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NEO UNIVERSE/finale

NEO UNIVERSE/finale」(ネオ ユニヴァース/フィナーレ)は、日本の(ロックバンド)、L'Arc〜en〜Cielの19作目のシングル2000年1月19日発売。発売元はKi/oon Records

NEO UNIVERSE/finale
L'Arc〜en〜Cielシングル
初出アルバム『REAL
A面 NEO UNIVERSE
finale
B面 hole
trick -new wave of japanese heavy metal mix-
リリース
規格 マキシシングル
デジタル・ダウンロード
ジャンル ポップス
ロック
時間
レーベル Ki/oon Records
作詞・作曲 hyde (作詞#1,#2)
ken (作曲#1)
tetsu (作曲#2)
yukihiro (作曲#3)
プロデュース L'Arc〜en〜Ciel
岡野ハジメ
ゴールドディスク
  • ミリオン(CD[1]
  • ゴールド(シングルトラック, #1[2]
※ いずれも日本レコード協会認定
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 2000年1月度月間1位(オリコン)
  • 2000年2月度月間6位(オリコン)
  • 2000年度年間10位(オリコン)
  • 登場回数12回(オリコン)
L'Arc〜en〜Ciel シングル 年表
LOVE FLIES
(1999年)
NEO UNIVERSE/finale
(2000年)
STAY AWAY
(2000年)
REAL 収録曲
THE NEPENTHES
(2)
NEO UNIVERSE
(3)
bravely
(4)
LOVE FLIES
(5)
finale
(6)
STAY AWAY
(7)
ミュージックビデオ
L'Arc~en~Ciel「NEO UNIVERSE」-Music Clip- - YouTube
L'Arc~en~Ciel「finale」 -Music Clip- - YouTube
(※) 2019年12月11日から2022年4月21日まではYouTube Music Premium限定有料公開
(※) 2022年4月22日から無料公開
(テンプレートを表示)

解説

前作「LOVE FLIES」以来約3ヶ月ぶりとなるシングル。1994年のメジャーデビュー以降ではバンド初となる(両A面)シングルとなっており、インディーズ時代を合わせると通算2作目のこととなった。また、メンバー4人それぞれが作詞又は作曲を担当した楽曲が収録されている唯一のシングル作品となっている[注 1]

本作の表題曲「NEO UNIVERSE」は、打ち込みを多用したエレクトロ・ポップ要素の強い楽曲となっており、この当時にkenが作曲した作品の中では、珍しく明るいポップスに仕上げられている。kenは1999年に発表したアルバム『ark』『ray』に関するインタビューで、「なんか周りから過剰に明るい曲を求められてるような空気を感じたとたんに、もう全然書けなくなって、明るい曲が[3]」と語っており、今回の制作では意識的に明るい曲を書いたという。本作発売当時のインタビューで、kenは「明るい曲を書こう[4]」「メジャーのコードから始まる曲をつくろう[5]」と考えていたと明かしている。歌詞は、2000年という新たな時代を迎えるにあたり、hyde曰く「未来に向けての"現実"と"夢"をことばにした[5]」という。また、この曲は、本作発売の約2週間前となる2000年1月1日から、(女優)の一色紗英が出演する資生堂口紅ブランド「ピエヌCMソングに使用されている。余談だが、フォークデュオゆずのメンバー、北川悠仁は「L'Arc〜en〜Cielの楽曲で好きな曲」としてこの曲をあげている[6]

