FileVault(ファイルヴォールト)とは、macOSに搭載されているディスク暗号化機能である。Mac OS X v10.3で初めて搭載され、Mac OS X LionでバージョンアップされてFileVault2となった。Vaultとは英語でアーチ状の堅固な建築物を意味する。
FileVault
Mac OS X v10.3で搭載されたバージョン。ユーザーのホームディレクトリを、AES-128を用いて暗号化することができる。ホームディレクトリは暗号化されたファイルとして保存され、ユーザのログイン時にマウントされる。初期のバージョンでは、単一の暗号化されたディスクイメージが使用されていたが、Mac OS X v10.5以降のバージョンでは、細かく分割されたスパースバンドル[1]が使用され、OSのTime Machine機能に対応した。
このバージョンでは、移行アシスタントを使用してユーザーデータを新しいマシンに移行させる時に、一度FileVaultを無効化(暗号化を解除)しなくてはならない。
FileVault2
Mac OS X Lionで搭載されたバージョン。ディスク全体を暗号化することができる。FileVault2を有効にすると、ディスクがXTS-AES 128[2]を用いて暗号化される。 パスワードを忘れたときのために復旧キーを設定できる。[3]
脚注
関連項目
- (ディスク暗号化)
- BitLocker(Windows Vista以降に搭載されているディスク暗号化機能)
- TrueCrypt(オープンソースのディスク暗号化ソフトウェア)
- LUKS(ディスク暗号化ソリューションの一つ)
- GNU Privacy Guard(公開鍵暗号化方式による電子メール暗号化ソフトウエア)
- 暗号化
- Advanced Encryption Standard
- データの完全消去
外部リンク
- OS X Lion:FileVault 2 について