物理層(ぶつりそう、英: physical layer)は、OSI参照モデルにおける第一層で、伝送媒体(電気信号や光)上にてビット転送を行うための物理コネクションを確立・維持・解放する電気・機械・機能・手続き的な手段を定義する。
具体的にはモデムや(DSU)の制御を行い、WANやLANなど通信回線を介しビット単位で信号を伝送している。TCP/IPにおけるリンク層に相当する。
この層は技術的な参照モデルの最下層であり、上位層から要求された仕様を満たすような物理現象の存在を要求する。実装可能な物理層の仕様は利用する物理現象により制約される。利用する物理現象の制約を超えた通信を行うことは不可能である。
例
- 1-Wire
- DSL(ADSLなど)
- Ethernetの物理層
- (10Base-T)、(100BASE-TX)、(1000BASE-T)
- EIA
- ISDN Integrated Services Digital Network
- I²C, I²S
- PDH Plesiochronous Digital Hierarchy、SDH統一前の地域別同期網
- T-carrier (T1, T3 など)、ISDNの多重化
- RS-232C、EIA-574(当初はモデムやコンピュータ端末の接続のために開発されたシリアル通信規格)
- SDH Synchronous Digital Hierarchy、PDH後続の国際統一同期網
- SONET Synchronous Optical NETworking、SDHへと標準化前の規格
- ツイストペアケーブル
- ハブ (ネットワーク機器)
- 無線通信
- 光ケーブル
- 電力線搬送通信