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MBSラジオ

株式会社MBSラジオ(エムビーエスラジオ、: MBS RADIO, INC)は、MBSメディアホールディングス連結子会社で、(近畿広域圏)を放送対象地域とする中波放送(AMラジオ放送)事業を行っている特定地上基幹放送事業者である。(コールサイン)はJOOR

株式会社MBSラジオ[1]
MBS RADIO, INC [1]
本館(左・M館)と新館(右・B館)
種類 株式会社
略称 MBS、Mラジ
本社所在地 日本
530-8304[1]
大阪府大阪市北区茶屋町17-1[1]
北緯34度42分30.5秒 東経135度29分59.5秒 / 北緯34.708472度 東経135.499861度 / 34.708472; 135.499861
設立 2020年5月28日
(毎日放送ラジオ分割準備株式会社)
業種 (情報・通信業)
法人番号 6120001229406
事業内容 放送法による基幹放送事業(ラジオの放送)、放送番組の企画、制作ならびに販売、イベント制作、グッズ制作 ほか[1]
代表者 代表取締役社長 浜田尊弘[1]
資本金 1000万円(2021年3月31日現在)[2]
営業利益 -21万1985円(2020年度)[2]
経常利益 -21万1985円(2020年度)[2]
純利益 -27万1985円(2020年度)[2]
純資産 972万8015円(2021年3月31日現在)
[2]
総資産 1382万4920円(2021年3月31日現在)
[2]
決算期 3月31日
主要株主 株式会社MBSメディアホールディングス
100%[1]
外部リンク https://www.mbs1179.com/
特記事項:2021年4月1日付で株式会社毎日放送から放送免許を含むラジオ放送事業を承継し現商号に変更。
(テンプレートを表示)
MBSラジオ
MBS Radio, Inc.[1]
種別 AM
放送対象地域 近畿広域圏
系列 JRNNRN
略称 MBS-R
愛称 MBSラジオ、Mラジ
コールサイン JOOR
開局日 1951年9月1日
本社 530-8304[1]
大阪府大阪市北区茶屋町17-1[1]
演奏所 本社と同じ
親局 / 出力 大阪(高石) 1179kHz / 50kW
主な中継局 京都:1179kHz 300W
(生駒FM補完中継局)
生駒山):90.6MHz 7kW
公式サイト https://www.mbs1179.com/
(テンプレートを表示)

1950年12月27日に「新日本放送株式会社」として設立。翌1951年9月1日にラジオの本放送を開始してから、「毎日放送」への改称(1958年6月1日)を経て、1959年3月1日にテレビの本放送を開始するまではラジオ単営局であった。テレビ放送開始以降は毎日放送のラジオ放送部門として運営されていて、「MBSラジオ」という呼称を使用。2011年7月24日までは「毎日放送ラジオ」という呼称も併用していたが、以降は「MBSラジオ」に統一されている。

2017年4月1日に毎日放送(初代)が認定放送持株会社MBSメディアホールディングス)へ移行したことを機に、テレビ放送事業とラジオ放送事業を一体として分割準備会社(新〈2代目〉・毎日放送)へ承継。2020年5月28日にラジオ放送事業の分割準備会社(分割会社)を設立すると、(新日本放送時代からの)開局70周年を迎えた2021年4月1日付で新・毎日放送のラジオ放送事業が分割会社へ承継されたことを受けて、同日付で分割会社の社名を「毎日放送ラジオ分割準備株式会社」から「株式会社MBSラジオ」に変更した(詳細後述)。このため、JOORのコールサインでラジオ放送事業を運営する放送事業者としては、3代目にあたる。

本ページでは、法人としての「株式会社MBSラジオ」、ラジオ単営局であった「新日本放送」、毎日放送ラジオ放送部門時代の「MBSラジオ」について述べる。

概要

 
阪急百貨店うめだ本店の13階屋上広場に2016年9月1日に設置された「民間放送誕生の地」プレート(2016年9月9日撮影)。 ただし、これは試験放送を含めた場合であり、最初に本放送を開始したのはCBCラジオ(当時は中部日本放送)。

コールサインJOOR

AMラジオ放送の周波数は1179kHz(京都中継局も同一周波数)。開局時は1210kHzであり、その後1180kHz[注釈 1] を経て現在に至る。

本放送の開始は、1951年9月1日大阪市北区(角田町)の阪急百貨店うめだ本店屋上に建てられたスタジオから中波放送を開始[注釈 2]。同じ日の朝6時30分に開局した名古屋市中部日本放送(現・CBCラジオ)に続いて正午に放送を開始した。第一声は、坂本登志子アナウンサーの「JOOR、みなさまの新日本放送でございます。」であった。

開局の当初は、新大阪新聞社毎日新聞大阪本社が当時設立していた夕刊紙専門の新聞社)から出向した小谷正一放送部長の下で、リスナー(聴取者)が参加できる地域密着型のバラエティ番組(『うっかりテスト』『知らぬが佛(ほとけ)』『バイバイ・ゲーム』『おたのしみヒント』『浪花節天狗道場』など)を中心に編成。1965年にラジオネットワークJRNNRNが発足してからは、両者への加盟を通じてクロスネット局(準幹事局)としての役割を担っている(該当項参照)。

2010年4月から、「ラ・ラ・ラ ラブラジオ 1179 MBS」というキャッチフレーズを使用。それ以前は「MBSラジオはOKステーション」で、その前は「耳のごちそうMBS(毎日放送)ラジオ1179」であった。2013年4月からは、プロ野球中継の『MBSタイガースライブ』などでのステーションジングルで、(AM放送の周波数に「7」が入っていることにちなんで)「ラッキー7(セブン)のあるラジオ MBSラジオ」というキャッチフレーズも使用していた。FM補完中継局の運用によるワイドFMの本放送開始年の2016年1月からは「MBSラジオもFA宣言!![注釈 3]2017年4月からは「もっと聴いてね。MBS」、2020年4月からは「心のおまもり MBSラジオ」というキャッチフレーズを使用。毎日放送が保有していたラジオ放送部門と放送免許が2021年4月1日付で株式会社MBSラジオへ移管されたことに伴って、「Mラジ」(えむラジ)という愛称と、「ポチっとMラジ」というキャッチフレーズが同日から新たに用いられている。

新聞番組表表記は1958年の新日本放送から毎日放送に社名が変更されて以来、長年に渡って「毎日放送」「毎日 MBS」「毎日ラジオ」「毎日」と各紙によって異っていたが、2011年7月24日にテレビ部門の地上デジタル放送完全移行を機に、同日から「毎日テレビ」の表記が「MBSテレビ」に変更されることに伴い、ラジオもこれに準拠して「MBSラジオ」(または「MBS 毎日」「MBS」)の表記に変更された[注釈 4]。2021年10月1日からは、毎日新聞中日新聞[注釈 5]聖教新聞など一部の新聞で「MBS エムラジ」、朝日新聞で「Mラジ MBS」、読売新聞で「エムラジ MBS」の表記に変更された。なお日本経済新聞産経新聞大阪日日新聞日本海新聞[注釈 6]京都新聞神戸新聞奈良新聞などは引き続き「MBS」の表記を用いている。

日本国内の放送局が編成する天気予報では初めて、日本気象協会の担当者が直接概況を説明する方式を導入。現在でも、夜間~早朝の時間帯を除く放送で、この方式を継承している。その一方で、テレビ・ラジオとも、関西ローカル向けに放送する天気予報の呼称を「お天気のお知らせ」にほぼ統一。ラジオでは、押尾コータローDEPAPEPENAOTOなどが演奏するインストゥルメンタルを、天気予報や交通情報のBGMに採用している。毎日放送が2016年9月気象庁から気象予報業務の実施許可を受けたことから、2017年4月以降の生放送番組の一部では、気象情報部(放送上の通称は「MBSお天気部」)の独自観測による天気予報を同部と契約している気象予報士事務所所属の予報士が伝えている。

ラジオを聴きながら歴史のある場所などをウォーキングするリスナー参加型イベントラジオウォーク1982年(昭和57年)に国内の放送局ではじめて実施した。このイベントは、以降も早春(2011年までは2月11日、2012年以降は春分の日)に開催されている(新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年は中止・2021年はウォークラリー方式で開催)。

2011年3月11日東日本大震災が発災した直後には、3月13日19日20日に深夜番組の一部を休止する代わりに、上泉雄一(毎日放送アナウンサー)の進行でフィラー番組として「ミュージックアワー」を放送。洋楽や洋画のサウンドトラックを流す合間に、番組の放送休止告知や地震関連ニュースを随時挿入した。

なお、2021年3月31日までは毎日放送がラジオ放送事業とラジオ放送免許を保有してきたが、翌4月1日付でグループ会社の「株式会社MBSラジオ」が承継。「株式会社MBSラジオ」では、4月1日付でJRNとNRNに加盟したほか、「Mラジ」(エムラジ)という愛称と「ポチっとMラジ」というキャッチフレーズを使用している[3]。その一方で、4月1日付でテレビ単営局へ移行する毎日放送では、正社員や「シニアスタッフ」(定年後の嘱託契約社員)に当たるアナウンサーの管理業務を「総合編成局」(同日付で新設)が引き継いだ。このため、毎日放送のアナウンサーは、株式会社MBSラジオの制作・放送番組にも「MBSアナウンサー」として出演している。

主な受賞歴に『ネットワーク1・17スペシャル~盛土崩壊』で2022年日本民間放送連盟賞ラジオ報道番組最優秀賞を受賞しラジオ番組グランプリ候補作品になった[4]。またCM部門でもラジオCM『栃木県庁 大阪センター 関西での栃木県の認識度向上/栃木県 実際どうなん 篇』(20秒)がラジオCM第1種(20秒以内)で最優秀賞を受賞した。同局は同賞をラ・テ分社化以前から実に多くの番組で受賞しているが分社化以降では初の最優秀賞だった。

「MBSラジオの日」(2016年以降の毎年9月6日)

本放送の開始から65周年を迎えた2016年9月には、開局当初スタジオを設けていた阪急百貨店うめだ本店の屋上に、民間放送誕生の地を示す記念の銅製プレートを設置した[5]。また、65周年記念のステーションソングとして、「Thank you! Happy today!~MBSラジオのうた~」[注釈 7] を発表。同月5日月曜日)からは、自社制作・平日帯ワイド番組のパーソナリティ(子守康範浜村淳松井愛近藤光史上泉雄一)と味覚糖によるコラボレーション企画として、「あめちゃんでつながろう!プロジェクト」を地域・期間限定で展開していた。さらに、ワイドFMの周波数が90.6MHzであることにちなんで、この年から9月6日「MBSラジオの日」[6] に制定。2016年9月6日には、『ありがとう浜村淳です』の放送中に、日本記念日協会から記念日としての登録証が授与された。

