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『青銅の魔人』(せいどうのまじん)とは、月刊娯楽雑誌「少年」(光文社)に1949年に連載された江戸川乱歩作の少年向け推理小説シリーズの第5話目である。
概要
戦後初の怪人二十面相の登場である。「妖怪博士」で捕まったが、1年もしない内に脱獄。戦中は鳴りを潜めていたが、戦後になって活動を再開したと紹介される。
あらすじ
ギリギリという歯車の音を鳴らしながら真夜中の時計店を襲う青銅でできた機械人間が都内に出没する。その魔人は人々を恐怖に陥れる。
奇々怪々な出来事が起こる中、皇帝の夜光の時計を持つ手塚家の主人。その時計を狙う青銅の魔人。はたして勝つのは明智探偵か、はたまた青銅の魔人か。そして 暴かれるトリックの数々…青銅の魔人の正体とはいかに
主要人物
- 小林芳雄 - 明智の助手で「小林少年」や「小林君」と呼ばれる。「少年探偵団」の団長。
- チンピラ別働隊[2] - 「少年探偵団」の別働部隊。孤児のグループで、親の目や学校を気にする必要がないため平日日中や夜間の活動も可能。
- 手塚 - 年代物の時計の収集家。
- 怪人二十面相 - 神出鬼没の怪盗で、変装が得意なため「二十面相」と呼ばれ、自らも称している。
- 明智小五郎 - 名探偵。二十面相の好敵手。
二十面相の狙ったもの
- 皇帝の夜光の時計
新兵器
- 青銅の機械人間
特記事項
戦後、最初に発表された「少年探偵団」もの長編。
その他
- 少年探偵団の小林芳雄が、戦災孤児達を束ねて結成されたチンピラ別働隊が初登場する。
書誌情報
関連作品
ラジオドラマ
- 『乱歩の青銅の魔人』(朝日放送)
- 昭和27年に放送。
映画
- 『名探偵明智小五郎シリーズ 青銅の魔人 第一部』 1954年(昭和29年)
- 『名探偵明智小五郎シリーズ 青銅の魔人 第二部』 1955年(昭和30年)
- 『名探偵明智小五郎シリーズ 青銅の魔人 第三部』 1955年(昭和30年)
- 『名探偵明智小五郎シリーズ 青銅の魔人 第四部』 1955年(昭和30年)
- 『名探偵明智小五郎シリーズ』として、昭和29年から翌年にかけて計4本が公開された。監督は(穂積利昌)。怪人二十面相は(諸角啓二郎)が演じる。
脚注
関連項目
外部リンク
- 『青銅の魔人』:新字新仮名 - 青空文庫