解説
1977年10月から3か月連続でシングルを発売するというトリプルデビューを果たした、原田のトリプル・シングル第2弾。
このシングルはカップリング曲「グッド・ラック」を含め編曲も手がけ、原田のライブバンド「WAVE」の初期メンバーであった古田たかし、(デイブ伊藤)、(Kaz南沢)ら、原田を含め3人が10代という若手中心での録音となった。
テレビではピアノを演奏してながら歌っていた原田だが、レコーディングではチェンバロを演奏[1]。
カップリング曲「グッド・ラック」のホーンセクションは、アミューズの流れから新田一郎率いるHorn Spectrumが参加。
作詞の松本隆が、本楽曲の詞は締切ギリギリで少女漫画『キャンディ・キャンディ』にインスパイアされて書き上げたものであることを『風街図鑑』のセルフライナーノーツで述べている。
レコード発売時の公開番組などでは、歌の合間にアイドル歌手そのままの「シンジ!」というコールが女性ファンから沸き起こった[2][3]。
原田の近年のトークによれば、当時は洋楽的な世界の音楽シーンにデビューしたつもりが、日本の芸能界・アイドル業界の渦に巻き込まれていくのをリアルに感じていた時期で、このコールも抵抗があったという[3][4][5]。
しかし、2000年代以降は「シンジが足りない!」「もっとシンジが欲しいんだ!」と、逆に観客に「シンジコール」を要求してネタにすることが増えている。2008年頃以降、主にイベント的なライブでの場の盛り上げとして「キャンディ」歌唱時に、デビュー当時の状況と「今ではシンジが足りない」等と説明し、自ら観客に「シンジコール」を促すのが定番ネタとなっている。
コンチネンタルスターPresents Special Music Show 2011(2011年11月20日、ラゾーナ川崎プラザ)での観客との掛け合いで「シンジコール」を要求するシーンは、テレビ朝日のワイドショー『モーニングバード!』でも取り上げられた。
収録曲
両曲作詞:松本隆/作曲:原田真二
- キャンディ(3分42秒)
- 編曲:原田真二・阿部雅士
- グッド・ラック(4分14秒)
- 編曲:原田真二
ミュージシャン
キャンディ
- 原田真二:チェンバロ・バッキングボーカル
- 古田たかし:ドラムス
- デイブ伊藤:フレットレスベース
- (Kaz南沢):エレクトリック・ギター
- 池田雅彦:アコースティック・ギター
- トマトカルテット:ストリングス
グッド・ラック
収録アルバム
オリジナル・アルバム
- 『Feel Happy』
- 『Feel Free』(リメイクバージョン)
ベスト・アルバム
- 『GOLDEN☆BEST 原田真二 OUR SONG〜彼の歌は君の歌〜』
- 『GOLDEN☆BEST 原田真二 1992-1996 SHINE THE LIGHT COLLECTION』(アコーステックバージョン)
- 『Feel Happy 2007〜Debut 30th Anniversary〜』
ライブ・アルバム
セルフカバー
- 『Best Songs』(アコーステックバージョン)
カバー
「キャンディ」は多くの歌手によりカバーされている。
CD音源化されているもの
- (ROCKAPELLA)(1992年)
- 太田裕美(1999年)- 松本隆作詞家生活30周年記念アルバム『(Candy)』に収録。
- (RETRO G-STYLE)(2003年)
- 小柳ゆき(2003年)
- 斉藤和義(2007年)
- 宇宙(Woo Joo)(2007年)
- 島谷ひとみ(2007年)
- 西寺実(2009年)
- 荻野目洋子(2009年)
- リクオ(2010年)
- 青山テルマ(2010年)
- タケカワユキヒデ(2013年)
- しがせいこ(2013年)
- 斎藤工(2015年) - トリビュートカバーアルバム『風街であひませう』の完全限定生産盤スペシャルディスク(『風街でよむ』)に歌詞朗読が収録[6]。
- 原田知世(2016年) - カバーアルバム『恋愛小説2 -若葉のころ』に収録[7]。
- 辛島美登里(2017年) - アルバム『Cashmere』に収録。
- 三浦大知(2021年) - 松本隆トリビュートアルバム『風街に連れてって!』(2021年)収録[8]。
ライブ・テレビ番組のみでのカバー
脚注
- ^ レコード歌詞カードのミュージシャンクレジット表記より。
- ^ 現存するNHK「レッツゴーヤング」日本テレビ「紅白歌のベストテン」等の懐かしの映像
- ^ a b 『ACOUSTIC NIGHT 1 ‐KINDNESS WAVE‐』Talk 「歌おう原田真二と」を斬る。
- ^ 日本テレビ「ザ!情報ツウ」と~く!ツウのコーナー(2005年)
- ^ NHK BS2「日本のうた フォーク大集合2000」
- ^ “小泉今日子、広瀬すず、加瀬亮らが松本隆の詞を朗読、ディレクターは是枝裕和”. 音楽ナタリー (2015年5月22日). 2015年5月26日閲覧。
- ^ “原田知世カバー集「恋愛小説」第2弾発売、レコ発イベントも決定”. 音楽ナタリー. (2016年4月4日)2016年7月5日閲覧。
- ^ “松本隆トリビュート収録曲決定、宮本浩次「SEPTEMBER」や三浦大知「キャンディ」など10曲”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2021年6月1日) 2021年6月16日閲覧。