もう一つの表題曲である「finale」は、ブリストル独特のダークなサウンドを盛り込み、暗く儚い印象を抱かせるメロディアスなバラードに仕上げられている。また、この曲は、本作発売の3日後となる2000年1月22日に公開された、仲間由紀恵主演の東宝配給映画リング0 バースデイ』主題歌に使用されており、作詞を担当したhydeは映画に向けて歌詞を書き下ろしたという。ちなみに、映画『リング』シリーズへの楽曲提供の依頼は、前作『リング2』を製作していた頃にもL'Arc〜en〜Cielに話があったが[7]、この曲の作曲を担当したtetsuya曰く「そのときはスケジュールが合わなくて実現しなかった[7]」という。余談だが、2020年9月20日NHK-FMで放送されたラジオ番組『サウンドクリエイターズ・ファイル』の「パーソナリティーの好きな映画や映画音楽を紹介するコーナー」において、R-指定Creepy Nuts)が上記映画とこの曲をセレクトしている[8]。この番組において、R-指定は「『リング0 バースデイ』を俺の中で名作たらしめているのが音楽なんですよ。主題歌っていうかエンディングもすごい悲しいんですよ。怖い歌でもあるんですけど、そんぐらい貞子の愛情が深かった[8]」とコメントしている。

ちなみに両表題曲とも、1999年12月31日から2000年1月1日にかけて開催したバンド初のカウントダウンライヴ「RESET>>LIVE *000」で初披露された楽曲となっている。2曲目に収録された「finale」は"1000年代という千年の最後を締め括るライヴの一曲目"、1曲目に収録された「NEO UNIVERSE」は"2000年代という新時代突入の一曲目"としてそれぞれ演奏されている。

本作のリリースプロモーションとして、表題曲「NEO UNIVERSE」のタイアップ先となる資生堂とのコラボレーション企画が実施され、テレビCMで使われた30秒だけが録音された非売品CDが製造・配布されている。このCDは本作発売前の1999年12月25日26日に、営団地下鉄(現:東京メトロ銀座駅構内において配布されたのが最初となっている[9]。また、2000年1月1日には、テレビ朝日系列で放送された音楽番組『ミュージックステーション ミレニアムスペシャル』に出演し、「NEO UNIVERSE」をテレビ初披露している。

両表題曲のミュージック・ビデオは、2001年3月28日に発表したクリップ集『CHRONICLE 2』にいずれも初収録されている。また、2019年12月11日に、公式YouTubeアーティストチャンネルにおいてYouTube Music Premium限定で映像の有料公開を開始している。前述のYouTubeチャンネルでの有料公開開始から約2年4ヶ月後となる2022年4月22日からは、同サイトで映像の無料公開が開始されている。「NEO UNIVERSE」のディレクターは穴見文秀が務めており、映像は25世紀の世界をコンセプトとし、近未来都市のバーが舞台となっている。この映像の内容は、バーの中央に設けられた再生装置で、ホログラムになったメンバーが楽曲を演奏するものとなっている。また、「finale」のディレクターは竹石渉が務めており、映像はハワイを舞台に、映画『ジュラシック・パーク』を手掛けた空撮チームを迎えて撮影され[10]、1億円を超える製作費で作られている[10]。この映像に収められたメンバーのソロカットシーンは別々の場所で撮影されており、hydeマウナ・ケア山kenキラウエア火山の火口付近、tetsuyaサウスポイント周辺、yukihiroヒロ市郊外のジャングルで撮影している。余談だが、hydeとkenは撮影場所が山だったこともあり、2人とも撮影中に高山病にかかっていたという[11]。ちなみに、この映像内でtetsuyaが使っている透明なアクリルネックのベースは「BORN TO ROCK F4b 1993」というベースで、世界で50本しか生産されていないプレミア品となっている。

カップリングには、シングル「浸食 〜lose control〜」から収録することとなったyukihiroによるL'Arc〜en〜Cielの楽曲のリミックス音源に加え、yukihiro作曲のインストゥルメンタルが収録されている。L'Arc〜en〜Cielのシングルに収録されるカップリング曲はこれまで1曲のみだったが(カップリングが収録されていない「HONEY」「花葬」を除く)、本作で初めて2曲収録されることとなった。また、インストゥルメンタルの「hole」は映画『リング0 バースデイ』の挿入曲、リミックス音源「trick -new wave of japanese heavy metal mix-」はツーカーセルラー東京・東海「EZweb 誕生キャンペーン」のCMイメージソングに使用されており、2曲以上収録したL'Arc〜en〜Cielのシングル作品としては珍しくすべての収録曲にタイアップが付くこととなった。ちなみに、yukihiroの手掛けたリミックス音源がカップリングに収録されたシングルは本作が最後となっている。2000年6月には、このリミックス企画の集大成としてリミックスアルバムectomorphed works』が発表されており、このアルバム発売をもってリミックス企画は一区切りとなった。

