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駆け落ち(駆落、かけおち)は、無断で住所を去って行く先をくらますこと。失踪・出奔・家出などと同義である。特に婚姻に関して双方の家族の承認が得られなかった場合に、婚姻を達成するために相思の2人が相伴ってひそかに他所へ逃げることを言って、駆け落ちをした人を駆け落ち者(かけおちもの)と呼ぶ[1][2]。なお、同音の欠け落ちは重税や貧困、悪事などから逃れるために居住地を離れることを意味する[3]。
概要
駆け落ちは、愛し合っている2人の一方または双方の親に、身分や人種などを理由に結婚または交際を反対された場合や、2人のうちの一方が既婚であったり、政略結婚など望まない結婚を親に強要された場合、最後の手段として決行する場合が多い。戦前の結婚では家父長の署名・捺印が必要であり、それが無理であれば駆け落ちして同棲していた。
未成年で一方または双方に保護者がいる場合の駆け落ちは、当事者らの同意に関わらず、刑法上では結婚目的の未成年者略取・誘拐罪が適用される(ほか、外国に逃げた場合には被略取者等所在国外移送罪が、駆け落ちを助けた者には被略取者引渡し等罪が成立しうる)。
18世紀ごろのイングランドでは、結婚許可証の発行や異議申し立て期間の存在など、婚姻に関する厳しい制限があったため、イングランドを出てスコットランドのグレトナ・グリーンで結婚する駆け落ちが流行した。
駆け落ちした歴史的人物の一覧
駆け落ちを扱った作品
- 小説
- 井原西鶴「好色一代女」
- 近松門左衛門「心中天網島」
- ライナー・マリア・リルケ「駆落」(かけおち)
- ジェイン・オースティン「高慢と偏見」
- トマス・ハーディ「ダーバヴィル家のテス」
- 竹宮ゆゆこ「とらドラ!」
- あさのハジメ「まよチキ」
- 映画
- チャップリンの駈落[5]
- (キートンの案山子(スケアクロウ))[6]
- キートンの恋愛三代記[7]
- (猛進ロイド)[8]
- モダン怪談100,000,000円[9]
- 卒業
- 天国の日々
- みじかくも美しく燃え
- 愛の嵐
- リトル・チルドレン
- タイタニック
- 青春かけおち篇
- 映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me-
- 漫画
- Cherry
- テレビドラマ
- 音楽
- ギザギザハートの子守唄
- あの娘とスキャンダル
- 花嫁
- 矢切の渡し
- SUPER FOLK SONG
- 東京心中
- 蜜柑(爆風スランプの曲)
- アン・ドゥ・トロワ(キャンディーズの曲)
- 二人の旅立ち(サーカスの曲)[11]
脚注
- ^ 第2版, 世界大百科事典. “駆落とは”. コトバンク. 2021年4月12日閲覧。
- ^ “駆(け)落ち者(かけおちもの)の意味 - goo国語辞書”. goo辞書. 2021年4月12日閲覧。
- ^ “駆(け)落ち/駈け落ち/欠(け)落ち(かけおち)の意味 - goo国語辞書”. goo辞書. 2021年4月12日閲覧。
- ^ 日本人名大辞典+Plus,デジタル大辞泉, 百科事典マイペディア,日本大百科全書(ニッポニカ),ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,デジタル版. “岡田嘉子(おかだよしこ)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2023年5月10日閲覧。 “日活退社後の1938年に演出家杉本良吉と樺太(からふと)の国境線を越えてソビエト連邦(ソ連)に駆け落ちし,話題となった。”
- ^ Edna Purviance; Charles Chaplin (1915-04-01) (English), A Jitney Elopement2023年5月11日閲覧。
- ^ (English) Scarecrow, (1920)2023年5月11日閲覧。
- ^ Buster Keaton (1923), Three Ages (1923) HD with Score2023年5月11日閲覧。
- ^ "Girl Shy" (1924) starring Harold Lloyd2023年5月11日閲覧。
- ^ “NFC所蔵作品選集 MoMAK Films @ Goethe: 2010年3月13日(土) 日本|京都国立近代美術館”. www.momak.go.jp. 2023年5月10日閲覧。 “近年発見された斎藤寅二郎の作品で、駆け落ちした男女が赤城山にこもっていると、国定忠次の埋蔵金騒ぎに巻き込まれ、忠次の幽霊に遭遇するというナンセンス喜劇。”
- ^ “愛と逃亡の果て - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇”. テレビドラマデータベース. 2023年5月10日閲覧。 “1938年、当時のソ連との国境を目指して、恋の逃避行を繰り広げた共産党員の演出家と女優。”
- ^ “二人の旅立ち / サーカス”. PetitLyrics - プチリリ (2010年6月7日). 2023年5月10日閲覧。