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風塵(ふうじん)とは、強い風によって地表面にあるちり・ほこりや砂などが空気中に舞い上がり、視程が一時的に遮られる現象である。風塵の中でも、砂の割合が高いと思われる場合には砂塵(さじん)とも呼ぶ。
風が吹いたり、舗装されていない道路を自動車や人が走ったりすることによって、ほこりや砂が舞い上がることは、日常でも良く見られる。このようなことが1か所で起こった場合は、拡散や沈降(落下)によってすぐにほこりや砂が薄まり、視程が低下するほどにはならない。しかし、多数の場所で次々とほこりや砂が舞い上がり続けると、拡散や沈降の効果が小さくなり、空気中にほこりや砂が滞留し始め視程が悪くなる。
概要
風塵は一年中乾燥した地域、乾季の地域、少雨の地域など、雨が少なく、かつ地中の水分も少ないと、風塵が発生しやすくなり、規模も大きくなる。砂漠や乾燥地域では、強い風が吹くと大量の砂が舞い上がり、濃度の高い風塵が発生する。特に風が強いときには砂嵐となり、砂自体が人や動物、建物や作物などに被害を与えることがある。
小規模な風塵であっても、体質などによっては健康に支障をきたすことがある。風塵の濃度が急激に増えた場合も同様である。
風が吹いたり、雨が降ったりすると、風塵は収まる。しかし、花粉と同じように、地面の雨が乾き始めると、雨によって地表に積もったほこりや砂が自動車などによって再び舞い上がり始め、急に風塵の濃度が上がる。
風塵が空中に長く滞留すると、大気中の汚染物質を吸着することがある。風塵が工業地域などを通ると多くの汚染物質を吸着する。日本では、正月三が日に開催される箱根駅伝において、神奈川県茅ヶ崎市、平塚市付近で起こることがあり、年によっては番狂わせを起こすことがある。[要出典]
風成塵
濃度の高い風塵が発生すると、風塵はなかなか拡散・沈降せずに空中を漂い続け、遠くまで運ばれることがある。これを風成塵(ふうせいじん)という。
特に大規模な風成塵には、地域によって名前が付いている。東アジアの黄砂、地中海沿岸のシロッコ(イタリア名)/ギブリ(リビア名)、アフリカのギニア湾沿岸のハルマッタンなどがある。
風塵への対策
風塵への対策として、土が剥き出しになった地面の砂を固定することが挙げられる。
芝などの多年草で地面を覆うと、植物が一年中根を張り葉で覆われているので、砂が舞い上がりにくくなる。これは土のグラウンドと芝生のグラウンドを比較して見るとわかりやすい。また、地面を舗装することでもある程度の風塵を防ぐことができるが、舗装面に溜まった風塵を集めて運ぶ側溝なども必要となる。
また、一時的な効果ではあるが、地面に(水撒き)や打ち水をすることで風塵を防ぐこともある。