フィジカルの初回限定仕様は2面紙ジャケット仕様となっている。

発売初週となる2000年1月31日付のオリコン週間シングルチャートでは、前作「LOVE FLIES」に続き通算9作目となる首位を獲得した。また、発売翌週の2000年2月7日付のオリコン週間シングルチャートでは約25万枚を売り上げ週間6位にランクインしており、週間6位で記録した売上枚数としては歴代最高売上枚数を記録している。ちなみに、L'Arc〜en〜Cielは「浸食 〜lose control〜」「花葬」は発売した初週で、それぞれ週間3位、週間4位の歴代最高売上枚数の記録も記録している。さらに、L'Arc〜en〜Cielにとしては前年発表の「HEAVEN'S DRIVE」以来となる通算5作目のミリオンセラー(累計売上約110.3万枚)を達成した。そしてこのシングルで、L'Arc〜en〜Cielは2000年度のオリコン年間シングルチャートのTOP10入りを果たし、1998年より3年連続で年間チャートTOP10入りを果たすこととなった。なお、このシングルが現時点においてL'Arc〜en〜Cielが記録した最後のミリオンセラーフィジカルシングルとなっている。

前述のようなヒットシングルということもあり、表題曲の「NEO UNIVERSE」は、2000年代以降のライヴで頻繁に演奏されている。ただ、タイトルと同名の競走馬であるネオユニヴァースが日本競馬に登場したことを受け、2003年6月29日に開催したライヴ「Shibuya Seven days 2003」のMCで、hydeが「これから「NEO UNIVERSE」という曲をやろうと思ったんだけど、競馬がはずれたのでやりません[注 2]」「ネオユニヴァースが勝つまでライヴで「NEO UNIVERSE」は演奏しない」と冗談で発言したこともある。このhydeのMCでの発言が背景にあったかは定かでないが、結果として2005年に開催したライヴ「AWAKE TOUR 2005前夜祭「今夜奇跡が起きる!?」」と、ライヴツアー「AWAKE TOUR 2005」まで「NEO UNIVERSE」がライヴで披露されることはなかった。なお、前述のライヴ及びツアーで披露した「NEO UNIVERSE」は、2000年に開催したドームツアー「TOUR 2000 REAL」以来約5年ぶりのライヴ演奏となっている。そしてこのツアー以降、この曲は定期的にライヴで披露されるようになった。余談だが、前述の競走馬は2004年9月に引退が発表されており、引退式の日となった同年9月20日に行われた第5レースの2歳新馬の入場の際には、行進曲としてこの曲が使われている[12]。一方、もう一つの表題曲である「finale」は、ドームツアー「TOUR 2000 REAL」の後、長きにわたりライヴにおいてフルサイズでの演奏がされていなかったが、2022年に開催したバンド結成30周年を記念したライヴ「30th L'Anniversary LIVE」で約22年ぶりにフルサイズで披露されている。

収録曲

CD
#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「NEO UNIVERSE」hydekenL'Arc〜en〜Ciel, Hajime Okano
2.「finale」hydetetsuL'Arc〜en〜Ciel, Hajime Okano
3.「hole」 yukihiroyukihiro
4.trick -new wave of japanese heavy metal mix-」yukihiroyukihiroRemixed by yukihiro
合計時間:

