ミスターメン」を買収[15][34]
  • 2012年5月28日 - 本社機能を東京都品川区大崎1丁目11番1号へ移転。登記上の本店所在地は東京都品川区大崎1丁目6番1号のまま変更されていない[35]
  • 2013年11月20日 - 代表取締役副社長の辻邦彦が、出張先のアメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスで急性心不全のため死去[36]
  • 2015年
    • 1月1日 - 中国浙江省安吉にキャラクターのライセンスを付与して建設された海外初[37]の「ハローキティ」の屋外型テーマパークである「ハローキティパーク」がプレオープンする[37][38](全面開園は2015年7月1日)。
    • 7月 - アメリカに子会社「サンリオメディア&ピクチャーズ・エンターテインメント(Sanrio Media & Pictures Entertainment, Inc.)」を設立[8]
  • 2018年12月12日 - 商品の製造業者176社に対し、納品から半年以上経過した商品を引き取るよう強要し、約1,800万円の不利益を生じさせたとして、公正取引委員会から下請法違反で勧告を受ける[39]
  • 2020年
    • 1月 - ベビーグッズの新ブランド「Sanrio Baby」を立ち上げる[40]
    • 7月 - 創業から60年にわたって社長を務めた辻信太郎が退任し、代表取締役会長に就任。後任の社長は孫(邦彦の長男)で専務取締役の(辻朋邦)[41]
  • 2021年8月 - 「Small Gift, Big Smile」に替わる新たなビジョン「One World, Connecting Smiles.」を制定する[注釈 4]。ホームページもロゴマークの箇所などに修正が加えられる。

特に出典の明記のない参考文献:「月刊いちご新聞」2010年8月号、2015年8月号。

スポーツ協賛

サンリオは、スポーツ支援活動として、若手女子ゴルファーの創出を目的とした「マイナビネクストヒロインゴルフツアー」や、フィンランド発祥のスポーツ「モルック」の普及活動を行う日本モルック協会などをスポンサード[42]

また、2022年9月には、Athlete Solutionと卓球・平野美宇選手とスポンサー契約を締結。サンリオがスポーツ選手とスポンサー契約を締結するのは、平野選手が初めてだった[43]

社名の由来

社名のサンリオの由来については諸説がある。まず、公式サイトにもあるサンリオの公式な説明として、スペイン語で「聖なる河」を意味する San río に由来するとしている[13][44]。文明の発祥が大河のほとりにあったように、文化を興す河となることを願ってつけたというものである。2000年に出版された『これがサンリオの秘密です』(扶桑社)で、創業者の辻自身が述べている。また、現行のロゴマーク(1997年制定)も河の水をイメージしてデザインされたものである[45]

しかし、かつては異なった説明がなされていた。『これがサンリオの秘密です』の21年前に出版された1979年上前淳一郎『サンリオの奇跡 -世界制覇を夢見る男達』(PHP研究所)では、そういった説明は一切ない。同書は辻やサンリオ関係者に取材したものであるが、サンリオのサンリは山梨の音読みであり、残るオは「オウ、オウ、オウ」という叫び声が聞く者を陶然とさせるからと説明した。また、『週刊現代』の1978年6月8日号に掲載されたサンリオに関するレポート記事では、サンリは山梨、オは何となくゴロがいいからとされた。月刊誌『宝石』の1980年7月号の対談記事では、辻自身がそれを認める発言が存在するという。

山梨の王になるという思いで山梨王(サンリオ)になったという説については、1989年の山根一眞『変体少女文字の研究』(講談社)の中で辻の言葉としてあげられているが、『これがサンリオの秘密です』[14]、『サンリオの奇跡 -世界制覇を夢見る男達』、西沢正史『サンリオ物語 こうして一つの企業は生まれた』(サンリオ出版、1990年)のいずれもが否定している。また、フジテレビトリビアの泉』にて、視聴者から『山梨の王→サンリオ』の説が投稿されたが、フジテレビはサンリオの現在の説明(前述の「聖なる河」説)を正しいものとして、この番組の1コーナーである『ガセビアの沼』にて、「ガセ」として否定した[45]

