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σ集合環

数学における σ-集合環(シグマしゅうごうかん、: σ-ring [of sets])あるいは σ-環は、σ-集合代数(あるいはトライブ[1])より少し一般の定義を持つ集合族で、今日では σ-集合代数によって展開されることの多い測度論は、σ-集合環を用いて定式化することもできる。

定義、例、性質

 
モーリス・フレシェは1915年、σ-集合環をに最初に用いた人物
定義
集合 X 上の σ-集合環とは、可算合併に関して閉じている集合環を言う[2]
  • 任意の σ-集合代数は σ-集合環である。集合代数が全体集合 X を含む集合環であったと同様に、σ-集合代数は全体集合 X を含む σ-集合環を言う。
  • 有限集合上の集合環は σ-集合環になる。集合代数を成さない有限集合上の集合環は、σ-集合代数でない σ-集合環の例を与える。例えば二元集合 {a, b} の集合環 { ∅, {a} } は σ-集合環だが σ-集合代数でない。
  • 任意の集合 X 上の高々可算な部分集合全体の成す族 Ρ は σ-集合環であり、これが生成する σ-集合代数 Σ は
     
    で与えられる。X が非可算無限集合ならば、Ρ は Σ に真に含まれ、Ρ は σ-集合代数ではない σ-集合環の例を与える。
  • ブール環と見て、集合代数は交叉に関する単位元を持つ。より一般の集合環は(特に σ-集合環は)、上記 { ∅, {a} } の例のように単位元を持つものもあれば、次の例のように単位元を持たないものもある。集合環 Τ が交叉に関する単位元を持つ必要十分条件が
     
    であることを見るのは易しい。X 上の σ-集合環が交叉に関する単位元 Y を持てば、実は Y 上の σ-集合代数になる。[3]
  • 任意の σ-集合環は δ-集合環である[4]が逆は真ではない(δ-集合環の項を参照)。

測度論における用例

1915年にフレシェは、今日知られているものと程近い測度の定義を提唱し、それは実数とは無関係に「抽象的な集合」が扱われた最初であった。フレシェの論文では σ-集合環の名称はまだ使われていない[5]。20世紀の中ごろまでは、測度論の説明に σ-集合代数ではなく σ-集合環がしばしば用いられていた[6]

σ-集合代数でない σ-集合環 Σ 上で定義された測度 μ が与えられたとき、それを σ-集合代数上へ拡張する方法は少なくとも二種類考えられる。一つは、σ-集合環を δ-集合環として考え、δ-集合環の項に言う方法で局所可測集合全体の成す σ-集合代数へ μ を延長する。いま一つは μ を Σ の生成する σ-集合代数 σ(Σ) まで延長するために、まだ測度の定義されていない集合に関しては測度が +∞ であると定める方法である。これら二つは、同じ σ-集合代数を生成した場合でも、必ずしも同じ延長を与えるものではない。X が非可算無限集合であるとき、X 上の高々可算部分集合全体の成す σ-集合環 Ρ とその上の測度 μ は零測度を考えると、前者の方法では μ は(X の部分集合全体の成す σ-集合代数上で)零測度に延長されるが、後者は補可算または補有限な集合の測度が無限大になる[7]

注釈

  1. ^ σ-集合環のことをトライブ (tribe) と呼ぶものもある。Malempati Madhusudana Rao (1987), Measure theory and integration, Wiley  の p.15 の注
  2. ^ σ-集合環の定義は測度論の形成において遍在している。例えば (en) Paul Halmos, Measure Theory, Van Nostrand,‎ , p. 24
  3. ^ この注意については (A. Kolmogorov) および (S. Fomine(en), Éléments de la théorie des fonctions et de l'analyse fonctionnelle, (Éditions Mir),‎ に単位元の存在が、また Halmos, op. cit., p. 73, に σ-集合環の元の和についての条件が書かれている。
  4. ^ (en) Karen Saxe, Beginning functional analysis, New York, Springer,‎ , relié (ISBN 978-0-387-95224-6, LCCN 00067916), exercice 3.2.1, p. 69
  5. ^ Jean-Paul Pier, Histoire de l'intégration. Vingt-cinq siècles de mathématiques, Masson,‎ (ISBN 978-2-22585324-1), p. 165Fréchet, Maurice (1915), Sur l'intégrale d'une fonctionnelle étendue à un ensemble abstrait, XLIII, (Bull. Soc. Math. France(en), pp. 248-265  への言及がある。
  6. ^ 故に Paul Halmos, op. cit., p.73 は「可測空間」を単位元を持つ σ-集合環によって定義しており、また (en) Sterling Berberian, Measure and Integration, MacMillan,‎ , p. 35 は必ずしも単位元を持たない σ-集合環を使って「可測空間」を定めている。
  7. ^ Sterling Berberian, op. cit., p. 35-36
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