楽曲解説

  1. NEO UNIVERSE
    資生堂ピエヌCMソング
    この曲は、1999年12月31日から翌2000年1月1日にかけて開催したバンド初のカウントダウンライヴ「RESET>>LIVE *000」において、"2000年代という新時代突入の一曲目"として、日付が変わったタイミングで、hydeによる<NEW MILLENNIUM!NEO UNIVERSE!>の掛け声とともに初披露されている。
    打ち込みを多用したエレクトロ・ポップ要素の強い楽曲。作曲はkenが担当しているが、当時kenが作曲を手掛けたL'Arc〜en〜Cielの楽曲としては珍しく明るい曲調となっている。kenは1999年に発表したアルバム『ark』『ray』に関するインタビューで、「なんか周りから過剰に明るい曲を求められてるような空気を感じたとたんに、もう全然書けなくなって、明るい曲が[3]」と語っており、今回の制作では意識的に明るい曲を書いたという。本作発売当時のインタビューで、kenは「明るい曲を書こう[4]」「メジャーのコードから始まる曲をつくろう[5]」と考えていたと明かしている。
    この曲の制作は前作「LOVE FLIES」のレコーディングの合間に進められており[13]、kenがリズムベース・ライン、ピアノシンバルを打ち込み[13][14]、その音源データに対しyukihiroサンプリングしたドラムの音で組んだリズムを打ち込んでいくという流れで制作されている[14]。そのため、これまでのL'Arc〜en〜Cielの楽曲制作における一つの流れであった「メンバーそれぞれが個別にデモを制作し、その音源を基にレコーディングする」という手法を取らずに制作された楽曲となっている。この曲の制作について、kenは「デモは作ってないんですよ。そのまま俺が打ち込んだものが生きてるっていうのが多いですね。ベースとギターが変わる程度で[15]」と語っている。また、ken曰く「おもちゃ的な遊び感覚[15]」でこの曲を制作したといい、レコーディングでは様々なアレンジ案があがっていたという。ちなみに、yukihiroからは「ジャミロクワイみたいにしよう[14]」という提案があったが、紆余曲折あって現在の音源に落ち着いたという。
    また、この曲では、レコーディングの前日にyukihiroが購入したシンセサイザー、(Minimoog)で鳴らしたサウンドが使用されている[15]。さらに、この曲にはマニピュレーターの斎藤仁が所有するオーバーハイムも使用されている[16]。この機材は、斎藤曰く、kenなどに勧められ、ニューヨークで購入したという[16]。後年斎藤は、この曲のレコーディングを振り返り「"みんな買え買えって言うけど、使ってくれないじゃん"ってスネてたら、「NEO UNIVERSE」をkenちゃんが作ってきてくれたんです。それでレコーディングではオーバーハイムでメインのフレーズを弾くことができたんです[16]」と述懐している。なお、この曲のサウンドについて、kenは「こういう音色が欲しいって探していくうちに"ユーリズミックスっぽいね"っていう言葉を周囲のスタッフから聞いて。(中略)もう2000年代になっちゃうからひと回りした感じもあるけど、そこでできる新しいことっていうのがあって[15]」と語っている。
    さらに、tetsuyaはこの曲のレコーディングで、高音弦側に2本弦を追加した6弦ベースフェンダー・ベースVIを使用している[17]。なお、ベースソロパートでは、リンダートの6弦ベースバリトン・ギター)を弾いている[18][19]。ちなみにtetsuyaは、ライヴでこの曲を披露する際、自身のシグネイチャーモデルベース「ESP Bandit Six」とエフェクター「Roger Mayer Marble Fuzz」を組み合わせたセットで演奏することが多い[20]。このエフェクターは、エフェクターブランドの「ロジャー・メイヤー」とtetsuyaのコラボモデルで、2001年10月に限定100台で一般販売されている。さらに、kenはこの曲のイントロのギターなどで、ピックではなくE-BOWという長いサステインを生みだすアタッチメントを用いており、効果音的なサウンドをギターで鳴らしている。
    また、kenが打ち込んだリズムは終始ハイハットとキックの4分打ちだけだったが、レコーディングするにあたりアウトロに一発だけスネアの音を入れている。これは共同プロデューサーの岡野ハジメの案によるもので、スネアを一発入れたことについて岡野は「俺とユッキー(yukihiro)のブラック・ジョーク的な感じです[21]」と述べている。このように、ギターベースドラムが担うオーソドックスなバンドサウンドから離れたプレイが目立つ楽曲に仕上げられている。こういったアレンジになったのは、この曲を制作していたとき、kenの中に「バンドだからって、生ドラムが入って、生ベースが入って、エレキ・ギターが入ってっていう枠にしがみつくのは違うかなって[22]」という考えがあったことが起因している。