なお、サンリオの月刊紙『いちご新聞』で辻は「山梨王」ならぬ「いちごの王様」を自称している。

主なキャラクター

上記に挙げたもの以外にも、複数のサンリオキャラクターを集めたクロスオーバーブランドとして、『サンリオキャラクターズ』が存在する。

主なコラボレーションキャラクター

グッズを販売している主な他社キャラクター

また、かつてはフィリックスを扱っていた時期も存在した。

サンリオの映画・OVA

テーマパーク

日本

サンリオ系以外でもユニバーサル・スタジオ・ジャパン大阪府大阪市此花区)、リナワールド山形県上山市)、西武園ゆうえんち埼玉県所沢市)、那須ハイランドパーク栃木県那須郡那須町)にもサンリオのキャラクターが使用されているゾーンやアトラクションがある。

海外

これ以外にもマレーシアインドネシアなどにハローキティに関するアミューズメント施設や商業施設がある[51]

株主総会と株主優待

株主総会

 
サンリオ株主総会での特別運営を行うサンリオピューロランド

定時株主総会は、サンリオピューロランド近くの「パルテノン多摩」で行われるのがここ数年の間の通例になっている(過去に一度だけ株主の声を受けてサンリオピューロランド内で行われたこともある[52])。 株主総会当日は、ピューロランドは一般には休館日であるが、特別運営されており、議決権行使書を提示することにより入場券を無料で入手できる。なお、全てのアトラクションは無料である(飲食、グッズなどは含まないが、株主割引がある場合がある。その際は別途案内がある)。株主総会会場に行くためには、一旦ピューロランドから出場しなければならないが、手にスタンプを押してもらうことで、総会終了後再入場が可能である。先に株主総会に出席してしまった場合は、株主総会の出席票を提出することでピューロランドに入場できる。ただし入場は議決権行使書の提示か出席票のどちらかのみが利用可能で、株主本人と同伴者1人、合計2人まで入場可能としている(2011年現在)。また、サンリオグッズがもれなく当たる「おみやげくじ」を提供するなどの工夫をしている。

2011年6月23日東北地方太平洋沖地震による計画停電が心配されたなか行われた第51期株主総会でも、ピューロランドの特別運営は実施された(運営時間は短縮)。計画停電が実施された場合は特別運営の中止や打ち切りも案内され、計画停電が実施された場合、株主総会の開催を時間を繰り下げピューロランドで実施するとされた[31][53]

株主優待

サンリオは株主優待が多い会社として知られている。毎年3月末および9月末の株主に優待品が送られる。

  • サンリオピューロランド、ハーモニーランド共通株主優待券(パスポート券と同等品)
保有株数 優待券枚数
100株以上 3枚
500株以上 6枚
1,000株以上 8枚
4,000株以上 10枚
10,000株以上 12枚
50,000株以上 15枚
100,000株以上 20枚

2011年9月末の株主優待より、500株以上の区分が新設され、共通株主優待券の枚数が変更(増加)された[54]

  • 株主ご優待券(1000円割引券)
  • 株主限定オリジナルデザイン商品
  • いちご新聞

関連会社

日本

  • 株式会社サンリオエンターテイメント
  • 株式会社ココロ
  • 株式会社サンリオファーイースト
  • サンリオ自動車リース株式会社
  • 株式会社サンリオエンタープライズ
  • 株式会社サンリオ音楽出版社
  • 株式会社サンリオウェーブ
  • 株式会社パントゥリー
  • 清川商事株式会社 - 持ち株管理会社。サンリオリース株式会社として設立し社有車・直営店舗用品のリース・社員の持ち株管理を行っていた。サンリオ上場に伴いリース業から撤退し、社名を変更。
  • 光南商事株式会社 - 持ち株管理会社。サンリオリースにキャピタル・ゲインが発生するのを避けるために、サンリオエンタープライズ株式会社として設立。サンリオ上場に伴い社名を変更。1980年代に平凡社が経営不振になった際、同社は売却したサンリオ株をすべて引き取った。

