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JR貨物EH200形電気機関車

EH200形電気機関車(イーエイチ200がたでんききかんしゃ)は、日本貨物鉄道(JR貨物)が2001年から製造した直流電気機関車である。

JR貨物EH200形電気機関車
EH200形10号機
(2018年3月26日)
基本情報
運用者 日本貨物鉄道
製造所 東芝
製造年 2001年 - 2011年
製造数 25両 (2013年4月現在)
運用開始 試作機:2002年10月2日[1]
量産機:2003年4月20日[1]
主要諸元
軸配置 (Bo - Bo) + (Bo - Bo)
軌間 1,067 mm(狭軌
電気方式 直流1,500 V
架空電車線方式
全長 25,000 mm(連結面間長)
全幅 2,948 mm
全高 3,799 mm
運転整備重量 134.4t
台車 ボルスタレス2軸ボギー
FD7J・FD7K・FD7L・FD7M
(第1エンド側よりの並び)
台車中心間距離 6,400 mm
固定軸距 2,500 mm
車輪径 1,120 mm
軸重 16.8 t
動力伝達方式 吊り掛け駆動方式
主電動機 FMT4形かご形三相誘導電動機
主電動機出力 565 kW
歯車比 5.13 (82/16)
制御方式 IGBT素子VVVFインバータ制御
(1C1M)
PWMコンバータ
制動装置

発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(単機)

電磁自動空気ブレーキ(編成)
保安装置 (ATS-SF)
(ATS-Ps)(一部)
(ATS-PF)
最高運転速度 95 km/h[2]
設計最高速度 120 km/h
定格出力 4,520 kW(1時間定格)
5,120 kW(30分定格)
定格引張力 271.8kN = 27,735kgf
(テンプレートを表示)

概要

中央本線篠ノ井線上越線などの勾配線区で使用されてきた EF64形基本番台の取替えおよび同形式の重連運転解消を目的として開発された[3]。粘着性能と牽引力を確保するため、EH500形と同じ2車体連結の8軸駆動(H級)とされ、これまでEF64形を重連としていた運用に単機で充当できる[注 1]。現在使用されている電気機関車の中で最大級のパワーを誇る。

愛称は一般公募により「ECO POWER ブルーサンダー」と命名された。

構造

外観は車体前面が 25 傾斜した直線基調のデザインで、外部塗色は濃淡ブルー+灰色、運転室側扉はカラシ色(黄緑色)である。

制御装置は、IGBT素子を使用した3レベルVVVFインバータ制御装置を搭載し、EH500形で実績のある高速トルク制御(ベクトル制御)や、1台のインバータで1台の主電動機を個別に制御する 1C1M 方式を採用した[4]。これにより、25 (勾配)上で 1,100 t の引き出しが可能である[3]。補助電源装置異常時には、主回路インバータの1基をCVCF制御することでバックアップとしている。

1時間定格出力565kWのFMT4かご形三相誘導電動機吊り掛け式で8基搭載し、機関車全体で4,520kWの1時間定格出力を確保しているが、本形式は短時間最大定格出力を 5,120 kWと設定することでEF64形の重連相当の性能を確保している[5]

台車には、軸梁式軸箱支持機構を備えたFD7系空気ばね式ボルスタレス台車を搭載する。これはEF210形などで採用実績のあるもので、台車軸距が 2,500 mm、車輪径が1,120 mmとなっている。1エンド側から、FD7J、FD7K、FD7L、FD7Mとなっている。

制動方式は自車に電気指令式空気ブレーキを採用しており、併用して発電ブレーキを停止と抑速の際に使用する。編成に対しては自動空気ブレーキを採用し、電磁指令装置も装備する。

補機類や計器類の電源を供給する補助電源装置は、1エンド側車体に静止形インバータ(SIV)を1基搭載する。IGBT素子を使用した3レベル電圧形PWMインバータをCVCF制御し、210kVAの容量を持つ[4]

形態区分

試作機(901号機)

 
側面にロゴのない901号機
(2022年9月 大宮駅 - 浦和駅間)

2001年6月に東芝府中事業所で落成し、高崎機関区に新製配置された。各種試験に供され、2002年10月2日より中央本線・篠ノ井線で営業運転を開始した[1]

正面窓にセンターピラー(中桟)があり、サイドピラーは幅広のものが設けられている。また、正面窓のワイパーは量産車とは異なる形状のものが採用されている。車体側面向かって右側に JRF ロゴが描かれ、愛称ロゴはない。側面のナンバー表示は各車体の中央寄りにある。パンタグラフはシングルアーム式の FPS-4 形で、関節部を車端側に向けて設置される。

2018年に第2全検に入り、同年9月14日に大宮車両所を出場したが、側面のJRFロゴが消された。

量産機(1号機 - 24号機)

