株式会社JVCケンウッド(ジェーブイシーケンウッド、英語: JVCKENWOOD Corporation)は、神奈川県横浜市神奈川区に本社を置く電機メーカーである。
ビクターブランドロゴ (1977年1月1日から2022年3月31日までのロゴ[注 1]) | |
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種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 東証プライム 6632 2008年10月1日上場 |
略称 | JVCケンウッド、JVCKW |
本社所在地 | 日本 〒221-8528 神奈川県横浜市神奈川区守屋町三丁目12番地 |
設立 | 2008年(平成20年)10月1日 (JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社) |
業種 | (電気機器) |
法人番号 | 8020001059159 |
事業内容 | モビリティ&テレマティクスサービス分野、パブリックサービス分野、メディアサービス分野の事業等を営むこと、ならびにこれに相当する事業を営む会社の株式または持分を保有することによる当該会社の事業活動の管理 |
代表者 | 江口祥一郎(代表取締役兼社長執行役員兼CEO) (宮本昌俊)(代表取締役兼専務執行役員兼CFO) (野村昌雄)(代表取締役兼専務執行役員) |
資本金 | 136億45百万円(2022年3月末日現在) |
発行済株式総数 | 1億6,400万201株(2022年3月末日現在) |
売上高 | 連結:2,820億88百万円 (2022年3月期) |
営業利益 | 連結:90億54百万円 (2022年3月期) |
経常利益 | 連結:85億15百万円 (2022年3月期) |
純利益 | 連結:58億73百万円 (2022年3月期) |
純資産 | 連結:839億61百万円 (2022年3月末日現在) |
総資産 | 連結:2,808億07百万円 (2022年3月末日現在) |
従業員数 | 連結:16,585人 単体:3,179人 (2022年3月末日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | 日本マスタートラスト信託銀行:14.78% THE BANK OF NEW YORK MELLON 140040: 1.51% (2022年3月31日現在) |
外部リンク | https://www.jvckenwood.com/jp.html |
概要
2008年(平成20年)10月1日、経営統合のため、日本ビクター株式会社(JVC)と株式会社ケンウッドが共同で株式移転を行い、両社の持株会社・JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社として設立した。
日本ビクターの松下グループからの離脱を機に設立されたため、かつての親会社だったパナソニック(初代法人。現・パナソニックホールディングス)の持分法適用関連会社となっていたが、2011年(平成23年)1月の第三者割当増資により持株比率が20%以下に低下し、持分法適用会社から外れた。
2011年8月1日に、JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社から株式会社JVCケンウッドに商号変更し、同年10月1日には傘下の3事業会社(日本ビクター株式会社、株式会社ケンウッド、J&Kカーエレクトロニクス株式会社)を(吸収合併)して、事業会社となる。
企業ビジョン
感動と安心を世界の人々へ
Creating excitement and peace of mind For the people of the world
沿革
- 2007年(平成19年)
- 7月24日 - 日本ビクター株式会社と株式会社ケンウッドが、資本・業務提携。同時に経営統合の検討開始も発表した。
- 8月10日 - 提携を受けて、日本ビクターが、ケンウッドとスパークス・グループを割当先とする350億円の第三者割当増資を実施した。
- 10月1日 - 日本ビクターとケンウッドの技術開発合弁会社、J&Kテクノロジーズ株式会社(後のJ&Kカーエレクトロニクス)を新設した。
- 2008年(平成20年)
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
- 1月25日 - パナソニック株式会社(初代法人。現・パナソニックホールディングス)の持株比率が20%以下となり、持分法適用対象外となる。
- 8月1日 - JVC・ケンウッド・ホールディングスから株式会社JVCケンウッドに商号を変更した。
- 10月1日 - 事業子会社3社(日本ビクター、ケンウッド、J&Kカーエレクトロニクス株式会社)を吸収合併し、事業会社となる。
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)7月1日 - 東京特殊電線株式会社より、医療用ディスプレイ事業を会社分割により承継する。当該製品の製造事業所であった東特長岡はJVCケンウッド長岡として、当社の子会社となる。
- 2014年(平成26年)3月25日 - 北米向けデジタル無線規格P25に対応した業務用無線システムを手掛ける(E・F・ジョンソンカンパニー)の全株式を取得し、連結子会社化する。
- 2015年(平成27年)
- 4月 - イタリアの車載用部品事業会社「ASK Industries S.p.A」を連結子会社化。
- 4月 - 子会社であるテイチクエンタテインメントの株式を業務用カラオケ機器大手のエクシングに譲渡[5]。
- 2016年(平成28年)4月 - 業務用システム事業の子会社としてJVCケンウッド・公共産業システムを設立。
- 2017年(平成29年)