2017年以降の9月6日にも、多数のスポンサー付き収録番組や長時間のスポーツ中継が並ぶ日曜日と重ならない年には、「MBSラジオの日」を記念して長時間の生放送番組を自社で編成。2019年放送の『9月6日はMBSラジオの日 ~ 飛びだせ!PR大作戦~』では、福島暢啓(毎日放送アナウンサー)が「ちゃプラステージ」(本社M館1階のオープンスペース)からの公開生中継企画「福島暢啓!MBSちゃプラステージでPR大作戦!」で披露したラジオの魅力に関する8分27秒の街頭演説風PR(参照)が、リスナーにとどまらずラジオ業界の関係者から大きな反響を呼んだ。2020年には、9月6日が日曜日であったため、『茶屋町ヤマヒロ会議』(関西テレビ出身のフリーアナウンサー山本浩之がパーソナリティを務める午前中の事前収録番組)に森たけし読売テレビ出身のフリーアナウンサー)を招いて記念企画を実施。MBSラジオにおける当日深夜(正確には翌7日の2:00に放送)の(クロージング・アナウンス)と翌朝(同日の4:54に放送)の(オープニング・アナウンス)(同番組に続いて収録)を、2人で特別に担当した[注釈 8]

その一方で、2019年以降の9月6日前後には、MBSラジオのリスナーを対象に「電話でリサーチ」(スマートフォン携帯電話を利用した聴取状況調査)を実施。「MBSラジオの番組をどのような方法で聴いていますか?」という質問と、聴取方法別(「AMラジオ」「ワイドFM」「radiko」「その他」)の回答専用電話番号を設けたうえで、四者択一式の自主調査を通じて聴取状況の把握に努めている。「67コール」を利用した調査であるため、(固定電話や一部の携帯電話を除く)1回線の電話番号から1回だけ回答することが条件で、調査期間の終了後には回答者全員から抽選で1名に9万6,000円の現金を贈呈している。

なお、「電話でリサーチ」は、株式会社MBSラジオの本格稼働開始後(2021年以降)も継続。同年はラジオの本放送開始から70周年で、「MBSラジオの日」が月曜日に当たっていたが、当日(9月6日)の放送は通常編成で対応した。

ラジオ放送事業の分社化までの経緯

新日本放送としての開局以来、毎日放送グループの株主に名を連ねている電通の調査によれば、日本のラジオ広告費は1998年(平成10年)から減少。その後も、インターネットの発達やスマートフォンの登場など、メディアやエンターテインメントの多様化が進むにつれて漸減の傾向が続いている[7]

MBSでは、「ラジオ(放送事業)とテレビ(放送事業)を兼営するからこそできたことがあるので、(今後も両事業の間で)シナジー(効果)を生み出すことが大事」との姿勢から、新・毎日放送への事業承継後もラジオとテレビの兼営体制を維持してきた[8]。しかし、ラジオ放送事業の経営環境は上記の傾向と無縁ではなく、年々厳しさを増している。

その一方で、事業承継後に日本国内で大規模な自然災害(大阪府北部地震など)が相次いでいることや、2020年(令和2年)の初頭から日本国内で新型コロナウイルスへの感染が拡大していることなどを背景に、「詳細な地域情報を(リスナーに)提供する身近なメディア」としてのラジオの価値は見直されつつある。さらに、2010年代以降は、後述するradikoFM補完放送(ワイドFM)を通じてメディアとしての可能性が拡大。(radiko.jpプレミアム)の本運用開始(2014年4月1日)以降は、本来の放送対象地域である近畿広域圏以外の地域でも、放送中の番組をradiko.jpプレミアムを通じてインターネットで同時に聴取できるようになった。

新・毎日放送では、以上の動向を総合的に勘案した結果、「変化に機敏に対応しながら、毎日放送ラジオが将来にわたって発展していくには、独立した会社として迅速な経営判断と機動的な業務執行を実現させることが必要で、自主独立の精神が高まることによって新しいビジネスを生み出すことも可能」「認定放送持株会社体制へ移行してからの3年間にグループ会社との連携を強めるなかで、『会社は別でもグループ内でシナジーを生んでいくことは十分に可能』という手応えをつかめた」と判断[9]2020年5月28日に、自社とMBSメディアホールディングスの取締役会で以下の方針を決議した。

  • 新・毎日放送のラジオ放送事業とテレビ放送事業および、総務省からの認可の下で保有しているラジオ・テレビ放送免許を、吸収分割方式によって2021年(令和3年)10月1日付で別々の会社に承継させる。
  • ラジオ放送事業については、毎日放送ラジオ分割準備株式会社 [10](MBSメディアホールディングスが全額を出資する分割準備会社)を2020年5月28日付で設立。吸収分割契約の締結(同年11月)、放送免許の承継などに関する許認可(2021年9月)などを経て、2021年10月1日付でラジオ放送免許と共に分割準備会社へ承継させる。
  • 新・毎日放送については、テレビ放送事業とテレビ放送免許を保有したまま、2021年10月1日付でコールサインと商号を変更する[11]

もっとも、新・毎日放送では、この計画を発表後に事業承継の前倒しを改めて検討。「(新型コロナウイルスへの感染拡大に伴う経済活動の停滞などで)長期的な経済環境の悪化が予測されるので、今後のラジオ事業の在り方を早急に固めながら、(経済環境の悪化に向けて)対策を立てていく必要がある」との認識の下で、「独立した新しい会社で2021年秋の改編に向けて準備するのが相応しい」との判断に至ったため、事業承継の期日を当初の計画より半年早い2021年4月1日に繰り上げた[12]。また、同日付で分割準備会社の商号を「株式会社MBSラジオ」に変更することも決定。新・毎日放送については、「株式会社毎日放送」という商号を引き続き使用することになった[13][注釈 9]

総務省は2021年3月10日に、株式会社毎日放送が保有するラジオの中波(AM)放送と超短波(FM)補完放送の免許について、「毎日放送ラジオ分割準備株式会社」(社名は同日時点)が4月1日付で承継することを総務大臣の武田良太名で許可した[14]。承継日の2021年4月1日以降は、日本の広域圏(近畿広域圏、関東広域圏、CBCラジオの放送対象地域である中京広域圏)から、テレビ・ラジオ兼営局が完全に消滅[注釈 10]。また、近畿地方におけるテレビ・ラジオ兼営民放局が、京都放送(KBS京都=本来の放送対象地域はテレビ:京都府、ラジオ:京都府・滋賀県)だけになった。

毎日放送からラジオ放送免許を引き継いだ2021年4月1日には、テレビ単営局へ移行した毎日放送が午前0:00にデジタルテレビ放送のコールサイン変更を告知した一方で、株式会社MBSラジオではこの時点で免許承継関連のアナウンスを放送に一切挿入しなかった。しかし、株式会社MBSラジオとしては最初の生放送番組であった『あどりぶラヂオ』のオープニング(2:00過ぎ)に、当日のパーソナリティであった上泉が「今日からMBSラジオが発足した」という表現で分社化をリスナーに初めて伝えた。

分社化に伴う主な変更・影響

毎日放送でラジオ放送事業全般を統括していた「ラジオ局」は、2021年4月1日付の社内組織改編を機に廃止。株式会社MBSラジオでは、毎日放送ラジオ局の業務を「コンテンツデザイン局」と「オーディオビジネス局」で承継するほか、経営管理室と東京支社を独自に設けている(ラジオ番組の制作についてはコンテンツデザイン局内の「プロデュースセンター」が担当)。また、「Mラジ」(エムラジ)という略称を新たに使用するほか、コーポレートカラー空色を採用した(毎日放送では2011年9月1日からテレビ・ラジオ共通で使用してきた黄緑色を継続)。

その一方で、毎日放送に新設された「経営戦略局」からの出向者を役員(取締役)として迎え入れたほか、毎日放送入社前(アミューズのマネジャーとして嘉門タツオを担当していた時期)の『MBSヤングタウン』(嘉門がパーソナリティを務めていた火曜放送分)で「チロリン」と呼ばれていた浜田尊弘(毎日放送取締役、中途採用扱いで入社後にラジオ局のプロデューサーなどを歴任)がMBSラジオの初代代表取締役社長を兼務している[15]。浜田は、初代社長への就任に先んじて、主な放送対象地域である関西地方へ根差した番組の制作を前提に「脱ラジオ」という方針を提示。自社制作番組の世界観に対する共感を日本全国に広げることを意識しながら、番組関連イベントやYouTube公式チャンネルからの番組コンテンツ配信の有料化など、ラジオ放送事業のあり方を既成概念にとらわれることなく徹底的に検討する姿勢を示している[16]

なお、株式会社MBSラジオには放送法第6条第1項の規定に沿って、放送番組審議会(番組審議会)が毎日放送と別に設けられた。このため、2020年度まで毎日放送の番組審議会が担っていたラジオ番組の審議は、2021年4月からMBSラジオの番組審議会が担当(初回の審議番組は『ありがとう浜村淳です』)。分社化の前から使われているMBSラジオの公式サイトに「MBSラジオ番組審議会」のページを新たに加えたほか、ラジオ番組に関する審議内容の報告の場も、『MBSマンスリーリポート』(毎日放送の広報・自己批評番組で原則として毎月第1日曜日早朝に事前収録で放送)から『かめばかむほど亀井希生です!』(MBSラジオが毎日放送時代の2016年4月から毎週土曜日の早朝に生放送)内(原則として毎月最終土曜日の6時台前半)に移っている。また、毎日放送がテレビ単営局化後に主催・後援するイベントの告知CMをMBSラジオで流す場合には、主催・後援社のアナウンスで「MBSテレビ」という名義を用いるようになった。

