平川 健太郎(ひらかわ けんたろう、1969年(昭和44年)12月21日 - )は、日本テレビのエグゼクティブアナウンサー。
略歴
千葉県八千代市出身。千葉県立八千代高等学校卒業後、上智大学文学部英文学科に進学。フジテレビアナウンサー西山喜久恵は学部・学科で同期生だった。大学時代はレスリング部に所属していた。
大学卒業後、1992年に日本テレビに入社しアナウンス部に配属。同期入社アナウンサーに、野口敦史、大神いずみ、松本志のぶがいる。
元来のプロレスファンで、日テレ志望理由は「全日本プロレス中継を実況したいから」であり、アナウンス部配属後は主に箱根駅伝中継での実況や、プロ野球・プロレスといったスポーツ中継を中心に活動をしている。
2006年に第27回NNSアナウンス大賞テレビ部門大賞を受賞した。2015年より現職。
人物
箱根駅伝関連
- 箱根駅伝中継では第80回大会と第85回大会から第89回大会まで5年連続(通算6回)で往路ゴール、復路スタートおよびゴールの実況を担当。第85回大会と第86回大会では東洋大学の柏原竜二(現・富士通)を『山の神童(第86回大会では『山の竜神』)』とコメント。第87回大会の復路ゴールでは、早稲田大学の18年ぶりの総合優勝の瞬間を実況した。第90回大会からはその役割を後輩の蛯原哲に譲っている。
- 第91回大会から、村山喜彦に代わり6代目センター実況を担当することになった。以後、第99回大会まで9年連続でセンター実況を務めることになり、小川光明・山下末則・村山喜彦の8度を更新する歴代最多回数を更新。なお、2022年1月10日放送の「人生が変わる1分間の深イイ話」にはVTRで出演し、実況する際必ず1回はフルネームで選手を呼んでいると発言している[2]。
プロ野球関連
- プロ野球中継でも活躍しており、日本シリーズでは2008年の第7戦(読売ジャイアンツ対埼玉西武ライオンズ[3])と2009年の第5戦[4]と2012年の第1戦[5](ともに読売ジャイアンツ対北海道日本ハムファイターズ)、2013年の第3戦(読売ジャイアンツ対東北楽天ゴールデンイーグルス[6]、実況を担当した日本シリーズでの巨人の成績は2勝2敗)、オールスターゲームは2009年の第1戦を担当した。また、2009年の読売ジャイアンツのセ・リーグ優勝決定戦(9月23日、対中日ドラゴンズ戦)も実況した[7]。2011年3月25日の対横浜戦で入社以来初めてとなる巨人のシーズン開幕戦(開催が東京ドームの場合のみ)実況を担当する予定だったが、同11日に発生した東北地方太平洋沖地震による計画停電により、ナイターが自粛となったため行なわれなかった。その後、開幕戦が同年4月12日の対ヤクルト戦(ユーピーアールスタジアム宇部[8])に延期となったが、その試合の中継で実況を担当した[9]。2012年3月30日の巨人対ヤクルト戦で東京ドームでの巨人のシーズン開幕戦の実況を担当[10]。前年は震災の影響で実現できなかったため、自身にとって初の本拠地での巨人開幕戦実況だった。2017年3月31日の対中日戦で5年ぶり(通算3度目)に巨人のシーズン開幕戦の実況を担当した[11]。2022年3月25日の対中日戦で5年ぶり(通算4度目)に巨人のシーズン開幕戦の実況を担当した[12](実況を担当した開幕戦での巨人の成績は3勝1敗)。
- 2000年の日本シリーズで巨人がダイエーを破り日本一を決めた後のビールかけではレポーターを担当。そこで後藤孝志に「俺と同級生なんだよね」と問われた際に「昭和44年生まれです」と返していた。ちなみに後藤の話によるとこのときに着用したスーツは1式6万円だったという。
プロレス関連
学生時代から大変なプロレスファンで、プロレスの実況をやりたいがために日テレに入社している。学生時代にレスリングを経験しているが、それもプロレス熱が高じてのことで、同僚にジャーマン・スープレックスを仕掛けたりしていた。その経験もあって、レスリング実況においても、同局では平川が主力となっている。
入社後は希望通りにプロレス班に配属され、全日本プロレス中継では先輩の金子茂、同期の野口敦史らが異動となってからメインアナウンサーとなり、金子の異動後にチーフに就任した。
プロレスリング・ノア中継開始後も引き続きチーフとなり、後輩アナウンサーで、絶叫を売り物にしていた矢島学[13]とは正反対の、堅実で落ち着いた実況を売り物としている。また、非常に間をとった絶妙な実況は視聴者の受けもよく、解説者である百田光雄や高山善廣の話も生きている。
名言も多く、特に2005年7月18日に行われた、ノア東京ドーム大会・三沢光晴vs川田利明の「最終決戦」の中で発した下記参照の一節は、ファンの心に残っている。また、終盤のエルボー乱打の際には一切言葉を発さず、一区切りした瞬間に口を開くという緩急も見せつけた。
もちろん厚いマットを敷いた上での話だが、三沢のエメラルド・フロウジョンを受けたことがある。
名言
- タッグパートナーのデストロイヤーが今、馬場とガッチリと握手を交わしました。(1999年5月2日、東京ドーム大会・ジャイアント馬場引退記念・追悼試合。テンカウントが終わり、リング上に置かれた馬場のリングシューズにデストロイヤーが手をかけた瞬間)
- 存在そのものがプロレス、闘いそのものが王道でした。プロ野球・巨人軍のエースを夢見たかつての少年が、レスラーとして選んだ最後のリングは東京ドームでした。(同上)
