『5時から7時までのクレオ』(ごじからしちじまでのクレオ、フランス語: Cléo de 5 à 7)は、アニエス・ヴァルダが監督したフランス・イタリア合作、1962年(昭和37年)製作の「(パリ左岸映画)」である。本作の物語は、午後の「5時から7時まで」の「クレオ」の生活をリアルタイムに描写するものである。
概要
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『5時から7時までのクレオ』は、実存主義的ないくつかの主題をあつかっていることで知られ、死ぬこと、つまり絶望((実存的危機)、Existential crisis)についての議論を包含し、意味のある人生を導いていることでも知られる。本作は強く女性的な観点をもっており、女性とはどのように感知されているものなのかについての疑問を提起している。登場する鏡のもつ役割は、自己疎外を象徴するものとして普遍的なものである。[独自研究?]
本作には、ジャン=リュック・ゴダール、アンナ・カリーナ、エディ・コンスタンティーヌ、そしてジャン=クロード・ブリアリが、劇中でラウールがクレオとドロテに観せるサイレント映画のなかの登場人物としてカメオ出演している。本作のスコアを書いた作曲家のミシェル・ルグランは、本作中にボブ役で登場し、『ピアニストのボブ』(Bob the pianist)という楽曲を演奏している。
本作は、第15回カンヌ国際映画祭に正式出品された[1]。
物語
クレオ((コリーヌ・マルシャン))は、ポップシンガーである。クレオは、生体組織診断の結果を待つ間、自分は癌なのではないかという恐怖を抱きながら、パリの街中をさまよう。7時に医師と会う心の準備をしながら、死に取り組もうとしつつ、何人かの友だちや見知らぬ人と出逢う。
彼らクレオにとってもっとも親しい人々の無関心を感じながら、人々がクレオについて抱いているイメージが人形用なものなのではないかと疑問を抱いている自分に気づき、孤独とすくいようのなさという感覚を克服していく。最終的には、クレオは公園((モンスリ公園))で出逢う見知らぬ人の一団にいくばくかのやすらぎを見出し、彼らとは、クレオは誠実な会話ができるのであった。その見知らぬ人が、クレオを病院(ピティエ=サルペトリエール病院)に連れて行き、そこでクレオは、診断結果を告げるであろう医師と会うのである。
ビブリオグラフィ
関連事項
- (コリーヌ・マルシャン) (Corinne Marchand)
- (アントワーヌ・ブルセイエ) (Antoine Bourseiller)
- (ドミニク・ダヴレー) (Dominique Davray)
- (ドロテ・ブラン) (Dorothée Blanck)
- (ジャン・ラビエ) (Jean Rabier)
- (ジャニーヌ・ヴェルノー) (Janine Verneau)
- (モンスリ公園) (Parc Montsouris)
- ピティエ=サルペトリエール病院 (Pitié-Salpêtrière Hospital)
註
- ^ “Festival de Cannes: Cléo from 5 to 7”. festival-cannes.com. 2009年2月22日閲覧。
外部リンク
- Cleo from 5 to 7 - クライテリオン・コレクション
- 5時から7時までのクレオ - allcinema
- 5時から7時までのクレオ - KINENOTE
- Cléo de 5 à 7 - オールムービー(英語)
- Cléo de 5 à 7 - IMDb(英語)