初代社長の浜田は、2021年6月24日付で毎日放送の取締役を退任したことを機に、株式会社MBSラジオの経営へ事実上専念。2022年度からは、毎日放送と別に、総合職の新卒採用を始めている。2022年5月には、毎日放送時代の1983年4月から2期(延べ8年)にわたって『MBSヤングタウン』のパーソナリティを務めていた根本要スターダストレビュー)を「Mラジ1周年PR大使」に任命。2023年の4月改編からは、「らいよんチャン(毎日放送のステーションキャラクター兼『よんチャンTV』の番組キャラクター)が小さい頃から愛用しているぬいぐるみ」という設定の「(らじおんチャン)」を、MBSラジオ初の単独ステーションキャラクター(「Mラジ公式キャラクター」)として使用する[17]

送信状況

送信所

AM放送
親局 周波数 空中線電力 所在地 備考
大阪 1179kHz 50kW 大阪府高石市西取石6丁目6-45
(鴨公園南方)[注釈 11][注釈 12]
MBS本社に予備送信所がある(1kW)[18]
中継局 周波数 空中線電力 所在地 備考
京都 1179kHz 300W 京都府京都市東山区今熊野総山町 朝日放送ラジオラジオ大阪と共用
FM放送
中継局 周波数 空中線電力 所在地 備考
生駒 90.6MHz 7kW[19][20] 大阪府東大阪市(山手町)2028[注釈 13][21] 実効輻射電力11kW[22]
MBSテレビがアナログ放送時代に使用していた鉄塔をラジオ大阪と共用[21]

送信所工事による深夜の放送休止

通常の放送は原則として毎週日曜深夜に当たる月曜日未明の午前2時から午前5時まで放送休止枠を設けており、この時間帯は高石ラジオ送信所あるいは各種放送設備の大規模な改修工事でない限りはフィラー音楽を放送している[注釈 14]。 但し、プロ野球シーズンでのプロ野球ナイター中継による試合時間による延長によっての後続番組の放送時間開始の遅延による放送休止時間の遅延または終夜放送、年末年始や年2回行われる聴取率調査期間などの特例により終夜放送となる日もある。長らく月曜日の朝の放送は5:00→4:55(実際には4:53にオープニング)が放送されていたが、2022年度上半期編成においての基本の休止枠は、2:00-5:15(実際には5:13にオープニングとなった。他の曜日についても5:00基点が5:15基点(土曜日は4:40、日曜日は4:30。但し新聞番組表は5:00を基点としている)に変更された。

2007年1月8日 - 2月11日に、本局の毎日放送高石ラジオ送信所の工事(送信所のアースワイヤーの交換)のため、終夜放送を休止した。この期間の放送休止時間帯は次の通り。

  • 日曜 - 木曜深夜(月曜-金曜未明)0:25 - 4:30
  • 金曜深夜(土曜未明)0:25 - 4:55
  • 土曜深夜(日曜未明)0:55 - 5:00

工事の間は、月曜 - 木曜の21:00 - 23:55の『ナニワ音楽ショウ』と金曜 21:00 - 23:55の『U.K. BEAT FLYER 1179』が、それぞれ21:00 - 23:20の放送となり、『MBSニュース最終便』以降の番組が繰り上げて放送されたが、『ぷらっと☆ホーム』と『ラジオの達人』などが工事期間中は休止された。2月12日未明から通常通りの終夜放送を再開した。

AM放送

在阪民放AM局共通して言えることだが、中国・四国地方[注釈 15]東海地方[注釈 16] へのスピルオーバーが大きいが、放送対象地域内の近畿地方では中継局が京都1局のみのため、近畿北部[注釈 17]・近畿南部では受信状態が良くなく、近畿中部でも一部地域は受信状態が良くない[注釈 18]

出力が50kWと高く、夕方から翌朝にかけては電波が電離層に反射されるため、首都圏中京圏北陸地方、九州地方にも電波が届くため遠距離のリスナーも少なくない。夜間は、茨城放送水戸本局 (1197kHz) ・KBSワールドラジオ(※夜8時(20時)~10時(22時)は、日本語放送)(1170kHz)と混信する場合がある。

1980年代、ラジオ送信所の深夜工事実施時に(当時の)演奏所である毎日放送千里丘放送センターにある予備送信所から直接、1kWの減力放送を行っていたことがある。ベリカードも減力放送バージョンが制作・交付された。現在の予備送信所は本社に設置されている[18]。千里丘から本社(演奏所)が茶屋町に移転した後から近年までは予備送信所は毎日放送千里丘ミリカセンター内に設置されていた。

送信機としては基本的にはNECのPWM-AM送信機(MBT-8000シリーズ)を用いるが、一時期予備機としてNECのデジタルAM送信機(MBT-9000シリーズ)をニッポン放送に先駆けて1990年代に臨時に設置し、試験放送にも使用した。2010年2月28日まで使用される送信機についてはAMステレオタイプであること以外公表されていないが、2010年3月1日よりモノラルタイプに変更された[24]。番組制作・CM制作・番組搬入用の録音メディアとしては、2000年代後半においてPro-MOを積極的に採用している[25]

親局・京都局ともにAMステレオ放送を実施していたが『2010年2月28日を以てAMステレオ放送を終了し、送信機更新工事後の翌3月1日より従前のモノラルに戻す』旨が公式サイトで発表され[24]、理由は「送信機更新にあたり、AMステレオ放送維持に必要な装置が既に生産終了となっており、メンテナンスの保証が不可能となった為」としていた。そして、同年2月28日深夜3月1日未明)の放送終了時をもって、東京・大阪の二大都市圏で初めてAMステレオ放送の運用を終了した[注釈 19]

2018年7月29日(28日深夜)午前3時半頃〜午前6時10分まで、台風12号の影響で高石送信所に落雷があり送信塔の真下にある絶縁パネルがショートしたため、約2時間半AM放送が停止した。落雷による放送停止は同社が1951年にラジオ放送を開始して以来初めて。記録に残る放送停止は、2010年3月の人為的なミスによる約1分9秒のみだという。茶屋町の本社にある予備送信所(出力1kW)を使用して代替放送したが、電波は大阪市内と北摂地域周辺にしか届かなかったと見られる。放送エリアである近畿地方の大半で「聞こえていなかったと思われる」とMBSは説明した[26]

ケーブルテレビ局への無料再送信

2011年秋からは、大阪市内でケーブルテレビサービスを提供するJ:COMの一部エリアを対象に、データ放送の音声送信機能を利用したコミュニティチャンネルによるラジオ放送再送信の実証実験を実施。大都市圏では初の試みで、MBSラジオでも実験を告知するスポットCMを随時放送していた[27]2012年4月23日からは、大阪府・兵庫県・京都府・和歌山県のJ:COMエリア全域で、コミュニティチャンネル(12チャンネル)のデータ放送を利用した全日無料再送信を本格的に実施。2013年7月から2015年3月までは、J:COM関西との共同制作番組『魁!!なすなか塾』を、MBSラジオ・J:COM関西コミュニティチャンネル(11チャンネル)の双方で放送していた(2015年4月以降はJ:COM関西の単独制作・放送へ移行)。

radiko

2010年3月15日から、ほかの在阪ラジオ5局と共同でインターネットでのサイマル放送「radiko」を試験的に開始した。ただし、同年11月30日までは配信エリアを大阪京都兵庫奈良の2府2県に[28][29][30]、同年12月1日からは、滋賀県和歌山県[注釈 20] を加えた関西2府4県のみに制限しながら、他の在阪民放ラジオ局とともに本格的な運用へ移行していた。

2014年4月1日から運用を開始した「(radiko.jpプレミアム)」については、関西地方の「radiko」参加局で唯一、開始時からの参加を見送った[31]。ただし、運用開始直後から、「参加について様々な検討を行っている段階」として今後の参加に含みを持たせていた[32]8月11日には、9月1日の12:00頃から「プレミアム」向けの配信を開始する予定であることを正式に発表[33]。9月1日には、当初の予定より早く、生ワイド番組『上泉雄一のええなぁ!』の11時台から配信を開始した[34]。ただし、配信開始の時点では、『アッパレやってまーす!』の木曜日と『テゴマスのラジオ』(いずれもジャニーズ事務所所属のタレントがパーソナリティを務める深夜番組[注釈 21])と、NTTドコモのCMは配信されず、フィラーとなる[注釈 22][注釈 23]

また、2016年10月11日正午から(radikoでタイムフリーサービス)の実証実験が始まったことを機に、公式サイトを同サービスに対応した内容へリニューアル。当日放送された自社制作番組での主な発言・出来事やキャンペーン(「MBSラジオ スペシャルウィーク」など)に関する情報を、トピックス形式の記事で紹介している。同年11月からは、「スマートニュース」上に公式チャンネルを開設。上記の記事を配信するほか、radikoへのリンクを付けている。

放送局記号は「MBS」。

FM補完放送(ワイドFM)

毎日放送では、AM放送のサービスエリア内における難聴・災害対策を目的に、総務省FM補完放送(ワイドFM)の免許を申請。その結果、(朝日放送(ABC))・(大阪放送(OBC))と共に、2015年7月27日付で予備免許を交付された。

予備免許の交付後は、試験電波の発射を経て、2016年2月29日付でABC・OBCと共にFM補完中継局本免許を交付。3月19日土曜日)の12:00に編成する『ほんまもんのワイドFMをハッキリ愛して』(MBS・ABC・OBCの共同制作・同時生放送による特別番組)から、従来のAM放送と並行しながら、関西地区のラジオ局では初めて生駒FM補完中継局からの本放送を開始した[35]

周波数は90.6MHzで、大阪府のほぼ全域と兵庫県・京都府・和歌山県・奈良県の一部をサービスエリアに設定。2015年入社のアナウンサー・玉巻映美が、MBSラジオの「ワイドFM大使」として、ABC・OBCの番組やPRイベントにも登場している。

MBSラジオでは、本放送開始前の2016年2月から、「MBSラジオはFA宣言!!」[注釈 24] を単独で展開し、周波数90.6にちなんで阪神タイガース髙山俊(背番号9)と、当時阪神に在籍していた大和(背番号0、現・横浜DeNAベイスターズ)の両選手と、当時監督であった金本知憲(背番号6)をポスターに起用している。また、2016年が(新日本放送時代からの通算で)AM放送の開始から65周年にも当たることにちなんで、ワイドFM対応・LEDライト内蔵のポータブルラジオにMBSラジオオリジナルの付属品を入れたセットを完全受注生産方式で提供。本放送開始の直前には、希望するリスナーから抽選で進呈した後に、ラジオショッピングや自局で運営するショッピングサイトを通じて数量限定で販売していた。なお、販売終了後は、90.6MHzのみ受信できるオリジナルのバッチ型ラジオ(通称「MBS906オンリーのバッチラジオ」)を製作。自社制作番組のノベルティグッズやリスナー向けプレゼントに用いられているほか、MBSラジオが主催・関与するイベントで数量限定の無料配布を実施することもある。

