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crontab

crontabクロンタブ、あるいはクローンタブ、クーロンタブとも)コマンドはUnix系オペレーティングシステム (OS) において、コマンドの定時実行のスケジュール管理を行うために用いられるコマンドである。標準入力からコマンド列を読み取り、crontabと呼ばれるファイルにそれを記録する。この記録を元に定時になると、その命令内容を読み取り、実行が行われる。cronという名称はギリシア語のクロノス (χρόνος) に由来するという説がある(Command Run ON の略という説も)。日本語ではクーロンという読みが慣習的に広く用いられているが、英語では通常クロンまたはクローンと発音する[1]

一般にcrontabコマンドで編集されたスケジュール内容は、crondデーモンにより実行される。crondはバックグラウンドで稼動し、毎分ごとに実行すべきスケジュールがないか確認し、もし実行すべきジョブがあれば、それを実行する。このジョブは「cron job」とも呼ばれる。

crontabファイル

crontabファイルには、ジョブのリストおよびcronデーモンへの命令が書かれる。各ユーザは自身の個人用crontabファイルを持つ。さらに、システム全体用のcrontabファイルも存在する(/etc またはそのサブディレクトリ下)。このシステム全体用のcrontabはシステム管理者のみが編集可能なものとなっている。

crontabファイルの各行は、空白またはタブで区切られたフィールド列から構成される特有の形式となっている。各フィールドには単一もしくは複数の値が書かれる。

特殊記号

一フィールド中で複数の値を指定するには、いくつかの方法がある:

  • コンマ (,) で値のリストを指定する: 例) "1,3,4,7,8"
  • ダッシュ (-) で値の範囲を指定する: 例) "1-6" ("1,2,3,4,5,6"という指定と同じ意味)
  • アスタリスク (*) でそのフィールドで取りうる全ての値を表現する。例えば、時をあらわすフィールドでは「毎時」という意味となる。

cron実装によっては、いくつかの追加拡張をおこなっているものもある。スラッシュ (/) で一定値ごとの間隔を表現する: 例) 時フィールドでの"*/3"指定は"0,3,6,9,12,15,18,21"と同じ意を示す。つまり、"*"の場合は毎時をあらわすが、"/3"を指定すると、*で適用される値の範囲内における1番目・4番目・7番目...といった意を表す。

フィールド

# (行頭の # マークはコメント行を示す) # +------------ 分 (0 - 59) # | +---------- 時 (0 - 23) # | | +-------- 日 (1 - 31) # | | | +------ 月 (1 - 12) # | | | | +---- 曜日 (0 - 6) (日曜日=0) # | | | | | # * * * * * 実行されるコマンド 

注:

  1. 「曜日」(第5フィールド)では0, 7の両方とも日曜日の意となる。
  2. 直感にあわないものの、「日」(第3フィールド)および「曜日」(第5フィールド)が同時に指定された場合、どちらかが満たされた場合両方でコマンドが実行される。以下の例も参照のこと。

第6フィールド以降の行の残りの箇所には実行すべきコマンドを指定する。

AIX システムにおけるadm ユーザのcrontabファイル

#================================================================= # SYSTEM ACTIVITY REPORTS # 平日・午前8時-午後5時の活動履歴は20分おき # 土曜日・日曜日の活動履歴は毎時 # 平日・午後6時-午前7時の活動履歴は毎時 # 平日 18:05 に概要報告を準備する #================================================================= 0,20,40 8-17 * * 1-5 /usr/lib/sa/sa1 1200 3 & 0 * * * 0,6 /usr/lib/sa/sa1 & 0 18-7 * * 1-5 /usr/lib/sa/sa1 & 5 18 * * 1-5 /usr/lib/sa/sa2 -s 8:00 -e 18:01 -i 3600 -ubcwyaqvm & 

よくあるミス

  • 最もよく見られるミスの一つは、cron ジョブのテストの際に見られる。テストの際には、少なくとも2分以上先の時刻を実行時刻として指定する必要がある。これはcrontabファイルの再読み込みは、編集後の次の分時にのみ行われるためである。例えば、現在時刻が12:05である場合、crontabファイルの再読み込みが12:06:01に行われるため、次のジョブをスケジュールするには少なくとも12:07以降を指定する必要がある。これに対処してテストをすぐに行うには、cronサービス自体を再起動する方法もある。
  • crontabからX Window Systemアプリケーションを起動するというミスも多く見受けられる。この問題は、cronからはX環境が実行可能かどうかが不明であり、crontabは主としてコンソールのみを対象としたプログラムの実行を意図しているためもあり、Xの情報を受け渡すことができない点にある。これに対応するには2つの方法がある。crontabの冒頭にDISPLAY=:0.0というような環境変数設定を行うか、アプリケーション実行引数に--display :0.0オプションを付けるかである。:0.0 は一例であり、どのディスプレイに出力すべきかは、echo $DISPLAY といったコマンドを実行して確認しておく必要がある。
  • よくあるミスのひとつは、コマンド指定においてエスケープせずに「%」記号を使うことで、これはエスケープする必要がある。
# ミス: 1 2 3 4 5 touch ~/error_`date "+%Y%m%d"`.txt 