    この曲のボーカルワークについて、hydeは「ハキハキと歌わない、と。たとえるならばU.K.的な感じというか。曲がキャッチーでリズミカルだから、それに乗ってしまうのは危険かなと思った。語感ではほとんど分かりにくいところでドロッとした部分を出した…つもり。これはスルッとそのまま歌うと、かなりキャッチーな、かわいい感じになっちゃうなと思って[23]」と述べている。
    歌詞は、作詞を担当したhydeが曲を聴いたときに感じた「SFチックなイメージ[5]」を基に手掛けられている。hydeは歌詞のイメージについて「僕としても2000年っていうのは重要な年の幕開け的なイメージもあるし、その辺りを含めて2000年の1作目として自分が言いたいこと?年が明けたとして僕は何を言いたいのかってことと、曲のイメージとをミックスして書いた[24]」「未来に向けての"現実"と"夢"をことばにした[5]」と語っている。なお、21世紀の始まりとなる2001年でなく、2000年を"新時代の幕開け"と考えた理由について、hydeは「21世紀になることも、もちろん重要なんだけど、まず2000年になるってことのほうが僕には大きく、期待したいことで[23]」と述べている。
    また、hydeは作詞をするにあたり「曲調的には軽快で、舌触りは優しくて、そんでこう…なんていうんだろうなあ…メッセージ性が隠されている。そんな感じがいいかなあ[25]」と思っていたという。そういったhydeの思いを反映してか、<夢を見ていた奇跡はもう来ない>、<背中合わせの絶望>のような現実を見据えたフレーズと、<あなたは風のように優しく 鳥のように自由に この世界をはばたく>、<空のように一つに 結ばれよう>のような流麗で前向きなフレーズが混在したリリックがのせられている。ちなみに、この曲の歌詞の最後に綴られた<空のように一つに結ばれよう>というフレーズについて、hydeは「空って、海みたいに隔たれてないじゃないですか。その場所もつながってるでしょ。だから、どこでも同じ。ニューヨークで見ても同じっていうような、そういうイメージ[25][26]」と語っている。さらにhydeは、この曲を「ある意味アルバム『REAL』を象徴している曲」と表現しており[27]、「夢を追いつつ現実はこうなんだなっていう部分がいちばんよく出てる[27]」と語っている。
  2. finale
    • 作詞: hyde / 作曲: tetsu / 編曲: L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano
    東宝配給映画リング0 バースデイ』主題歌。
    映画主題歌使用の後、前作「LOVE FLIES」から引き続きキヤノン「Wonder BJ」のCMソングに使用されている。
    この曲は、1999年12月31日から翌2000年1月1日にかけて開催したバンド初のカウントダウンライヴ「RESET>>LIVE *000」において、"1000年代という千年の最後を締め括るライヴの一曲目"として初披露されている。
    本作の1曲目に収録された「NEO UNIVERSE」とは対照的に、ホラー映画の主題歌に使用されたということもあり、暗く儚い印象を抱かせるメロディアスなバラードに仕上げられている。歌詞は上記映画への楽曲提供依頼を受けて書き下ろされているが、楽曲の原型は本作発売の約2年ほど前からストックしていたものだという[5]。この曲の原型を、主題歌の候補曲として映画製作陣に提示した理由について、作曲者であるtetsuyaは「次は貞ちゃん(映画に登場するキャラクター、貞子)のラヴ・ストーリーになるので合うかなと思って[7]」と語っている。余談だがtetsuyaは、上記映画の公開前までに発表された映画『リング』シリーズ(『リング』『らせん』『リング2』)を全て観賞しており[28]、残りの3人も映画『リング』を観賞したことがあったという[29]
    ちなみに、この曲は1998年に発表したアルバム『HEART』を制作していた頃に一度録音を試みていたが[26]、tetsuya曰く「前のアレンジが、納得いかないまま途中で終わってた[28]」といい、映画主題歌に提供するにあたり楽曲構成、アレンジを変更している[28]。また、本格的なレコーディングを始める前に、tetsuyaが一人でキーボードなどの音をダビングしてアレンジの方向性を決めたという[23]。この曲のアレンジはブリストル独特のダークなサウンドを意識したものとなっており[30]、サウンド面に関してtetsuyaは「ポーティスヘッドみたいにしたいな[30]」と思っていたという。そういった思いもあってか、この曲のアレンジではレコード針のノイズ音を取り込み、ボーカルはエフェクトを多用し、加工した音が採用されている。ちなみに、弦編曲作業には、吉俣良とバンドの共同プロデューサーである岡野ハジメに加え、kenとtetsuyaが参加している。なお、演奏時間は6分28秒と、L'Arc〜en〜Cielのシングル表題曲では最も演奏時間の長い曲となっている。