2016年4月改編では、ワイドFMの周波数にちなんで月 - 土曜日の深夜(火 - 日曜日の未明)に編成する音楽系の番組に、「MMZ(MBS-FM MUSIC ZONE)906!」という共通のタイトルを冠していた[注釈 25]。同年10月改編からは、「MBS +music」(毎日放送全体の音楽系番組・イベントコンセプト)との統合によって、「906」を残しつつも「+music 906!」(放送上のサウンドロゴは「MBSラジオは+music」)に改められた。株式会社MBSラジオでは、ラジオ放送事業の本格稼働後も「MBSラジオは+music」を半年間使用していたが、2021年10月期の大規模な番組改編を機に「ポチっとMラジ」へ置き換えている。

FM補完中継局の親局化構想

毎日放送時代の2019年には、同局が加盟する日本民間放送連盟がFM補完中継局制度を見直す方針を公表。連盟に参加するAM放送事業者(民放AM局)が2028年までにAM放送免許の更新時期を迎えることを踏まえて、民放AM局独自の経営判断によってAM放送からFM放送への転換(またはAM・FM放送の併用)が可能になるような制度の整備を求める要望書を、総務省が設置する「放送事業の基盤強化に関する検討分科会」に提出した。総務省も2020年10月に『民間ラジオ放送事業者のAM放送のFM放送への転換等に関する「実証実験」の考え方』を公表したことから、民放AM47局で組織する「ワイドFM(FM補完放送)対応端末普及を目指す連絡会」では、(MBSラジオ・朝日放送ラジオ・大阪放送の在阪3局を含む)44局が2028年秋までにFM局への転換を目指していることを2021年6月15日に発表した。この発表の時点では、AM局からFM局への転換(従来のFM補完中継局の親局化)において「従来のAM放送を停波する」というパターンや「従来のAM放送を補完的に活用する(FM・AM併用)」というパターンが想定されているが、MBSラジオからは親局化の時期や具体的な計画が明らかにされていない[36]

アナウンサー

毎日放送では、株式会社MBSラジオへのラジオ放送事業移管・テレビ単営局への移行と同時に、2021年4月1日付の社内組織改編で「総合編成局」を新設。テレビ・ラジオ兼営局時代に単独で運営していたアナウンスセンター(アナウンサーの管理部署)を総合編成局に組み込んだ。その一方で、株式会社MBSラジオではアナウンサーを独自に採用していないため、毎日放送総合編成局アナウンスセンター所属のアナウンサーが「MBSアナウンサー」としてラジオ番組への出演を続けている[注釈 26]。アナウンスセンターでは兼営局時代から所属アナウンサー(主にスポーツアナウンサー)をGAORA((CSデジタル放送)サービスを運営する関連会社)の番組にも出演させているため、「『MBSアナウンサー』が地上波テレビ・CS・ラジオの3波で番組に出演できる」という体制は、株式会社MBSラジオの発足後も維持されている。

MBSラジオでは2022年度から新卒向けの社員採用活動を始めているが、募集対象の職種は総合職(ラジオ番組の編成・制作・広告営業やイベント関連の業務へ従事する社員)のみで、アナウンサーを専門職扱いで独自に採用するまでには至っていない。このような事情から、毎日放送のアナウンサーは、2022年度以降もMBSラジオ制作の番組に「MBSアナウンサー」として出演している。

時報

時報前のCMについては、少なくとも1978年から1980年代の初頭までは、当時存在していた小林脳行が時報前のCMスポンサーに付いていた[注釈 27]。しかし、小林脳行が1984年倒産1985年小林製薬へ営業権を譲渡)。その前後から2012年12月31日24時(2013年1月1日0時)までは、長きにわたって(めいらく(スジャータ)のCM)が流れていた。

「スジャータ」のCMは、収録時期の古い旧版と、後に収録された新版に大別される。MBSラジオでは、時報が流れる時間帯のうち、1時・4時・7時・10時のみ旧版のCMを放送していた(それ以外の時間帯には新版)。1990年代中盤には一時、「スジャータ・IFCコーヒー」のCMも放送。2011年10月1日からは、新版に子供のコーラスを追加したバージョンも流れていた。めいらくはMBS以外にも、HBCラジオ北海道)・TBCラジオ宮城県)・文化放送関東広域圏)(日曜日を除く)・CBCラジオ中京広域圏)・RKBラジオ福岡県)でも同様の時報CMを放送していた。しかし、2012年12月31日の24時で、一斉に時報前のCMを終了した。

2013年1月1日1時の時報からは、CBC・QR・RKBとともに、めいらくの単独提供をユニーサークルKサンクス[注釈 28](いずれもユニーグループ・ホールディングス傘下で、現在のユニー・ファミリーマートホールディングス)による共同提供へ移行[37]。奇数時にはサークルKサンクス(現・ファミリーマート)単独のCM、偶数時には「アピタ・ピアゴ」[注釈 29] か「アピタ・ピアゴ・サークルKサンクス(現・ファミリーマート)の(スタイルワン)」名義のCMを2014年3月31日までそれぞれ流していた。

ユニー・サークルKサンクスが地元・CBC以外のラジオ局の時報CMの提供から撤退した2014年4月1日からは、MBSの独自制作によるヤマダ・エスバイエルホーム[注釈 30] のCMを、時報前に放送。高井美紀田丸一男松川浩子松本麻衣子河本光正(いずれも毎日放送アナウンサー)によるアナウンスの音源を、交互に使用していた。

2014年10月1日から、時報のスポンサーを、大阪市北区に本社を置くECCに変更。時報CMでは、「ECCジュニア」を実際に受講している渡邉このみ(MBSの地元・大阪府出身の子役(女優))や、高校生時代にアメリカへ留学していた野嶋紗己子(2019年入社のアナウンサー)などが英語を披露している[注釈 31]。なお、時報スポンサーの変更を機に、時報アナウンスも「○時をお知らせします」から「○時です」に変更。

2017年4月改編から2021年3月31日までは、大半の時間帯[注釈 32] で、「Thank you! Happy today!~MBSラジオのうた~」のサビをアカペラで歌った音源[注釈 33] を時報に続いて流していた。「株式会社MBSラジオ」へのラジオ放送事業移管初日(2021年4月1日)からは、「ポチっとMラジ」というキャッチフレーズを設定したことに伴って、松本が幼児に扮した声で「ポチっと(ポチっと)ポチっとMラジ(ポチーっ!)」と連呼する音源に変更している[注釈 34]

番組一覧

番組編成と聴取状況

新日本放送→毎日放送のラジオ放送部門時代

開局以来長らく、聴取率朝日放送ラジオ(ABC)の後塵を拝していた。ABCの人気番組に自社制作が多かったのに対し、MBSはほとんどが東京のTBSラジオ文化放送制作の番組であった。とりわけJRN発足前後(1964〜1966年)は日中ずっとTBSラジオの番組をそのまま放送していたこともあり、在阪局最低の聴取率にまで落ち込んでいた。

ありがとう浜村淳です』『ごめんやす馬場章夫です』などの生ワイド番組を中心に、ローカル向けの編成へ徹し始めた1970年代から、聴取率が着実に上昇。1980〜1990年代後半まで全日の視聴率で在阪局トップに躍り出ると、2000年代の中盤まで独走状態が続いた。

その一方で、1999年には、全ての曜日で放送されてきた『MBSヤングタウン』(略称『ヤンタン』)の放送曜日を土・日曜日に縮小した(平日では2018年度から金曜日のみ復活)。平日帯の生ワイド番組で長年にわたって人気と好評を得てきたパーソナリティのうち、川村龍一諸口あきら馬場章夫が勇退。当時毎日放送のアナウンサーだった角淳一も、体調不良や『ちちんぷいぷい』(テレビ番組)初代メインパーソナリティへの異動(2011年9月まで担当)でラジオ番組へのレギュラー出演を終えた。後継番組では角以外のアナウンサー経験者(OBの近藤光史子守康範野村啓司、現役の上泉雄一松井愛など)がパーソナリティに起用されているが、現在でも平日深夜時間帯やナイターオフシーズンを中心に、在阪FM各局(FM802エフエム大阪など)に押されている。特に平日深夜ではFM802開局後、若年層のリスナーがFMに流出した[38] ため、『ヤンタン』平日放送の一時休止前後からは番組路線・編成がたびたび変わっている。
また平日昼間時間帯でも、在阪局の聴取率で常に上位へ食い込む『ありがとう浜村淳です』以外は、苦戦を強いられていた。日曜早朝に放送されていた『勝谷誠彦の志ジャーナル』(番組は終了)や、平日午後の『こんちわコンちゃんお昼ですょ!』(近藤光史の冠番組)が高い聴取率を記録したこともあるが、FM局には昼間時間帯でも劣勢を強いられている。

2009年4月には、自社制作番組を編成してきた平日の深夜帯にJRN・NRN系の箱番組を組み込むなど、大規模な番組改編を実施。放送枠の拡大・移動分を含めて、改編率は局史上最大の53%にのぼった。改編語最初(同年6月)の聴取率調査では、ABCを抜いて、初めて在阪局の単独首位に立った[注釈 35]。これに対して、ABCでは、調査直後の7月改編で自社制作番組を大量に終了。平日には、深夜帯のみならず、夜間にも東京発のJRN・NRN同時ネット番組が並ぶようになった[注釈 36]。ちなみにMBSでは、同年10月の改編でも、自社制作番組の比率を高い水準で維持。2010年の10月改編では、番組改編率が過去最低の13.8%にとどまった[39]平成時代最後の改編であった2019年4月改編の時点では、自社制作番組の比率が97.2%にまで達している[40]

スポーツ中継では近年、『MBSベースボールパーク』が好調な一方で、プロ野球以外の伝統的なスポーツイベントの中継体制を徐々に縮小している[注釈 37]。かつて大阪府大会の決勝(または全国大会1回戦)から全国大会決勝まで完全生中継を実施していた全国高等学校ラグビーフットボール大会では、2007年度から2017年度まで全国大会準決勝・決勝のテレビ中継(決勝のみ全国ネットで放送)に限っていたが、2018年度のみ深夜枠での録音放送ながら準決勝・決勝のラジオ中継を再開。2019年度の中断を経て、第100回の記念大会として開催された2020年度に決勝の生中継を17大会振りに放送した。