- 2018年(平成30年)5月 - ドイツの「Rein Medical GmbH」の全株式を取得。
- 2021年(令和3年)5月 - 米国の子会社である(Zetron, Inc)をオーストラリアの(Codan Limited)に譲渡。
- 2022年(令和4年)10月31日 - 八王子事業所の土地を売却すると発表[9]。全部門の機能を横浜本社に移転する。
自社ブランド
日本ビクターとケンウッドの合併により、両社が使用してきたブランドを引き続き使用しており、商品カテゴリによってブランドを使い分けている。2013年(平成25年)から東京特殊電線から継承したTOTOKUブランドを追加したが、2018年7月1日以降はJVCブランドに切り替えている。
- JVC
- 高級オーディオ(2012年度から2016年度まで開発された一部の製品のみ)、ゼネラルオーディオ、ポータブルオーディオ、AVアクセサリー[注 2]、プロジェクター、ビデオカメラ、カーナビゲーション(海外市場のみ)、カーオーディオ(海外市場のみ[注 3])、ドライブレコーダー、医用及び産業用モニター、記録メディア(超プレミアム系DVD-Rのみ、2015年度まで)、ポータブル電源、ポータブルソーラーパネル、光触媒除菌脱臭機
- KENWOOD
- 高級オーディオ、ゼネラルオーディオ、カーナビゲーション、ハンディGPSナビゲーション、カーオーディオ、ドライブレコーダー、無線機
- Victor
- 高級オーディオ(2011年以前と2017年以降に開発された製品)、補聴器、AVアクセサリー(2011年までに発売された全製品と2020年より発売された高級HDMIケーブル、および高級ヘッドホン、高級イヤホン)、オルゴール、インテリア(2014年まで)、記録メディア(2015年まで)、USBメモリ(2015年まで)、SDメモリーカード(2015年まで)、ポータブル電源(2023年より)、ポータブルソーラーパネル(2023年より)、音楽ソフト、映像ソフト(JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)
- 設立当初に保持していた記録メディア製造販売事業は、のちに(ビクターアドバンストメディア)(VAM)へ移管したが2015年12月末を以って同社の親会社である太陽誘電と共に事業から完全撤退した。また旧・日本ビクター時代からの「Victor」ブランドは順次「JVC」ブランドへの切り替えが進められた結果、一旦は日本国内から音楽レーベルを除き「Victor」ロゴが消滅する事となった。
- 2017年の旧・春日無線電気商会創立70周年と旧・日本ビクター創立90周年に合わせ、「JVCブランドとケンウッドブランドに当てはまらない、独創的な製品を展開するブランド」としてブランドを復活することになった[10]。同年12月から、三菱ケミカルメディア(現・Verbatim Japan)発売の記録メディアでも、既存のVerbatimブランドとMITSUBISHIブランド(以上はアイ・オー・データ機器が総代理店)に加えVictorブランドの使用を開始した。こちらは問い合わせ先にJVCケンウッドの電話番号が掲載されている。
- TOTOKU
- 医用及び産業用モニター(2018年7月1日以降はJVCブランドに切替)
主な事業
モビリティ&テレマティクスサービス分野
パブリックサービス分野
無線システム事業
業務用システム事業
メディアサービス分野
メディア事業
エンタテインメント事業
- 音楽ソフト、映像ソフトなど
事業所
主要グループ会社
日本国内
生産会社
- JVCケンウッド山形
- JVCケンウッド長野
- JVCケンウッド長岡(旧・東特長岡)
- JVCケンウッド・クリエイティブメディア
主要連結会社
- JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
- JVCケンウッド・公共産業システム
- JVCケンウッド・ビデオテック
- JVCケンウッド・サービス
- JVCケンウッド・エンジニアリング
- JVCケンウッド・デザイン
- JVCケンウッド・パートナーズ
日本国外
生産会社
- JVCKENWOOD Electronics Malaysia Sdn. Bhd.(マレーシア)
- JVCKENWOOD Electronics (Thailand) Co., Ltd.(タイ)
- JVCKENWOOD Optical Electronics (Thailand) Co., Ltd.(タイ)
- P.T. JVC Electronics Indonesia(インドネシア)
- Shanghai Kenwood Electronics Co. Ltd.(中国)
- Beijing JVCKENWOOD AV Equipment Co., Ltd.(中国)
事業運営会社
- 米州地域
- EMEA地域
- JVCKENWOOD U.K. Limited(イギリス)
- JVCKENWOOD Deutschland GmbH(ドイツ)
- JVCKENWOOD Europe B.V.(オランダ)
- JVCKENWOOD Italia S.p.A.(イタリア)
- JVCKENWOOD RUS Limited Liability Company(ロシア)
- JVCKENWOOD Gulf Fze(アラブ首長国連邦)
- アジア・オセアニア地域
- JVCKENWOOD Sigapore Pte. Ltd.(シンガポール)
- JVCKENWOOD Malaysia Sdn. Bhd.(マレーシア)
- JVCKENWOOD Thailand Co., Ltd.(タイ)
- PT. JVCKENWOOD Indonesia(インドネシア)
- JVCKENWOOD Australia Pty. Ltd.(オーストラリア)
- 中国地域
- JVCKENWOOD (China) Investment Co., Ltd.