    歌詞は全て日本語で手掛けられ、上記映画に寄せた日本的な情緒が溢れるものとなっている[7]。作詞を担当したhydeは、作詞作業を振り返り「映画と、まったく違うアプローチをしても夢からさめた感じがするし、かと言ってまったく同じだと逆に映画との相乗効果がない気がしたんです。で、自分の感性で、映画の中で流れるなら、こういう感じがいいかなと思ったんです[7]」と述べている。また、hydeは映画の台本を読んだうえで歌詞を手掛けており[31]、映画に登場する山村貞子や貞子の恋人など、様々なキャラクターに自分を重ね、作詞作業に取り組んだという[31]。出来上がった歌詞について、hydeは「自分の愛する人が貞子だったらどうなんだろうって。自分はどういう思いを持つんだろうっていうのが、いちばんしっくりきて、その立場で書いた[31]」「一つひとつの場面を自分に置き換えて考えたんで、すべての部分に(リングの)映像が伴う感じ[27]」と語っている。さらに、歌詞のイメージについてhydeは「絶望があるんだけど、その手前で終わった歌詞になってますね。結末は、絶望的なものが想像されるけど、明るいことを思いながらそこに向かっていってるって感じかな。例えばね…(絶望の)一歩手前で、楽しかった日々のことを思い出してるって感じですね[29]」と語っている。
    2006年に開催したバンド結成15周年を記念したライヴ「15th L'Anniversary Live」では、この曲がメドレーの一部として披露されているが、この公演では曲の終わりに貞子がステージ上のスクリーンに現れる演出が組み込まれている。余談だが、映画『リング0 バースデイ』のサウンドトラックには、映画の挿入曲に起用され本作の3曲目に収録された「hole」に加え、この曲のオーケストラアレンジバージョンとなる「finale (Orchestra Arrange Version)」が収められている。なお、L'Arc〜en〜Cielのメンバーはオーケストラバージョンの制作に関与していない。
  3. hole
    東宝配給映画『リング0 バースデイ』挿入曲。
    不穏なサウンドが印象的なアンビエント楽曲[32]yukihiroがL'Arc〜en〜Cielに加入するよりも前に制作していたインストゥルメンタルで、音源は本作発売の7~8年前から存在していたという[7]。上記映画の主題歌に「finale」が起用されることが決まった後、クライアントから「挿入曲も手掛けてほしい」という依頼があったといい、これがきっかけでこの曲が映画の挿入曲に起用され、本作のカップリングとして収録されることとなった。
    この曲について、yukihiroは「サンプリングしたものをいろいろと組み合わせて遊んでいたときの曲[7]」と語っており、「この曲以外にも、ベースが入っているものとか、いろいろなヴァージョンがある[7]」という。ちなみに、映画に採用されたこの曲は、yukihiro曰く「オーケストラのサンプリングをメインにしてつくったヴァージョン[7]」だという。なお、この曲の編曲作業はyukihiroが単独で行っている。余談だが、演奏時間は1分8秒と、現在までにL'Arc〜en〜Cielが発表してきた音源の中で最も演奏時間の短い曲となっている。
  4. trick -new wave of japanese heavy metal mix-
    7thアルバム『ray』の収録曲「trick」のyukihiroによるリミックス曲。
    ツーカーセルラー東京・東海「EZweb 誕生キャンペーン」CMイメージソング
    リミックスをするにあたり「trick」を対象に選んだ経緯について、yukihiroは「もともとサンプリングから作ったギターのリフがあって、どれかに使える曲がないかなと思っていたら、ハマったから[7]」と述べている。また、リミックス作業についてyukihiroは「何種類もキックの音が入ってて、どれをどの位置で鳴らすべきかを探るのが難しかった[33]」と語っている。ちなみに、この曲の副題は、1970年代後半にイギリスで起こった音楽ムーブメントのひとつであるNWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル)から取られている。副題をとしてこのワードを付けた理由について、yukihiroは「このミックスに対して、言葉としてカッコいいかな、と[33]」と語っている。
    2000年6月に発表したリミックスアルバムectomorphed works』には、このリミックスとは別バージョンの「trick [new2 wave of japanese heavy metal mix]」が収録されている。