京阪神地区の聴取率調査の対象期間(以前は4月・6月・10月・12月→2014年以降は6月・12月中の1週間)には、令和時代最初の調査期間(2019年6月)まで、「MBSラジオ スペシャルウイーク」と称するキャンペーンを展開。番組単位でリスナー向けに特別なプレゼントを用意したり、特別なゲストを迎えたりしたほか、ホテルニューアワジの特別な宿泊プランにリスナーを抽選で招待する全局規模のプレゼント企画を実施していた。ただし、2019年12月の調査週間では、「MBSラジオ ドリームウィーク」にリニューアル。リスナープレゼントを前述した全局規模の企画に集約させるなど、番組単位での特別企画を縮小していた。新型コロナウイルスへの感染が世界規模で拡大している2020年6月の調査週間では、全局規模のリスナープレゼントやキャンペーン名称の使用を見合わせていたが、同年12月の調査週間から「MBSラジオ ドリームウィーク」を復活。

その一方で、聴取率で首位を奪回してからは、生ワイド番組との同時放送形式でテレビCMを流すなどの積極姿勢に転換[注釈 38]。2012年には、4月・6月の調査において、対象区分(6時 - 18時・6時 - 24時・5時 - 29時)の全てで在阪局の首位を記録。2001年6月にビデオリサーチが自主調査を開始してから初めて、2期連続で全時間区分での首位を達成した。また、CMセールスのシェアについては、1999年から在阪5局のトップを維持している[41]

なお、毎日放送グループ(MBSメディアホールディングスの完全子会社)の株式会社MBSイノベーションドライブは、2019年5月20日にRadiotalk(同名のフリートークアプリを無料で提供している株式会社)との間で資本・業務提携を締結した。同年7月改編以降に放送を開始した自社制作番組の一部は、このような提携を背景にRadiotalkと連動している。

株式会社MBSラジオへのラジオ放送事業移管後

移管後最初の(2021年4月)改編では、後述する事情から、日曜午前帯(7 - 10時台)の番組編成を大幅に変更した。

2021年10月には、『開局70周年の秋 MBSラジオが新生(リボーン)する!~過去最大の改編率でMラジの新たな歴史が幕を上げる!!~』をキャッチフレーズに、毎日放送時代を含めても過去最大の規模とされる番組改編を実施[42]。『ヤンタン』の全日(週7日)放送を22年振りに再開した一方で、平日早朝の生ワイド番組(『レイディオ・ゴー!』『子守康範 朝からてんコモリ!』)や、定年で退職する神津梓が毎日放送時代からプロデューサーを務めてきた東京支社制作の深夜番組から一部(『ザ・ヒットスタジオ』など)を終了させた。さらに、『上泉雄一のええなぁ!』の放送枠を夕方から早朝(『てんコモリ!』枠)へ移動(2019年の10月改編で終了していた金曜日での放送も復活)させたことに伴って、「夕方もポチっとMラジ」と称する15:00スタートの番組レーベル枠を新たに設定。曜日別のパーソナリティによる生ワイド番組((当該項で詳述))を同レーベルの月 - 木曜分、『』(2019年10月から『ええなぁ!』の金曜夕方枠を継承している生ワイド番組)を金曜分に組み込んだ。この編成に伴って『金曜でいいんじゃない?』と前枠2番組(『松井愛のすこ~し愛して♥』『こんちわコンちゃんお昼ですょ!』)の放送時間を30分ずつ繰り上げる一方で、『ありがとう浜村淳です』(平日版)の放送枠を30分短縮した結果、平日の早朝(『ええなぁ!』)から「夕方もポチっとMラジ」枠までの生ワイド番組を正時(6:00、8:00、10:00、12:00、15:00)スタートに統一[43]。午後(12:00以降)に限れば、通常編成における放送開始時刻が朝日放送ラジオの生ワイド番組枠(「ABCパワフルアフタヌーン」枠と『ウラのウラまで浦川です』/『岩本・西森の金曜日のパパたち』)と完全に一致するようになった。他の時間帯でも自社制作番組の終了・放送枠移動が相次ぐなど、全体の改編率は76.1%にまで到達[44][注釈 39]。生ワイド番組に1コーナー扱いで内包している「MBS交通情報」では、内包先番組の出演者が冒頭で日本道路交通情報センターの担当職員を紹介する際の呼び方を、「日本道路交通情報センターの○○(担当者の氏名)さん、お願いします」[注釈 40]から「日本道路交通情報センターさん、お願いします」(または「日本道路交通情報センターからお伝えします」)[注釈 41]に変更している。

2022年には、プロ野球シーズンに対応した4月編成で、火 - 金曜日に長年設定していたナイトゲーム中継の前座コーナー・前座番組枠(2021年は火 - 木曜日:『まだまだええなぁ! もうすぐベースボールパーク』/金曜日:『もうすぐベースボールパーク』)を大幅に縮小(火曜日で阪神のナイトゲームを自社制作で中継する場合にのみ「夕方もポチっとMラジ」枠内で放送)。また、月 - 金曜日における放送の基点を5:00から5:15まで繰り下げたことによって、火 - 金曜日には未明からの生放送番組(火曜日:『Mタウン』『NAOTOの月イチな音』/水 - 金曜日『Mラジ Music Treasure』)の放送枠を5:15にまで拡大している。月・火曜日については、7月第1週から12月最終週まで『尼のよりんの朝の説法千本ノック』(自社制作による事前収録番組)を5:00 - 5:15に編成したことに伴って、この期間のみ放送の基点を再び5:00に設定。

2023年には、『ありがとう浜村淳です』シリーズが4月8日の『 - 土曜日です』で放送50年目に突入。同月24日の『(MBSマンデースぺシャル)』では、新日本放送初代放送部長時代の小谷の足跡を中心に、開局前後の状況を当時のアーカイブ音源(坂本登志子による第一声やリスナー参加の公開収録番組『浪花節天狗道場』『19万円の質問』『素人ものまねコンクール』)や再現ドラマなどで紹介する特別番組 「福島のぶひろの、おもろいが生まれた日」が放送された。

ネットワーク

JRN(基幹局はTBSラジオ)にもNRN(基幹局は文化放送ニッポン放送)にも加盟するクロスネット局[注釈 42]だが、報道系の取材・番組についてはJRNを優先。2021年3月31日(水曜日)までは毎日放送がJRNとNRNに加盟していたが、ラジオ放送事業の分社化に伴って、翌4月1日(木曜日)からJRNとNRNへの加盟社を「株式会社MBSラジオ」に変更している。

JRN・NRN加盟他局からのネット受け番組については、ABC(MBSと同じJRN・NRNクロスネット局[注釈 43])やOBC(NRNシングルネット局[注釈 44])に比べると本数が少ない。さらに、一部の番組については、本編をMBSで制作する企画ネット方式(▲)で自社制作の生ワイド番組に1コーナー扱いで内包している。

2023年4月の時点で、ネット受けをレギュラーで実施している番組は以下の通り。

TBSラジオ(JRN)発
  • 歌のない歌謡曲▲(『上泉雄一のええなぁ!』内)
  • 三井ダイレクト損保 presents 強くてやさしい金曜日
    • ドライバーズ・リクエスト』の途中から続いているJRNネットワークセールス(全局共通)番組枠に、2023年1月から編成。2022年10月から平日の全曜日に編成していた『朗読のミカタ』の金曜枠を充てていた関係で、当初は2023年3月までの放送を予定していた。
    • 『朗読のミカタ』は、2023年1月から月 - 木曜日の放送へ移行。同年3月の第1 - 4週のみ、水曜日の放送枠を『教えてスタ弁@法テラス相談室』へ充てていた。3月最終週の30日(木曜日)で放送を終了したことによって、TBSラジオとJRNの加盟局が平日の午後 - 夕方にレギュラーで編成してきたネットワークセールス番組のうち、月 - 木曜分の放送枠が消滅。
  • ネットワークトゥデイ
    • 『朗読のミカタ』『教えてスタ弁』『強くてやさしい金曜日』『ネットワークトゥデイ』については、通常は「夕方もポチッとMラジ」レーベルの番組で内包コーナー、レーベル内の番組を放送しない日(年末年始期間など)にのみ単独番組として編成。
  • ウィークエンドネットワーク
    • 2022年3月までは基本として、自社制作による土曜日夕方の生ワイド番組の17時台で、自社制作による定時ニュース(『MBSニュース』)に準じる扱いで放送していた。同年4月から通年で単独番組として編成するとともに、放送上の呼称を『MBSニュース』に統一。
  • こども音楽コンクール
    • 毎年の初頭に東京都内に開催される「文部科学大臣賞授賞式・記念演奏会」については、コンクール幹事局の1つであるTBSラジオが『こども音楽コンクールスペシャル』というタイトルで制作した特別番組を時差ネットで放送。
  • 明日へのエール
  • 地方創生プログラム ONE-J
    • この他にも、生放送番組の『アフター6ジャンクション』(毎日放送時代から本編は非ネット)内でスポンサー付きの期間限定コーナーを編成している時期に、一部コーナーの遅れネットを単独番組扱いで実施することがある。
CBCラジオ(JRN)発
中国放送(JRN/NRN)発
  • 天皇盃全国都道府県対抗男子駅伝競走大会(JRNネット扱いの中継)
    • 新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会が中止された2021年・2022年には、『(原晋のふるさとおしゃべり駅伝)』(大会中継の代替番組)を同時ネットで放送。
ニッポン放送(NRN)発
文化放送(NRN)発
  • レギュラー番組なし
    • 2017年度までは、ナイターオフ期間の日曜19時台にNRNネット番組(『ラジオふるさと便』→『キニナル』)の同時ネットを実施していた。ラジオのプロ野球中継体制がTBSの放送業務撤退を機に見直された2018年度以降は、『MBSベースボールパーク』金曜日の中継枠で『文化放送ライオンズナイター』との相互ネットと関東圏で開催の阪神戦(RFラジオ日本との相互ネットを行う巨人主催を除く)の制作委託を不定期で実施する程度だが、年末年始には特別番組のネット受けを実施することがある。