この場合、デーモンからは右のようなエラーメッセージがメール送信される:「/bin/sh: unexpected EOF while looking for `」

以下のように修正すると良い

# エスケープしたもの: 1 2 3 4 5 touch ~/right_$(date +\%Y\%m\%d).txt
  • 以下も別のよくあるミスのひとつである:
# 夏時間移行時に備える 59 1 1-7 4 0 /root/shift_my_times.sh 

一見すると、上記は4月第一日曜日の午前1時59分にコマンドshift_my_times.shを実行するように見えるが、そうではなく、4月1日から4月7日までの毎日、および、4月中の日曜日全てで実行されてしまう。

これを書き直すとすれば、以下のようにするのが一つの方法である。

# 夏時間移行に備える 59 1 1-7 4 * test `date +\%w` = 0 && /root/shift_my_times.sh 
  • また、別のミスの例としては、2時間毎にジョブを実行しようとして、以下のように書くと、
# ログファイルに日付を追加 * 0,2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22 * * * date >> /var/log/date.log 

これは、各偶数時に毎分実行されてしまう。

この意図を表現するには以下のようにする:

# 毎2時間おきに date コマンドを実行 0 0,2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22 * * * date >> /var/log/date.log 
# もっと簡潔に書くと: 0 */2 * * * date >> /var/log/date.log 

Emailの抑止

crontab により実行されたコマンドから出力が行われると、cron デーモンは通常その出力結果をユーザにメールで配送する。

  • ある特定のコマンドの出力を抑止するには、その出力を /dev/null へのリダイレクトとすることでできる。crontab 経由の実行コマンド出力のメールを完全に止めるには、実行コマンド全てに、標準出力/dev/nullにリダイレクトした上で標準エラー出力も標準出力へのリダイレクトとするような、以下のリダイレクトを加える。ただし、何らかのエラーが発生したとしても、何の出力も得られない。
>/dev/null 2>&1 
  • 現在広く使われている(Vixie cron)では、crontabファイルの冒頭に以下の記述を加えるだけで、全てのメール通知を止めることができる。
MAILTO="" 

非標準の定義済みスケジューリング定義

一部のcron実装[2]では、以下のような非標準のマクロをサポートしている。

エントリー 説明 同等の定義
@yearly (or @annually) 1年に1回、1月1日の真夜中に実行する 0 0 1 1 *
@monthly 1ヶ月に1回、次の最初の日の真夜中に実行する 0 0 1 * *
@weekly 1週間に1回、日曜日の真夜中に実行する 0 0 * * 0
@daily (or @midnight) 1日1回、真夜中に実行する 0 0 * * *
@hourly 1時間に1回、1時間の初めに実行する 0 * * * *
@reboot スタートアップ時に実行する N/A

@rebootはデーモンが起動した時にジョブを1回だけ実行するように設定する。cronは通常は再起動しないため、これは通常マシンのブート時に対応する。@rebootの動作はDebianで提供されるcronなどのいくつかの種類のcronで強制されるため、単純にデーモンを再起動しただけで@rebootジョブが再実行されることはない。

@rebootは、特定のユーザー下でサーバーやデーモンを起動する必要がある場合や、ユーザーがプログラムを起動するためにinitを設定する権限がない場合に役に立つことがある。

crontabコマンド

ジョブのスケジュールを実際にcronデーモンに伝えるにはcrontabコマンドを使う。crontabファイル(例:example.crontab)を作成して、crontabコマンドの引数として指定する(crontab example.crontab)。もしくは、引数無しで起動した上で、標準入力からコマンドを直接指定することもできる。

脚注

  1. ^ YouTube - crontab プレゼンテーション等
  2. ^ “FreeBSD File Formats Manual for CRONTAB(5)”. The FreeBSD Project. 2021年4月25日閲覧。

関連項目

  • at: ある時刻に一回だけコマンドを実行する
  • anacron: 一定時間の経過を見て、周期的にジョブを実行する
  • launchd: macOS / Darwin上のcron代替デーモン

外部リンク

  • マニュアル
    • Crontab : Scheduling Tasks
    • Computer Hope Linux / UNIX の crontab コマンドの情報
    • Opengroupの crontab 仕様 - 公式の (UNIX 03) 文書
    • Crontab - Reference and Examples at mkaz.com
    • crontab(1) man page(SunOS リファレンスマニュアル)
    • crontab(1) man page(HP-UX リファレンス)
  • ソフトウェア
    • Cron for Windows(リンク切れ)
    • CVSweb for FreeBSD's cron - 1993年のポール・ヴィクシーによる(Vixie cron) 3.0 リリース
    • fcron - vixiecron および anacron の拡張代替実装 (GPL)
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