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人物
古筆学者・小松茂美の子として東京都に生まれる。
1982年東京大学教養学部基礎科学科卒
1989年同大学院理学研究科科学史・科学基礎論専攻博士課程満期退学
1994年玉川大学文学部助教授
2000年東京水産大学助教授
2002年東京水産大学教授
2003年合併により東京海洋大学教授
2013年武蔵野大学教授
2015年博士(学術)(東京大学)
2018年東京大学大学院人文社会系研究科教授[1]
2021年東京大学大学院総合文化研究科客員教授
専攻は科学史・科学論、生命倫理学、死生学。人間の死生問題や、現代の科学技術の問題について、歴史縦断的・文理横断的に論じている。また、死生と科学技術をめぐる倫理を批判的に考察している。特に、脳死臓器移植と安楽死・尊厳死に対する根本批判の最先鋒。「生権力」の観点から論じることが多い。
漫画『あしたのジョー』のファンとしても知られ、2009年4月10日号『週刊読書人』に「福島泰樹・小松美彦対談 あしたのジョー復活」が掲載された。
白土三平作品にも造詣が深く、2022年1月28日号『週刊読書人』に「〈生〉と〈死〉を描きつづけた作家・白土三平 追悼 『カムイ(外)伝』は何を追究したのか」が掲載された。
独自の講義を行うことでも知られ、『必殺シリーズ』や『高校教師』を扱った講義については、タレントの三浦奈保子がラジオ番組で京本政樹と語り合った。
教え子、タカサカモト著の『東大八年生 自分時間の歩き方』(講談社)の「人生を変えた授業」では、イラストとともに登場し、その授業内容の詳細が活写されている。
著書
単著
- 『死は共鳴するーー脳死・臓器移植の深みへ』勁草書房 1996
- 『黄昏の哲学ーー脳死臓器移植・原発・ダイオキシン』河出書房新社 2000
- 『対論ーー人は死んではならない』春秋社 2002
- 『脳死・臓器移植の本当の話』PHP新書 2004
- 『自己決定権は幻想である』洋泉社(新書y) 2004
- 『生権力の歴史ーー脳死・尊厳死・人間の尊厳をめぐって』青土社 2012
- 『生を肯定するーーいのちの弁別にあらがうために』(対談集)香川知晶、市野川容孝、(荒川迪生)、金森修、小泉義之、片山容一 青土社 2013
- 『「自己決定権」という罠——ナチスから相模原障害者殺傷事件まで』言視舎 2018
- 『「自己決定権」という罠——ナチスから新型コロナ感染症まで』現代書館 2020
- 共編著
- 『宗教と生命倫理』土井健司共編 ナカニシヤ出版(叢書倫理学のフロンティア) 2005
- 『メタバイオエシックスの構築へーー生命倫理を問いなおす』香川知晶共編 NTT出版 2010 (ISBN 4757160496)
- 『いのちの選択ーー今、考えたい脳死・臓器移植』市野川容孝、(田中智彦)共編 岩波ブックレット 2010 (ISBN 4002707822)
- 『生命倫理の源流ーー戦後日本社会とバイオエシックス』香川知晶共編 岩波書店 2014
- 『東洋/西洋を越境する——金森修科学論翻訳集』坂野徹、隠岐さや香共編 読書人 2019
- 『〈反延命〉主義の時代:安楽死・透析中止・トリアージ』 市野川容孝 , 堀江宗正共編 現代書館 2021
翻訳(共訳)
- クロード・ベルナール『動植物に共通する生命現象』(長野敬編『科学の名著第Ⅱ期9 ベルナール』朝日出版社、1989年、所収)
- マリー・フランソワ・グザヴィエ・ビシャ『生と死の生理学研究』(中川久定・村上陽一郎責任編集『一八世紀叢書Ⅶ 生と死 生命という宇宙』国書刊行会、2020年、所収)
関連項目
外部リンク
- 小松美彦 ーー東京海洋大学のページにある研究者情報
- 小松美彦 ーー武蔵野大学のページにある研究者情報
- 小松美彦ーー東京大学大学院のページにある研究者情報
脚注
- ^ 東京大学文学部