- 雨の東京北の丸、日本武道館は涙に濡れました。武道館が泣いている!395日ぶり、ついに、小橋建太が帰ってきました!!(2002年2月17日、日本武道館大会・小橋建太復帰戦入場シーン)
- 職業欄に「プロレスラー」と書きたいから、高山は今日このリング、そして小橋建太を選びました!!(2004年4月25日、日本武道館大会・小橋建太vs高山善廣。高山がPRIDEのオファーを蹴ってまでノアを選んだことに触れて)
- やめろ、やめろー!(2004年7月10日、東京ドーム大会・小橋建太vs秋山準。秋山がコーナーポスト上の小橋に対し断崖式エクスプロイダーの体勢に入った瞬間)
- 見ているのが辛い。ここまでやらなくてはならないのか。ここまでしなければ、小橋と秋山は語れないのか!(同上)
- 意識があればそれは奇跡的なことです。そして、このまま試合が続けられれば、それは人類として考えられないことです!!/巨人戦でも、ここまで東京ドームは揺れません!!(同上)
- 馬場さんのプロレスを守るためにノアを立ち上げた三沢、そして馬場さんの築いた城を守るために全日本に残った川田。どちらが偉いとか、尊いとか、かっこいいとか、そんなことは問題ではありません。これは、二人の男の生き様です!(2005年7月18日、東京ドーム大会・三沢vs川田)
- 吉田沙保里の顔になっています。大丈夫です!(2008年8月16日、北京オリンピック女子レスリングフリースタイル55kg級決勝)
- 負ける怖さを知った上での、世界の頂点です!(同上)
- 三沢光晴はプロレスの宝、そして俺たちの誇りです!/最後も右肘でした。今日も、三沢が勝ちました!(2009年6月22日、三沢逝去後初の後楽園ホール大会終了時)
出演
太字は出演中
担当番組
- スポーツ中継
- プロレスリングNOAH中継(実況)
- ご存じですか
- 吉本ばかな
- NNNニュースプラス1(スポーツコーナー、1993年4月5日 - 1995年9月29日)
- NNNニュースダッシュ
- 土・日曜メインキャスター(1998年6月 - 2000年4月2日)
- 土曜メインキャスター(2000年4月8日 - 2001年9月29日)
- Oh!診
- NNNニューススポット
- ヒューヒュー
- NNN Newsリアルタイム・サタデー(矢島学の出張に伴う代理)
- 北京オリンピック女子レスリング 実況
- news every.サタデー(菅谷大介の出張に伴う代理)
テレビアニメ
- (風が強く吹いている)(2019年) - アナウンサー 役
ゲーム
脚注
- ^ “組織図”. 日本テレビ. (2022年6月1日)2022年6月4日閲覧。
- ^ 日テレ平川健太郎アナ 箱根駅伝での実況ルールとは?「呼ばれると嬉しいですよね」 2022年1月10日 22:30 スポニチアネックス
- ^ 坂本勇人のシリーズ初本塁打などで巨人が2-0とリードするも、先発・内海哲也をリリーフした越智大祐が西武打線につかまり2-3の逆転負けで日本一を逃す。
- ^ 1-2と巨人がリードされて迎えた9回裏に日本ハムの守護神、武田久から亀井義行と阿部慎之助の本塁打で逆転サヨナラ勝ち。この勝利で巨人が日本一に王手をかけた。
- ^ 巨人先発の内海が7回2安打無失点の好投と、打線もジョン・ボウカーのシリーズ初本塁打などで8-1で勝利した。
- ^ 巨人・杉内俊哉、楽天・美馬学の先発で始まった試合は3回表に楽天が藤田一也と銀次の連続タイムリー二塁打で4点を先制。美馬は巨人を6回途中まで阿部慎之助の内野安打1本で無失点に抑える好投を見せ、チームも7回の矢野謙次のソロ本塁打(矢野自身はシリーズ初本塁打)のみに抑え、5-1で快勝し、対戦成績を2勝1敗と勝ち越した。
- ^ およびBS日テレでの前半部分の実況は河村亮が担当(14:00-14:53(日テレG+は13:30-))。
- ^ 地方開催であるが、巨人の主管試合。
- ^ 中継の解説は江川卓と中畑清。また、中継のイメージ・キャラクターでもある亀梨和也がゲスト出演。試合は開幕投手の東野峻が6回までノーヒット(最終的には7回途中4安打2失点で降板)の好投、打線も坂本の2本のタイムリーと長野久義のシーズン初本塁打で9-2と快勝した。
- ^ 試合は開幕投手の内海がヤクルト打線に打ち込まれ6回3失点で降板。打線もヤクルトの開幕投手、石川雅規に9回1死までノーヒットに抑えられたが、坂本とボウカーの連続ヒットで阻止したものの、0-4で敗戦した。このときの解説は山本浩二と吉村禎章。
- ^ 試合は開幕投手のマイルズ・マイコラスが7回2失点の好投、打線も阿部と坂本の本塁打などで6-2で勝利した。解説は江川卓と原辰徳。
- ^ 試合は丸佳浩のシーズン第1号本塁打(2022年NPB第1号本塁打)と廣岡大志、グレゴリー・ポランコ、岡本和真の3者連続適時打、投げても開幕投手の菅野智之が6回2失点の好投、リリーフのルーキー・大勢(翁田大勢)がプロ入り初セーブを挙げ、4-2で勝利した。なお、菅野は開幕戦通算5勝目(2敗)となり、別所毅彦、斎藤雅樹の4勝を超え、球団新記録であり、大勢のプロ入り初セーブは開幕戦では球団史上初(新人に限ると1982年の山沖之彦(当時阪急ブレーブス)以来40年ぶり2人目)。解説は高橋由伸と上原浩治と谷繁元信。
- ^ 2013年8月をもって、プロレス班を卒業した。
関連項目
外部リンク
- 平川健太郎プロフィール