「新日本放送」として開局した当初に大半の放送枠のCMを電通が取り扱っていたことなどから、ラジオ東京(コールサインはJOKR。現在のTBSラジオ)、中部日本放送(CBC。現在のCBCラジオ)とネットを組むことが多かった。その後、日本文化放送協会(NCB。現在の文化放送)の開局に伴い、同局ともネットワークを組み、CBCとの三社で共同制作を行った『(青空会議)』は街頭録音番組の代表的な番組になった。また、ラジオ東京と組んでいた大相撲中継のネットワークも文化放送と組み直して継続した。

やがて、文化放送やニッポン放送(コールサインはJOLF。1954年開局)と共同で娯楽番組を制作する機会が増加。プロ野球中継などのスポーツ中継でも、ニッポン放送・RKB毎日放送(RKB)との間で結成された「FOL[注釈 45]スポーツネットワーク」の下で、共同制作を実施していた。

1964年、TBSラジオの提唱により、同局昼枠『オーナー』の同時ネットをRKBと共に行った。翌1965年このネットワークを母体としてJRNが発足。ABCと共に加盟した。発足記念特番は同一番組をABCと時間を分け合って放送した。次いでNRNにも加盟。NRNには当初ラジオドラマなどを制作して放送するなど、積極的に参加していた。

また、毎日新聞社の資本関係[注釈 46] の都合で、ラジオ関東(現・アール・エフ・ラジオ日本)とのネットを行ったものもあり、2003年(平成15年)から中央競馬中継(『GOGO競馬』)の一部のレース実況について、2018年(平成30年)からは金曜日の『MBSベースボールパーク』で、それぞれラジオ日本との相互ネットを実施している。

2019年1月からは、以上のJRN/NRNネット番組に加えて、渋谷のラジオ(東京都渋谷区を主な放送区域に定めるコミュニティFM局)が制作する『福山雅治と荘口彰久の「地底人ラジオ」』のネット受けを始めている。その一方で、2009年4月から2023年3月までは九州朝日放送(NRN)発で『キャイ〜ンの家電ソムリエ』、2017年10月から2022年9月まではRKB毎日放送(JRN)発で『ロバートの家電研究所』(いずれも福岡市内に本社がある民放ラジオ局が制作していたヨドバシカメラ単独提供の収録番組)も放送していた。

2012年4月から2020年6月まではSTVラジオ(NRN)発で『(大山慎介のちょっと暮らし北海道)』の先行ネット、2020年8月から2022年12月までは北海道放送(JRN/NRN)発で(『大山慎介のみんなの北海道2.0』→『大山慎介のみんなの北海道2100』)の相互ネット→先行ネットも実施。いずれも『みんなの北海道』(毎日放送時代の2008年10月から2012年4月まで自社制作で放送)の後継番組で、『大山慎介のみんなの北海道2100』については、2023年1月から制作局をMBSラジオへ移行している(HBCでの放送自体は遅れネット方式で継続)。

2021年4月改編から毎週日曜日の8:00 - 10:00に放送中の『地方創生プログラム ONE-J』(TBSラジオ制作・JRN32局ネットの生放送番組)については、関西地方で和歌山放送(NRNとのクロスネット局)もフルネットを実施するため、MBSラジオでは和歌山県を除く近畿2府3県の取材リポートを毎日放送のアナウンサーや前田智宏(報道情報局気象情報部所属の気象予報士)が担当する[46]。また、Jリーグレギュラーシーズン中の4 - 12月には、『金曜ピッチサイドトーク』(Jリーグ公式映像の音源を活用したヴィッセル神戸アビスパ福岡の応援情報番組)をRKBラジオ(アビスパの地元局)との相互ネットで放送していた(発局は不明)。

2023年1月1日(日曜日)には、当初予定では『地方創生プログラム ONE-J』を放送する8:29から9:05にかけて、番組の設定(実際にはTBS側のネット向け回線トラブル)に起因する放送事故ラジオ福島(福島県内のJRN/NRNクロスネット局)と共に発生した。TBSラジオでは当日の8:00から『ニューイヤー駅伝』のラジオ中継を自社および一部のJRN加盟局向けに放送する関係で、本来は「旅ノオト」(共立リゾート単独提供のコーナー)に限っている事前収録を、全編にわたって2022年末に実施。通常は9時台に編成している「旅ノオト」の放送時間を8時台の前半に繰り上げたうえで、(MBSラジオを含めて)ニューイヤー駅伝の中継を放送しないネット局に向けては『ONE-J』本編の収録音源を裏送り方式で流すことになっていた。ところがMBSラジオとラジオ福島では8:00から「旅ノオト」が放送された上に、終了直後(8:30)から音声が途絶。通常編成と同じ時間帯(8:55 - 9:00)に設定されたローカル差し替え枠(MBSラジオでは『MBSニュース』と『お天気のお知らせ』を編成)をはさんで、9:05に『ONE-J』の放送を再開した。もっともMBSでは、音声が途絶してからローカル差し替え枠までの時間帯にエマージェンシーテープ(「しばらくお待ち下さい」というアナウンス音源)とフィラー用の楽曲を繰り返し流すばかりで、8:59からニューイヤー駅伝の中継が5分間流れるなど放送上の不体裁が相次いだ。

ニュース

開局当初は毎日新聞社が編集権を持つ『毎日新聞ニュース』を放送していたが、1974年に自社取材物や共同通信社等の通信社発のニュースも素材に含めた、自社編集の『毎日ニュース』に切り替わった。
全国ニュースは、1965年までは全国各局の報道素材を自由に交換し合っていたが、JRN・NRNの発足で事情が変わり、JRNはABCが、NRNはラジオ大阪が原則として担当することとなり、締め出された形のMBSは毎日新聞社の全面協力の下、自主取材を行った。特に報道激戦区の東京地区では東京支社のスタッフがキー局に混じりながら自由に取材活動を行っていた。但し、例外的にJRNでは『オーナー』のニュースショーや日曜薄暮の『ニュース新幹線』(いずれも1965〜1966年)、NRNでは『お早うネットワーク』のネット受けと共同制作を行っていた。1975年テレビネットチェンジを受け、JRNニュースネットワークにも本格的に参加。現在はJNNから配信を受けたニュースも伝えている。

現在は、テレビ・ラジオとも、関西ローカル向け定時ニュースのタイトルを『MBSニュース』に統一(テレビでの表記は『MBS NEWS』)。株式会社MBSラジオの発足後も、毎日放送のアナウンサーがラジオの定時ニュースを持ち回りで担当している。

「ラジオ報道部」の活動

毎日放送がラジオ放送事業とテレビ放送事業を兼営していた時期には、ラジオ・テレビ兼営局としては珍しいラジオ報道部(毎日放送ラジオ局ラジオ制作センター報道部)が存在[注釈 47]。東京支社に国会取材担当の記者を常駐させるなど、独自の取材活動を展開するかたわら、報道・情報系の生ワイド番組や衆議院議員選挙参議院議員選挙の開票特別番組を制作していた。

毎年大晦日には、特別番組として『ニュースタックル』を制作。かつては、『諸口あきらのイブニング・レーダー』以降に平日の夕方で編成していた生ワイド番組や、『はやみみラジオ!水野晶子です』(平日早朝)『特集1179』(ナイターオフ番組)『MBSナイトアングル』『MBSニュースレーダー』『RadioNews たね蒔きジャーナル』『ネットワーク1・17』などの制作に携わっていた。2012年度のナイターオフ編成では、他部署と共同で『with…夜はラジオと決めてます』シリーズ(後述)を制作。また、この編成から、通年番組として『報道するラジオ』(2018年度から『ニュースなラヂオ』)をレギュラーで放送してきた。『ニュースなラヂオ』が月1回の放送へ移行した2020年4月改編以降は、『ネットワーク1・17』だけを毎週制作する一方で、ドキュメンタリーを中心に特別番組の制作を継続。

開票特別番組では、本社・東京支社のラジオスタジオ・主要政党本部内の特設ブースを結びながら、全国の情勢速報を自社制作で放送[注釈 48]。ラジオ報道部の記者が自ら激戦区を取材したほか、記者やMBSのアナウンサーが近畿地区の有力候補事務所や各党本部から情勢を報告したり、スタジオから各党の首脳や注目の候補者にインタビューを実施したりしていた。東京支社駐在の記者も動員されていたため、テレビ(TBSテレビ)とは別に国会担当記者を配置しているTBSラジオからの同時ネットを原則として実施していない[注釈 49]

株式会社MBSラジオでは、社内のコンテンツデザイン局がラジオ番組の制作業務を担当。『ネットワーク1・17』『月刊 ニュースなラヂオ』などのレギュラー番組や報道特別番組の制作こそ続けているものの、「ラジオ報道部」に相当する部署は設けられておらず、毎日放送時代にラジオ向けの報道活動を担っていた記者・スタッフの大半は同社の報道情報局へ異動した[47]。その一方で、株式会社MBSラジオへのラジオ放送事業移管後最初の国政選挙である第49回衆議院議員総選挙の投・開票日(2021年10月31日)には、毎日放送(MBSテレビ)の関西ローカル向け報道番組で2014年4月から7年間メインキャスターを務めてきた西靖(同局アナウンサー)をメインパーソナリティに迎えて『MBSラジオ 2021総選挙開票特別番組』を独自に編成した。

なお、『月刊 ニュースなラヂオ』は2022年3月で終了したが、翌4月からは『厳選!月イチジャーナル』(西と後輩アナウンサーの前田春香がキャスターを務める番組)が「月イチ」(月に1回のペース)で放送されている。『月イチジャーナル』は、株式会社MBSラジオが初めて立ち上げた報道系の生放送番組で、『月刊 ニュースなラヂオ』の放送枠と国政選挙の投・開票日における開票特別番組の制作体制を引き継いでいる[48]

スタジオ

本社(2014年4月以降は「M館」と呼称)

いずれもM館に設置。生ワイド番組は基本的にαスタジオとβスタジオを交互に使用する。交互に使う体制は千里丘時代から行われており(ラジオ第6・第7スタジオの交互使用)、次の番組の放送準備がしやすいメリットがあるため、茶屋町への移転後も引き続き行われている。茶屋町スタジオの完成当時は双方のスタジオの様子を把握するため、両スタジオにカメラとモニターが設置されていた。

