『NETWORK™ -Easy Listening-』(ネットワーク・ティー・エム・イージー・リスニング)は、2004年3月24日にリリースされたTM NETWORKの10thアルバム。TM NETWORKデビュー20周年にあわせて発売された。
『NETWORK™ -Easy Listening-』 | ||||
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TM NETWORK の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | レコーディング Rojam Studio(Tokyo) ミックス STRONGROOM(London) マスタリング Bernie Grundman Mastering(Tokyo) | |||
ジャンル | イージーリスニング トランス | |||
時間 | ||||
レーベル | R&C Japan / gaball screen | |||
プロデュース | 小室哲哉 | |||
チャート最高順位 | ||||
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TM NETWORK アルバム 年表 | ||||
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EANコード | ||||
EAN (4571106701956) | ||||
『NETWORK™ -Easy Listening-』収録のシングル | ||||
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解説
「オリジナル・フルレングス・アルバム」と帯には書かれているが、旧曲のリミックス曲が3曲、先行シングルとして発売された「SCREEN OF LIFE」、「CASTLE IN THE CLOUDS」がそのC/Wを含めて収録されているため、このアルバム用に書き下ろされた曲はインスト2曲を含めて3曲しかない。
このアルバムでは前作のプログレから一新し、トランス色が強い音に仕上がっている。このアルバムを引っさげたライブツアーDOUBLE-DECADE TOUR NETWORKで演奏された「JUST ONE VICTORY (OFFENSIVE VERSION)」、CD未発売の新曲「GREEN DAYS[1]」はこのトランスの流れを汲んでいる。また、「SCREEN OF LIFE」、「PRESENCE」は、思春期の少年の思いを書いた歌詞が多いTM NETWORKの楽曲の中では珍しく、団塊の世代に向けたメッセージソングとなっている。
録音
旧曲のリミックスの選曲に際しては「時代性が濃い曲は入れずに、先行シングルや新曲と同居でき、且つライブでも楽しめる曲」を意識した[2]、リミックス作業も姿勢は「アレンジ」というよりは「元のデータのアップグレード・修正・新たな機能の追加」に近く、デビュー当時から、コンピューターのある環境があったからこそできる発想だった[3]。
今作のアレンジに合わせて、歌詞が浮き出て目立ち過ぎるのを防ぐために、宇都宮は抑揚を付けずにフラットで平坦な歌い方を通した[2]。
音楽性とテーマ
歌詞のコンセプトは「男の視点から見た世代間の事を考えさせられるような歌詞を書く」ことにより、上の世代にエールを送り、下の世代に(当時メンバーの3人とも同じ世代に近かった)50代・団塊の世代がどういうものかを語ることを目指し、音からも自然に入れる様にした[2]。木根は「『大人になるのも悪くない」と思ってくれたら嬉しい。僕もそうだったけど、10代の頃は30~40代の自分が想像つかないでしょ。でも思っていたより悪くないよ、いいものだよ、見えなかったものが見えてくるよ」と語り、小室は「固くならずにBGMとして、掃除のときに楽しんでもらえると思う」と話している[3]。
サウンドコンセプトを小室は「J-TRANC」「トランシー」と呼び、トランスに馴染みのない視聴者にもわかってもらえるようにした[3]。
収録曲
- SCREEN OF LIFE -EXTENDED MIX-
- 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
- 36thシングル『NETWORK™』の1曲目。アルバムバージョンとなっている。
- LOVE TRAIN -EXTENDED MIX-
- 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
- PRESENCE
- 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
- CASTLE IN THE CLOUDS -ALBUM MIX-
- 35thシングル。アルバムバージョンとなっている。
- 風のない十字路 -ALBUM MIX-
- 作詞:小室みつ子 作曲:木根尚登 編曲:小室哲哉・吉田建
- 36thシングル『NETWORK™』の3曲目。アルバムバージョンとなっている。
- TAKE IT TO THE LUCKY (金曜日のライオン) -ALBUM MIX-
- 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
- 36thシングル『NETWORK™』の2曲目。アルバムバージョンとなっている他、リフレインのボーカル部分がシングル版と比較して省略されている。
- 君がいる朝 -ALBUM MIX-
- 作詞:小室みつ子 作曲:木根尚登 編曲:木根尚登・吉田建
- 35thシングル『CASTLE IN THE CLOUDS』のカップリング曲。アルバムバージョンとなっている。
- TIME TO COUNT DOWN -LABO MIX-
- 作詞:小室みつ子 作曲・編曲:小室哲哉
- nuworld
- 作曲・編曲:小室哲哉
- 本作オリジナル楽曲。「」で披露する時に歌詞を乗せるアイディアがあった[2]。
- COME CLOSER
- 作詞・作曲・編曲:小室哲哉
- 本作オリジナル楽曲。
クレジット
レコーディングメンバー
- 小室哲哉 : Keyboards, Synthesizer & Vocals
- 宇都宮隆 : Vocals
- 木根尚登 : Guitar & Vocals
- 葛城哲哉 : Guitars (#4以外), Chorus(#2)
CASTLE IN THE CLOUDS (#4)
- 土方隆行 : Guitars
- 吉田建 : Bass、Synth Bass
- 富樫春生 : Keyboards
- (溝口和彦) : Synthesizer Programming
風のない十字路 (#5)
君がいる朝 (#7)
- 小室みつ子 : Chorus
- 溝口和彦 : Synthesizer Programming
スタッフ
- Mixed : Dave Ford
- Additional Production : Dave Ford (#4)
- Additional Production : Dave Dord & Ian Curnow (#5,#7)
- Mastered : 前田康二
- Recording Engineer : 伊東俊郎, 淺野浩伸, (若公俊広), 佐竹央行
- Protool Editing & Operation : 岩佐俊秀
- Art Direction : 高橋伸明
- Design : つるはたかあき
- A&R : 和泉かな
- Chief A&R : 笠井陽介
- General Producer : 坂内光夫, Sam Nagashima, 立岡正樹, 石坂健一郞
- Executive Producer : 大﨑洋, 橋爪健康
脚注
- ^ 約9年後の2013年7月20日にライブ会場限定販売のCDシングルとしてリリースされている。
- ^ a b c d e 角川書店刊『』2004年4月5日号55Pより。
- ^ a b c d ソニー・マガジンズ刊「(PATi PATi)」2004年5月号「TM NETWORK 20年目のさらなる加速」98P-103Pより。
- ^ 本アルバムリリース後のライヴツアーではこれを基にしたバージョンで演奏しており、ラストのサビ部分を2コーラス演奏している他、同ツアーのファイナルとなる2004年6月24日及び6月25日ではラスト部分から原曲版と同じ進行となる「D.D. TOUR FINAL VERSION」として披露された。
- ^ CDに封入している歌詞カード