参加ミュージシャン

カバー

(※)音源がフィジカルに収録されているものに限り記載する。

収録アルバム

オリジナルアルバム
  • REAL』 (#1、#2)
ベストアルバム
リミックスアルバム
コンピレーションアルバム
サウンドトラック
  • 『リング0 バースデイ』 (#2,オーケストラアレンジバージョン、#3)

参考文献

  • 『uv vol.44』、ソニー・マガジンズ、1999年
  • 『』、ソニー・マガジンズ、2000年2月号
  • 『PATi PATi』、ソニー・マガジンズ、2000年2月号
  • 『uv vol.51』、ソニー・マガジンズ、2000年
  • 『』、角川書店、2000年2月5日号 vol.12 No.2
  • 『WHAT's IN?』、ソニー・マガジンズ、2000年7月号
  • 『WHAT's IN?』、ソニー・マガジンズ、2000年9月号
  • 『uv vol.58』、ソニー・マガジンズ、2000年
  • GiGS』、シンコー・ミュージック、2000年9月号
  • 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、ソニー・マガジンズ、2006年
  • 『別冊宝島1399 音楽誌が書かないJポップ批評47 L’Arc-en-Cielの奇跡』、宝島社、2007年
  • 『BASS MAGAZINE SPECIAL FEATURE SERIES tetsuya/L'Arc〜en〜Ciel』、リットーミュージック、2010年
  • 『音楽プロデューサー 岡野ハジメ エンサイクロペディア CATHARSIS OF MUSIC』、シンコーミュージック・エンタテイメント、2019年

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ hydeは1, 2曲目の作詞、kenは1曲目の作曲、tetsuyaは2曲目の作曲、yukihiroは4曲目の作詞及び3, 4曲目の作曲を担当している。
  2. ^ 同日に宝塚記念が開催されており、ネオユニヴァースは4着だった