- JVCKENWOOD Hong Kong Ltd.
- JVCKENWOOD Trading (Shanghai) Co, Ltd.
主要海外関連会社
- EF Johnson Technologies, Inc.(アメリカ合衆国)
- ASK Industries S.p.A.(イタリア)
- Radio Activity S.r.l.(イタリア)
- Rein Medical GmbH(ドイツ)
- JVCKENWOOD Technologies Singapore Pte. Ltd.(シンガポール)
- JVCKENWOOD Hong Kong Holdings Ltd.(香港)
エリア放送
日本国内において地上一般放送局の免許を受け、(ワンセグ)エリア放送を実施していた。
局名 | 識別信号 | 物理チャンネル | 周波数 | 空中線電力 | ERP |
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JVCケンウッド本社エリア放送 | JOXZ3BP-AREA | 42ch | 647.142857 MHz | 77μW | 55μW |
JVCケンウッド勤労会館エリア放送 | JOXZ3BQ-AREA |
- 免許年月日 平成25年9月19日
- 免許有効期限 平成25年12月31日
提供番組
脚注
注釈
- ^ 2022年4月1日に旧日本ビクター創立95周年に合わせる形でブランドロゴを小変更。「Victor」の綴りはそのままだが、ブランドロゴ変更前に対し、書体が若干細身のものに改められたほか、シンボルマークの「HIS MASTER'S VOICE」の意匠も若干変更された。なお、新「Victor」ブランドロゴが採用された初の製品は2022年5月25日発売のBluetoothワイヤレスイヤホン「HA‐A30T」となる。
- ^ 2012年以降に開発・リニューアルを実施した一部の接続コード、ヘッドフォン、イヤホンなど)
- ^ 2007年の経営統合までは日本国内向けにも使用していた。なお、当時カーナビゲーションは生産していなかった。
出典
- ^ 日本ビクターとケンウッドの合併を延期へ カナロコ 2010年6月15日
- ^ パナソニックとビクターの58年の関係解消--JVCケンウッドの株式売却 - CNET Japan 2012年1月6日
- ^ 。パナソニック、JVCケンウッド株の大半を売却へ - 日本経済新聞 2012年1月5日
- ^ 当社と子会社2社の合併に関するお知らせ (PDF) プレスリリース2011年12月9日
- ^ “子会社の株式譲渡に関するお知らせ” (PDF). 株式会社JVCケンウッド (2015年3月27日). 2015年3月27日閲覧。
- ^ “カードプリンター事業の吸収分割完了に関するお知らせ” (PDF). 株式会社JVCケンウッド (2017年3月1日). 2017年3月28日閲覧。
- ^ “株式会社JVCケンウッド・ケネックスの吸収合併に関するお知らせ” (PDF). 株式会社JVCケンウッド (2016年12月22日). 2017年4月2日閲覧。
- ^ “株式会社JVCケンウッド・ホームエレクトロニクスの吸収合併に関するお知らせ” (PDF). 株式会社JVCケンウッド (2016年12月22日). 2017年4月2日閲覧。
- ^ “JVCケンウッド、八王子事業所の土地売却発表 約96億円で”. 八王子経済新聞. 2022年11月2日閲覧。
- ^ “周年記念モデル”を各ブランドで投入へ JVCケンウッド、「ビクター」ブランド復活を発表 - Phile-web(音元出版)、2017年3月14日。
関連項目
- 日本ビクター
- ケンウッド
- JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
- テイチクエンタテインメント
- 太陽誘電
- 三菱ケミカルメディア - 2017年12月以降より既存のVerbatimブランドに加え、新たにVictorブランドの光ディスクメディア各種(CD-R/CD-RW・DVD-R/DVD-RW・BD-R/BE-RE)を製造・販売していたが、後に記録メディア事業部を台湾のCMCマグネティクスに譲渡した。
- 東京特殊電線
- デンソー
- Kseries - ケンウッド時代から現在も販売しているミニコンポのブランド名。
- マクラーレン - F1チーム、1991年日本GPから2019年まで無線機材を供給していた。
- ニッパー (犬)
- UEFA欧州選手権
- 横浜スタジアム
- LCOS - D-ILAというサブブランドを用いて民生用高級プロジェクター・業務用スーパーハイビジョンプロジェクターを製造。
- 倍速液晶 - 2005年に世界で初めて映像の動き補間による倍速技術を搭載した動画ボケの少ない液晶テレビを発売した。
- 多国籍企業
- SUPER GT - 各競技車両の車載カメラを提供。ただKENWOODブランドでなくJVCブランドでの提供となる。
外部リンク
- 株式会社JVCケンウッド