Telstar 12 VANTAGE(Telstar 12V)はTelesatの通信放送衛星。2015年に種子島宇宙センターから打ち上げられた。
概要
Telstar 12Vは1999年に打ち上げられた(Telstar12)の後継機で、南北アメリカ、アフリカ、大西洋、EMEAの広範なエリアを4つのRegionalビームと8つのハイスループットSpotビームの組み合わせでカバーすることにより、ユーザー回線設計のフレキシビリティと低コストな通信を提供出来る[1]。 衛星バスは(EUROSTAR E3000)を使用[1]。運用寿命は15年以上[2]。
2015年11月24日15時50分(日本標準時)、種子島宇宙センター大型ロケット射場から、H-IIAロケット29号機によって打上げられた[3]。
H-IIAロケット29号は、(基幹ロケット高度化)と呼ばれる改良が初めて適用されたロケットであった。この高度化によって、ロケットの第2段が長時間飛行したり、エンジンを再々着火したりできるようになり、従来よりも静止衛星をより静止軌道に近い軌道に投入することが可能となった[3]。またこの打ち上げは日本(三菱重工)が民間企業から受注した、初の衛星打ち上げサービスであった[3][4]。
出典
- ^ a b “H-IIAロケット29号機(高度化仕様)、Telstar 12 VANTAGE打上げ成功” (PDF). 日本航空宇宙工業会. 2016年5月24日閲覧。
- ^ “Telstar 12V”. NASA Space Science Data Coordinated Archive. 2016年5月24日閲覧。
- ^ a b c “打ち上げ成功おめでとう! H-IIAロケット29号機、通信衛星「テルスター12ヴァンテージ」の打ち上げに成功”. sorae.jp. 2016年5月24日閲覧。
- ^ “三菱重工が商業衛星の打ち上げを初受注 - 高度化H-IIAの初号機を使用”. マイナビニュース. 2016年5月24日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 基幹ロケット高度化 H-IIAロケット29号機 特設サイト