出典

  1. ^ ゴールドディスク認定 2001年9月 - 日本レコード協会
  2. ^ ダウンロード認定 2023年4月 - 日本レコード協会
  3. ^ a b 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.73、ソニー・マガジンズ、2006年(『uv vol.44』の再掲)
  4. ^ a b 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.100、ソニー・マガジンズ、2006年(『WHAT's IN? 2000年2月号』の再掲)
  5. ^ a b c d e f 『CDでーた』、p.18、角川書店、2000年2月5日号 vol.12 No.2
  6. ^ . 18 June 2021. 2023年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月27日閲覧
  7. ^ a b c d e f g h i j 『CDでーた』、p.19、角川書店、2000年2月5日号 vol.12 No.2
  8. ^ a b NHK-FM系ラジオ番組『サウンドクリエイターズ・ファイル2020年9月20日放送分
  9. ^ 中日スポーツ、1999年12月24日。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
  10. ^ a b ニコニコチャンネル『てっちゃんねる』【TETSUYA SATURDAY KING RADIO #189】2022年2月19日放送分
  11. ^ 2012年5月31日に開催したライヴ「20th L'Anniversary Year Live in Hawaii」におけるhydeのMCより
  12. ^ . netkeiba. 20 September 2004. 2023年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月11日閲覧
  13. ^ a b 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.94、ソニー・マガジンズ、2006年(『PATi PATi 2000年2月号』の再掲)
  14. ^ a b c 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.95、ソニー・マガジンズ、2006年(『PATi PATi 2000年2月号』の再掲)
  15. ^ a b c d 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.101、ソニー・マガジンズ、2006年(『WHAT's IN? 2000年2月号』の再掲)
  16. ^ a b c 『音楽プロデューサー 岡野ハジメ エンサイクロペディア CATHARSIS OF MUSIC』、p.186、シンコーミュージック・エンタテイメント、2019年
  17. ^ 『BASS MAGAZINE SPECIAL FEATURE SERIES tetsuya/L'Arc〜en〜Ciel』、p.63、リットーミュージック、2010年
  18. ^ 『GiGS』、p.28、シンコー・ミュージック、2000年9月号
  19. ^ 『GiGS』、p.29、シンコー・ミュージック、2000年9月号
  20. ^ 『BASS MAGAZINE SPECIAL FEATURE SERIES tetsuya/L'Arc〜en〜Ciel』、p.46、リットーミュージック、2010年
  21. ^ 『音楽プロデューサー 岡野ハジメ エンサイクロペディア CATHARSIS OF MUSIC』、p.161、シンコーミュージック・エンタテイメント、2019年
  22. ^ 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.149、ソニー・マガジンズ、2006年(『uv vol.58』の再掲)
  23. ^ a b c 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.105、ソニー・マガジンズ、2006年(『uv vol.51』の再掲)
  24. ^ 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.104、ソニー・マガジンズ、2006年(『uv vol.51』の再掲)
  25. ^ a b 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.96、ソニー・マガジンズ、2006年(『PATi PATi 2000年2月号』の再掲)
  26. ^ a b 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.97、ソニー・マガジンズ、2006年(『PATi PATi 2000年2月号』の再掲)
  27. ^ a b c 『WHAT's IN?』、p.36、ソニー・マガジンズ、2000年9月号
  28. ^ a b c 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.98、ソニー・マガジンズ、2006年(『PATi PATi 2000年2月号』の再掲)
  29. ^ a b 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.99、ソニー・マガジンズ、2006年(『PATi PATi 2000年2月号』の再掲)
  30. ^ a b 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.151、ソニー・マガジンズ、2006年(『uv vol.58』の再掲)
  31. ^ a b c 『L'Arc〜en〜Ciel Box Set of The 15th anniversary in formation CHRONICLE of TEXT 03』、p.106、ソニー・マガジンズ、2006年(『uv vol.51』の再掲)
  32. ^ 『別冊宝島1399 音楽誌が書かないJポップ批評47 L’Arc-en-Cielの奇跡』、p.89、宝島社、2007年
  33. ^ a b 『WHAT's IN?』、p.42、ソニー・マガジンズ、2000年7月号
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