2003年3月から2011年にかけて製造された量産機である。 量産機は2003年4月20日より営業運転に投入されている[1]

基本性能や機器類・車体寸法に大きな変更はないが、以下の点で変更がある[6]

  • 正面窓のセンターピラーをなくし、サイドピラーの幅を縮小[6]
  • 正面窓上部へ雨樋を設置、ワイパーの形状変更(リンク式→扇ふき式)[6]
  • ヘッドマーク金具の設置位置変更[6]
  • 連結器の解放テコ形状変更とカバーを設置[6]
  • 前面窓下のライトケース上部に手すりを設置、スカート左右に足かけを増設[6]
  • 運転台計器盤の塗装(塗り分け)変更とEB装置のリセットボタンなど、レイアウトの一部変更[6]
  • 機器室内の主送風機は低騒音形に変更[6]
  • パンタグラフはシングルアーム式の FPS-4A形で、空気上昇式に変更[6]

車体側面向かって右側に「Blue Thunder」の愛称ロゴが、左側に JRF ロゴが描かれる[6]

側面のナンバー表示は、向かって右側のものが助士席側窓下に移された。

現況と動向

量産機は勾配対策の問題が判明し、2004年3月落成の5号機で製造が一時中断されたが、CPU変更・砂箱増設等の対策が施され、同年12月に製造が再開されている。

本形式は全機が高崎機関区に配置され、塩尻機関区篠ノ井派出のEF64形重連運用を順次置き換え、2008年3月ダイヤ改正で全列車の置換えが完了した。さらに2012年3月改正では中央東線での運用が本形式に統一された。中央東線・篠ノ井線およびしなの鉄道線内で石油専用貨物列車を中心に運用されるほか、高崎機関区への入出区に際して倉賀野駅川崎貨物駅根岸駅岡部駅などの運用もある。2000年代に入ってから設定が増加しているタキ1000形タンク車で組成された最高速度 95 km/h の高速石油列車への充当も多い。

2009年3月14日のダイヤ改正より上越線へ運用を拡大し、高崎機関区のEF64形1000番台に代わって一部貨物列車の仕業を受け持つようになった[7]。また2010年3月のダイヤ改正より上越線の運用は本形式のみの運用となった。上越線運用では、高崎操車場での機関車交換を行わず、本形式が隅田川駅東京貨物ターミナル駅 - 南長岡駅新潟貨物ターミナル駅間を直通する運用がある。

製作実績は2006年度から2009年度まで毎年度3両[8][9][10]2010年度は2両[11]が製作された。2013年4月現在、試作機のほか量産機が24号機まで製造されている。 2022年3月12日のダイヤ改正で、中央西線へ運用拡大した。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 在来機2両を1両で代替できることで機関車の両数が減り、機関車の両数で決まる旅客鉄道会社への線路使用料を抑えられるという、EH500形同様のメリットも生じる。

出典

  1. ^ a b c d 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』2003年8月号RAILWAY TOPICS「EH200形量産車が中央東線で営業運転を開始」p.90。
  2. ^ “車両の開発について | 様々な輸送サービス(一覧) | サービスご案内(仕組みと特長) | JR貨物”. 日本貨物鉄道. 2021年9月14日閲覧。
  3. ^ a b 鉄道ファン』2001年9月号、交友社、2001年、p.62
  4. ^ a b 『鉄道ファン』2001年9月号、交友社、2001年、p.63
  5. ^ モーダルシフトを支える機関車・貨物輸送システム (PDF) 東芝レビューVol.58 No.9(2003年)
  6. ^ a b c d e f g h i j 交友社『鉄道ファン』2003年6月号CAR INFO「JR貨物EH200形量産機」pp.84- 85。
  7. ^ 交通新聞2009年1月13日発表。
  8. ^ JR貨物Webサイト ニュースリリース「平成19年度の車両等の設備投資について」 (PDF)
  9. ^ JR貨物Webサイト ニュースリリース「平成20年度の機関車の新製について」 (PDF)
  10. ^ JR貨物Webサイト ニュースリリース「平成21年度の機関車の新製について」 (PDF)
  11. ^ JR貨物Webサイト ニュースリリース「平成22年度の機関車の新製について」 (PDF)

参考文献

  • 「新車ガイド EH200形901号機」『鉄道ファン』2001年9月号(通巻485号)、交友社
  • 「CAR INFO「JR貨物EH200形量産機」」『鉄道ファン』2003年6月号、交友社
  • 「特集:鉄道貨物輸送の現状」『鉄道ジャーナル』2005年5月号(通巻463号)、鉄道ジャーナル社
  • 「特集:JRFの機関車たち」『鉄道画報』2005年夏季号No.2、誠文堂新光社

関連項目


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