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伊藤 礼(いとう れい、1933年〈昭和8年〉2月14日 - )は、英文学者、エッセイスト、翻訳家、元日本大学芸術学部教授。
人物
中国生まれ。一橋大学経済学部卒業。父は伊藤整、兄は伊藤滋。大学在学中に体調を崩し、1955年(昭和30年)7月から3年間、富士見高原療養所に入院[1]。アメリカ合衆国のロードアイランド大学(University of Rhode Island)で政治学を学んだのち、帰国し広告代理店に勤務。退職後、日本大学で教えるようになり、2002年まで日本大学芸術学部教授を務めた。
1991年(平成3年)『狸ビール』で講談社エッセイ賞受賞。60代後半から自転車の愛好家となり、自転車にまつわるエッセーや著作がある。
父・整の訳書『チャタレイ夫人の恋人』の削除版の補訳を行った。長年かけ『伊藤整日記』(全8巻、平凡社、2022年完結)も校訂刊行した。
著書
- 『伊藤整氏奮闘の生涯』講談社 1985
- 『伊藤整氏こいぶみ往来』講談社 1987
- 『狸ビール』講談社 1991、講談社文庫 1994
- 『まちがいつづき』講談社 1994
- 『パチリの人』新潮社 2000
- 『こぐこぐ自転車』平凡社 2005、平凡社ライブラリー 2011
- 『自転車ぎこぎこ』平凡社 2009
- 『大東京ぐるぐる自転車』東海教育研究所 2011、ちくま文庫 2014
- 『耕せど耕せど 久我山農場物語』東海教育研究所 2013
- 『ダダダダ菜園記 明るい都市農業』ちくま文庫 2016
翻訳
- ロレンス『白孔雀』世界の文学 中央公論社 1966
- ロレンス『死んだ男、狐他』世界文学全集 河出書房新社 1967
- C.S.フォリスター『アフリカの女王』フジ出版社 1967
- N.モンサラット『ダンケルクの海』フジ出版社 1968
- ハガード『ソロモン王の宝窟』筑摩書房(世界ロマン文庫)1970
- D.H.ロレンス『ロレンス愛の手紙』筑摩叢書 1976
- ロレンス『逃げた女・死んだ男・チャタレイ夫人の恋人』世界文学全集 学習研究社 1978
- マーガレット・ドラブル『針の眼』新潮社 1988
- スー・ベンダー『プレイン・アンド・シンプル アーミッシュと私』鹿島出版会 1992
- ロレンス『チャタレイ夫人の恋人』伊藤整訳、礼補訳 新潮文庫 1996
- エレーヌ・ファインスタイン『チャタレイ夫人の告白』新潮文庫 1999
脚注
- ^ 高原療養所で療養されていた方々JA長野厚生連富士見高原病院