X Corp.(エックスコープ)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くテクノロジー企業である。イーロン・マスクが保有するX Holdings Corp.の完全子会社であり、かつてマスクが買収したTwitter, Inc.と合併した上で設立され、マイクロブログとソーシャル・ネットワーキング・サービスの「Twitter」を運営している[2]。
歴史
イーロン・マスクは2022年10月27日にTwitter, Inc.の買収を完了させた[3]。
2022年4月、米国証券取引委員会に提出された資料にて、マスクがデラウェア州に3つの共同企業体を設立し、それらの企業名がX Holdingsであったことが判明した[4]。提出書類によると、そのうちの1つはTwitter, Inc.と合併し、もう1つは合併後の新会社の親会社となる予定となっていた[4]。その後、第3のエンティティが、さまざまな大手銀行から提供された130億米ドルの融資を引き受けてTwitterの買収を支援した[4]。
「X」という名称は、マスクが1999年に共同設立したオンライン銀行であるX.com(現:PayPal)[5]に由来する[6]。マスクは2020年12月に「X」という名称で新しい持株会社を設立することを新たに呼びかけたTwitterユーザーに返信したが、自身の事業をクリス・アンダーソンに買収するという考えを却下した[7]。また、マスクはXについて、テンセントが所有するWeChatのようなものにしたいと明言した[8]。
2023年3月9日、マスクはX Holdings Corp.とX Corp.をネバダ州に登録し、同日に人工知能(AI)企業であるX.AIを設立した[1][9]。ただしX Corp.とX.AIの関係は不明である[10]。
2023年4月4日、カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所に提出された資料にて、「TwitterがXに吸収合併され、もはや会社としては存在しない」という記述があり、マスクが保有するX Holdings傘下のX Corp.に統合されたことが判明したという[2]。
2023年5月12日、マスクがCEOを退き、CTO兼任取締役に就任することを発表した[11]。後任CEOはかつてNBCユニバーサル広告担当責任者を務めていたリンダ・ヤッカリーノに引き継がれる予定[12]。
脚注
- ^ a b “”. Barron's (2023年4月11日). 2023年4月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ a b “”. IT media (2023年4月11日). 2023年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ “”. ロイター (2022年10月28日). 2023年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ a b c “”. The Slate Group (2023年4月10日). 2023年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ “”. Business Insider Japan. Mediagene Inc. (2017年1月7日). 2023年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ “”. Quartz. G/O Media (2017年7月11日). 2023年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ “”. Bloomberg (2022年4月22日). 2023年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ “”. Bloomberg (2023年4月11日). 2023年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ “”. The Verge (2023年4月15日). 2023年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月16日閲覧。
- ^ “「マスクAI」が仕掛ける加速 変数Xで変わる世界”. 日本経済新聞. (2023年5月15日) 2023年5月15日閲覧。
- ^ “”. ITmedia NEWS. ITmedia (2023年5月12日). 2023年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月12日閲覧。
- ^ “”. Bloomberg (2023年5月12日). 2023年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月12日閲覧。