日本国内で新型コロナウイルスへの感染が拡大している2020年には、通常は放送・収録中に閉めているスタジオと副調整室の間のドアを、4月6日(月曜日)から放送・収録中も開放。生放送番組のレギュラー出演者の一部(毎日放送報道局気象予報部所属の気象予報士など)やゲストについては、後述するTokyo Biz Studioからの中継や、滞在先からスカイプ・電話を通じた出演へ徐々に切り替えるなど、感染拡大の一因とされる(飛沫感染)の回避に努めている。同月8日(水曜日)の『上泉雄一のええなぁ!』からは、複数の出演者が対座することの多いα・βスタジオ内のテーブル中央部にアクリルボードを設置。「街角ステーション」(『松井愛のすこ〜し愛して♥』の金曜日に内包されているMBSラジオの企画ネット版)を含む生中継のコーナー・企画も、同月以降はスタジオからの生放送に変更している。さらに、4月13日(月曜日)以降の自社制作番組では、スタジオへ同時に滞在できる人数を、原則として3人以下に制限。スタジオへ同時に出演する人物が(コーナーレギュラーを含めて)4人以上の生放送番組では、一部のコーナーをスタジオとは別の部屋(前述した会議室など)からの生中継方式で放送している。自社制作の生ワイド番組のパーソナリティでは最高齢の浜村淳(85歳)は、同月27日(月曜日)放送分まで(土曜版を含めて)週6日のスタジオ生出演を続けていたが、翌28日(火曜日)から5月23日(土曜日)まで自宅からの中継出演に切り替えていた[51]

本社以外
東京支社のスタジオはラジオ収録が主体で、テレビ収録や生中継も可能な多目的スタジオとして造られている。スタジオ設備のうち、ラジオ放送・収録用の「ラジオブース」では、茶屋町本社での受けサブを介さない生放送が可能である[注釈 53][52]
レギュラーで使用する番組は『アッパレやってまーす!』、『イマドキッ ドゥフドゥフ90分』、『ヤングタウン金曜日』、『ヤングタウン土曜日』、『ゴチャ・まぜっ天国!』、『オレたちゴチャ・まぜっ!〜集まれヤンヤン〜』『(ごぶごぶラジオ)』など。茶屋町本社との二元生放送は、2017年8月1日深夜の『ザ・ヒットスタジオ (火)』[注釈 54] などでも実現している。また、近藤勝重毎日新聞東京本社特任編集委員)など東京及び近郊在住のコメンテーターがMBSラジオの生放送番組(主にラジオ報道部制作の生ワイド番組)へ出演するたびに、茶屋町の本社スタジオとの二元中継形式で使用することがある[注釈 55]
テレビMBSテレビ制作)の番組では、2020年5月18日に『痛快!明石家電視台』(同月25日・6月1日放送分「復活!リモート収録で明石家メンバーになにをきくねん」)の収録でラジオブース[注釈 56] を使用した。通常は本社内のテレビスタジオで隔週月曜日に実施している公開収録を、新型インフルエンザ感染拡大の影響で3月上旬から休止していたことに伴う措置で、大半の出演者は自宅からの中継を通じて収録に参加[53][54]。6月2日(月曜日)にも、上記の方式で収録を実施したうえで、その模様を同月9日・16日に放送した。

撤去

  • なんばパークス1階 「パークス・ラジオパラダイス Para Para(通称:パラパラスタジオ)」(生放送対応)
 
パークスラジオパラダイス(現在は撤去)
土曜昼間に『それゆけ!メッセンジャー』の生放送を実施していたほか、『イマドキッ』内でJAMが担当していたミニコーナーの収録などに使用。
  • 阪急グランドビル31階「ラジオポートMBS」
  • 堂島地下センター「MBSドーチカサテライトスタジオ」
  • 阪神百貨店梅田本店 松下電器のショールーム「ナショナルショールーム アクセス」
  • 心斎橋 マツダショールーム内のオープンスタジオ。土曜深夜に放送される番組の公開録音を実施していた。
  • 2003年には、毎日放送の本社(茶屋町)1階のオープンスペースに透明なカプセル状のスタジオ「カプセルスタジオ」を期間限定で設置。『さてはトコトン菊水丸』土曜版などの生放送に使っていた。

オープニング・クロージング

オープニングは毎週月曜日の早朝に流れている。MBSラジオに分社後の2021年4月からは、毎日放送時代から使われているファンファーレ[注釈 57]をバックに、毎日放送所属の関岡香アナウンサーが「おはようございます。けさのお目覚めはいかがでしょうか。お聴きのラジオは、J、O、O、R、MBSラジオです。大阪・高石市から、周波数1179kHz・出力50kW。京都から、周波数1179KHz・出力300W。生駒山からは、周波数90.6MHz・出力7kWで、放送しています。」とアナウンスしている。分社化前は「MBSラジオ」の部分が「毎日放送」となっていた。また、オープニング前は試験電波として音楽が流れる。

クロージング[注釈 58]は毎週日曜深夜(月曜未明)に流れており、ピアノによるドビュッシーの「月の光」をBGMに「お聞きいただきましたMBSラジオ、今日の番組はこれで終了いたしました。このあと朝の放送開始までしばらくお休みをいただきます。MBSラジオです。大阪・高石市から、周波数1179kHz・出力50kW。京都から、周波数1179KHz・出力300W。生駒山からは、周波数90.6MHz・出力7kWで、放送しています。J、O、O、R、MBSラジオです。」とアナウンスする。クロージング後は試験電波として音楽を流す。

