鯰温泉(なまずおんせん)は、富山県富山市(旧国越中国)にある温泉。
鯰温泉 | |
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温泉情報 | |
所在地 | 富山県富山市今市 |
座標 | 北緯36度45分0秒 東経137度11分40秒 / 北緯36.75000度 東経137.19444度座標: 北緯36度45分0秒 東経137度11分40秒 / 北緯36.75000度 東経137.19444度 |
交通 | 鉄道:北陸新幹線富山駅よりバスで約20分 |
泉質 | 鉄泉、塩化物泉 |
泉温(摂氏) | 17、29 |
宿泊施設数 | 2 |
外部リンク | 鯰温泉、鯰第一温泉 ふじのや |
泉質
鯰温泉には2018年(平成30年)3月末現在、1号井、2号井、3号井、5号井の計4本の源泉が存在し、このうち利用許可施設により利用されているのは3号井と5号井である[1]。
いずれもアトピー、痔、神経痛、慢性消化器病、切り傷、術後療養、冷え性、病後回復期に効能があるとされる。特に傷や腫れ物によく効くと評判である[2]。
かつて水道が整備されていなかった頃は、かけ湯にも何でも源泉を使用していたため「鯰温泉と言えばタオルが赤くなるところか」とよく言われていたという[4]。
温泉街
富山市の北西、富山湾近くに『鯰温泉』および『鯰第一温泉 ふじのや』(1948年(昭和23年)創業、1982年(昭和57年)改築[5]、屋号は前身の四方町の料理屋から)[6][7]が存在する。
『鯰第一温泉 ふじのや』には、かつて銭湯を兼ねた500m2の大浴場が存在していたが、重油代の高騰などのため、現在は料理旅館に転換し、浴場も北海道樽前山麓から産出される火山磔を固形化した(カールストーン)を使用した小規模のものとなっている[5]。
歴史
開湯は約300年前とされる。開湯伝説によれば、漁師が母の腫物に効く薬を求めて富山城下の薬屋を回ったがみつからず、その帰途、狐の親子がこの温泉で腫れ物を癒していたのを見た。そのとき、源泉には白い鯰の群れがいたとされ、その水を持ち帰って母の腫物に付けたところ、翌日には快方に向かったという。これが温泉名の由来となった[9]。
1869年(明治2年)に一軒宿が創業。この時点での源泉は2m四方の湿地帯で、白い粘土層に時分自噴していた。後に管を100m打ち込み、ポンプで温泉を汲み上げる様になった。1972年(昭和47年)には4階建ての新館が建設された[10]。
1984年(昭和59年)には、高温の温泉を求めて6か月かけて1,283m地点(地温77℃)まで掘削を行ったものの、32℃の少量の湯が沸出する程度に留まった[11]。
アクセス
脚注
- ^ a b c d e “2.(2)源泉一覧表”. 富山県. 2021年11月13日閲覧。
- ^ a b c d e 『とやま日帰りの湯 2011~2012』(2011年3月25日、シー・エー・ピー発行)26 - 27頁。
- ^ 『全国温泉大事典』(1997年12月18日、旅行読売出版社発行)469ページ。
- ^ a b 『北日本新聞』2003年6月12日付夕刊6面『うきうきランド木曜 ゆったり湯めぐり 鯰温泉(富山市今市) 名物薬湯 切り傷に効き目』より。
- ^ a b 『富山いで湯風土記』(1989年9月1日、岡田正二著、北日本新聞社出版部発行)235 - 236ページ。
- ^ 『富山お湯道楽ふるこ~す』(2003年4月7日、北日本新聞社発行)90頁。
- ^ 『富山のいで湯』(1977年10月18日、岡田正二著、北日本新聞社出版部発行)273頁。
- ^ 『富山お湯道楽ふるこ~す』(2003年4月7日、北日本新聞社発行)89頁。
- ^ 『とやま発 北陸・飛騨路・北信越の日帰り温泉めぐり』(1996年4月15日、北日本新聞社発行)43頁。
- ^ 『富山のいで湯』(1977年10月18日、岡田正二著、北日本新聞社出版部発行)363 - 364頁。
- ^ 『富山いで湯風土記』(1989年9月1日、岡田正二著、北日本新聞社出版部発行)400ページ。
関連項目
外部リンク
- 鯰温泉
- 鯰第一温泉 ふじのや