海外

  • Sanrio, Inc.(米国) - 1976年設立
  • Sanrio Media & Pictures Entertainment, Inc.(米国)[8]
  • Sanrio do Brasil Comerico e Representacoes Ltda.(ブラジル)
  • 三麗鷗股份有限公司 [Sanrio Taiwan Co., Ltd.](台湾)
  • Sanrio GmbH(ドイツ) - 1983年設立
  • Sanrio (Hong Kong) Co., Ltd.(香港)
  • Sanrio Korea Co., Ltd.(韓国)
  • 三麗鷗上海国際貿易有限公司 [Sanrio Shanghai International Trading Co., Ltd.](中国)
  • Sanrio Asia Merchandise Co., Ltd.(香港)
  • Sanrio Wave Hong Kong Co., Ltd.(香港)
  • Sanrio Global Ltd.(英国)
  • Mister Men Ltd.(英国)
  • THOIP(英国)
  • Mister Films Ltd.(英国)
  • Sanrio UK Finance Ltd.(英国)
  • Sanrio Chile SpA.(チリ)
  • Sanrio Global Asia Ltd.(香港)

参考文献

  • 上前淳一郎『サンリオの奇跡 ―世界制覇を夢見る男達』、PHP研究所、1979年。
  • 西沢正史『サンリオ物語 ―こうして一つの企業は生まれた』サンリオ、1990年11月20日。ISBN (4-387-90198-5)。 
  • 辻信太郎『これがサンリオの秘密です。』、扶桑社、2000年。(ISBN 4-594-02866-7)
  • 竹村真奈『Sanrio Days』ビー・エヌ・エヌ新社、2008年、(ISBN 978-4861005572)
  • 竹村真奈『サンリオデイズ いちご新聞篇 ー「いちご新聞」から生まれたキャラクターのヒミツがいっぱい ー』ビー・エヌ・エヌ新社、2013年、(ISBN 978-4861009020)
  • “サンリオ 8136” (PDF). シェアードリサーチ (2018年5月11日). 2018年11月22日閲覧。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ その後、同館は2013年(平成25年)1月31日に閉館している。
  2. ^ 『あそびの国』の増刊として創刊され、妹分の意味合いも持たせていたが、同誌の休刊に伴い独立。創刊当初は両性向けだったが、2000年代以降、サンリオキャラクターの女児向け中心路線に伴い、現在のような形となる。
  3. ^ 『わんぱく・ぶっく』の姉貴分にあたる。両性向けの『あそびの国』と異なり、女児向けかつ季刊に形態こそ変えているものの、対象年齢が同一であることから、事実上の後継誌である。
  4. ^ 公式ホームページの「トップメッセージ」を参照。
  5. ^ 同作ではキティがアンバサダーに就任している。
  6. ^ オリジナルデザインのため、著作権の表記上はIP保有元の藤子プロ(Fujiko-Pro)のみだが、このブランドに関しては、小学館に加え、サンリオも著作権の管理をしている。

出典

  1. ^ “サンリオ、危機と迷走…創業者の孫31歳で社長昇格、取締役の母親が補佐する“閉じた経営””. Business Journal. 2020年7月16日閲覧。
  2. ^ メンバー会社一覧 - みどり会
  3. ^ “ロシアでハローキティの専門店が開設へ:ティーンエイジャーを狙う”. ボストーク通信. 2016年3月6日閲覧。
  4. ^ a b 西沢正史 (1990, pp. 103–121)
  5. ^ “愛のファミリー”. エイガ・ドット・コム. 2018年11月16日閲覧。
  6. ^ “想い出を売る店”. エイガ・ドット・コム. 2018年11月16日閲覧。
  7. ^ a b 「映画上映25年の歴史に幕 水戸」『朝日新聞』1988年10月27日
  8. ^ a b c “ハローキティ映画化でハリウッド本格進出!サンリオ、米子会社設立”. シネマトゥデイ (2015年7月6日). 2015年7月7日閲覧。
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関連項目

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外部リンク

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