飛驒古川駅(ひだふるかわえき)は、岐阜県飛驒市古川町金森町にある、東海旅客鉄道(JR東海)高山本線の駅である[1][2][3]。(駅番号)はCG28。
概要
観光の街、飛驒市の代表駅である[1]。また、JR東海の自社管理有人駅では最北端になる。
特急「ひだ」の1往復が当駅で折り返す[2]。また、かつての急行「(たかやま)」や名古屋鉄道(名鉄)から直通していた特急「(北アルプス)」の一時期における終着駅であった。
2004年の台風被害・線路流失の影響により、特急「ひだ」は当駅 - 富山駅間の運行を取りやめ、すべて当駅止まりで名古屋方面へ折り返していたが、2007年9月8日に角川駅 - 猪谷駅間が復旧し、再び富山行きの列車が設定された。毎年4月に起し太鼓などの古川祭が行われる際には夜間に臨時列車が運転される。
歴史
駅構造
単式ホーム1面1線、島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持つ地上駅[2]。大半の列車は駅舎側の1番線に発着する。互いのホームは跨線橋で連絡している。
駅長配置駅((直営駅))である。JR全線きっぷうりば設置駅[1]。自動券売機と飲料自販機が設置されている。自動改札機[4]やエレベーターは設置されていない。高山駅同様、改札は列車ごとに行われる。かつてはキヨスクが設置されていたが2012年12月で廃止された[1]。現在は駅長と一般社員のみの勤務で常勤の助役の配置はない。改札と窓口は1人の職員が担当している[4]。繁忙期の古川祭や行楽シーズンには高山駅より助役や職員が増員される。
のりば
- 高山方面からの列車の折り返しは原則として1番線で行われる。2021年3月改正ダイヤにおいて、2・3番線は行き違いを行う上り列車が1本ずつ使用するのみである[注釈 2]。
利用状況
この節は(検証可能)な(参考文献や出典)が全く示されていないか、不十分です。(2022年8月) |
「岐阜県統計書」によると、近年の1日平均(乗車人員)は以下の通りである。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
2000年 | 574 |
2001年 | 537 |
2002年 | 580 |
2003年 | 518 |
2004年 | 496 |
2005年 | 497 |
2006年 | ー |
2007年 | 530 |
2008年 | 530 |
2009年 | 471 |
2010年 | 419 |
2011年 | 393 |
2012年 | 417 |
2013年 | 429 |
2014年 | 407 |
2015年 | 401 |
2016年 | 428 |
2017年 | 426 |
駅周辺
旧古川町観光名所の北側に隣接しており、徒歩でのアクセスが可能。
作品の描写
2016年8月公開のアニメ映画『君の名は。』では当駅が描かれており[3][6][8][10]、いわゆる「聖地巡礼」の観光客が公開後には増加した[3][6][7]。
映画と同じシーンを撮れるのは9:57-10:01であるといわれているが、実際の「君の名は。」の公開日から2017年3月3日[注釈 3]の高山本線キハ85系の実際の定期運用ダイヤにおいて、飛騨古川駅の北側跨線橋では午前中の特急「ひだ」1-4号で貫通扉車の4号車を見ることができるものの、9:57-10:01はキハ25形気動車運用である普通列車1826Dが該当し、猪谷行きとの交換列車もあるために、特急「ひだ」運用のキハ85系でなおかつ対向路線に交換列車がないというのはフィクションであり、また実際には特急「ひだ」は1番線(橋梁から視線右側の線路)にしか停車しない[11][12]。なお当駅におけるワンシーンの絵柄を使用したコラボTOICAが2017年4月に事前予約限定で発売された[13][14]が、当駅ではTOICAを使用することができない[注釈 4]。
前述のホームのシーン以外にも駅舎内[16]や駅前のタクシー乗り場が映画に登場する[7]。タクシー乗り場で主人公の瀧が運転手に糸守町について尋ねるシーンで「宮川」という会社のタクシーが描写されているが、宮川タクシーは現実に飛騨古川駅前で営業している(ただしタクシーの色は映画と現実で異なる)。
ただし、2017年5月に運行された急行「ぬくもり飛騨路」号(土日祝日の6日間限定運行)では、前述通りにキハ85系が定期列車では1番線でしか停車しない一方で、キハ85系の2番線入線を再現した[17][18](2番線には高山方面から直接入線できないため、一旦飛騨細江駅まで回送して折返し[19])。
隣の駅
※特急「ひだ」の隣の停車駅は列車記事を参照。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i 『週刊 JR全駅・全車両基地』 48号 岐阜駅・高山駅・奈良井駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年7月21日、26頁。
- ^ a b c d e f 澤井 2016, p. 237.
- ^ a b c d “【「君の名は。」聖地巡礼】「君の名は?どこから来たの?」…「香港から来た ラム」 図書館に1日200人のファン殺到”. 産経ニュース. (2016年10月10日)2022年8月5日閲覧。
- ^ a b 安田峰俊 (2017年2月8日). “”. 文春オンライン. Livedoor ニュース. 2017年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年4月3日閲覧。
- ^ “” (PDF). 飛騨市観光課 (2019年4月3日). 2019年4月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月5日閲覧。
- ^ a b c d . 毎日新聞. (2016年11月19日). オリジナルの2016年11月20日時点におけるアーカイブ。2022年8月5日閲覧。
- ^ a b c “「君の名は。」の聖地が進める「君の名は。」離れ”. 東洋経済オンライン (2018年12月9日). 2022年8月5日閲覧。
- ^ a b “飛騨古川(岐阜県)「匠の技」「自然の恵み」で「飛騨漬け」になる”. 日刊ゲンダイDIGITAL (2022年8月4日). 2022年8月5日閲覧。
- ^ a b 澤井 2016, p. 240.
- ^ “飛騨市がアニメ映画「君の名は。」コラボポスター作成 駅構内にキャラパネルも”. 飛騨経済新聞 (2016年8月9日). 2022年8月5日閲覧。
- ^ a b “飛騨古川 〔ひだふるかわ〕駅 発駅時刻表”. 各駅の時刻表. 東海旅客鉄道. 2017年3月2日閲覧。(2017年3月4日以降の時刻表)
- ^ JTB小さな時刻表2016年秋号、pp.116, 511, 1044。(特急「ひだ」・高山本線の時刻表、特急「ひだ」の列車編成のご案内。)
- ^ (PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道、2016年12月14日。 オリジナルの2016年12月15日時点におけるアーカイブ2016年12月17日閲覧。 。
- ^ “JR東海「君の名は。」&「クリスマス・エクスプレス」記念TOICA発売”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2016年12月15日). 2016年12月17日閲覧。
- ^ “”. 東海旅客鉄道. 2017年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月16日閲覧。
- ^ “”. 飛騨市観光協会. 2016年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月5日閲覧。
- ^ “急行“ぬくもり飛騨路”号運転”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2017年5月15日). 2017年5月15日閲覧。
- ^ (PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道、2017年3月2日。 オリジナルの2017年5月15日時点におけるアーカイブ2017年5月15日閲覧。(2.高山本線に新登場!急行「ぬくもり飛驒路号」【別紙2】) 。
- ^ 『鉄道ダイヤ情報』第46巻第5号、交通新聞社、2017年5月、103頁。
参考文献
関連項目
外部リンク
- 飛騨古川〔ひだふるかわ〕駅発駅時刻表
- 岐阜県観光公式サイト「岐阜の旅ガイド」 飛騨古川駅 - 岐阜県観光連盟
- あなたの駅前物語 飛騨古川駅(岐阜県) - テレビ朝日