また、火曜から日曜の基点時間直前(火曜 - 土曜4:39、日曜4:28)には1分間のジャンクション(局名告知)を流す。オーケストラの曲をバックに、周波数・コールサインの読み上げを行っている(内容はオープニングと同じ)。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 1977年5月15日 - 1978年11月22日まで使用。また、この周波数に変更となった際にカーラジオ(当時はダイヤル式が主流だった)での調整方法を説明したパンフレットが製作された。
  2. ^ 2016年の同日、局によって記念プレートが屋上に設置された
  3. ^ FA=FMのFとAMのAを合わせたもの。
  4. ^ なお朝日新聞大阪本社発行版)は朝刊では従来通り「毎日 MBS」の表記になっているが、夕刊では「MBS」の表記に変更された。
  5. ^ 中日新聞は三重県版及び滋賀県版、福井県版のみ掲載。
  6. ^ 但馬版のみ掲載。
  7. ^ かつて『MBSヤングタウン』でパーソナリティを務めていたつんく♂のオリジナル曲。
  8. ^ 『茶屋町ヤマヒロ会議』のtwitter公式アカウントから2020年9月6日の20:01に発信された予告ツイート を参照。当時は、オープニング・クロージングとも高井美紀(毎日放送アナウンサー)によるアナウンス音源を使用していた(「株式会社MBSラジオ」への移管翌日から先輩アナウンサー・関岡香のアナウンス音源に変更)
  9. ^ JNNに加盟するテレビ単営局が「〇〇放送」という商号を使用した先例には、2001年10月 - 2009年3月の「東京放送」や、2013年4月 - 2014年3月の「中部日本放送」がある。いずれも元々はテレビ・ラジオ兼営局で、ラジオ放送事業の分離からテレビ放送事業の分離までの期間に上記の商号を使用。テレビ放送事業の分離(東京放送では2009年4月1日・中部日本放送では2014年4月1日)以降は、この事業を承継した分割準備会社が別の商号(東京放送→TBSテレビ、中部日本放送→CBCテレビ)を使用する一方で、「東京放送」「中部日本放送」という商号を認定放送持株会社が引き継いでいる。ただし、「東京放送」を冠した持株会社では、「株式会社TBSホールディングス」への改称(2020年10月1日)を機に商号としての使用を終了した。
  10. ^ 中部日本放送は、1956年(昭和31年)12月1日からテレビの本放送を始めていたが、(ラジオ単営局としての)開局60周年を迎えた2011年9月1日にテレビ・ラジオ放送事業の分社化を実施。ラジオ放送事業とラジオ放送免許を株式会社テクノビジョン(1992年1月16日設立の子会社)に承継させたうえで、同社の社名を「CBCラジオ」に変更した((当該項で詳述))。
  11. ^ 近隣には朝日放送高石ラジオ送信所(綾園に所在)もある。
  12. ^ 1951年9月のラジオ放送開局時は大阪市住吉区苅田町4丁目にあった苅田送信所から電波を発射していたが、電波伝搬上の問題から、1961年6月1日に当時の泉北郡高石町に完成した現送信所へ移転した。苅田送信所の跡地は現在、大阪府立大和川高等学校(現・大阪府教育センター附属高等学校)が建っている。
  13. ^ 奈良県生駒市境に跨る生駒山に設置されるFM補完中継局で、2016年3月19日 12:00から本放送を開始。送信施設はテレビがアナログ放送時代に使用していた送信所に設置。当施設はラジオ大阪も使用する。
  14. ^ かつては、1986年春頃までは土曜深夜に当たる日曜日未明も午前3時から午前5時まで放送休止していた。
  15. ^ 特に四国東部の徳島県香川県では聴取率もとれており、頻繁におたより・FAXを紹介されることが多い。
  16. ^ 昼間でも中京圏の平野部(濃尾平野など)では聴取可能。また愛知県犬山市リトルワールドでは日中は良好に聴取することができる。
  17. ^ 京都府宮津市ホームページには「毎日放送ラジオ ※当地では聴取不可能、インターネットで聴取可能」と書かれている[23]
  18. ^ 中京広域圏CBCラジオ東海ラジオ放送が広域圏全域に多数中継局を設置しているのとは対照的である。
  19. ^ AMステレオ放送を実施していた局では、九州朝日放送(福岡本局のみ)、熊本放送(熊本本局のみ)に次いで3局目となる。また、MBSと同じ日に北海道放送(札幌局のみ)もAMステレオ放送の運用を終了。さらにそれから半月後(2010年3月14日)にはライバル局のABCラジオもAMステレオの運用を終了している。
  20. ^ エリア対象外の和歌山県南部(新宮市南牟婁郡など)もradikoを通じて聴取可能。
  21. ^ 2018年4月以降は、解禁されている。
  22. ^ NTTドコモについては朝日放送ラジオ(『おはようパーソナリティ道上洋三です』の月曜6時台などに放送)でも同様であるが、そのまま流れている場合もある。
  23. ^ 関西地区のradikoプレミアム会員は対象外となっている。
  24. ^ 上記のエリアでFM補完放送とAM放送を同時に実施することを日本プロ野球FA<フリーエージェント>宣言になぞらえたキャンペーン。
  25. ^ ニッポン放送制作『ももいろクローバーZ ももクロくらぶxoxo』(2017年3月でネット終了)も含まれていたが、ニッポン放送の許可を得たかどうかは不明。
  26. ^ 職制上の関係は不明だが、「テレビ・ラジオ兼営局の分社化で誕生したラジオ単営局が、原則としてアナウンサーを自社で雇用せず、関連会社のテレビ単営局に所属するアナウンサーを分社前に続いてラジオ番組へ出演させる」という体制は、TBSラジオTBSテレビのアナウンサーが出演)で確立されたことを皮切りに、STVラジオ札幌テレビ放送のアナウンサーが出演)・CBCラジオCBCテレビのアナウンサーが出演)・朝日放送ラジオ朝日放送テレビのアナウンサーが出演)でも踏襲されている((事実上のラテ兼営局)共通の特徴)。TBSテレビと朝日放送テレビでは、分社後の毎日放送と同様にBS-TBS(BSデジタル放送サービス)とスカイA(CSデジタル放送サービス)の番組にも兼営局時代から自社のアナウンサーが出演。
  27. ^ MBSラジオでは、国際電気通信連合(ITU)の取り決めで周波数が10kHzステップから9kHzステップへ移行したことを機に、1978年11月23日午前5時から周波数を1180kHzから現在の1179kHzに変更している。
    当時収録された音源 によれば、周波数の変更直前に「バスタニック」(当時小林脳行が発売していた風呂用洗剤)のCMが放送されていたことが確認される。ちなみに、時報前のステーションコールは青木、周波数変更のお知らせのアナウンスは小堀豊子(いずれも当時MBSアナウンサー)がそれぞれ担当した。
  28. ^ この当時はサークルKサンクスで、現在のファミリーマート
  29. ^ ユニーが運営するスーパーマーケットのブランド。
  30. ^ MBSの地元・大阪市北区に本社を置く住宅メーカー。
  31. ^ ECCは、TBSラジオ(関東広域圏)でも、14時(2023年3月31日まで)→7時(2023年4月1日以降)に限って同様の時報CMを放送している。
  32. ^ 『MBSベースボールパーク』『あどりぶラヂオ』などを放送する時間帯、および他局制作番組放送時(例えば『キニナル』は生放送同時ネットのため挿入不可能)を除く。逆に正時(0分)以外に放送を開始する自社制作番組で、本編に入る前に音源を流すことがある。
  33. ^ 原曲のサビの歌詞の一部を、「MBSラジオ」に変更したもの。
  34. ^ 2021年5月からは、MBSラジオがレギュラーで制作する生ワイド・収録番組のパーソナリティが「ポチっとMラジ」の部分にだけ声を充てたバージョンも随時放送。
  35. ^ 改編を機に始まった『上泉雄一のええなあ!』『MBSうたぐみ』などが好調だったという。
  36. ^ 社屋が大阪市北区大淀南から福島区福島へ移転したことに伴う経費増大、不況によるCM収入減、地デジ中継局設置費用増大等により制作費削減を余儀なくされたことがその理由といわれている。その後、2014年4月改編で平日深夜帯は自社制作に戻している。
  37. ^ 1回戦からの全試合完全中継を続けてきた選抜高校野球大会では、2009年度から準決勝・決勝、2016年から決勝のみ中継。中央競馬中継については、現在は日曜日の午後を中心に放送しているが、かつては土曜日の午後にも放送枠を設けていた。
  38. ^ 2009年10月のスペシャルウィーク期間中には、テレビの平日午前のドラマ再放送枠(9:55 - 10:50)で、『ありがとう浜村淳です』『上泉雄一のええなぁ!』のスタジオからラジオとの同時生放送形式で15秒のスポットCMを流したこともある。
  39. ^ FM単営局では過去にZIP-FMで97%、α-STATION(いずれもネットワークに加盟していない独立局)で80%以上の改編率に及ぶ番組の入れ替えに踏み切ったことがあるものの、改編率76.1%はAM・ワイドFM兼営局全体および、ネットワークに加盟するラジオ局でも過去最大の規模に相当する。なお、朝日放送ラジオ(MBSと同じ在阪のAM・ワイドFM兼営民放局)の2021年10月における改編率は42.1%で、改編の基準日をMBS(同月2日=土曜日)より6日早く(9月27日=月曜日に)定めている[45]
  40. ^ その一方で、日本道路交通情報センターの職員が交通情報を伝え終えた後には、担当者が「以上、道路交通情報センターの○○でした(または「○○がお伝えしました」)というフレーズで締めくくっている。
  41. ^ もっとも、通常は生放送で「MBS交通情報」を内包している番組の本編を事前に収録する場合には、改編前から放送上この呼び方を使用。
  42. ^ プロ野球及び競馬中継のネットワークは複雑である。詳しくは『MBSベースボールパーク』『GOGO競馬サンデー!』を参照。
  43. ^ ABCは報道番組について、企画ネットも含めてネット受けは存在しない。ABCニュース (朝日放送ラジオ)も参照。
  44. ^ MBS・ABCで放送されないTBS制作・JRN全国ネット番組の一部も放送。
  45. ^ 加盟各局のコールサイン(RKB毎日放送=JOFR、新日本放送→毎日放送=JOOR、ニッポン放送=JOLF)のうち、下から2番目に入る文字を組み合わせた。
  46. ^ 1978年読売新聞社に譲渡。
  47. ^ かつてはTBSなどにも、同様の部署が存在した。
  48. ^ ちなみに、MBS以外のJRN加盟局では、大半がTBSラジオ制作の『JRN選挙開票特別番組』を同時ネットで放送している。
  49. ^ ただし、取材活動に随時協力しているほか、ラジオ報道部→MBSラジオで制作する報道番組にTBSラジオの国会担当記者が出演することも多い。このように開票特別番組の自社制作を優先する傾向は、テレビ・ラジオを問わず在阪の民放局におおむね共通していて、MBSテレビでも2000年代以降はTBSテレビがJNN向けに制作している開票特別番組で大半の時間帯を自社制作の関西ローカルパートに差し替えている。
  50. ^ 2015年のプロ野球シーズンでナイトゲームを中継する場合には、放送枠を平日午前から平日夕方に移動した『上泉雄一のええなぁ!』で、本編(15:30 - 17:43) → 『気象一口メモ・地震防災メモ』(17:43 - 17:45)に続いて17:46 - 17:53に『まだまだええなぁ! もうすぐベースボールパーク』(上泉と中継のスタジオアシスタントが進行する前座コーナー)を放送。その場合には、上泉が本編のエンディングで「今から(『まだまだええなぁ!』へ出演するために)お隣のスタジオに行ってきます」と述べてから、『気象一口メモ・地震防災メモ』の放送中にβスタジオからαスタジオへ移動していた。2015年度のナイターオフ編成でも、上泉が『いっしょにええなぁ みんなでホームイン!』(『もうすぐベースボールパーク』の放送枠を引き継いだ『with Tigers MBSベースボールパーク みんなでホームイン!』の前座番組)に17:53頃まで出演する関係で、同様の措置を講じている。
  51. ^ 2018年3月まで放送されていた『報道するラジオ』時代には、メインパーソナリティらはβスタジオから、番組内でのニュース読みは報道スタジオから放送。『ニュースなラヂオ』の開始を機に、βスタジオからの全編生放送へ移行した。
  52. ^ 壁に毛布を積み重ねる程度の防音措置にとどめていたことや、大阪市消防局北消防署がM館とB館に隣接していることから、消防車や救急車のサイレン音が(放送事故とみなされないレベルで)生放送の音声に乗る事態が頻発した。
  53. ^ 通常、外部スタジオは諸事情から本社の主調整室と直接接続することはなく、生放送で必須となるCMの任意送出や時間管理などを担う副調整室(所謂「受けサブ」)を本社側に用意する必要がある。
    しかしこの場合は2つの副調整室を開くため、人員も割き費用もかかる。それを軽減させる目的から本社のラジオ主調整室と直接接続させており、本社側に受けサブを用意せずに東京支社のスタジオから生放送や録って出し収録も可能となっている。
  54. ^ レギュラーパーソナリティのうち、吉田照美が東京支社のラジオブース、小池美波欅坂46※当時)が茶屋町本社スタジオから出演(当該項を参照)。
  55. ^ リモートアクセスの発達(音質の良さやタイムラグの少なさは、東京支社との中継よりも劣る)に伴い、この方式で常に出演する人物は近藤のみとなっている。
  56. ^ レギュラー出演者のうち、明石家さんま村上ショージは、毎週金曜日の午後にも『ヤングタウン土曜日』の収録で使用。さんまは収録の合間に、茶屋町本社から専用回線で送られるモニター映像を通じて、(関東地方では一時期を除いて放送していない本社制作の)『ちちんぷいぷい』を見ていることを同番組や『痛快!明石家電視台』などで明かしている。
  57. ^ MBSテレビでも1990年に現社屋へ移転する前(毎日放送千里丘放送センター時代)に使われていた。
  58. ^ radikoの番組表では「放送終了テーマ枠」と表記され、クロージング後の試験電波と合わせてある。ただし、MBSとしての「試験電波」はこの後に独立して組み込んでいる。

出典

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  47. ^ “2022年民放連賞最優秀受賞のことば(ラジオ報道) MBSラジオ ネットワーク1・17スペシャル~盛土崩壊”. 一般社団法人日本民間放送連盟 (2022年9月22日). 2022年9月22日閲覧。
  48. ^ MBSラジオで新報道番組「厳選!月イチジャーナル」 西靖アナ、前田春香アナが担当(『スポーツニッポン2022年3月18日付記事)
  49. ^ 改修までの経緯や改修内容については、『福島のぶひろの、どうぞお構いなく。』2018年3月9日放送分【「特別企画!『ラジオ技術の世界第2弾!祝・新ラジオスタジオ徹底解剖!』】 で詳しく紹介。
  50. ^ MBSアナブログ 松井愛オフィシャルブログ2018年1月10日付記事「今年もいつも通りに?始まっています。」
  51. ^ 浜村淳、初のテレワーク出演「ホントにスムーズでした」(『サンケイスポーツ2020年4月28日付記事)
  52. ^ 雑誌「放送技術」2008年5月号より[]
  53. ^ 「痛快!明石家電視台」リモートで収録再開 さんま「はがゆいなぁ」と本音も(『スポーツニッポン2020年5月22日付記事)
  54. ^ 「痛快!明石家電視台」さんま「はがゆいなぁ」アクリル板挟み久々収録(『日刊スポーツ2020年5月22日付記事)

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外部リンク

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